雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

外田警部、TGVに乗る

2015-05-26 21:00:00 | 

古野まほろ著"外田警部、TGVに乗る"を読みました。
"外田警部、カシオペアに乗る"の続編です。
今回は長編で舞台はパリです。
外田警部は永年勤続休暇でパリを訪れています。
知り合いのフランス国家警察のポンメルシー警視正に案内を
してもらっています。
リヨンに行くためにポンメルシーと共にパリ―リヨン間の
高速鉄道TGVに乗りました。
外田たちが乗っていた車両の一階で日本大使館に勤める医師が
殺害されました。
倒叙形式のミステリーですので犯人は最初からわかっています。
その理由も殺されたのが医師で、犯人とはよく話し合っていたと
いうことですから想像がつきます。
犯人は大使館員です。
大使館員には外交特権があってたとえ犯人だとわかっても
捕まえることができません。
どうやって犯人に自発的に出頭させるかです。

かなりのページがパリの鉄道についての説明になっています。
パリには、というかヨーロッパにもアメリカにも行ったことが
ありません。
パリとは耳にしてもどんな都市なのかまったく知らないのだと
わかりました。
外国の一人旅なんてとてもできそうにないですが、きっぷの
買い方、電車への乗り方、難しそうです。
パリ―リヨン間はほとんど停車駅がありません。
パル=デュー駅でほとんどの人は下ります。
ここで5分停車して終点のペラージュ駅へ出発します。
殺人は停車中の5分間に起こりました。

犯人は朝にパリで被害者を見送っています。
午後には大使館に入っています。
列車には目の見えない人が乗っていて見てはいませんが
音を聞いています。
盲目の人だから何もわからないだろうと彼に危害は加えて
いません。

外田は大使館に掃除人として入り込みます。
大使館の人たちと親しく話をする関係になります。

時代は現代なんですが戦前なのかと思わせるようなことが
あちこちにでてきます。
ですので日本でありながら現実の日本ではないという
感じです。
外田警部の会話は愛媛弁です。
このへんがすごく読みずらいです。
なんでこんな変な設定にしてあるのか理解できません。

電車に追いつき早く帰ってくる方法は聞いてしまえば
なんだということです。
でもこの方法の方が早いなら直通で行く意味がないような
気がします。
おもしろかったです。