雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

鴨川食堂 おかわり

2015-05-02 21:00:00 | 

柏井壽著"鴨川食堂 おかわり"を読みました。
"鴨川食堂"の続編です。
おかわりの方が読みやすいと感じました。
鴨川食堂には店主の流れと娘のこいしと店には入れてもらえない
飼い猫のひなたがいます。
人々は店を探し出して食を探し出してもらいにきます。

店に訪ねてきておまかせの料理を食べ、探してほしいものの
説明をする。
二週間後の場面では探し出したものを再現して依頼主に
提供されます。
簡潔な構成になっているので読みやすいです。

"海苔弁"
北野恭介は大学生で水泳のオリンピック候補です。
両親は離婚して恭介は父と暮らしました。
中学生の三年間は父が弁当を作ってくれました。
毎日同じ海苔弁でした。
飽きずにおいしく食べました。
父は病気です。
どういう気持ちで作ってくれていたか知りたいと思います。

"ハンバーグ"
竹田佳奈の父は弘前で食堂をやっています。
佳奈は食ジャーナリストをしています。
幼稚園児の息子が一番好きな食べ物としてハンバーグを
挙げました。
佳奈が息子にハンバーグを作ったことはありません。
作って食べさせたのは父ではないかと思います。
父とは仲たがいしており直に聞きたくありません。

"クリスマスケーキ"
和菓子屋の正彦と良枝の夫婦は六年前に十歳の息子の翔を
交通事故でなくしました。
翔は時々洋菓子を買ってました。
お通夜に洋菓子店の人がクリスマスケーキをお供えに持って
きてくれました。
しばらくして行ってみたら店を閉めてしまっていました。

"焼飯"
白崎初子はモデルをしています。
子供のころのことは話さないようにしています。
母は初子が十歳のころに亡くなり父は初子を叔父夫婦に
あずけました。
母が作ってくれたピンク色をした焼飯をさがしています。
プロポーズされ、相手に自分を知ってもらうためにあの
焼飯をふるまいたいと思います。

"中華そば"
小野寺勝司は京都で学生時代を送りました。
演劇部に入り、北大路橋の下で練習をしていました。
そこには屋台のラーメン屋がいてうるさがられました。
それで練習後にラーメンを食べるようにしました。
夢を抱いていたころに食べたラーメンです。

"天丼"
歌手の藤川景子は一曲だけヒットを出しました。
ヒットしたころに社長にご褒美だといって天丼をご馳走
してくれました。
故郷へ帰ることにし、その前にもう一度あの天丼を食べたいと
思うようになりました。

お客さんは話をする前に食事を振舞われます。
その内容もとても豪華でおいしそうです。
この食事と、依頼された食べ物とどちらもおいしそうな
お話です。
食べることが好きな人にはとても楽しい本だと思います。