雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

占い屋重四郎江戸手控え

2015-05-11 21:00:00 | 

池永陽著"占い屋重四郎江戸手控え"を読みました。
図書館の棚から手に取りました。
初めて読む作家さんだと思ったら読んだことありましたね。
時代小説では初めてです。
おもしろかったです。
重四郎は天眼占い屋で、柳剛流の剣の使い手です。

天眼占いとは依頼人の顔をじっと見ていると将来のその人の
姿が見えてくるというものです。
あたる確率は5回に1回です。
しかし見えたものは実際に起こり、だたその解釈が違うだけと
いいます。

おみつは同じ長屋に住んでいます。
働いていた店に闇の三兄弟が押し入りおみつだけが殺されずに
生き残りました。
今は叔父の家に住み近所の煮売屋で働いています。
重四郎は彼女に背に何か暗いものがついているのが気になります。

売られそうになった娘をたすけたり、老剣士が30年来の約束で
果し合いをする結果を占ったりします。
煮売屋に入り浸っておみつを見ている若者の与一と太助います。
二人は十手持ちの仁吉が落とした十手を拾い、おもしろがって
いたのはいいのですが始末の仕方に困っていたのに助言してやります。
仁吉は重四郎に占ってもらいにきます。
見えるのはおそろしい場面です。

与一も占ってやります。
与一に見えるものも悪い未来の姿です。
知った未来を変えられるものかどうかは重四郎にはわかりません。
いつ起こるできごとかもわかりません。
危険は脱して変えられたのだと思ってもしばらくしてその場面は
現実のものとなって現れたりします。

おみつは何かを見たのではないか、それで三兄弟に狙われて
いるのではないかと重四郎や与一らは考えます。
最後の場面は三兄弟との対決です。

占ってもらって未来を知ってもいいことありませんね。
知らない方がいいかもしれません。