父の日だった19日は、東京競馬場で3歳馬のダート重賞競走・ユニコーンステークス、今週から開幕した函館競馬場では、サマースプリントシリーズ開幕戦・函館スプリントステークスが行われました。
今年で開設120周年の節目を迎えた函館競馬場のメイン競走・第23回函館スプリントステークス(GⅢ・芝1200m 16頭立て)は、2015年桜花賞馬①レッツゴードンキ、高松宮記念4着⑨アクティブミノル、シルクロードステークス2着⑭ローレルベローチェ、昨年のこのレースの勝ち馬⑫ティーハーフ、⑦オメガヴェンデッタ、⑬アースソニック、⑥セイコーライコウの古馬勢に加え、3歳勢からは小倉2歳王者③シュウジ、フィリーズレビューを制した⑯ソルヴェイグ、⑪キャンディバローズ、④オデュッセウス、⑧ティソーナの5頭が参戦しました。
綺麗なスタートで始まったこのレース、好スタートを見せたローレルベローチェとソルヴェイグの2頭の競り合いから、ベローチェが前に出る。ソルヴェイグが2番手に下げ、内からシュウジが3番手に進出。4番手にアクティブミノル、5番手キャンディバローズ、レッツゴードンキ・オメガヴェンデッタ・⑩スカイキューティーの3頭が6番手グループを形成。中団の9~12番手グループには、オデュッセウス・⑤エポワス・ティソーナ・アースソニックの4頭が固まっている。ティーハーフが13番手を追走し、14番手②ヤマニンプチガトー、15番手セイコーライコウ、最後方に⑮ファントムロード。
3,4コーナー中間点を過ぎ、ベローチェがまだ先頭だが、外からソルヴェイグが並びかける。後続では、アクミノが3番手に上がり、キャンバロとシュウジが4,5番手で並走。ヴェンデッタとドンキ、オデュッセウスが中団馬群で揉まれ、ティーハーフが大外から捲るように上がってきた。
4コーナーを回り、最後の直線コースに入ったところで、ソルヴェイグが先頭に浮上。シュウジがソルヴェイグとローレルベローチェの間を割って入り、外からアクティブミノルが迫る。ゴールまで100mを切り、シュウジが少し前に出るが、ソルヴェイグが盛り返す。そして最後はシュウジとソルヴェイグがほぼ同体でゴール!後続では、レッツゴードンキが最内を突いて3番手で入線しました。
重賞勝ちを経験した馬が8頭も参戦した函館SSは、シュウジとソルヴェイグの3歳馬同士によるマッチレースとなりましたが、単勝12番人気の伏兵・ソルヴェイグが接戦を制し、2番人気のシュウジはハナ差の2着に敗れました。3着に7番人気のレッツゴードンキが入り、3連単「⑯-③-①」で397,650円の高配当決着となりました。3番人気のアクティブミノルは4着、1番人気だったオメガヴェンデッタは6着、前年度覇者のティーハーフは12着に終わりました。
勝ったソルヴェイグは、今年3月のフィリーズレビューに次いで2度目の重賞制覇。鞍上の丸田恭介騎手は同レース初勝利で、重賞5勝目を挙げました。ソルヴェイグは前走の桜花賞でブービーの17着大敗、今回は距離短縮策が的中したのもそうだけど、50キロの軽い斤量が活きましたね。函館SSで3歳牝馬が勝ったのは、2009年のグランプリエンゼル以来史上2頭目です。
2着に入ったシュウジは、序盤少し掛かったところがあったけど、直線では内から伸びて来ました。1400~1600mでのレースでは惨敗が続いたけど、1200mでは好走しますね~。やはりシュウジはスプリンター向きですな。「サマースプリント」開幕戦の函館SSで3歳勢がワンツーを独占。今後も3歳勢が活躍するのか?
東京メイン・第21回ユニコーンステークス(GⅢ・ダート1600m 16頭立て)は、伏竜ステークスを勝った⑬ストロングバローズ、兵庫チャンピオンシップ2着⑫ゴールドドリーム、青竜ステークスを勝った⑭グレンツェント、昇竜ステークス覇者④ダノンフェイス、府中ダート1600mで勝利経験のある⑩イーグルフェザーと⑪クインズサターン、⑥ピットボスなどが出走しました。
芝コースでのスタートで、⑯レッドウィズダムが好ダッシュを見せたのに対し、⑮ヒロブレイブがやや遅れる。先行争いでストロングバローズが先手を奪ったが、ダートコースに入ったところで、①マイネルバサラが内からかわして先頭に立つ。3番手集団には②ビービーサレンダー・ピットボス・⑨スミレ・ゴールドドリームの4頭が固まる。中団の7,8番手には、⑧ピュアコンチェルトと⑪クインズサターン、③ヤマイチジャスティが9番手。10番手レッドウィズダム、11番手⑦ヴェゼール、グレンツェントが外側の12番手、イーグルフェザーが13番手。後方は少し離れて、14番手ダノンフェイス、15番手ノーモアゲーム、16番手ヒロブレイブと続く。
3,4コーナー中間を過ぎ、バサラが先頭、ストバロが2番手に控え、スミレが単独3番手に上がり、ゴルドリが外から押し上げてきた。中団より後ろにいるグレンツェントも大外に持ち出し、ダノンフェイスは馬群の中。
最後の直線コースに差し掛かり、ストロングバローズが先頭に立ち、ゴールドドリームが2番手に浮上。勝負はこの2頭の一騎打ち。3番手争いではグレンツェントがピットボスを捕らえて3番手に浮上。そしてゴール前、ゴールドドリームがストロングバローズに並び、最後はゴルドリがかわしてゴールイン!ゴールドドリームが差し切り勝ちで重賞初制覇!
ユニコーンステークスもまたマッチレースとなりましたが、単勝2番人気のゴールドドリームが競り勝ちました。1番人気のストロングバローズは直線に入ったところで先頭に立ちましたが、押し切れず2着惜敗。ちなみにこの2頭、ヒヤシンスステークスで後にUAEダービーを勝ち、アメリカ三冠に挑んだラニに先着しています。(ゴルドリ1着、ストバロ2着、ラニ5着)3番人気・グレンツェントは、3馬身差の3着でした。
勝ったゴールドドリームは、2度目の重賞挑戦で初制覇。通算成績も5戦4勝としました。さすがラニに勝っただけにありますね。同レース初勝利の川田将雅騎手は今年に入って重賞9勝目です。ゴルドリは父・ゴールドアリュール、母・モンヴェール、母の父がフレンチデピュティという血統。またゴールドアリュール産駒から期待の1頭が現れましたか~。
昨年はノンコノユメがユニコーンを勝った後、ジャパンダートダービーを制覇。ゴールドドリームもダートGⅠで活躍が期待されます。次走はJDDに向かう予定で、2000mの距離で勝てれば大きいが…。秋にはラニとの対決も見てみたいですな。
来週・26日は、阪神競馬場でJRA上半期の総決算・宝塚記念が行われます。ファン投票第1位のキタサンブラック、第2位のラブリーデイ、ドバイ帰りのドゥラメンテ、大阪杯で勝利したアンビシャス、鳴尾記念を勝ったサトノノブレス、マリアライト、サトノクラウン、トーホウジャッカル、シュヴァルグラン、タッチングスピーチ、カレンミロティック、ラストインパクトなどが登録しております。キタブラがファン投票1位の期待に応えられるか、あるいはドゥラメンテが国内最強を証明するか?今度の宝塚は「4歳世代最強決定戦」となるのだろうか?