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暑すぎてつらい。

箱根駅伝2011 「竜神」柏原が今年も奇跡を起こした!東洋大学往路V3達成!

2011年01月03日 | Sports

新春恒例のスポーツイベント・第87回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が今年も開幕。2日は東京・大手町~箱根・芦ノ湖までの往路5区間が行われました。今年は大会3連覇を目指す東洋大学、10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝の2冠を達成し、「3冠」にリーチをかけている早稲田大学の2校が優勝候補の最有力に挙げられ、前回2位の駒澤大学、山梨学院大学、明治大学、東海大学、山梨学院大学などが後を追います。チームの命運を左右する往路は、またしても山登りの5区で逆転劇が生まれました。


午前8時に大手町の読売新聞本社前を20チームが一斉にスタート。1区は早稲田・大迫傑が好スタートを切ると、日比谷通りで前に出て、1キロ手前で集団から抜け出します。日本大学・堂本尚寛が大迫の後ろをぴったりと付いて行き、3位集団を一気に突き放しますが、12キロ過ぎに大迫がスパート。先頭の大迫はその後も後続を引き離し、独走態勢を築く。3位集団の方は18キロ手前で駒大・油布郁人が抜け出すと、19.3キロ地点で山梨学院・松枝翔が前に出ます。
スタートダッシュに成功した早稲田は、最初の鶴見中継所をトップでたすきリレー。大迫傑は1時間2分22秒の好タイムをマーク。日大・堂本は鼻血を出しながらも2位をキープし、首位・早稲田から53秒差でガンドゥ・ベンジャミンにたすきを繋いだ。3位以降は大激戦。1分53秒差の3位に駒大、その後、日体大・中央学院・山梨学院と続き、東洋大・川上遼平はトップから約2分遅れの8位でたすき渡し。明治・松本翔は15位、東海・刀祢健太郎は最下位の20位と出遅れ。しかし、明治には鎧坂哲哉、東海は村沢明伸が2区で巻き返しを図る。

エース区間が集う「華の2区」、早稲田の2区・平賀翔太は悠々と先頭をひた走り、5キロを14分23秒、横浜駅前では23分20秒で通過。前を追う日大・ベンジャミンは8.2キロの横浜駅前で早稲田とは46秒差と少し縮めた。後方では、鶴見を17位でたすきを受けた拓殖大学のジョン・マイナが4キロ手前で3位集団を一気に抜いて単独3位。これで14人抜き達成。それ以上に東海・村沢は凄い。6キロ手前で12人いる4位集団に追いつき、そのまま抜き去って16人抜き。さらに14.5km過ぎにマイナを抜いて3位まで上がり17人抜き達成。明治・鎧坂も16キロ手前でマイナをかわして4位までUP。
後続の激しい順位変動を尻目に、一人旅を続けている早稲田・平賀は、権太坂に差し掛かったところで苦しそうになるも戸塚中継所をトップでタスキを渡しました。日大のベンジャミンは13秒差の2位。鶴見から33秒差詰めた。東海大の村沢は3位でたすきリレー。明治も鎧坂の力走で4位までアップ。東洋大・設楽啓太は6位、拓殖・マイナは終盤にペースダウンして7位。駒澤は撹上宏光が9位と1区3位から6つ順位を下げた。

3区は早稲田のエース・矢沢耀が登場し、2位の日大との差を拡げる快走を見せ、トップを守り続ける。後方では15位でタスキを受けた山梨学院のオンディバ・コスマスが8キロ過ぎに駒大・上野渉を抜いて7位に浮上すると、茅ケ崎で5位、湘南大橋で4位まで順位を上げて11人抜き。一方、戸塚で2位だった日大は、森谷修平のペースが全く上がらず、東海・元村大地、コスマス、上野らに抜かれ、その後もずるずると順位を下げてしまう。
先頭の早稲田はこの区間も首位キープ。平塚中継所では2位に1分以上の差をつけ、矢沢から前田悠貴にたすきリレー。東海大は元村の好走で2位、明大が3位、山梨学院がコスマスの11人抜きで4位。駒澤は上野が4人抜きで5位に押し上げ、日体大は服部翔太が日本人トップ(区間2位)の1時間3分13秒で13位から6位に浮上。東洋大は早稲田から2分35秒差の7位とまだ上がらない。2区までは2位だった日本大学は9位まで転落し、上位争いから脱落…。

10区間で最短距離の18.5Kmの4区、早稲田は前田が快調なペースで走る。東海大・平山竜成とは、酒匂橋で約2分の差をつける。平山も2位をキープしているが、早稲田の背中が遠くなるばかりだ。10キロ近くで、駒澤・久我和弥と東洋・宇野博之、山梨学院、日体大の4チームが4位争いを繰り広げ、11キロ過ぎに山梨学院、15キロ手前で日体大が遅れ、4位争いは久我と宇野の一騎打ちに。後方では15位でたすきを受けた帝京大学・西村知修が酒匂橋でシード圏内の8位まで順位を上げる。16.5㎞過ぎ、東洋・宇野が明治・北魁道(『ほっかいどう』じゃないよ。『きたかいどう』だよ)を抜いて3位浮上。
往路アンカーが待ち受ける小田原中継所、トップで入ってきた早稲田は、前田が2位に2分17秒差をつけて猪俣英希にたすきを繋ぐ!このまま逃げ切れるか?東洋大は「山の神」柏原竜二が登場!トップから2分54秒差の3位で宇野からタスキを受けた。明治は4位、駒澤は5位で山登りに入る。そして8位でリレーした帝京・西村が54分34秒の区間新記録を樹立。3区で4位だった山梨学院は、伏島祐介が5つも順位を下げて9位に。

山登り区間の5区、柏原は最初の1キロを2分47秒、3キロでは8分44秒のハイペースで入り、前を行く東海大と早稲田を猛追。5キロ手前で東海大・早川翼に10秒差と迫ると、6.8キロで早川を抜いて2位に上がります。10キロ通過時点で31分26秒と昨年の区間記録を上回るペース。一方、早稲田の5区・猪俣は逃げ切りを図ろうと快調に進むが、柏原と猪俣の差が大平台で1分22秒差、小涌園前では33秒差まで縮まる。そして16キロ手前で柏原が猪俣の背中を捉え、じわじわと接近し、16.1キロで猪俣を抜きトップに躍り出た!東洋大、今年も柏原で逆転成功!
後方では順位変動が激しくなり、小田原では12位だった国学院大学・仁科徳将が16.7キロで7位に浮上すると、19キロ付近で6位と6人抜き達成。また、11位だった城西大学の田村優典も元箱根を通過したところで4人を抜いて7位まで上昇。14位の中央大学・大石港与もごぼう抜きで10位とシード圏内に入りました。
先頭の柏原は下り坂に差し掛かったところでペースダウン。2位の猪俣は下り坂を利用してラストスパート、柏原との差を詰めていく。柏原は苦しい表情を見せながらも猪俣の猛追を振り切り、ゴール・芦ノ湖を先頭でゴール!東洋大学往路3連覇達成!27秒差の2位に早稲田が入り、その後東海・明治・駒澤と続き、国学院が大躍進の6位フィニッシュ。城西は7位、中央8位。日体大はシードギリギリの10位。山梨学院は13位。



往路成績
1位 東洋大学     5時間29分50秒=往路新
2位 早稲田大学    5時間30分17秒=往路新
3位 東海大学     5時間31分47秒
4位 明治大学     5時間32分11秒
5位 駒澤大学     5時間33分15秒
6位 國學院大學    5時間35分00秒
7位 城西大学     5時間35分32秒
8位 中央大学     5時間35分52秒
9位 拓殖大学      5時間36分01秒
10位 日本体育大学  5時間36分19秒
11位 東京農業大学  5時間36分28秒
12位 帝京大学      5時間36分29秒
13位 山梨学院大学  5時間36分52秒
14位 専修大学      5時間37分18秒
15位 神奈川大学     5時間37分34秒
16位 青山学院大学   5時間37分53秒
17位 日本大学      5時間38分57秒
18位 中央学院大学   5時間39分20秒
19位 関東学連選抜   5時間41分24秒
20位 上武大学      5時間41分36秒

区間賞
1区(21.4km) 大迫 傑 早稲田大学    1時間02分22秒
2区(23.2km) 村澤明伸 東海大学     1時間06分52秒
3区(21.5km) コスマス  山梨学院大学   1時間02分19秒
4区(18.5km) 西村知修 帝京大学         54分34秒=区間新
5区(23.4km) 柏原竜二 東洋大学     1時間17分53秒


箱根駅伝・往路は、今年も山登りの5区で逆転劇が生まれ、東洋大学が3年連続3度目の往路優勝を果たしました。5区の途中までトップを守り続けていた早稲田大学は、東洋から27秒差の2位。2ケタ順位が続いていた東海大は、1区で最下位に沈みましたが、村沢選手が17人抜きで3位まで押し上げ、その勢いに3区以降の選手たちも続き、首位から約2分差の3位。駒澤は5位と出遅れ。国学院が仁科選手の6人抜きで6位に入り、初シードの可能性が見えてきました。
4区で西村選手が区間新を樹立した帝京大は、5区で順位を落として12位。2区まで2位だった日大は、3区の大誤算をきっかけに順位を落とし続け、最終的には17位。昨年シードを獲得した青山学院大学は16位。シード権争いでは、8位・中央から13位・山梨学院まで1分以内に6チームが含まれる大混戦。

東洋大学は1区の川上選手が8位のあと、2区で6位、3区で7位とあまり順位が伸びずにいましたが、4区の宇野選手が4人抜きで3位に押し上げ、柏原選手が首位・早稲田から2分54秒差をひっくり返しました。
箱根の山で3たび奇跡を起こした柏原選手は、3年生の今季はケガをきっかけに不振に陥り、出雲でメンバーから外れると、全日本では調子はいまひとつ。箱根に向け不安が漂っていたのですが、この日は「竜神」健在で完全復活を印象付ける快走を見せました。一時は区間新ペースで進み、3年連続区間新もあり得るかと思われましたが、終盤にペースが落ちて更新ならず。それでも3年連続区間賞を獲得しました。ゴール後のインタビューでは、「やったぞー!」とチームメイトに向かって雄叫びをあげ、涙を流すシーンも。これは9区で走る予定の田中貴章選手(3年)に向けてのメッセージです。往路V3で3連覇へ視界良好、復路でも1位を守り抜くことができるのか?

3日の復路は午前8時の東洋大を皮切りに時差スタート。東洋大から10分後に上武大と関東学連選抜が同時スタートとなります。東洋と早稲田との差は27秒、東海大と明治大にも逆転優勝のチャンスがあるでしょう。東洋大の総合V3か、それとも早稲田の3冠達成か?復路では全チームが繰り上げ無しで無事タスキが繋がる事を願っています。



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