人により平安感や幸福感を感じる内容は全部違います。私の書斎には約2,000冊の愛読書があり、その表題を見ては、色々の種類の思索を楽しみ、勉強会のカリキュラムを練るわけですが、その時間は我が人生における至福の時でもあります。未読の本も沢山ありますが、未読とは言いましても、ぱらぱらと軽くは読んでいますので、大体、何が書かれているかは識別出来ます。イギリスの大学の図書館は中世紀からの古文書もあり、その香りは独特なものですが、私は、その香りに触れると魂が踊る感じです。私の書斎から野川を挟んで森が見えますが、その森は室町時代に出城があったようで何か独特の雰囲気と異様なものを感じさせる林です。時々、何とか言う種類のタカの夫婦が来ると、そこに住み着いているカラスの大群が恐れて、どこぞへ移動していきますが、先住民のカラスが何となくかわいそうです。この書斎から見る風景と私の書斎の愛読書が醸す雰囲気は私の日々の平安感の基準となつていて、この平安感の基準のゆえに、厳しい国際政治や日本政治を観察する上で、少々、障害になるようです(この平安感の基準は厳しい世界には通用しないかも)。しかし、ここになるまでの激動の人生(海外でも暴動事件、飛行機事故、その他仕事上の世界各地でも暗い思い出等)を乗り越えてきたご褒美が今かなあ、とも思います。更には今、勉強仲間も、NPOの仲間にも、素晴らしい善意と愛に満ち満ちた人がいて、その人々と共に生きられる私は本当に幸せ者です。人は、それぞれの時代、年齢、生育史の環境の中で、自分流の平安感を意識化する必要があり、他者の平安感を比較考察する所から悲劇が生まれますので、自分流の平安感の基準を意識化するには相当の知恵と努力が必要ですが、少し努力をすれば、すぐ分かります。平安感の自分流の基準が幸福へのスタートとなりますので、是非、意識しておいて下さると幸いです。
<自分は何処へ旅しているのだろうか?:154>
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