私達は法治国家に住んでいますす。古代社会でもなく明治維新という激動の時代でもなく現代日本という社会で生きています。その枠と文化を大事にする必要があり、日本国憲法や精神衛生法などの法律も遵守する必要もあり、それを大事にしないと幸福にはなれません。ここで、もし愛を感じる領域に、つまり愛の原型の中に、暴力性、犯罪性、異常性を感じたセラピストがいた場合、その力量が問われます。非常に難しい治療となりますし、この異常な領域は、ここでは論じません。普通の社会生活を送る人々を対象に、共に思索していきます。さて、普通、愛を感じる場合、その人の生育史での愛の思い出が左右していきます。幼稚園時代の恋人、小学生、各種学生時代の愛の思い出、社会に突入する23-34才頃の愛の体験が生涯を支配するとエリクソンは断言します。確かに幼少時代の愛の原型は大事なのですが、その核となる思い出に色々の愛の体験が真珠貝のように形成されていきますので、改めて愛の孤立感から逃れる場合とか、新しい愛の原型を創造すべく挑戦する場合は二つの方法をとります。一つが「考え方を変えて世界を変えるか」、もう一つは「体験の解釈を変えて世界を変えるか」、この二つしかありません。どの方向に向かうか、そこで要求されるのが、残された自分の人生をどう生きるか、そのあたりの方向性をきちんと決めないと、この整理統合は無理なのです。生き甲斐の心理学の原理を把握し、理解しつつ、その統合を学友と共に語り合いながら形成していきましょう。一人では無理のようです。最終的には自分が決める領域ですが、学友と共に段階的に語り合う意味がここに存在しています。
<自分は何処へ旅しているのだろうか?:20>
自分の生き甲斐を探究されている方々へ:
(1)テキスト「生き甲斐の心理学:ISBN 978-4-9903527-2-1」はアマゾンでもサンパウロ書店でも全国の書店で販売されています。
(2)気楽に広く理論だけを学習したい方は、この私のブログの左記の「カテゴリー」欄をご覧下さい。
その第1章「愛の領域」から11章(カリタス カウンセラーの基本とは)を見ながら思索すると楽しみながら勉強することが出来ます。
(3)この記事は6年間にわたり私が全力投球して系統的に理論を分かりやすく解説した2275回分の記事です。第1章から11章までを日常の言葉を使用ながら書いたものです。
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