パスカル・ロジェのピアノとファビオ・ルイージの指揮を聴いてみたく、N響のCプロへ行ってきました。
Cプロ、週末の午後に手頃なお値段で気軽に一流の音楽を楽しめて、ほんと有難い
ルイージは亡くなった友人が好きな指揮者でした。
彼がN響の首席指揮者になるなんて彼女は知る由もなく。生きていたらきっと演奏会に足を運んでいたろうにと思う。
また猿之助の事件についても色々感じるものがあって…。
そんなすこし悲しい気持ちのなか聴いた今日の演奏会でもありました。
【サン・サーンス/ピアノ協奏曲 第5番 ヘ長調 作品103「エジプト風」】
ロジェは現在72歳とのこと。
冒頭はyoutubeで予習していた彼の演奏よりも硬質なタッチで少し意外だったけれど(最初は指もあまりまわっていなかったようにも聴こえた)、すぐにその独特な演奏の虜になってしまいました。
上手く説明できないのだけど、サン・サーンスらしい清澄さと、でも決して薄味ではなく、リズムや音色のさりげない自由さとか、明るいのに静けさもあったり、そして繊細な色彩感。フランスの音だなぁ、と強く感じた。とても好みな演奏。
ルイージ&N響がまた素晴らしくて。ピアノを支え、ピアノと絡み合い、時にうねり、ピアノとオケが美しく飛翔していく様に幾度も「うわぁ…」と耳を奪われました。
ピアノ協奏曲5番、いい曲だなぁ。
そして、いい演奏だったなぁ。
ロジェもルイージもN響もブラボー!
【サティー/グノシエンヌ 第2番(ピアノアンコール)】
前日のアンコールは「ジムノペディ 第1番」だったそうですが、今日は「グノシエンヌ 第2番」。
ロジェの演奏、やはりいい
清澄な音色なのに、彼の作りたい音の世界をしっかりと感じさせるのが不思議。ちゃんと演奏に芯があるんですよね。私の気持ちのせいかもしれないけれど、どこか祈りのような重みも感じる演奏でした。
弾き終わったときに両手を重ねて何かに感謝するような仕草をしたのが、印象的でした。
ルイージのこともとても立てていて、舞台から何度もルイージを呼ぼうとする。でもルイージもロジェのことをとても立てていて、彼だけを舞台に行かせようとする。それが幾度も繰り返されていました笑。ルイージはアンコールの演奏を舞台袖のほとんど隠れる位置に立って、聴いていました。
ロジェは最後は舞台の上手の端まで行って、全ての客へ挨拶。
彼の弾く音楽だけでなく、そんなステージマナーもとても気持ちがよかったです。
機会があったらリサイタルも聴いてみたいな。
【フランク/交響曲 ニ短調】
この作曲家の作品を聴くのは、昨年アルゲリッチ&辻さんで聴いたヴァイオリン・ソナタに続いて2回目。
前半の清澄なサン・サーンスから一転して、意外なほどに情熱的なルイージの指揮。
雑というわけではなくちゃんと丁寧なのだけど、音がうねって熱くて(時として粘っこくて)、ルイージの指揮は初めて聴くけれど想像していたイメージと違ってちょっと驚きました。
ここでも、「うわ…」と感じる美しい瞬間が幾度も。しかもちゃんと音が”突き抜けて”いる(ワタシ的にはこれがすごく大事)。3楽章の壮大な色彩感も美しかった。
ルイージが首席指揮者になったのは昨年9月とのことですが、今日の演奏を聴く限りではとても良い感じ。
N響が良い演奏をするときには、日本のオケの中で最もヨーロッパ的な音を出すオケだと個人的には思っていて。
そういう演奏をルイージの指揮のもとでは聴けそうな気がする。
ちなみに今まで聴いた中で私がもっとも好きなN響の音は、ブロムさんが指揮するときの音です。
2023~2024年シーズンも聴いてみたいプログラムがちらほらと。
これからも時々伺えたらいいな。
自分から心に栄養を与えてあげないと、ね。
今の時代に1000円台でそれができるのだから、有難いことです。
イケオジをパシャリ
今度お墓詣りするときに、友人にも見せてあげよう
ルイージは指揮姿も綺麗ですね。
【マエストロ・メッセージ】ファビオ・ルイージ/5月N響定期公演Cプログラム
Satie: Gnossiennes - No. 2, Avec étonnement
#N響 定期Cプロ限定の #開演前の室内楽。フランス音楽特集にちなんで、ロパルツ/前奏曲、海とシャンソン─第1曲「前奏曲」第3曲「シャンソン」を、Fl #神田寛明 Vn #大鹿由希 Va #佐々木亮 Vc #中実穂 Hp #早川りさこ のメンバーでお贈りしました。
— NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo (@NHKSO_Tokyo) May 20, 2023
6月のCプロでも開演前の室内楽にご期待ください✨ pic.twitter.com/ttTOAIkRBh
Cプロ恒例の開演前のミニコンサート。
ロパルツ/前奏曲、海とシャンソン─第1曲「前奏曲」、第3曲「シャンソン」。
ロパルツという作曲家は初めて知りました。フランク繋がりとのこと。
気だるげでもある色彩感がフランスらしい、素朴な郷愁のようなものも感じさせる、とても美しい曲でした。
N響Cプログラム公演前の「開演前の室内楽」。ロパルツというフランスの作曲家の作品を演奏しています🎻初めましてのロパルツ作品、めっちゃお洒落やけど同時にとっても素朴な響きがすごく素敵です。明日は13:15から是非お越し下さい🌝 https://t.co/zuVvmGkn2b
— 中 実穂 (@mihoimiho) May 19, 2023
#ファビオ・ルイージ がフランス交響楽の名品を指揮した「5月定期公演Cプログラム」1日目が終演🎶#N響 #nhkso #N響生放送 #fabioluisi #PascalRogé
— NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo (@NHKSO_Tokyo) May 19, 2023
前半では名手 #パスカル・ロジェ が #サン・サーンス… pic.twitter.com/r0bZivW1J2
後半の #フランク《交響曲》では、この作品の真価を知らしめるべく奮闘する #ファビオ・ルイージ の指揮に導かれ、劇的な第1楽章では分厚いサウンドが立ち昇り、歌に満ちた第2楽章では息の長いメロディが繊細に紡がれ、終楽章では壮大な頂点が築かれました✨#N響 #nhkso #N響生放送 #fabioluisi pic.twitter.com/DTc9EFsD30
— NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo (@NHKSO_Tokyo) May 19, 2023
すごいです! https://t.co/f81JyKy4VK
— 松本健司 KENJI MATSUMOTO (@KenjiClarinette) May 18, 2023
フランクの交響曲が大好きです!
— 猶井 悠樹 (@Naoyanyanende) May 19, 2023
有名なヴァイオリン・ソナタの2年後に書かれた晩年の作品。フランクのソナタが好きな人には特に聴いて欲しいです。 https://t.co/RNMQp7Sk5H
【本日のアンコール】
— NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo (@NHKSO_Tokyo) May 20, 2023
5/20(土)
第1984回 定期公演 5月Cプログラム 2日目
サティー作曲
グノシエンヌ 第2番
ピアノ #パスカル・ロジェ#N響 #nhkso #PascalRogé #アンコール pic.twitter.com/7BXRkOWehW
#ファビオ・ルイージ の指揮でお贈りした #N響 定期公演5月Cプロ2日目が終演🎶
— NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo (@NHKSO_Tokyo) May 20, 2023
前半はサン・サーンス《ピアノ協奏曲第5番「エジプト風」》。色彩感と異国情緒があふれるこの曲を、#パスカル・ロジェ が多彩な音色と技巧で、円熟の極みともいえる演奏を披露してくれました✨#nhkso #PascalRogé pic.twitter.com/zxHjwRkn91
#N響 定期公演5月Cプロ2日目🎶
— NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo (@NHKSO_Tokyo) May 20, 2023
後半のフランク《交響曲ニ短調》。この曲の魅力を最大限に引き出した #ファビオ・ルイージ の歌心に満ちたタクトにオーケストラも一体となり、壮大なクライマックスを築き上げました。#nhkso #FabioLuisi pic.twitter.com/DnAQLq6PX6
【5/20本日のバックステージから】
— NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo (@NHKSO_Tokyo) May 20, 2023
演奏後に出演者陣が集合📸#ファビオ・ルイージ、コンマス #篠崎史紀、そして #フランク 《交響曲》第2楽章で #イングリッシュ・ホルン の美しい旋律を聴かせてくれた #和久井仁、前半のピアノ独奏の #パスカル・ロジェ がカメラに収まってくれました✨#N響 #nhkso pic.twitter.com/ef8y4OeH1v