風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

ファビオ・ビオンディ バッハ無伴奏全曲 @神奈川県立音楽堂(2月17日)

2024-03-19 16:55:20 | クラシック音楽



≪第1部≫ 14:00開演
 ソナタ 第1番
 パルティータ 第1番
 ソナタ 第2番
 ソナタ 第3番 ハ長調 BWV1005 3. ラルゴ(アンコール)
 ソナタ 第1番 ト短調 BWV1001 4. プレスト(アンコール)
 
≪第2部≫ 18:00開演
 パルティータ 第2番
**休憩**
 ソナタ 第3番
 パルティータ 第3番
 ソナタ 第2番 イ短調 BWV1003 3. アンダンテ(アンコール)
 ソナタ 第1番 ト短調 BWV1001 1. アダージョ(アンコール)
 ソナタ 第1番 ト短調 BWV1001 4. プレスト(アンコール)


一か月以内に感想を書こうと思っていたのに、それも守れなくなってしまった。短くサラッと書けばいいだけなのにね。。

疲れた心がバッハの無伴奏を求めていたので、直前に一日券を半額で譲っていただいて行ってきました。地元なので気楽。
ビオンディを聴くのは初めて。
事前にyoutubeで聴いた彼の無伴奏はあまり好みとはいえなかったのだけれど、生で聴くと、人間らしい体温をもった演奏が心地よく感じられました。

これまで聴いたバッハの無伴奏はファウストとカヴァコスで、どちらも大曲シャコンヌを最後に持つパルティータ2番をプログラムの最後に持ってきていたのだけれど、今回はソナタとパルティータが交互に1→2→3番と演奏されました。

当初の予定では第一部のパルティータ1番とソナタ2番の間に休憩が入るはずだったのだけれど、、、普通にソナタ2番が始まった笑。
でもこれで正解!ソナタ1番→パルティータ1番と順に良くなっていって、やはりビオンディのようなタイプはパルティータの方が合ってるのかな?と思いかけたところで、ソナタ2番の冒頭から飛躍的に音が変わったから
私の大好きなソナタ2番のアンダンテ、彼の録音よりも今日の演奏の方が自然な軽やかさと優しさと深みが感じられて良かった。

休憩がなくなったので第一部が1時間で終わっちゃったので、第二部開始の18時まで桜木町駅のスープストックで時間を潰し、再び第二部へ。
先ほども書いたけれど、パルティータ2番が第二部の最初(全曲演奏会の真ん中)に演奏されたのが新鮮でした。
この曲順だと、短調→短調→短調→短調→長調→長調となるんですよね
ビオンディのシャコンヌの演奏を聴きながら、「人生に対する熱量が足りない自分」というものを改めて思ってしまいました。
最近気になってるんですよね。前から思ってはいたけれど、最近特にそれが気になる。もう少し自分の人生に対して熱量を持つべきなのでは、と。
谷川さんが似たようなことを数年前の対談会で仰っていたなぁ。コロナ前だったので90歳直前くらいのご年齢の頃だったか。


【盛会のうちに全曲演奏終了しました!】

ファビオ・ビオンディ バッハ「無伴奏」全曲
2/17 第1部+第2部 終了しました!
第1部では予定していた休憩がなくなってしまうというハプニングもありましたが、多くのお客様の熱い拍手とブラボーのお声をいただき、無事、全曲演奏を終えることができました。
各公演後のサイン会では長い列ができ、たくさんのお客様がひとりひとりビオンディ氏とあたたかい交流をされていました。
終演後、ビオンディ氏は改めて、J.S.バッハ「無伴奏ソナタとパルティータ」一挙演奏という取り組みに真剣に参加し、支えてくださったお客様の知性と素晴らしさへの感動を口にしていました。
第2部のアンコール最後の曲では「このホールに捧げる。輝かしい未来があるように」とのコメントがありました。
お客様も含めてこの日集ってくださったすべての人へのメッセージだと思います。
ご来場くださったすべての皆様に心より感謝申し上げます。

<おまけ:終演後のマエストロ・ビオンディ語録より>
…リピートと装飾については、今回のツアーでは毎回変えていました。
だから演奏時間はCDとは違っていたと思います。
大阪・いずみホールとも違っていたはずです。
お客様が入った生演奏で、全てのリピートを弾くのは現実的とはいえません。
装飾についても、アンコールで弾いた曲の装飾が、本編と違うことに、お客様は気づかれたと思います。
そうです。私は即興演奏しているのです。
バッハの装飾には、フレンチスタイル、イタリアンスタイル、そしてジャーマンスタイル等色々なものがある。
それらを組み合わせて弾いているのです。
即興的にどのスタイルをどこで採用するかの判断をできる様になるのはとても大変です。
それにはとてもとても長い練習しかありません。
そして何より大事なのは、どこまで許されるのか、という「限界」の感覚です。
どんなに即興的でも、音楽はあくまでバッハの音楽を逸脱してはいけないのです。

特設サイト@神奈川県立音楽堂)

ファビオ・ビオンディ メッセージ

Sonata No. 2 in A Minor, BWV 1003: No. 3, Andante

Partita No. 2 in D Minor, BWV 1004: No. 5, Ciaccona

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