風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

ロンドンに初雪!

2008-10-30 10:07:55 | 倫敦うるるん滞在記


Two days after British Summertime ends, Londoners get to grips with earliest snowfall since 1934

サマータイムが終了してまだ2日しかたっていないというのに、昨夜(28日)ロンドンに初雪が降りました!
10時頃、なんか深々と冷え込むなぁと部屋の窓から外を見たら・・・見たら・・・、降ってるわ降ってるわ。
イギリスの気まぐれな天気には慣れたつもりだった私も、さすがにあんぐり。。。
今日イギリス人の家主に「これって普通なの?」と聞いたところ、「とんでもない、異常だ!ロンドンでは雪自体めったに降らない」とのことで、「1934年以来のことだよ。You are lucky!」と言っていました。
1934年以来かぁ。70年に一度の瞬間に出会えたとは、たしかにluckyか。
お仕事もなかったので、家でのんびり雪を楽しみました。
もっとも、今朝は残雪のために空気がすごーく冷たかったです。。。

上記写真はthelondonpaperのサイトより拝借しました。綺麗ですよね。

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ピーターパンの舞台を歩こう

2008-10-29 12:43:17 | 倫敦うるるん滞在記

"But who is he, my pet?"
"He is Peter Pan, you know, mother."

(『Peter and Wendy』 J.M.Barrie)



イギリスはレッド・ツェッペリンやローリング・ストーンズを生み出したロックの国であって、シェークスピアやディケンズを生み出した文学の国であって、そして、なんといっても数々の名作を生み出したファンタジーの国でもあります。
ハリー・ポッター、指輪物語(ロードオブザリング)、不思議の国のアリス、くまのプーさんとあげればきりがなく、ロンドンからちょっと足を伸ばせば今も変わらず残る舞台となった景色に出会うことができます。

さて、今回はロンドンが舞台のこのお話。
『ピーターパン』。
ピーターパンとティンカーベルが住んでいるのはロンドンの中心地にある広大な公園、ケンジントンガーデン。
ウェンディ一家が住んでいるのは、そのケンジントンガーデンから少し北のノッティングヒルの住宅街。
すべて徒歩で周れるので、一日あればピーターパンの見どころはすべて周れてしまうのです。


まずはKensington Gardensから。
ジョニー・デップ主演の『Never Land』もここで撮影されました。
彼が座っていた形のベンチもあちこちにありますよ^^



Kensington Gardensの一角にあるピーターパンの像。
公園内の地図にも書いてあるので、すぐにわかります。
ところでここを訪れるなら、『リヴィエラ』の場合と同じく絶対に秋・冬をおすすめします。イメージにぴったり。
逆に夏はイメージが崩れるのでお勧めしません。。


Kensington Gardensから北のBayswater Roadを一本はさんだところにある、作者J.M.Barrieの家。


漱石の家と同じく、ここにもブループラークがあります。
(・・・って、今気づいたけど、私、漱石が一番長く住んだ最後のクラッパムコモンの下宿先の写真、あげてなかったですね。すっかり忘れてた。近いうちにあげ・・・られればいいなぁ・・・)


バリーの家からてくてくと北西へ歩いて行くと、ノッティングヒルの高級住宅街のど真ん中、その名もKensington Park Gardensという通りにウェンディ一家の家のモデルとなったデイヴィス家があります。
ここの屋根裏部屋の窓からピーター達はネバーランドへと飛び立ったのですね^^
雑雑としたポートベローマーケットから一本奥に入っただけとは思えない、イメージ通りのとても素敵な通りです。


にゃんこ^^
とても人懐こくて、ずーっと後ろをついてきました。

以上、ピーターパンを巡る旅でした^^
あ、番外でもう一つ。
ピーターパンやウェンディの気分を味わえる一番のアトラクションといえば、これ!
そう、London Eyeです。
お値段はちょーっと(かなり?)高めですが、その夜景の美しさは抜群!
乗る価値アリですよ。
旅の思い出にぜひどうぞ^^
よく長時間待ちと言われますが、私が乗ったときは5分待ちくらいで乗れました。





テムズ川とビッグベンを見下ろす。

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サマータイム終了

2008-10-26 10:16:11 | 倫敦うるるん滞在記
サマータイムなんて面倒くさいだけではあるけれど。
はじめてサマータイムの開始と終了を体験したら、おもいのほか面白い気分をあじわえた。

サマータイム終了のことをすっかり忘れていて、さっきまでネットで遊んでいたんですが、もう2時だからいい加減に寝なきゃ・・・と思ってふとパソコンの時計を見たところ、午前2時になるその瞬間に時刻が「1:00」に変わった(パソコンの時計はサマータイム対応なのである)!
なんかすごい得した気分。おもっていたより長く寝られるではないか。
サマータイム開始時は損した気分がしたものだけど、終了時はこういう気分が味わえるのか。
とはいえこれで一気にくら~い冬に突入です(昨日までの18時の暗さが、今日からは17時になるんだものねー)。

そして腕時計から目覚まし時計から、ぜんぶ1時間早めなきゃならないのは超めんどくさいぞ。。。!

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漱石の散歩道(下宿~バタシーパーク~カーライル博物館)

2008-10-01 19:19:59 | 倫敦うるるん滞在記


バタシーパークからテムズ河をはさんで対岸のチェルシーをのぞむ


 余は晩餐前に公園を散歩するたびに川縁椅子に腰を卸して向側をめる。
倫敦に固有なる濃霧はことに岸辺に多い。余が桜の杖にえて真正面を見ていると、かに対岸の往来い廻る霧の影は次第に濃くなって五階の町続きの下からぜんぜんこの揺曳くもののに薄れ去って来る。しまいには遠き未来の世を眼前に引きしたるように窈然(ようぜん)たる空の中(うち)にとりとめのつかぬ鳶色の影が残る。その時この鳶色の奥にぽたりぽたりと鈍き光りがるように見え初める。三層四層五層瓦斯(ガス)を点じたのである。余は桜の杖をついて下宿の方へ帰る。

 カーライルはおらぬ。演説者も死んだであろう。しかしチェルシーは以前のごとく存在している。否(いな)彼の多年住み古した家屋敷さえ今なお儼然(げんぜん)と保存せられてある。千七百八年チェイン・ロウが出来てより以来幾多の主人を迎え幾多の主人を送ったかは知らぬがとにかく今日まで昔のままで残っている。・・・・・・

 毎日のように川をてて霧の中にチェルシーをめた余はある朝ついに橋を渡ってその有名なるりをいた。

(夏目漱石 『
カーライル博物館より)


全然更新していないにもかかわらず、最近カウンターがものすごい勢いで回っているのはなぜだろう。。。
NHK大河効果とか?
(今年の大河は観たかったよー。正月にイギリスに来て、正月に日本へ帰る私にはまったく不可能なことだったが)。

更新していないのは書くことがないわけではなく、書きたいことは山ほどあるんだけど、時間がないのです;;
最近ではスコットランドへ行ったり(偶然、漱石の滞在していた街も行きましたよ^^)、あと一昨日、秋晴れの中、漱石の散歩道をそのまま辿ってみました。
クラッパムコモンの下宿先~ラヴェンダーヒル~バタシーパーク、そして、橋を渡ってチェルシーのカーライル博物館まで。
すごく楽しかったですよ。

カーライル博物館では、『カーライル博物館』の漱石よろしく、イギリス人のスタッフの方と漱石&カーライルについて2時間以上もお話してしまいました。最後は博物館の外にまで出てきてくれて、周りの文学者にゆかりのある建物を紹介してくれました。
昔訪れた高知の青山文庫にしてもそうですけど(←展示していないものでもリクエストしたら奥から出してきてくれて、坂本竜馬の手紙を見せてくれました。挙句、ぜんざいまでご馳走になってしまった)、小さな博物館はアットホームでいいですねぇ。

カーライル博物館は漱石好きには超お勧めですよ。
漱石がここを訪れてから100年。
博物館前の道(チェイン・ロウ)も、博物館の建物(1708年築!)も、展示物も、今も全く変わらず残っているのですから。
すばらしいことですよね。
作中で漱石がカーライルの銀牌と銅牌を眺めながら、むやみにかちかちしていつまでも平気に残っているのを、もろうた者の煙のごとき寿命と対照して考えると妙な感じがする』と言っていますが、まったく同じ感覚を私は漱石に対しておぼえました。100年前この牌を前にそんな風に感じた漱石も今はもういなくて、今度は私がこの牌の前にこうして立っている。100年後、この牌を前に同じように感慨にふける日本人がきっといるだろう。そのとき私はもういない。
おもしろいですねぇ。
そういえば、そのスタッフの方が私のデジカメを見て、「日本のカメラはすごいねえ。撮った写真をカメラで確かめて、消したりもできちゃうんだろう?いやぁ、すごいよ」としきりに感心していました。日本が100年後にはイギリス人にこんな風に言われるようになったことを知ったら、漱石はどう思うかな?なんて想像すると楽しいです。

ちなみに漱石の下宿からバタシーパークまではそれなりに距離がありました。片道30分以上はかかったんじゃないかなぁ。
その距離を「晩餐前に散歩」していた漱石。
ほんと昔の人は健脚ですよねぇ。
写真もたくさんとって来たのですけど、アップする時間がないので、一枚だけ。

ではでは、また。
ロンドンは今、紅葉が綺麗です。
カーライル博物館の庭の蔦も綺麗に紅葉していて、趣がありましたよ^^

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