風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

世界は知らないことであふれてる 2

2020-10-17 12:46:14 | ミュージカル

Les Misérables (2012) - Epilogue Scene (10/10) | Movieclips



私がレミゼの"To love another person is to see the face of God.の部分で感動するのは、一般的には決して幸福とはいえない人生を歩んだファンテーヌやエポニーヌやバルジャンが、最後にこの言葉を言うところにあるのですが(映画版ではエポニーヌの代わりにミリエル司教になっていますね)。
なんとなく気になってこの言葉を検索してみたら、映画版でバルジャンを演じたヒュー・ジャックマン(関係ないけど私はヒューが好き)のこんなインタビュー↓が出てきたのです。

I was struck in this iteration of Les Miz by how religious a story it is.

I like to think of it in modern-day sense — of course Hugo talks about Valjean undergoing not just a transformation but a transfiguration. He transforms in such a complete way that it’s religious in nature, not just emotional or physical. I think in some ways Hugo was attacking the church at that point, for being so exclusive. For Hugo, the line was “To love another person is to see the face of God” — that religion needed to be less about rules and sermons and more about practical love and the example of Jesus Christ. That’s the last line in the musical. I think it really annoyed the church! It was quite an attack.

Is Valjean someone we should learn from?                                           

Yes, and for me, it’s the same example I got from my father. It’s a great honor to play someone like Jean Valjean, but it’s a daily reminder of how far you have to go as a person. It’s a really weird thing, playing Valjean and in between breaks going to your luxurious trailer just off set, like, Where the hell is my Evian? [Laughs.]

Tom Hooper said that it’s always difficult to play the good guy. How do you introduce complications to a character like that?

The trap with Valjean is that he can become kind of boring and saintlike after the first 10 minutes. He has a pretty massive transformation early on, going from being wrongfully imprisoned but still a kind of animal-like, voracious figure, and stealing from the man who gives him clemency and feeling the shame of that. The easy thing would be to play the saintlike figure throughout. That’s kind of dull. One thing that Hugo writes about at incredible length in the second half is Valjean’s relationship with [his adopted daughter] Cosette, and how complicated it is. Here’s this man at 51 who experiences love for the first time in his life — an avalanche of feeling and all the complications that come with that. As we all know, as human beings, once you know happiness, you’re terrified of losing it.

Hugh Jackman: Les Miz’s Leading Man Talks to TIME(2012)


「"To love another person is to see the face of God.”の言葉は、実践的な愛やイエスの模範よりも規則や説教に重きを置きすぎて排他的になっていたカトリック教会に対する、ユゴーの痛烈な批判だったのだと思う。」と。
へえ、面白いな~
日本人で無宗教の私は「キリスト教」とすぐに一括りにしてしまう悪い癖があるのだけれど、レミゼに限らず、こういう作品であちらの人達のインタビューを読むとさらに突っ込んだ解釈をしていますよね。キリスト教徒にとってもそうでない人にとっても、それだけキリスト教が日常に溶け込んでいるからなのでしょうね。
世界は知らないことだらけ。だから面白いのかもね。

ヒューは8歳から男手一つで自分を育ててくれた父親をバルジャンと重ねていて、「So church was a big part of our lives, though I don’t think I ever really heard my father talk about God or religion necessarily. He was just one of those quietly religious people who believed actions spoke louder than words.」と。

そしてバルジャンは聖者のように演じてしまうと退屈な役になってしまうのだ、と。「One thing that Hugo writes about at incredible length in the second half is Valjean’s relationship with Cosette, and how complicated it is. Here’s this man at 51 who experiences love for the first time in his life — an avalanche of feeling and all the complications that come with that. As we all know, as human beings, once you know happiness, you’re terrified of losing it.」と。私もそのとおりだと思う。弱いところもある人間らしいバルジャンだから、私達も自分に重ね合わせて感動することができるのだと思います。

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世界は知らないことであふれてる

2020-10-17 00:02:58 | ミュージカル



Do you hear the people sing?
Singing a song of angry men?
It is the music of a people
Who will not be slaves again

When the beating of your heart
Echoes the beating of the drums
There is a life about to start
When tomorrow comes...

ミュージカル『レ・ミゼラブル』の英語版の作詞者であるHerbert Kretzmerさんが、10月14日に亡くなられたそうです。
実は私、このニュースで初めてレミゼの初演が1980年のパリで、1985年のロンドンプロダクションはその大幅な改訂版だったということを知ったのでありました。
大ビックリ
世界は知らないことだらけ。
ラミンが時々仏語で歌っているのも、きっとオリジナルバージョンを歌っていたのだね。

といってもこの作品がここまで世界中で愛されるようになったのはロンドンプロダクションを製作したCameron Mackintoshの手腕はもちろん、Kretzmerさんの書いた英語版の歌詞の素晴らしさによるところも大きかったろうと思います。
Kretzmerさんはインタビューで、「その作業はただ仏語を英語に翻訳すればいいというものではありませんでした」と。「言葉というのは一つの文化の中で共鳴するものであって、他の文化でも同じようにいくわけではありません。だから私はユゴーの小説から読み、自分の言葉でその物語を語り直したのです」と仰っています。
日本語版は歌えない私でも、英語版の”Do you hear the people sing?”は風呂場での定番ソングです(ええめっちゃ一人で歌ってますが何か?)。韻が素晴らしくてゾクゾクするんですよね。なのにわざとらしくなくて。
ミュージカル中盤の革命の場面で歌われるのも好きですが、エピローグで歌われるこの曲もとても好き。
今はもう死んでいる学生達の遠くから聴こえてくる微かな歌声が次第に力強さを増して、そこにバルジャン達が加わって。一人一人は弱い存在である彼らが一つの大きな力となってその歌声が高らかに響き渡るラストの素晴らしさといったら。
今ではすっかり代表的なプロテストソングとなり、香港デモなどでも繰り返し歌われています。
この曲がプロテストソングとなることが良いことなのかどうかはわかりませんが、自由を求めて巨大な権力と闘っている人達を世界中で勇気づけていることは確かでしょう。私も何度勇気をもらえたことか。

Herbert Kretzmerさんのご冥福をお祈りいたします(無神論者とのことですが…)。

Les Misérables " Epilogue . Finale

私の好きなエピローグの場面。和訳あり(ちょっと微妙な訳だが…)。
1995年にロンドンのロイヤルアルバートホールで行われた10周年記念コンサートより。
この10周年の出演者、みんないいよね。コルムさんもレアも素晴らしい。
何度も書いちゃいますが、バルジャンやファンテーヌやエポニーヌのような一般的には決して幸福とはいえない人生を送った人達が最後に「To love another person is to see the face of God.(誰かを愛することは神に出会うこと)」と歌うところに、涙。。。 
これはキリスト教世界の物語で、私はKretzmerさんと同じく無宗教だけれど、愛は宗教を超える。。。

Les Misérables (2012) - I Dreamed A Dream Scene (1/10) | Movieclips

2012年の映画版より。"I dreamed a dream"。
決して好きな映画ではないけれど、これは好きな場面の一つです。アン・ハサウェイがアカデミー助演女優賞をとったのは、このシーンが理由だろうと思っている(ご本人はこの映画での演技に納得がいっていないそうですが)。
wikipediaによるとアンは「カトリック教で育ったため修道女になりたかったが15歳の時に兄がゲイだということを知り、兄の性的指向を認めない宗教には属せないと感じその道を諦める。それをきっかけに彼女を含めた家族全員がカトリック教会から離脱した。」とのこと。


Herbert Kretzmer, Lyricist for ‘Les Misérables,’ Dies at 95(The New York Times)
Herbert Kretzmer: Les Misérables lyricist dies aged 95(BBC news)
How we made Les Misérables(The Guardian, 2013)

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Colm Wilkinson ”Oh Danny Boy”

2019-02-01 00:04:52 | ミュージカル

Colm Wilkinson Oh Danny Boy


Oh Danny boy, the pipes, the pipes are calling
From glen to glen, and down the mountain side
The summer's gone, and all the roses falling
'Tis you, 'tis you must go and I must bide.
But come ye back when summer's in the meadow
Or when the valley's hushed and white with snow
'Tis I'll be here in sunshine or in shadow
Oh Danny boy, oh Danny boy, I love you so.

But when ye come, and all the flowers are dying
If I am dead, as dead I well may be
You'll come and find the place where I am lying
And kneel and say an "Ave" there for me.
And I shall hear, tho' soft you tread above me
And all my grave will warmer, sweeter be
For ye shall bend and tell me that you love me
And I shall sleep in peace until you come to me.

来日公演でも歌ってくれた、コルムさんのDanny Boy。コルムさんはイギリス人ではなくアイリッシュなのだなあと強く感じたのが、この歌が歌われたときでした。アイルランドの渓谷や緑の牧草地が目に見えるようだった(まぁ舞台演出もそういう風だった記憶がありますが)。
今日久しぶりにyoutubeで聴いて、その歌詞になんだか泣きそうに。。。
親とか祖父母とかって決して良いことばかりじゃなくて色々あるけれど、それでもやっぱり温かくて、有難い存在だよね。。。と。若い頃は鬱陶しく感じるばかりで、そんなこと思いもしなかったけれど。
コルムさんの声がすごく温かくて優しいから。。。
しかしこの動画の客、拍手が早すぎだわ。いいところで咳もするし、どこの国よ全く!と思ったら、カナダだった。。コルムさんの今のホーム
コルムさんは、1番のrosesと2番のflowersを逆に歌っているんですね。CD録音でもそうなので敢えてそうしていらっしゃるのだと思うけれど、なぜなのかな
そしてwikipediaで知ったのですが、この歌はアイルランド人ではなくイングランド人による作詞なんですね。曲はアイルランド民謡ですが。このちょっと土臭くて懐かしい感じのメロディがとても好きです。アイルランドという国も、そういう感じのする国ですよね。

そういえば少し話が逸れますが、年末に漱石の『草枕』を読み返していて、「お?」と思ったことがあって。
山路を登りながら、画家がシェリー(漱石はシェレ―と書いてますが)の雲雀の詩を口ずさむところ。
”Our sweetest songs are those that tell of saddest thought.”
漱石は「うつくしき、極みの歌に、悲しさの、極みの想、籠るとぞ知れ」と訳していますが、より直訳すると「この世界の最も美しい歌は、最も悲しい想いを歌った歌である」となりますよね。
これ、高村薫さん(最近の作品は全く読んでいませんが…)の『神の火』の中の「世界じゅうの悲しい歌がみんな美しい旋律をもっているのは不思議なことです」という言葉に似ているなあ、と。『神の火』にはジョイスの『ダブリン市民』についても書かれていたりしますし、高村さんなら普通にシェリーとか読んでおられるだろうし。だからどうというわけではないのだけれど、高村作品初読から20年目にしてのちょっぴり嬉しい発見(?)だったのでした

下の写真は、昔訪れたアイルランド


『ダブリン市民』に出てくるダブリンのバッキンガム・ストリート。
コノリー駅側より 



アイルランドも、またぜひ行きたい国の一つです。
死ぬまでにもう一度、行けるかなあ。



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The Voices of the West End @オーチャードホール(1月11日)

2019-01-18 23:35:17 | ミュージカル




3日間のうちの最終日に行ってきました。 ※3階L4列
ミュージカルコンサートは4stars以来なので、1年ちょっとぶり。

ハドリーはラミンとのレミゼ以来なので・・・・・7年ぶり ・・・せいぜい5年ぶりくらいかと思っていたら・・・。
当時より痩せていたけれど、あいかわらずカッコイイいい声 『Moving too fast』『I'll be there』もとっても素敵だったし、『Stars』『One Day More』のハドリージャベールも久しぶりに聴けて嬉しかったなあ。贅沢を言わせてもらえばやっぱりコンサートじゃなく、またミュージカル本編の中で演技とともに聴きたいものだけれど、それでも来日してくれて本当に嬉しい ありがとう!
機会があるごとにアンケートなどでハドリー来日を要望してくださっていたという日本のハドリーファンの方々にも、大大大感謝です!!

ハドリー以外のメンバーは、私は今回がお初でした。
JOJ、歌が上手なことは知っていたけれど、あんなに透明感のある声を出す人だったとは『This is the moment』『Bring him home』での声の多彩さと綺麗さに、おおっとなりました。人の声ってどんな楽器よりも素晴らしいのではなかろうか、と改めて思ってしまった。4 starsのときの自分の記事を読み返したらそのときも「透明感」という言葉を書いていて、人の声がこういう透明感を感じさせるときに、私は強く心動かされてしまう。でもってJOJ、仕切りが上手すぎ笑。

正直なところベン・フォスターの声はあまり私の好みな声ではなかったのですが、今夜の『Gethsemane』は凄かった。好みがどうとか色々言わせない迫力のフォーマンスでしたねえ。そういえば以前聴いたピーター・ジョーバックも基本好みな声ではなかったけれどGethsemaneは素晴らしかったし、そういう何かのある曲なのだろうか。

女性二人も、ソフィー・エヴァンスはどちらかというと可愛らしさを含んだ声で、一方のケリー・エリスは深みのある声で、二人で歌った『For Good』→ケリーの『Defying Gravity』のウィキッドの流れ、よかったなあ 特にケリーの歌には感動しました。彼女は『Anthem』も素晴らしかった

とにかく皆さん、これまでのミュージカルコンサート同様に本当に歌が上手で、全員で歌った最初の『グレイテスト・ショーマン・メドレー』からコンサート終了までずっと「うまいなあ・・・・・ほんとうまいなあ・・・・・」と頭の中で同じ言葉を何度も繰り返してしまった。一幕最後の『Tonight』も全く古臭くなく“今の音楽”に聴こえて、素敵だった。こんな風に歌ってもらえたら、ウエストサイドストーリーばかりが注目されることにウンザリしていたというバーンスタインも天国で喜んでいるのではないかな、と思った(年末にバーンスタインの生涯についてのドキュメンタリーを観たので余計にそう感じた)。
また今回のメンバー5人は声の個性がとてもいい具合にばらけていて、ソロでは違うタイプの歌声で次々楽しませてくれた一方で、数人で歌うときのそれぞれの相性も抜群によくて。特にJOJ&ハドリーは声の相性が最高で、この二人のデュエットは聴いていてすんごく楽しかったです。そこにベンが加わって3人で歌った『Music of the night』も、3人の相乗効果が素晴らしかった。。。

そしてそしてラストの『レ・ミゼラブル・メドレー Stars(ハドリー)~I Dreamed a Dream(ケリー)~Bring Him Home(JOJ)』『Les Miz Epilogue』『One Day More』(アンコール)の流れは、5人の声が舞台上に作り上げる世界の見事さに息をとめて聴き入ってしまいました。なんという贅沢なレミゼ

彼らって単に歌が上手なだけではないんですよね。そこにプラスアルファの何かが確かにあって、いつも彼らのそういう部分に深く感動してしまう。確実な実力に裏付けられた、良い意味での余裕とコントロールと自信とパッション。「プロフェッショナル」という言葉がいつも浮かびます。それがとても気持ちよくて、前向きな気持ちで生きる元気をもらえる。そんなものをロンドンに行かなくても、東京にいながらもらうことができるのだもの。ありがたいことだよねえ。

ところで私はハドリー以外の4人の年齢については全くの無知だったので、JOJ「CDアルバムは6枚出しました」→ベン「僕は2枚。でもJOJより10歳若いから!」→ハドリー「僕はありません。でもベンより10歳若いから!」のトークは、冗談なのか本当なのか???状態になってしまった私でありました。JOJってそんな歳だったっけか?とか。だってハドリーめっちゃ真顔で言うんだもの(^_^;)。それに対して爆笑した客席への小さな「what!?」の呟きも真顔。ハドリーがこういうタイプの性格だとは知らなかった。実際はベンはハドリーより一歳下の37歳なんですね。ちなみにケリーが39歳で、ソフィーが25歳。今回の5人のうちケリーとハドリーが初来日とのこと。

さて、そんな感動したコンサートだったのだけれど、同時に「ラミンの歌声ってやっぱり独特の魅力があるのだなあ」と改めて感じたコンサートでもあったことを付け加えておきますです。考えてみたら、ラミンの出ていないミュージカルコンサートに行ったのは今回が初めてなのだった。前にも書きましたが、私はラミン&ジーナのオペラ座の怪人でミュージカルというものの魅力を教えてもらい、でもそのときはどちらかというとジーナの歌声により感動し、ラミンは演技の方により感動したのでありました。そんな私はラミンの熱心なファンとはいえず(ロンドンまでレミゼ観に行ったりはしたけれど)、来日コンサートも毎回は行っていないですし、『プリンス・オブ・ブロードウェイ』も『エビータ』も行っていません。でも今回男性3人の歌声を聴きながら、ラミンの歌声の彼独特の魅力というものを改めて再確認したりしたのでした。
なんて言いながら4月のソロコンのチケットも買っていないんですけどね笑、またちょっとラミンの歌声が聴きたくなってしまった。もうちょっとチケット代が安かったらなあ。12000円は高い・・・。にもかかわらずチケットの売れ行きはすごいですね。POTO25周年から7年たって来日回数も多いのに、まだ人気は衰えていないのだなあ。個人的にはまだまだまだまだ今後も来日してほしいので、この状況は嬉しく思います。


ソフィーのtwitterより。最終日の何回めかのカテコの時に舞台上でJOJが撮っていたセルフィー。いい写真

Brian May and Kerry Ellis - "Anthem" Live

今回のコンサートでも歌われたケリーのAnthem(今回のギターはもちろんブライアン・メイではありませんでしたが笑)。映像はロイヤルアルバートホールですね。おお、客席にエリザベス女王がいらっしゃる。この曲を聴くのはコルムさん、ラミンに続いて3回目だったけど、いい曲だよねえ。毎回感動してしまう。ケリー&ブライアンのDefying Gravityはこちら

Empty Chairs at Empty Tables - Ramin Karimloo & Hadley Fraser 16/7/2016 @ The Palladium

これは以前からお気に入りの動画ですが、久しぶりに見たらハドリーはやはり真顔でジョークを言っている
相手が歌っているときに下を向いているのは今回もそうだったけど、彼の癖なのか。この姿なんか好き笑。
先日のソロコンでは、「今度はラミンと一緒に日本に来たい」と言ってくれたそうで。わ~~~、ぜひぜひ!!そのときは絶対に行きます
・・・・まさかそれも彼流のジョークってことはないわよね・・・(どんなジョークやねん)。2人のBring him homeはこちら
ところでこの動画の会場のThe Palladiumは、ウエストエンドにある築100年以上のめちゃくちゃ素敵な劇場なのです。下は私が行ったときの写真ですが、こういう劇場が日常の中に沢山あるロンドンが羨ましい。東京にもこんな劇場があったらなあ。歌舞伎座、建て直してもいいから、上にオフィスビルはやめてほしかった。。。








【セットリスト(11日)】
噂によると9日→10日→11日と曲数が一曲ずつ減っていったそうで(しかも貴重なハドリーのソロ曲!)。おいおい~~~とは正直思いますが、でも最終日はとっても盛り上がったので満足です

Act.1
1.『グレイテスト・ショーマン』メドレー(The Greatest Show~Never Enough~Million Dreams~This is Me *All Cast
2.This is the moment  *John Owen-Jones
3.Anthem  *Kerry Ellis
4.Moving too fast  *Hadley Fraser
5.Somewhere over the rainbow  *Sophie Evans
6.Till I hear you sing  *Ben Forster
7.The Music of the night  *Ben, Hadley, JOJ
8.I know him so well  *Kerry, Sophie
9.Losing my mind  *Kerry
10.I'll be there  *Hadley
11.Maria  *JOJ
12.Tonight(Quintet)  *All cast

Act.2
13.Entrancte Musical Medley  *Orchestra
14.Let it go  *Sophie
15.Evermore  *JOJ
16.Come what may  *Ben, Kerry
17.I don't remember you / Sometimes a day goes by  *JOJ, Hadley
18.For Good  *Kerry, Sophie
19.Defying Gravity  *Kerry
20.The Prayer  *Sophie, JOJ
21.Gethsemane  *Ben
22.『レ・ミゼラブル』メドレー(Stars~I dreamed a dream~Bring him home) *Hadley / Kerry / JOJ
23.Les Miz Epilogue  *All cast
24.Encore: One day more  *All cast

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4Stars 2017 @国際フォーラムC(12月27日)&『ダンシング・ベートーヴェン』@シネマジャック&ベティ(12月29日)

2017-12-30 02:12:33 | ミュージカル




千穐楽の前日に行ってきました。
来日のたびにラミンを見に行っているわけではないし、そういう意味では全くファンとはいえないけれど、行くとやっぱり楽しいし、感動してしまう。この人は本当に裏切りませんよねえ。
改めて数えたことがなかったけど、私はどれくらいラミンを観てきたのだったろう(こういうときブログって便利)。

2008年12月 オペラ座の怪人 @ロンドン
2011年12月 レ・ミゼラブル×2回 @ロンドン
2013年6月 4Stars @東京
2016年7月 I love musicals @東京
2016年12月 ラミン・コンサート @東京
2017年12月 4Stars @東京

7回。思っていたより多いような、そうでもないような。そろそろほんとにラミンの演技が観たいわ・・・。来年のChessはワシントンDCだとか。ワシントン、結構好きな街ではあるけれど、このためだけに行くのはなぁ。ロンドンならついでに行きたい所が沢山あるのだが。


さて、今回の4Stars 2017、とってもよかったです。
まぁ私のようなミュージカルを殆ど知らない人間には、選曲はオペラ座の怪人やレミゼやミスサイゴンのようなビッグナンバーをそれぞれの役を経験したキャストが次々歌ってくれた2013年の方が親しみをもって楽しめたのは正直なところではありました。
でも今回、ラミン城田君が前回に比べてこういう場に慣れていたというか、リラックスして見えたのがとてもよかったなぁ。シエラは前回も今回も変わらず男前笑。ほんと大好き!そしてレア・サロンガに代わって入ったシンシア・エリヴォもとっても魅力的だった。シエラのあれほどのwishing you were somehow here again→ラミンのあれほどのMusic of the Nightの後や、あれほどのBring Him Homeの後にもかかわらず、どちらのときもまったく舞台のエネルギーを下げることなく歌いきって。果てはショーストップまでさせちゃう見事さ。性格もとっても良さそう!そしてそれだけの迫力のI'm Hereの空気をまったく下げることなくAnthemに繋げちゃうラミン(コルムさんのAnthemもすんごくよかったけど、ラミンのもすんごくよかった)。
と、今回も世界クオリティ、たっっっぷりと堪能させていただきました 

今回4人の歌声を聴きながら強く感じたのは、その歌声の純粋さ。
セクシーさも深みも暗闇もしっかりあるのに、その芯はすごく純粋で綺麗で。これって彼らの心や生き方がそうだからなのだろうな、と。

それでね、私はというと、少し辛くなってしまったんです。ラミンのファントムを聴くと一瞬でHer Majesty'sの客席にいたあのときに感覚が戻ってしまうのは今回も同じで。いつもあの夜のラミンと今のラミンが並んで見えるんです。これは問答無用の音楽の力。でもそれが今回はちょっと辛かった。ラミンはあの時から今日まで、すごくいい年齢の重ね方、成長をしているでしょう。ラミンと私はほぼ同年代なので、彼がこの9年で過ごしてきたのとちょうど同じ人生の時期を私は過ごしてきたわけなんです。こんなに変わったラミンと比べて、私はどうなんだろう?・・・・・と・・・・・やっぱり考えないではいられないのよぉぉぉぉ~~~~~~~(>_<)(>_<)(>_<)
同じことを城田君にも感じました。すごくいい年齢の重ね方をしているなぁ、と。もう32歳なんですね!前回の4Starsのときには、ゲネプロで他の3人のあまりの凄さに怖くなって歌えなくなり泣いてしまったのだとか(下にインタビューのリンクを貼ってあります)。いっぱい努力をしてきたんだろうなぁ。

しかし2013年のときもそうだったけど、4Starsのメンバーの舞台上の雰囲気のよさは格別ですね(I love musicalsの5人も同じくらいよかったけど♪)。みんな本当に仲良しさんなのが伝わってくる。シエラが城田君に「自分達が楽しまないとお客さんを楽しませることもできない」と言ったそうだけど、こういう舞台を見ていると本当にそのとおりだなあと感じます。そして客席の温かさも前回と同じ。

というわけで、すごく感動した一方で、感動すればするほどちょっと自己嫌悪で苦しくなってしまった今回の4Stars 2017でもあったんです。

そんな苦しさを抱えたまま年末に突入しようとしていた私でしたが、その2日後の今日、映画『ダンシング・ベートーヴェン』を観てきたんです。2014年にNHKホールで観たベジャールの第九交響曲のドキュメンタリー。その中でジルが何気なく言った言葉、「我々はとるに足らない存在だ。己と闘いながら生きているだけの存在だ」という言葉に、ふっと心が軽くなったんです。呼吸が楽になった。そして、4Stars 2017の感動も素直に受け入れられる心になれたんです。

ベジャールの第九も、4Stars 2017も、きっと伝えていたものは一つだけ。大切なのものも一つだけ。

 


本当に素敵な4人 みんな大好きです。
この4人での4Stars、城田君、またぜひ企画プリーズ!絶対に行くから!

「2017年に一番劇場が震えるのはこの公演です」――4年ぶりに世界最高峰の歌声がやってくる!『4Stars2017』城田優インタビュー(このときはまだシンシアじゃなくパティーナ・ミラーの予定だったのね)
城田優『4Stars 2017』を語る~世界的なミュージカル界トップスターが集結!



そしてベジャールとジルに、心からのありがとうを。ベジャールの大きな愛にこれまでどれだけ救ってもらったことでしょう。。。
ついでにここで映画の感想を書いてしまおう。
この舞台を観たときに感じたことをそのまま全部言ってくれていた。死と再生。終わりのない円。空ではなく地上。ベートーヴェンとベジャールは似ている。本番冒頭のジルの朗読場面も観たかったな。日本のシーンの映像がいかにも外国人の撮る日本であったのはご愛嬌(桜や東京の夜景や^^;)。ジルの娘さん、美人。ジルの奥様(キーラ・カルケヴィッチ)、初めて見た。時々映る練習やバックステージのジュリアンがめちゃくちゃ綺麗であった。この人本当に動くギリシャ彫刻。またジュリアンのボレロ観たい。メータ×イスラエルフィル×ソリスト×合唱団の生み出す音楽の美しさ。メータさん、思いのほかしっかりリハーサルしてくださっていたんですね~。芝刈りするオスカー。曰く、音楽の中でも人の歌声で踊るのが一番気持ちがいい。カテリーナのお腹の赤ちゃんの父親はオスカーだったのか(知らなかった)。来日の『ライト』のとき、カテリーナのオスカーに向ける眼差しに愛が溢れていたものなぁ。もっとジュリアンにも愛を~を思ってしまったほどに。オスカーもカテリーナもBBLを去ってしまって寂しい・・・。大貫君の2楽章の練習風景が沢山見られて嬉しかった。ローザンヌのバレエ団の建物は初めて見ました。自然に囲まれていて素敵。4楽章のアランナの動きについてここは気を抜くなと注意するジル。エキストラの投入による苦労(あそこまでとは)。「ベジャールは瞬間瞬間を生きる人だった」。「自信家のように見られていたけれど、自分の好きな人の評価には傷つきやすい人だった」。ベジャールの言葉「希望は勝利である」。

ありがとう、ベジャールさん。

思想という幻想を捨て、五感を感じて今を生きる。音楽も踊りも人生も流れているけれど、人と人がつながれる瞬間は「喜び」に他ならない。響く旋律、響く肉体、全ては国境を超え人間である事を平和を謳歌するために!
(小林十一。映画公式HPより)

※ベジャールの第九交響曲@NHKホール(2014年11月)の感想はこちら
Dancecube 映画公開直前インタビュー『ダンシング・ベートーヴェン』のアランチャ・アギーレ監督
年末に第九を観に行こう!ドキュメンタリー映画「ダンシング・ベートーヴェン」

~4 Stars セットリスト~
Act 1
Ⅰ.LONGING FOR ADVENTURE
1.Corner of the Sky 『ピピン』 城田優, ラミン・カリムルー, シエラ・ボーゲス, シンシア・エリヴォ
2.Part of Your World(パート・オブ・ユア・ワールド) 『リトルマーメイド』シエラ・ボーゲス
3.Neverland 『ファインディング・ネバーランド』 ラミン・カリムルー
4.Maria(マリア) 『ウェストサイド物語』 城田優(スペイン語歌唱)
5.The Color Purple 『カラー・パープル』 シンシア・エリヴォ, シエラ・ボーゲス, ラミン・カリムルー, 城田優

Ⅱ.TRAVEL
6.Muddy Water "Big River" ラミン・カリムルー, 城田優
7.Another Day of Sun 『ラ・ラ・ランド』 シエラ・ボーゲス, 城田優
8.Where You Are 『蜘蛛女のキス』 シンシア・エリヴォ
9.El Tango De Roxanne 『ムーラン・ルージュ』 城田優
10.Cucurrucucu Paloma "Hable con ella"『トーク・トゥ・ハー』 ラミン・カリムルー(スペイン語歌唱)
11.Don't cry for me Argentina 『エビータ』 シンシア・エリヴォ

Ⅲ.FRIENDSHIP
12.Die Schatten Werden Länger(闇が広がる) 『エリザベート』 ラミン・カリムルー, 城田優(日本語歌唱)
13.Something There(愛の芽生え) 『美女と野獣』 シエラ・ボーゲス, 城田優
14.My Favorite Things 『サウンド・オブ・ミュージック』 シンシア・エリヴォ, 城田優
15.Worlds Apart "Big River" ラミン・カリムルー, シンシア・エリヴォ
16.Empty Chairs at Empty Tables 『レ・ミゼラブル』 ラミン・カリムルー

Ⅳ.LOVE
17.Ich gehör nur mir(私だけに) 『エリザベート』 シエラ・ボーゲス(日本語歌唱)
18.Ich bin Musik(僕こそ音楽) 『モーツァルト!』 城田優
~YOUNG LOVE~ 
19.Hello Young Lovers/We kissed in a Shadow 『王様と私』 シンシア・エリヴォ,ラミン・カリムルー,シエラ・ボーゲス
20.J'ai Peur(僕は怖い) 『ロミオ&ジュリエット』 城田優(日本語歌唱)
21.Aimer(エメ) 『ロミオ&ジュリエット』 シエラ・ボーゲス, 城田優(フランス語歌唱)
22.On the Street Where You Live 『マイ・フェア・レディ』 ラミン・カルムルー
23.I Could Have Danced All Night 『マイ・フェア・レディ』 シエラ・ボーゲス, シンシア・エリヴォ, ラミン・カリムルー, 城田優

ACT2
~PRINCESS MEDLEY~
24.Everyday Princess "The Princess and the Frog"『プリンセスと魔法のキス』 シンシア・エリヴォ
25.Colors of the Wind 『ポカホンタス』 シエラ・ボーゲス
26.Beauty and the Beast 『美女と野獣』 シンシア・エリヴォ, 城田優
27.I See the Light 『塔の上のラプンツェル』 シエラ・ボーゲス, シンシア・エリヴォ, ラミン・カリムルー, 城田優
~MATURE LOVE~
28.Only with You 『ナイン』 ラミン・カリムルー
29.Unusual Way 『ナイン』 シエラ・ボーゲス, ラミン・カリムルー
30.Easy as Life 『アイーダ』 シンシア・エリヴォ
31.Kiss of the Spider Woman 『蜘蛛女のキス』 城田優
32.Wishing You Were Somehow Here Again 『オペラ座の怪人』 シエラ・ボーゲス
33.Music of the Night 『オペラ座の怪人』 ラミン・カリムルー
34.Losing My Mind / Not A Day Goes By 『フォーリーズ』 / 『メリリー・ウィ・ロール・アロング』 シンシア・エリヴォ, シエラ・ボーゲス

Ⅴ.COMING HOME
35.The Journey Home 『ボンベイドリームス』 城田優
36.Home 『ファントム』 シエラ・ボーゲス
37.Bring Him Home 『レ・ミゼラブル』 ラミン・カリムルー
38.I'm Here 『カラー・パープル』 シンシア・エリヴォ
39.Anthem 『チェス』 ラミン・カリムルー, シンシア・エリヴォ, シエラ・ボーゲス, 城田優

~アンコール~
40.Where Did The Rock Go? 『スクール・オブ・ロック』 シエラ・ボーゲス, シンシア・エリヴォ, ラミン・カリムルー, 城田優
41.Take Me to Heaven 『天使にラブ・ソングを』 シンシア・エリヴォ, シエラ・ボーゲス, ラミン・カリムルー, 城田優

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『天使にラブ・ソングを・・・(シスター・アクト)』 @東急シアターオーブ(11月11日)

2017-11-17 21:28:26 | ミュージカル




自分でもアホじゃないかと思っている今月の演奏会&観劇づくし。

歌舞伎1回、クラシックコンサート6回(ボストン響×2、ゲヴァントハウス管×3、ウィーン弦楽四重奏団)、ミュージカル1回、バレエ2回・・・。
世の中にはその遥か上をゆく大先輩方も沢山おられますが、ワタクシ的にはもう限界越えです。お財布もだけど頭が。しかも素晴らしい内容ばかりなんだもの。。。

そんな過密スケジュールの中でのミュージカル。最近は年に1回程度の頻度になってしまっていますが、行くとやっぱり楽しい 予習ゼロで会場に行って問題なく楽しめるのもほんっといい(他はそうはいかないので)。

今回改めて、ミュージカルって別腹だな~と感じました。
だって、チャイコフスキー・マーラー(5日)→チャイコフスキー・ショスタコーヴィチ(7日)→ハイドン・モーツァルト・シューベルト(8日)→ブラームス・シューベルト(9日)→シスター・アクト(11日)→メンデルスゾーン・ブルックナー(12日)→ブラームスのレクイエム(13日)ときても、ミュージカルを観ていて全然違和感がなかったのですもの。
しかも前後の演奏会でものすごく感動しているというのに。クラシック音楽の方に現代に通じる普遍性があるからともいえるかもですが。

しかし楽しかったな~~~。
映画の方ももちろん大好きだけど、ミュージカルの音楽もとってもいい。今回全く予習をしていかなかったので、会場で初めて聴いて感動しちゃいました。作曲のアラン・メンケンはディズニーの『リトル・マーメイド』や『美女と野獣』の音楽を手掛けた方なんですね。って、『アラジン』の「A Whole New World』もこの方なのか
こういう作品を観ると、アメリカの良心を感じる。


ツイッターで会場の音が小さいという不満が多く出ていましたが、まぁ確かにそうかなとも思いましたが、私の場合は連日連夜のフルボリュームのクラシックコンサートの合間に耳を休めたかったので、あれくらいでちょうどよかったです。小さすぎるというほどでもなかったし、生演奏の温かみも感じられてよかった。

皆さんさすがに歌も演技も上手だし、盛り上げ方も上手い~
デロリス役のデネー・ヒル、正義感も感じられて可愛らしくてよかった~。映画のウーピーとは全くタイプが違うけど、その方が比べないで観られるのでかえってよかったです。ラストのゴージャスな衣裳はアジア人にはなかなか着こなせない衣裳だよねぇ。エディ(ウィル・T・トラヴィス)との恋にもきゅんとしちゃった。
修道院長役のレベッカ・メイソン・ワイギャルもすごくいい声!この方が歌うときは特に聴いていて楽しかったです。あとメアリー・ロバート役のソフィー・キム。後半の、今の人生から一歩を踏み出そうとするあの歌(歌の名前はわからない)の熱唱は、歌詞の内容とあわせて感動しちゃいました。

アメリカという国は何かと単細胞の田舎もん扱いをされがちだけど、日本やヨーロッパにはないこの国の良さというものが、やっぱりあると私は思うのです。
私があの国で何度か経験した明らかな人種差別の行為。でもその度に、必ず近くにいる人間が「NO!」の声をあげてくれた。私と知り合いでもなんでもないのに。差別した側には白人も黒人もいて、そしてそれに対して「NO」を言った側にも白人も黒人もいた。その国の多様性を自分の体で知って視野を広げられることは、海外生活や旅行で得られる最大の収穫の一つだと思う。少なくとも「白人とは」「黒人とは」とステレオタイプで考えることはなくなる、というだけでも。
といっても私が最後にアメリカ本土に足を踏み入れたのはもう10年以上前なので、もしかしたらそういう部分も少しずつ変わっていっていたりするのかもですが。変わるべき部分はどんどん変わっていってほしいし、一方で私が好きなアメリカの部分はこの先も変わらないでいてほしいな、と思います。

ところで会場のポスターで知りましたが、来年7月に『エビータ』が来るんですね!わ~絶対観たい


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『レント 20th anniversary tour』 @国際フォーラムC(12月28日)

2016-12-31 00:03:00 | ミュージカル




2016年の観劇納めは、『レント』20周年記念ツアーの来日公演。
US tourと同じメンバーが来日しているようです。

『レント』はオリジナルキャストによる映画版を一度観たことがあるだけで、そのときの後味は音楽も俳優も素晴らしいけれど、作品については少々モヤモヤ感が残るものでありました。
今回舞台版を観てもそのモヤモヤが完全に消えたわけではないのだけれど、視覚的な情報量の多い映画版よりも歌に集中できたことで、作品の言いたいことをよりストレートに感じることはできたように思います。
もっとも舞台版だけだとストーリーがとってもわかりにくいので、映画版を先に観ておいたからこそ歌詞に集中することができたのですけど。

この世界の全ては借り物(レント)で、この命も神様からの借り物にすぎない。
この考えには共感。
なのだけど。
家賃を払えるくらいのお金を稼ぐことも死にたくないのであれば最低限必要なことなのでは、、、ともやっぱり思っちゃうのよねぇ、ツマラナイ大人になってしまった私は。約束を違えて昨年の家賃まで取り立てるベニーも確かに悪いけれども。色々病み気味なロジャーはともかく、マークはねぇ。でも食べてはいけてたということは、バイトくらいはしていたのかな。

There is no future
There is no past
Thank God this
Moment's not the last

There's only us
There's only this
Forget, regret or
Life is yours to miss
No other road, no other way
No day but today

今回私が一番感動したのは、ミミが生き返った後に歌われるこのfinaleの中のThank God this Moment's not the last’の部分でした。これ映画でも言っていたっけ?と帰宅してからDVDを観直したところ、ちゃんと言っていました。ただDVDでは和訳が「今が続くことを感謝しよう」となっているんです。「今が続くこと」というとある程度の「未来(future)」のニュアンスを私は感じてしまうのだけれど、原詞を直訳すると「今この瞬間が最後ではないこと」、「今この瞬間に(君と)生きていられること」に感謝しているんですよね。細かいようですけど、この違いは大きいように思うのです。なぜなら「今が続く」という言葉に合うほどの未来の時間は、きっとミミには残されていないと思うから。今がどれだけ続くかはわからない。きっとそう長くは続かない。でも少なくとも今、僕達は生きている。その幸福を彼らは噛みしめているのだよね。

There's only now
There's only here
Give in to love
Or live in fear
No other path
No other way

'Cause I die without you
No day but today

このGive in to love Or live in fear’もDVDの訳は「愛を信じないと恐怖に負ける」とあったのですが、ここも「愛を受け入れるか、恐怖の中で生きるか」あなたはどちらの生き方を選ぶのか、という感覚で聴く方が私は心動かされます。今回の舞台の字幕はこの感じに近くて(正確には覚えていませんが)、感動してしまったのでした。
例え彼らの生き方に言いたいことはあろうとも、こういう気持ちってどんな生き方をしている人達にも、どんな時代の人達にも共通するものだと思うから。作品の普遍性ってこういうものを言うのでしょうね。ここ、客席(若い人が多くてビックリ)のあちこちからすすり泣きが聞こえていました。
私達の持っている時間、その使い方。そういったものを改めて意識させてもらえただけで、この夜この舞台を観ることができたそのことに、今この舞台を観ているこの時間に、神様に感謝したのでした。

ところで私が初めてニューヨークに行ったのは1997年で、南部の大学に短期留学しているときでした。そしてこの時ブロードウェイで初めてオペラ座の怪人を観たのでありました。当時はネット予約などなかったので、頑張ってチケットオフィスに英語で電話をして予約をしたこと以外は、舞台の記憶は殆ど残っていないのですが(私がオペラ座の怪人に初めて感動したのは、それから10年後のロンドンでした)。今思えばこの時RENTを観ておけばオリジナルキャストで観られたのだな~。
この頃には悪名高かった地下鉄もすっかりキレイになっていて、大学のアメリカ人に「今度ニューヨークに行くんだけど危険かな?」と聞いたら、「あそこは今アメリカで一番安全な街だよ」と笑われたのをよく覚えています。その後に行ったアトランタの方がよっぽど危険だと言われたものでした。イーストビレッジは車で通っただけだったけど、あの辺りはまだ「いかにもニューヨーク」な雰囲気がいっぱいでワクワクしました。私の泊まった安ホテルは例の外階段付きで、夜に窓から誰か入ってきたらどうしようと20歳の女二人は本気で怯えたり(夜中に風でカタカタ誰かが上ってくるみたいな音がしたの)、ということを今回の舞台を観ながら20年ぶりに思い出しましたです。NYはそれから数年後にもう一度行って以来、行っていません。なのでツインタワーのないマンハッタンの景色も知らないのである。

そして舞台を観ながら、HIVについての当時の感覚を思い出したりもしました。
89年~90年というとHIV、というよりエイズという呼称の方が一般的で、この病気の意味合いも今とは全然違っていたのよね。自業自得と当然のように言うほどまで若者の間でその予防法が常識だったわけでもなく、今ほど有効な治療薬もなく、発症を抑えることが難しい死の病だった。当時私は中学生だったけれど、当時の空気をそんな風に記憶しています。家田荘子さんの『私を抱いて、そしてキスして』を読んだのはその少し後だったかなあ(調べたら1993年刊でした)。

話を戻しまして、今回のキャスト。
映画版のキャストがとてもよかったので(多少老け感はあるものの)、比べるのもなんではありますが。
今回のメンバーは既にアメリカ国内を周った後に来日しているはずなのだけれど、そのパフォーマンスには微妙にぎこちなさを感じました。
調べてみたら皆さんまだ若くて、non-unionの方達なのだね。
レントという作品の個性としてはそういうキャストが合うのはわかるのだけれど、んー、もうちょいぐっと引きこまれるような演技を見たかったな、とも。決して悪かったわけではないのだけれど、全体的に少々物足りなさを感じてしまった。ロジャーの俳優さんがあまり好みのタイプではなかったのもちょい残念。
でも、マーク(Danny Kornfeld)とエンジェル(David Merino)のふとした表情は好きでした。
エンジェルの子はまだ大学生なんですね。死の場面で、白い服を来て一人舞台の後方を上手へゆっくり歩いていくとき(この演出好き!)の表情は、神々しささえあって素晴らしかったです。この子、一番最後のカーテンコール(追い出し音楽の後)に出てきたときに両手を小さく振って飛び跳ねてる姿がすっごくキュートで、見ていて幸せな気分になっちゃいました。このカテコのときに大きな地震があったのですが、あちらの人達にとっては地震ってそれは恐ろしいものでしょうに、皆さん笑顔で舞台に出てきてくれて、私はそれにも感動してしまったよ。

そうそう、最後にもひとつ。
映画でも思ったのだけれど、モーリーンのモーモーパフォーマンスの面白さが私にはわからないのです。DVDの音声解説でも「爆笑だよね」と言っていたし、今回も周りのお客さんは声を上げて笑っていたけれど、、、あれ、そんなに面白いかなぁ・・?マザーグースの唄と絡めてあるのだそうですね。でもモーリーン役の方のここのパフォーマンスは上手でした。

今年の舞台鑑賞はこれにて終了。
結局今年の観劇予算は歌舞伎座杮落としの年(2013年)を僅かに超えてしまった。。。クラシックコンサートに嵌ってしまったのがイタかったわ・・・。でもいいの、大きな感動をもらえたから。
来年も素敵な舞台に出会えたらいいな~。
No day but today.
限られた人生の時間の使い方について、RENTを観て考えさせてもらえた年の瀬でした。元となったオペラ『ラ・ボエーム』も観てみたいナ。

今年の更新はこれで最後です。
皆さま、今年一年ありがとうございました!
よいお年をお迎えください

【Cast】
ロジャー/Kaleb Wells
マーク/Danny Kornfeld
コリンズ/Aaron Harrington
ベニー/Christian Thompson
ジョアン/Jasmine Easler
エンジェル/David Merino
ミミ/Skyler Volpe
モーリーン/Katie LaMark

※2008年のブロードウェイのラストパフォーマンスより。Finale。

そういえばDVDの音声解説でも言っていましたが、「AZT break!」のところの演出が映画と微妙に違うのも面白かったです。
世界で最初のHIV治療薬であるAZTは、日本人の研究者が開発したのだそうです。今回最初に(しかも舞台と同じ12月に)日本に来てくれたのはそのおかげもあったりして。一方で日本食がバカにされてる場面もありますけどね^^;

※今回のエンジェル君

Comments (2)
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『ミュージカル プリシラ』 マチネ @日生劇場(12月20日)

2016-12-22 00:50:09 | ミュージカル



『プリシラ』、行ってきました~~~。
すっっっごく楽しかった
なにより大好きなプリシラをもう一度生で観られたことが、泣くほど嬉しかった(ほんとに泣いた)。

私はロンドンのウエストエンド(WE)版&あの時(2010年)のキャストをこよなく愛してしまっているのであれは別格として、日本版、とってもハッピーな気分にさせていただきました

演出は、思っていたよりWE版と違っていました。日本版は全体的にハードさや毒が少なく、ソフトで軽め、優しめな演出になっていた感じです。ハードな方が"I will survive"の歌とメッセージは活きる気がするけど、ソフトだと気楽な気持ちで見られるのが良い点ですね。そしてイギリス的なブラックユーモアが減っていた代わりに、吉本的なお笑い要素が増えていた。
といっても私が生で観たことがあるのはWE版だけで、日本版はブロードウェイ(BW)版を踏襲しているため、私が気付いた演出の違いがブロードウェイに行った段階で変わったものなのか、亜門さんによるものなのか、判然としない部分も多いのですが。
たぶんWE→BWの段階でポップになって(例:venus→material girl)、さらに亜門さんの演出でソフトになったのではないかな、と。まぁあのvenusを日本でやったら日本のお客さんは引いちゃうと思うし^^;(私は派手派手濃ゆ濃ゆで大好きですけど)、今回くらいが受け入れられやすいのかも。

曲の違い以外で気付いたWEとの違いは、
・観客に女性が多い(WEは男性やゲイカップルも多かった)
・開演前の舞台にオーストラリアの地図とルージュがない
・客席の天井にミラーボールがない
・シドニーのハーバーブリッジの夜景がない
・トランペットの葬儀の牧師の展開
・Go Westでピンクの紙吹雪が客席に降らない
・バスの中のインテリアの違い
・振付の違い
・風景映像の多用(あと、WEでは最初のLGBT云々の表示はなかったと思う)
・舞台が盆で回らない。のでプリシラ号もまわらない。
・エリザベス女王のコーギーを轢かない。人口呼吸をする女王ももちろん出ない。
・背広&カメラっ子な日本人観光客が良い意味で普通で目立たない。
・客が舞台に引っ張り出されない。
・アダムがヒールの上で歌う場面で、ヒールが前にせり出さない。
・プリシラ号に虹色のペイントで色をつけている(WE版ではショッキングピンクやカラフルなLEDで表現)
・田舎町のバーの場面で、なぜか掃除婦がイジメられていてバーナデットが庇う(WE版は映画と同じ展開)。
・カーテンコールのキャストの登場の仕方(WE版はバスの上から派手派手しく登場。日本版はバスはなく、舞台袖から登場)。
・終演後の追い出しの音楽の演奏がない。

すぐに思い浮かぶのはこんな感じですかねぇ。
曲では、やっぱりI've never been to meとVenusを聴きたいなぁ、と思っちゃいました。でもWE版(3回観た^^;)を観ていなければそうは思わないでしょうから、やっぱり誰でも最初に生で観て感動したものの印象がどうしても強くなっちゃうのよね。こればかりはどうしようもない。

日生劇場は1,330席。ロンドンのPalace Theatreが1,400席なので、劇場の規模も同じくらいで嬉しかったです(席の配置上、ロンドンの方が上階席から舞台までの距離は近いですが)。今回GC席だったのですが、舞台が観やすくていい劇場ですね~。ピンクのシートも座り心地がとてもよかった

キャストについての感想。
陣内孝則さんのバーナデット、とっっってもよかった 今回のキャストで一番のお気に入りです♪ (歌とダンスはアレですけど笑)芝居の間の取り方が絶妙!品があって可愛いし、笑わせるポイントと泣かせるポイントをよくわかっていらっしゃる。演技も自然で余裕がありました。陣内さんはどちらかというとTonyよりもDonとタイプが似ていた気がする。「バカ?あなたはバカなの?」

山崎育三郎さんのティック(ミッチ)、ハンサム&美人さん!少々台詞が一本調子に感じられるときもありましたが、演技が丁寧で、歌も上手いし華もあって、想像以上でした。「あなた達から見たら僕達はただのオカマかもしれないけど、どうぞオカマいなく!」

アダム(フェリシラ)の古屋敬太さん(ユナクさんとのWキャスト)、他の二人に比べるとちょっと存在感が薄かったかな?もっとも、私がOliverのアダムを好きすぎるという理由も大だと思います、すみません^^;。でも古屋さん、後半はとてもよかったです。エアーズロックの上では本当にいい表情をされていて、感動しちゃいました

ミス・アンダースタンディング役の大村俊介さん、いい味出されていました~。上手いわ~。お金or愛?

シンシア役の池田有希子さん、WEのナカノカナコさんとちょっとだけ似ていらして懐かしかったです。帰宅後にWE版のパンフレットを読み返していたら、「一回の公演で使われるピンポン玉の数:400個」と書いてあってビックリ。日本版もそんなに使っていましたっけ?(記憶が・・・)

ボブ役の石坂勇さん、ダンディーで素敵でした~。

ベンジー役の加藤憲史郎くんは、加藤清史郎くんの弟さんなんですね~。歌声が綺麗だった^^

そしてそして、DIVAの皆さん!歌がとってもお上手 これに一番安心したかも。

フィナーレ、皆さんとってもいい表情をされていました。みんな一生懸命で、やっぱり生舞台はいいなあ 山崎さんが客席に下りて来てくれたサービスも嬉しかったぁ(*^_^*) 3人ともカッコイイ
一年の最後に最高にハッピーな気持ちにさせてもらえました
日生劇場にて12月29日まで。すっごくオススメなので、迷っている方はぜひ 
やっぱり『プリシラ』、大好き

ウエストエンド版『priscilla』についてのアレコレ
ウエストエンド版の時のpalace theatreの様子

ドラァグクイーンたちの華やかな珍道中ミュージカル『プリシラ』上演中! 山崎育三郎インタビュー


【日本版:trailer】


【ロンドンWE版:trailer(2010年)】


【ニューヨークBW版:クローズ時のcurtain call(2012年)】

みんなプリシラが大好き笑。世界中で愛されてるプリシラ♪そして世界中でバーナデットをされているTonyさん♪このBW版のキャスト3人もとてもいいよねぇ^^
カテコの仕方はWE版と同じですね(舞台がまわって、プリシラ号の上からハイヒールの階段を使って降りてくる)。追い出しの音楽があるところも同じ。日本版も追い出し音楽やればいいのに~。あれ、余韻を楽しみながら気分よく帰れるから大好きです。

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ラミン・ミュージカル・コンサート @オーチャードホール(12月13日)

2016-12-16 00:06:23 | ミュージカル



東京のマチネに行ってきました。
7月のI LOVE MUSICALSで久々に聴いたラミンがとても良かったので、私にしては珍しくラミン単体でもチケットを購入。

さて、終演後にツイッターで山のように文句の出ていたPA問題ですが、私は1階席前方で直接音?だったためか楽器の音もラミンの声も同じくらいに大きく聞こえていて、PAについては殆ど気になりませんでした(鈍感なだけかしら)。音のバランスが悪いなぁと感じることはありましたが、でもこんなもんなのかな?と流せる程度。確かにラミンは時々歌いにくそうに見えましたね。耳のイヤホンを着けたり外したり。
どちらかというと私は、歌とオケの音のズレの方が気になったなぁ。そして4stars等のこれまで聴いたコンサートに比べて、トークや進行の準備不足をかなり感じました。

でも私が個人的に最も気になったのは、ラミンが一人で歌った曲の少なさです。『ラミン・ミュージカル・コンサート』と銘打っていて、ゲスト(と)の歌とトークが全体の3分の1以上とは・・・。それなら2starsとか5starsとか、そういうタイトルにすべきではないのかね。
90分で11,000円。終演後にぽんっと頭に浮かんだのは、「このコンサートがあのマーラー9番と同じ値段か…」でした。まぁそれを言っちゃあお終いなんですけど、やっぱり考えちゃいます、時間とお金は有限だもの。そしてラミンだってプロのミュージシャンである以上、全体のリハ不足やコンサートのプログラムについては彼の責任もゼロとは言えないのでは?と私は思うのですけれど。何も意見が言えなかったわけではなかろうに。

以上のようにラミン自身の責任も含めて思うところの多々あったコンサートではありましたが、まぁあれですよね、今更ですけど、ラミンって――

もっっっっのすごくカッコイイですよね。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

私はどちらかというとラミンの演技が好きで、コンサートで来日しても行ったり行かなかったりなラミン熱低めなファンではありますが。今回久しぶりに目の前で見て、歌声もふっとした仕草や表情も、いやぁ、やっぱりカッコイイわ・・・・・・・・・。『Sunset Boulevard』からもう目と耳は釘付けに。
初めて観たとき彼は30歳になったばかりだったけど、この8年の間にオーラが増してる気がする。やっぱり人気が増すとオーラも増すものなのだろうか。年齢を重ねたせいもあるのかな。
その素敵さときたら、今回のコンサートの諸々を思わず全部許してしまいそうになるほどであった。
音の悪さに歌いにくそうにしながらもそんな悪条件も払いのけてしまうパワフルなあの歌唱とパフォーマンス。こういうラミンが見られてかえってラッキーだったかも♪などと思ってしまった私は、これまでよりラミン熱が0.5度くらい上がったのかもしれない笑。しかしやっぱり 前方席はいいねぇ。

ラミンの『Stars』、すんごい好みだった・・・(アレンジは好みじゃなかったが)。ジャベールの背負う深い孤独が透けてみえるような、どこか怪人を思わせるような、そんなstars。ラミンってジャベールにしては声が高いから今まで想像したこともなかったけど、観てみたい。もしかしたらバルジャンより合っているのでは。

『Til I hear you sing』。素晴らしすぎる。しっかりLNDのファントムだ。この人の歌はどうしてこんなに胸に響くのかなぁ。ここから『Piano Man』『What I did for love』の流れ、よかったぁ・・・(ってそれで終わりで、後はアンコールだけなんだけど^^;)。

『Happy Xmas』のような吐くほど聞き飽きた曲も、ラミンが歌うとなんとも新鮮で艶があっていいね~。
あと中川晃教さん(アッキー)と歌った『I’ll cover you』が素敵だった!二人ともカッコ可愛い!まぁ曲の内容の割にはまだ互いのよそよそしさが抜け切れていなかったけれども、それは仕方ないでしょう。これもいい曲だよねぇ。ラミンってこういう感じの曲もほんと上手く歌いますよね。
アンコールの『I dreamed a dream』はちょっと泣きそうになってしまった(アレンジはこちらも微妙だったけど)。これはもう完全に個人的な理由です。最初にラミンを観たときの個人的な状況と、現在の状況と、この8年の間の諸々を思い・・・。本当に大変だったけど、人生って生き続けるものだなぁ・・・と。ラミンで時間の流れを確認させてもらっている最近のワタクシ笑。

今回はパンフレットが無料だったのはナイスでございました

演出については、二つシャンデリアやstarsでのライトは何かのジョークかと思いましたけど、雪は綺麗でよかった♪サンタ帽は如何にもとってつけた感じでしたけども、雪と戯れてるラミンはなかなか可愛かったデス。

ゲストの中川さん。噛み合わないトークにちょっと気疲れしちゃいましたが(こういうキャラクターの方のようですが)、性格のいい方なのだな~と感じました。でもコンサートに通訳さんは必要ですかねぇ・・・。中川さんはラミンとは前日に会ったばかりなのだそうで(本当にリハが殆どなかったのね・・・)、最初に会ったときにラミンの方から中川さんを気遣う言葉をかけてくれて、「いやいや、待てよ、ロンドンから12時間かけて来たこの人を気遣わなきゃならないのは俺の方だろ」と思ったと。ラミンの第一印象はそういう気遣いのある謙虚な人、だそうです。ラミンの謙虚さは一緒に仕事をしたことのある人達からよく聞く話ですね。本当にそういう人なのでしょうね。

大阪公演ではPoint of No Returnを歌ったようで。いいな~聴きたかった。前にも書いたかもしれませんが、8年前の私はですね、タイトル曲の「stronger↑ yet~♪」でラミン怪人の印象が最初にどん底まで落ち(今でもコレはスキぢゃない)、Music of the Nightで回復し、PoNRでドカンとやられたのでございます。なので今でもこの曲のラミンの印象が一番強烈なのですよ(次にFinal Lair)、一回しか観ていないのに。

NYに行く予定はないので、また日本に来てね~~~~~。半年後くらいに来てくれそうな気がしますけど笑。


【セットリスト(マチネ@東京)】
1.Overture *オケ
2.Sunset Boulevard(サンセット大通り) *ラミン
3.Being Alive(カンパニー) *ラミン
4.High Flying, Adored(エヴィータ) *ラミン
5.Can't Take My Eyes Off you(ジャージー・ボーイズ) *ラミン&中川
6.Pity The Child(チェス) *中川
7.Prologue(リトル・ショップ・オブ・ホラーズ) *コーラス(清水彩花、則松亜海、松原凜子)
8.Happy Xmas (War is Over) *ラミン
9.The Impossible Dream(ラ・マンチャの男) *ラミン
10.Bring Him Home(レ・ミゼラブル) *ラミン
11.Stars(レ・ミゼラブル) *ラミン
12.Home(ウィズ) *中川
13.Heaven On Their Minds(ジーザス・クライスト・スーパースター) *中川
14.All I Ask Of You(オペラ座の怪人) *ラミン&清水
15.I'll cover you(レント) *ラミン&中川
16.Til I Hear You Sing(ラブ・ネバー・ダイ) *ラミン
17.Piano Man(ムーヴィン・アウト) *ラミン
18.What I did For Love(コーラスライン) *ラミン

~アンコール~
19.Christmas Eve(山下達郎の英語ver.) *ラミン&中川
20.I dreamed a dream(レ・ミゼラブル) *ラミン

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Billy Elliot - Final Scene

2016-10-23 00:04:48 | ミュージカル

BILLY ELLIOT FINAL SCENE



アダム、来年4月にまた『雨に唄えば』で来日しますね~。
前回の公演から間が空いていないので客席埋まるのかな?とちょっと心配ではありますが、公式サイトによるとキャストは前回と同じメンバーのようです。このキャスト、とってもよかったので、まだ観たことがなくてご興味のある方はこの機会に是非♪オススメですよ~。
前回観たときの感想はこちら

しかし改めて、映画『リトルダンサー』のこのラストシーンはもうさぁ、、、何度見ても・・・・・
ここ、アダムもいいけど、父ちゃんも兄ちゃんもマイケルもみんないいんですよねぇ。ここに来るまでの過程を見てきてるからさぁ・・・。特に父ちゃんの表情・・・!!!
このラストシーンの劇場は、ロンドンのウエストエンドにあるTheare Royal Haymarket。


1879年築。夏目漱石もここで観劇しています。今から100年以上前、明治33年(1900年)のこと。


その真向かいには『オペラ座の怪人』をロングランしているHer Majesty's Theatreがあります。
1897年築。
ちなみに漱石はここでも観劇しています。1901年2月。演目は『十二夜』。当時はまだピッカピカだったのでしょうね^^
装飾の美、服装の美、服装の麗、人の目を眩するに足る。席皆買切。不得已(やむをえず)Galleryにて見る。
(明治34年2月23日の日記より)



こちらは、Singin'in the Rain仕様だったときのPalace Teatre(この写真のみネットから拝借)。1891年築。
『プリシラ』の後の公演が、『雨に唄えば』でした。この劇場は演目毎にこうして装飾を変えるところが素敵。テンション上がりますよね♪

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