シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

ロックオブエイジズ

2014-11-27 | シネマ ら行

ブロードウェイ他各国でヒットを続けているミュージカルの映画化。公開当時トムクルーズがロック歌手を演じるということで映画ファンの間では話題になった作品。

舞台が1987年のハリウッドということで主人公たちの服装や髪形がとても80年代していてイイ。音楽もその頃のロックが使われているのでその年代のロックが好きな人にはピッタリの作品だと思う。

物語そのものはミュージカルだしまぁ平凡そのもので、歌手になるのを夢見て田舎からハリウッドに出てきたシェリージュリアンハフが伝説のライブハウスで働くドリューディエゴボネータという同じく歌手になるのを夢見ている少年と出会い恋に落ち2人で夢の実現を目指すが誤解があり、挫折があり、成功があり、、、といったよくあるお話。

その2人のお話に加えてそのライブハウスを諸悪の根源だとして倒そうとする保守系キリスト教議員ブライアンクランストンの妻パトリシアキャサリンゼタジョーンズがいて、ライブハウスのオーナー・デニスアレックボールドウィンはなんとか店を救おうと伝説のバンドのボーカルステイシージャックス(トム)を呼んでライブをしようとするというサブストーリーがある。アレックボールドウィンがミュージカルに出るなんてトムクルーズよりずっと意外だった。

まず主役の2人を演じるジュリアンハフとディエゴボネーターが歌が上手でとても良い。そして、あの「シカゴ」のキャサリンゼタジョーンズがロックに反対する役なんてミスキャストじゃないのーーー???と思っていたら、ちゃんと彼女にも歌うシーンがあって、実はステイシージャックスのグルーピーだったという過去を持っていて実のところぴったりなキャスティングだった。

伝説のロックスターを演じたトムなんだけど、悪くはなかったと思います。こういうアンチヒーロー的な役は多分トムに世界を救う合間のとってもちょっとした息抜き的な感じなんだろうなぁと思います。別に伝説のロックスターとして違和感があったわけではないですが、あれだけ酒と女に溺れて退廃的な生活をしているわりに筋骨隆々だったのだけが気に入りませんでした。もっとだらしない体型かもっとほっそい体型にしてくれたほうがリアリティがあったな。

ロックのミュージカルということで曲がとてもいいんだけど、何と言っても「Can't Fight This Feeling」でデニスと店の従業員ロニーラッセルブランドがお互いの気持ちに気付くというデュエットが最高でしたねー。もう大笑いしてしまいましたが、2人とも大真面目だったのが良かった。そして出演者の中でもっとも歌唱力が光っていたのがシェリーの働いているお店のオーナーを演じたメイリーJ.ブライジですね。本業が歌手だから当然と言えば当然なんですが、声量とか迫力とかがやっぱホンモノ!って感じでした。

「glee」ファンとしてはどうしても、「あ、これgleeで使われてた曲だ」と思ってしまうんですが、重なっているのが多くてびっくりしました。どちらも時代を代表するようなヒットソングを使用しているからですかね。そして、「glee」でもよくやっているマッシュアップもこの作品でもたくさんされていてすごくうまくハマっていてカッコ良かったです。

物語としては単純ですので80年代あたりのヒットソングが好きという方以外が見てもあまり面白くないかもしれません。お好きな方はとても楽しめると思いますのでオススメします。