シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

踊る大捜査線 THE FINAL~新たなる希望

2012-09-19 | シネマ あ行

ついに踊ってまいりましたよー。

ワタクシはドラマ時代からの筋金入りのおどラーです。ただ、昔からのおどラーのワタクシでも前作の映画のデキは悪かったなぁと思っていました。それゆえに今回もどうなのか?でもファイナルなんだし、絶対見には行くけど期待はしないって感じだなぁと思っていました。

でもやっぱね、これで最後だと思うと、いつも通りのあのテーマソングにいつも通りのオープニングでワクワクし始め、長さんが映っただけで泣いちゃいました。そしていきなり青島織田裕二とすみれさん深津絵里が唐揚げ屋に扮して潜入捜査しているシーンから一気にいつもの踊るモード。まずは小手始めに小さい事件で笑わせておいて大きい事件へと進むパターンですね。

この映画の前にドラマスペシャルがありまして、実はワタクシそれを見逃してしまっていたんですが、(おどラーですとか言っといて今回は見逃していた!)ラッキーなことに友人に借りることができたので、見てから映画に行ったんですが、スペシャルのほうはこの映画の前日譚といった感じでしたね。前回の映画で真下ユースケサンタマリアが署長になって、元署長北村総一郎や副署長斉藤暁たちはどうなったかというのとすみれさんがどうやら辞めちゃいそうだという雰囲気を漂わせて映画の「3」と「4」の架け橋の役割を果たしていました。

そのドラマがあったから元署長たちが指導員になっているというのも説明なしですんなり入ってきましたね。それぞれ袴田課長小野武彦が副署長、魚住係長佐戸井けん太が課長に昇進した形ですね。ドラマシリーズ時代から魚住係長のファンだったんですが、今回すみれさんの辞職の件で重要な役割を担っていて嬉しかったです。この15年間に昇進した人、結婚した人、亡くなった人と踊るにはやはり歴史を感じます。今回はやはり中西係長役の小林すすむさんが亡くなったのがとても悲しかったのですが、撮影には間に合っていらしたのですね。結構好きなキャラだったのでその存在に涙が出ました。

6年前の誘拐事件で警察が押収した拳銃が盗まれ、殺人事件が起きる。その後第2の殺人が起き、真下署長と雪乃さん水野美紀の子どもが誘拐される。警察の首脳部では警察官しか入ることができない保管庫から盗まれた拳銃による犯行ということからかなり早い段階で警察内部の犯行ということを把握し、横山公安課長大杉漣が事態の収拾、つまりは隠ぺいに動き始めていた。

それが明るみに出始めたとき、首脳部は青島と室井柳葉敏郎に責任を押し付け辞任させようと画策する。結局それは警察幹部を告発しようとする鳥飼小栗旬の作戦のひとつだったと考えていいのかな?

今回、「踊る」の一番の特徴である笑いの部分とシリアスな部分がきちんと機能していたと思います。その点において非常に安心しました。事件の筋立てとかそういった面ではいつものごとく無理がありますが、そんなことはもうファンは気にしちゃいない、、、かな?

きちんとあとから入ってきたメンバーの和久くん伊藤淳史、篠原夏美内田由紀あたりのキャラもドラマの中で成長させて位置を確立していたし、最後というだけあって筧利夫真矢みきといった過去に登場したキャラを再登場させたりと十分にファンを満足させるデキだったと思います。SATの高杉亘が出なかったのは残念だった。

すみれさんがバスで突っ込んできたのにも純粋な映画作品だったら「オイ!ふざけんな!」となるところですが、いいんですよ、「踊る」なんだから。ワタクシは手を叩いて大喜びしてしまいましたもの。最後にあのバスの運転手と乗客はどうなったか?っていうのに答えてくれるのも「踊る」っぽいところ。

青島とすみれさんを決定的な恋愛関係として描くことは最後までありませんでしたね。でもこれでいいんだと思います。「新たなる希望」というタイトルは警察内部の体制を室井さんが変えていくという意味での希望でいいのかな。ずっとファンはやってきたけど、もう今回で本当にファイナルでいいな。キレイにまとまったし、変にこれ以上「踊る」の世界はいじくらないでほしいというのが最後のワタクシの希望です。

踊るシリーズ
「踊る大捜査線 THE MOVIE」
「踊る大捜査線 THE MOVIE 2~レインボーブリッジを封鎖せよ」
「踊る大捜査線 THE MOVIE 3~ヤツらを解放せよ!」