プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★アリヴェデルチ!南イタリア

2006-04-09 10:11:43 | 旅行記

Epsn0001_1 今回の南イタリア旅行では、他にも鍾乳洞「カステッラーナ・グロッテ」やレッチェの「サンタ・クローチェ教会」等も訪れたが、世界的に知名度の高いものに絞ってご紹介した。また、最後の訪問地ローマは、今回の私の旅行目的とは異なるのでご紹介しなかった。お決まりのコースであるコロッセオやフォロ・ロマーノ、トレヴィの泉、スペイン広場等は以前にも訪れたので敬遠した。サン・ピエトロ寺院のあるバチカン市国とサンタンジェロ城、ポポロ広場等を歩き回り、翌朝、テレベ川沿いの遊歩道でのジョギングを楽しんだ。Epsn0004 (写真上から「サン・タンジェロ城」「テレベ川」「ポポロ広場」)

ナポリ・カプリ・ソレントと訪ねた南イタリアのリゾート地は、いずれも歴史的な価値は高いが、日本の海岸美も決して劣らないと感じた。ナポリは南部観光の拠点だが、車が氾濫し喧騒の町でしかなかったし、カプリ島にしても、小豆島の観光資源をもっとリゾート用に整備すれば太刀打ちできると思ったり。Epsn0015

むしろ、ソレントの方が垢抜けて美しい町の景観を呈していたのが私の印象に残った。大阪のおばちゃんが、街角で皮ジャン姿の老人を見て、「ソレントのおっちゃん、粋やわー!」との声に一同、大爆笑。そのおばちゃんは、71歳でエスプレッソが初体験。最初は苦い、にがいと言っていたのに慣れるにつれて、「帰るまでにツーになるかもしれへん」などと言い出し、食事の度にエスプレッソを頼み、悦に入っていた。

 「大阪へ帰ったら、何処に行ったら飲めるんやろか?」「イタリアン・レストランへ行ったらええよ」「そら、間違いないわ!」と言った会話が飛び交う13名の和やかなツアーも、私達夫婦がミラノで離団し終止符をうった。アリヴェデルチ!


★とんがり屋根のお伽の国~アルベロベッロ~

2006-04-09 10:02:57 | 旅行記

  Epsn0020_2  長靴形のかかとにあたるアドリア海に近い所にあるとんがり屋根が並ぶアルベロベッロ。ポンペイの遺跡やマテーラの住居群同様、世界遺産に登録されているが、いずれも違った石質を持つ個性的な遺跡であるのが興味深い。

 ソレントやカプリ島も垂直に切り立つ崖沿いに家や別荘が並んでおり、平野部が多い北イタリアとの地形的な違いが異質の文化を育んでいる。この自然環境の違いは、経済や産業、食事・伝統文化面にも色濃く影を落としており、イタリアの魅力を深めている気がする。Epsn0042

 さて、アルベロベッロの最大の見所はなんといっても「トゥルッリ」。石を巧妙に積み上げたとんがり屋根と白壁がお伽の国を創出している。マテーラの洞窟住宅と違い、現在も人々が日常生活をいとなみ、町全体が活気に溢れている。夜間はライトアップされ、白壁が鮮明に浮き上がり、より一層幻想的な雰囲気に包まれる。Epsn0027

 「どうしてこんな変わった家を作ったのか?」との問いに対するガイドの説明が笑いをさそう。曰く、「役人が来たら、家のてっぺん部にある石を外すと屋根が崩れ落ちる仕掛けで、税金逃れをするため」だとか。家財道具がむき出しになっても、家では無いと言い訳するのは、さすがイタリア流。

京都の町家が、税金の軽減策として、間口を狭く奥長のうなぎの寝床にしたというエピソードとダブって、重税にあえぐ庶民の知恵は古今東西を問わないのかと変に納得。