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時悠人chosan流処世術

★とんがり屋根のお伽の国~アルベロベッロ~

2006-04-09 10:02:57 | 旅行記

  Epsn0020_2  長靴形のかかとにあたるアドリア海に近い所にあるとんがり屋根が並ぶアルベロベッロ。ポンペイの遺跡やマテーラの住居群同様、世界遺産に登録されているが、いずれも違った石質を持つ個性的な遺跡であるのが興味深い。

 ソレントやカプリ島も垂直に切り立つ崖沿いに家や別荘が並んでおり、平野部が多い北イタリアとの地形的な違いが異質の文化を育んでいる。この自然環境の違いは、経済や産業、食事・伝統文化面にも色濃く影を落としており、イタリアの魅力を深めている気がする。Epsn0042

 さて、アルベロベッロの最大の見所はなんといっても「トゥルッリ」。石を巧妙に積み上げたとんがり屋根と白壁がお伽の国を創出している。マテーラの洞窟住宅と違い、現在も人々が日常生活をいとなみ、町全体が活気に溢れている。夜間はライトアップされ、白壁が鮮明に浮き上がり、より一層幻想的な雰囲気に包まれる。Epsn0027

 「どうしてこんな変わった家を作ったのか?」との問いに対するガイドの説明が笑いをさそう。曰く、「役人が来たら、家のてっぺん部にある石を外すと屋根が崩れ落ちる仕掛けで、税金逃れをするため」だとか。家財道具がむき出しになっても、家では無いと言い訳するのは、さすがイタリア流。

京都の町家が、税金の軽減策として、間口を狭く奥長のうなぎの寝床にしたというエピソードとダブって、重税にあえぐ庶民の知恵は古今東西を問わないのかと変に納得。


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