プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★洞窟住宅群~マテーラ~

2006-04-08 11:30:10 | 旅行記

岩山にへばりついているような洞窟住宅「サッシ」が残る町、マテーラ。平地が少なく、イタリアのグランド・キャニオンといわれる荒々しい岩肌に張り付くように住居跡が並んでいる。Epsn0030_1

Epsn0050_1 洞窟をくり抜いて建てた教会や数軒毎の広場(日本の長屋の井戸端に似た)など、お世辞にも綺麗な景観とは言えない。緑の木々が無く、石ばかりが目立つ建物は、無骨で異様な圧迫感があるが、先人達の厳しい生活環境を偲ばせる。

Epsn0057 Epsn0063 農民の住居跡を公開している洞窟住宅を見学した。外観とは違い、内部は、窮屈ならがも暮らしやすいように色々な工夫が施されている。現代風にいうなら、2LDKタイプの家だが、何せ洞窟のこと、奥の部屋は狭く牛馬も同居していた図式を想像すると、極貧の生活だったと思わずにはいられなかった。観光気分で訪れるのが憚られるような気分になったが、今は、むしろ金持ちが快適な環境に改築して住むようになっていると聞き、救われた。


★ポンペイ遺跡の奇跡

2006-04-08 11:23:06 | 旅行記

Epsn0037 ナポリから鉄道で約40分の地に古代都市「ポンペイの遺跡」がある。ポンペイは、紀元前8世紀頃から商業の町として栄え、古代ローマ帝国の統治下に置かれた紀元前1世紀には隆盛をきわめた都市。

 それが、紀元79年、ヴェスヴィオ火山の噴火で一瞬にして火山灰に埋もれてしまった悲劇の都市でもある。その後、18世紀半ばに発掘が開始されるまで、約1700年もの間、封印されていたのだから、その神秘性に驚かされる。神殿や一般住宅などが原型を留めており、往時の都市形態や生活様式を正確に窺い知ることが出来る。 Epsn0054

 Epsn0051 公共広場フォロ、アポロンの神殿を中心に劇場や運動場、パン屋等々、生活圏を形成している。浴場の前に入浴後の喉を潤したであろうバーがあり、当時の生活観が伝わってくるようだった。遺跡巡りをするうちに、古代都市の迷路に迷い込み、往時の生活に同化するような錯覚を覚えた。

 私の想像を絶した遺跡の広大さ、街づくりの見事さ。2時間余りの限られた時間では1周出来ず、残念だった。歴史や遺跡に興味のある方には必見で、最低1日かけて歩き回ることをお勧めする。