プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★共同出版の落とし穴

2006-04-14 09:37:40 | 日記・エッセイ・コラム

 自己実現を図るために自費出版する人が増え、少ない費用で製本まで手がけてくれる出版社が乱立気味だ。自分史やエッセー集、旅行記等を本にしたいという人には有難い。だが、書店に流通させ、あわよくば印税を稼ごうと欲張ると、思わぬ被害にあうので心しておきたい。

 「碧天舎」という出版社が、破産したのをご存知だろうか。大手ではないが、自費出版・共同出版では名が売れた会社だったが、債務8億円強を抱え、今年3月末に破産手続きを開始。現在、250人もの人がお金を払ったが本が出版されないでいる。原稿すら返されない状況だとか。

 自分の一生を振り返りつつ、ドキュメント化したいとの願いは、形式は別として誰しも共通だ。本にするとなると、いろいろと複雑な工程を経る。原稿さえ書けば、あとは出版のプロがすべてをサポートするとなれば、自費出版が人気を博すのも当然。

 さらに、何とか大賞といったコンテストは難関だが、原稿と費用の一部を本人が負担する「共同出版」になれば、本の広告宣伝から書店流通までも会社が引き受けてくれる仕組み。一定の部数以上売れれば印税収入も期待出来るというのがその魅力。

 自分の本を出すことと、お金を出して読みたい本と言うのは違う。夢が崩れ落ち無念(≠夢念)さだけが残ることのないよう、肝に銘じておきたい。