電脳筆写『 心超臨界 』

天才とは忍耐するためのより卓越した才能に他ならない
( ルクレール・ビュフォン )

悪魔の思想 《 加藤周一――不遜な説教=「日本よ、フィンランドのようにあれかし」/谷沢永一 》

2024-05-12 | 04-歴史・文化・社会
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誤りの根拠はふたつあります。その第一は、フィンランドの現状を可能にしている根本の理由がソ連の思惑(おもわく)であるという政治的な理由の認識です。その第二は、ソ連がフィンランドに対してのみ、例外的に手控えの姿勢をとらざるをえなくさせているところの歴史的な理由の把握です。


◆不遜な説教=「日本よ、フィンランドのようにあれかし」

『悪魔の思想』 「進歩的文化人」という名の国賊12人
( 谷沢永一、クレスト社 (1996/02)、p194 )
進歩的文化人の麻酔担当医・加藤周一(かとうしゅういち)への告発状
第8章 祖国をソ連に売り渡す“A級戦犯”

  加藤周一(かとうしゅういち)
  大正8年生れ。東京帝大卒。医学博士。イェール大教授、上智大教
  授を歴任。反日的言辞を振り回す「朝日文化人」の筆頭格。

  七つ下がりの雨はやまぬ、という譬(たと)えがあります。午後4時
  頃からしとしと降り出した雨が一晩中やまぬ場合が多いのと同じく、
  それまで堅物だった男が熟年に及んで始めた放蕩は止まらない、と
  いう意味です。加藤周一は根っからの左翼ではないのですが、中年
  に達して、俺様ほどの者を最高の世論指導者(オピニオン・リーダ
  ー)として崇拝しないとは、世の中、なんだか間違っとる、と怨み
  の情がこみあげてきたせいでしょうか、みるみるうちに反日的日本
  人への道を突っ走りました。

8-2 不遜な説教――「日本よ、フィンランドのようにあれかし」

そのためには、フィンランドがソ連から完全に独立しているという嘘を強調しなければなりません。そのうえで、日本もフィンランドの真似をしたらよいのだというお勧めが生まれます。この「<フィンランド化>再考」(『朝日新聞』昭和56年8月4日夕刊)が新聞に掲げられたときの見出しは、加藤周一が記したのか朝日の編集部が考えたのかわかりませんが、まことによく出来ていて、本文の要旨を的確に要約しています。

その見出しは実に簡潔で、「従属でない対ソ友好」そして「中立政策で独立を守る」というわけです。つまり、ソ連と友好を保つためには、中立を守ったらそれだけでいいのだよという教訓です。その意味するところは、アメリカと手を切れ、というご託宣であること言うまでもありません。まるで湯島の白梅ですな。早瀬主税(はやせちから)に、お蔦(つた)と別れろ、と命令する真砂町の先生と同じ反(そ)っくり返った一方的な指図の態度ですね。中立、中立、完全な中立、アメリカと全面的な絶縁、それが加藤周一医師(ドクター)の下し賜る処方箋なのです。

  かくして「フィンランド化」とは、超大国と隣接する小国が、自国
  の独立と安全のためにとり得る合理的な手段の一つと、考えること
  ができる。そこでは「非核三原則」が徹底し、地域的な緊張緩和の
  ためにとり得る政策の幅が広くなる。そう解釈した「フィンランド
  化」は、その前提と論理において、条件を異にするその他の国にも、
  おそらく積極的な意味を持ち得るだろう。

この文章が世界のどこかよその国に対しての忠告ではなく、日本国民に対する語りかけであり、慫慂(しょうよう)(勧誘)であることは自明の理です。すなわち、「条件を異にするその他の国」が日本を除く他国をさすのではなく、もちろんのこと日本を含むという語法のもとに、結局のところ、日本そのものを意味していること明らかでしょう。

日本よ、フィンランドのようにあれかし、とのお説教です。

ゆえに、この論理の大前提は、フィンランドが完全に中立を保っているのかどうか、その事実認定でなければなりません。そこで、加藤周一は自分の「短い旅行の間」に得た「印象の要点」を次のように言いきります。

  要するに、政治的・軍事的・経済的・文化的にみて、フィンランド
  はソ連から独立している。フィンランドのソ連への「従属」を前提
  として「フィンランド化」を語る西側の習慣は、もし誤りでなけれ
  ば、極端な誇張である。

しかし「誤り」であり「極端な誇張」であるのは、実は加藤周一の「短い旅行」で得た「印象」のほうなのです。誤りの根拠はふたつあります。

その第一は、フィンランドの現状を可能にしている根本の理由がソ連の思惑(おもわく)であるという政治的な理由の認識です。その第二は、ソ連がフィンランドに対してのみ、例外的に手控えの姿勢をとらざるをえなくさせているところの歴史的な理由の把握です。いかなる慧眼(けいがん)をもってしても、「短い旅行」の間に政治の裏面が見てとれるわけもなく、いわんや複雑な歴史の過程が会得できるはずもありません。加藤周一は無責任に一国の命運を論じる不誠実な説教師なのです。

ソ連がフィンランドを恐れた理由 へつづく
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