植民地戦争+α

歴史テーマの中量級のボードゲームを制作し、ゲームマーケットに出展しています。
なので歴史とボドゲの話が多いです。

ネコ2世 【メソポタミアの扉】

2018年09月09日 20時45分35秒 | ゲームシステム
ネコ2世。
妖怪ウォッチにもキャラクターとして登場する名前ですが、実は歴史上実在したエジプトのファラオの名前です。

私は、今回の「メソポタミアの扉」のゲームの1つに名前を付ける過程で調べていて知りました。

ギリシャ語読みが「ネコ2世」で、実際は「ネカウ2世」と呼ばれていたみたい。こうなればファラオっぽい?


来歴も結構やり手です。
エジプトは、当時オリエント全域を支配していた強国アッシリアの属国・協力国でした。
しかし、アッシリアの圧政にバビロニアが反乱。新バビロニア王国を建国すると、
同じくアッシリアに圧迫されていたイランのメディア王国と同盟を結んで、アッシリアに攻め入ります。

エジプトはアッシリアを支援するも、アッシリアはメディアと新バビロニアの連合軍に敗れて崩壊してしまいます。

ここからネコ2世は、アッシリアの影響力の無くなったユダヤ(ユダ王国)を支配して、さらにシリアに攻め入ります。
シリアは、600年以上前にエジプトがヒッタイトとその覇権を争った地ですから、エジプトにとっては念願の地なんでしょう。
新バビロニアを建国した初代国王ナボポラッサルの軍を打ち破ってシリアを勢力下に置きます。


しかし、それを阻んだのが、ナボポラッサルの息子でまだ王子だったネブカドネザル2世。
父に代わって軍を立て直すと、カルケミシュの戦いでネコ2世のエジプト軍を打ち負かし、
これによって、エジプトはアジア進出の夢が打ち砕かれます。


これで終わったなら、ネコ2世は大したことが無かったファラオになるのですが、
この後、ネコ2世は海運業で国力アップに努めます。
対岸のギリシャと盛んに貿易し、ナイルと紅海を繋ぐ運河を作ろうとしたり、アフリカ一周なんてこともやっています。

アッシリア帝国崩壊後は、オリエントは新バビロニア・メディア・リディアに、エジプトを加え、4国分立時代を迎えます。
もしかしたら、ネコ2世がいなかったら、エジプトは新バビロニアに飲み込まれたかもしれません。
そんなことを考えながら作った「メソポタミアの扉」の新しいゲーム(多分Web公開予定)です。


左がエジプト軍、右が新バビロニアで、真ん中が係争地シリア。
互いに相手の陣地にサイコロを振ってコマを進めるバックギャモンライクのゲーム。
コマを動かして、自分のコマの居る位置にいくとコマが合流し大軍を形成できる。
大軍になると相手とぶつかった際に、相手を蹴散らせるが、動きが鈍くなる。

そんなゲームです。。。

木製オムニバスゲーム メソポタミアの扉HP
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