植民地戦争+α

歴史テーマの中量級のボードゲームを制作し、ゲームマーケットに出展しています。
なので歴史とボドゲの話が多いです。

ヤジルス<ゲームレビュー>

2012年06月16日 09時02分06秒 | ゲームシステム
 ゲームマーケット2012春で買った作品の紹介もこれで最後です。最後のこの作品が実は一番興味がありました。イベントスペースで遊ばれていた際にそれを見た瞬間から「スゲーー!!」とおもいました。

ヤジルス(ゼロハウス)
http://homepage2.nifty.com/gamepiece/yajirusu/

 このゲーム写真の通り、配られたカードをまさに自由に配置して、矢印を繋げていくゲームです。カードを置く際に揃えて置いていく訳ではなく、角度を付けておいていき、その角度を変えることで置ける置けないなどの影響を与えると言う新発想のゲームなんです!!
 また、カードには繋げる矢印とは別に「1枚引く」「1回休み」などが書かれた矢印もあります。これもカードが置かれた際に、その矢印が示した方向に座っているプレイヤーがその影響を受けるのです。まさにすべてがカードの置かれる向きで決まると言うゲームです。
 同じゲームを作る者としてはこの発想には、まさに脱帽でした。

 で、1回 弟が遊びに来たので連れと3人で遊んだのですが、面白かった。。。

 思った通りに、思った以上に、カードをどう角度をつけて置くかを悩み、そしてペナルティーを与える矢印を他のプレイヤーの座っている向きにするなどして、と今まで無いゲーム感覚で、これはあたり!って思いました。

 そして満を持して、身内のコンベンションで遊んだのですが、そこでとんでもないことが発生します。最初のプレイヤーがまず私に「2枚引く」を与えます。これによって私の手持ちカードは6枚となります。ここまでは普通。そして次のプレイヤーである私にとってゲームの師匠とも言うべき友人があることを思いつきます。手持ちカードを3枚使って、「次の人が置けないように場に矢印を配置します。」
 このヤジルスは、4枚の手持ちカードが無くなると「上がり」となります。この上がり以外の終了として、全員が置けずにパスしたらと言うのがあります。つまり誰もが置けないように配置すれば、そこから1周全員がパスして、そこで終了になります。終了になるとその時点で手持ちカードに書かれた「ヤジロー」と言うマークの数が多い人ほどマイナス点となります。すべてのカードには1つ以上のヤジローが書かれているので、手持ちカードの枚数が少ない人ほどヤジローが少なくなります。つまり友人は手持ちカード3枚を使うので、残り1枚となり無理にそれを無くして上がるのではなく、そこで終わらそうと言う作戦なのです。そして終わると私は1回も何もせず、手持ちカード6枚で終わりそこにヤジローが7匹あり、それで終了です。まさに1撃でENDのゲームでした。

 問題なのは、この友人の取った戦略はカード運に左右されますが、出来る条件なら必ずの作戦を行った方が有利だと言うことと、これを行われた場合に防ぐ手段が皆無に等しいことです。

 【出来る条件】
  ・手持ちカードの何枚かが繋がって同時に置ける
  ・置いた後、全プレイヤーの中で手持ちカード(ヤジロー)が一番少なくなること
   ※場のカードがある場合はそのカードも加味して

 【この作戦の防ぎ方】
  ・橋を使用する



 手持ちカードが繋がらないとこの作戦は行えないのですが、4人居れば1人・2人ぐらい置ける人が居るような確率です。つまり1周回らずそこでゲームを終わらすことが出来ます。逆にこの状況を防げる橋は54枚中1枚しか無いカードですので、誰も持っていない確率の方が高いです。

 と言うことで、矢印を繋げていく面白いゲームから、矢印を繋げられないようにするシビアなゲームになってしまいました。(>_<)
コメント (1)
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