植民地戦争+α

歴史テーマの中量級のボードゲームを制作し、ゲームマーケットに出展しています。
なので歴史とボドゲの話が多いです。

ジェンキンスの耳の戦争

2007年05月26日 10時06分27秒 | 国:英国
 英国がスペインと行ったこの戦争を知る人はどれだけいるでしょうか? こんなマイナーな戦争を、この間まで全3回で遊んだ継承戦争TRPGの番外編として、遊びました。


 1738年、ロバート・ジェンキンスと言う耳の無い貿易業を営む船長が英国議会に現れ、ラム酒に漬けられた自分の耳を翳してこう言います。「スペインの豚どもにやられたんだ!」
 この事件によって英国の世論は一気に対スペインとの戦争に傾き、平和政策を行っていた、第一大蔵卿ウォルポール※1は世論に押し切られる形で1739年10月にスペインとの戦端を開くことになります。


 日本ではまったく無名な戦争ですが、その開戦の経緯はとてもTRPGのゲームマスターの心をくすぐるものです。プレイヤーさんには貴族議員や、海軍艦長、貿易商社などになって、それぞれの思想や利益の為に戦争をすべきか否か活動してもらいました。
 最後は、スペインへの宣戦布告と同時に、ジャコバイト※2の蜂起もあり動乱の幕開けかと思いきや、両方ともすぐにかたをつけ、英国の安泰を感じさせながら終了できました。

 まったくもってこんなTRPGはプレイしない世界観で遊んでいますが、今回もすこぶる楽しいゲームとなりました。


※1:ロバート・ウォルポール。英国初代首相。内閣を組織し、戦争は無駄な浪費と言う考えで、非戦行政にあたり、20年に渡る「ウォルポールの平和」と呼ばれる時代を築いた。

※2:ジャコバイト。1688年の名誉革命で追放された英国王ジェームズ2世を正当な王位継承者として信奉する一派。


オリジナルカードゲーム 植民地戦争
コメント
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