先日「ヴァン・ショーって呑みますか?」と訊かれた。相手は、若手陶芸家の『むくつけき独身おのこ』である。
「なんだそりゃ?」
「スパイスを入れて温めたワインです」
「サングリアの温っかい版?」(←ざっくり)
「まぁ、そうです」(←ちょっと困惑)
甚だザックリとした理解であるが、おおよそのイメージは出来た。
受け渡し場所へ赴き再度伺うと、曰く「小説で登場したのに憧れて毎年作っています」との事であった。ほほぅ、動機がお洒落じゃん。
「むくつけき」とはいえ、ヤキモノ屋は「自分で作る事に興味がある人」なので料理をする人も多い。彼もそういう事か。
「因みに、クリスマスを楽しみにしつつ呑むものですよ」との事で、「クリスマス前に呑む事」「クリスマスを楽しみにする事」という使命感も与えられた。
さて、いつ呑むのが相応しいか……。クリスマス・チキンレース勃発である。
さて、当夜。
細君より「ロールキャベツを作る」宣言が出た。「ここだ!」おもむろに登場。
ロールキャベツの鍋の横で温める。アルコールを飛ばさないように、ゆっくり慌てずに……しっかり見張る。
小生の勝手な認識では「こういうカジュアルな飲み物は薄作りなワイングラスよりは、丈夫なタンブラーが似つかわしいだろう」となっている。
ならば、倉敷民芸の巨匠作なら相応しいか……。
グラスに移して、いざ! ロールキャベツの鍋は食卓中央に鎮座した。
ヴァン・ショーは温めた為か、スパイスのアレコレが飛び跳ねずにしっとりと口中を巡る。余韻にはシナモンの香り。和むなぁ。
脂のあるブイヨンの旨みが広がっていくのに対して、スパイスが奥行きと高さを与えるようだ。ロールキャベツ単体よりも味に立体感が出る。旨し。
「X軸のブイヨンにY軸のフレーバーだなぁ」 ( ← テキトー)
家庭で呑む気楽さや楽しさを味と香りで表現したような飲み物である。
夏に呑むサングリアの冷たさは、パーティーの華やかさや賑やかさを象徴するけれど、ホットワインは落ち着くなぁ。
なるほど。なるほど。
呑みすぎる前にやめて、続きはまたクリスマス前に。クリスマス・わくわくチキンレース再開だ。
最大の問題は、チキン受難日(クリスマスイヴ)までに残るか……。残んないだろうね。(´・_・`)
いやはや、有難う! (*^ー')b
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