備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

展覧会シーズン終了

2014-04-30 12:05:32 | Weblog


昨日の搬出をもって、2ヶ月で4つの催事が終わりました。
『ふたつ返事のなべちゃん』の悪い癖でアレコレと引き受けて、途中「おおぅ……( ̄□ ̄;)!!」と少々テンパり気味でしたが無事(?)終了。

個展、二人展、グループ展と様々な形での展覧会でした。
御高覧頂きました皆様、経済活動へ御参加頂いた方々には深く御礼申し上げます。
皆様のお声を参考にまた製作に励みたいと思います。

m(_ _)m


まだ冬枯れの景色から始まった展覧会シーズンは、菜の花、桜、躑躅と季節が移ろい、街の人々の服装も日に日に明るく華やかな色に変化していく様を拝見するのはなかなか良いものでした。
時には街に出ると色々とありますね。路上観察にも収穫がありましたし。


朝、番犬福助くんに挨拶をして家の周りを見渡すと、すっかり『山、大爆笑~~』となっておりました。
当然、敷地まわりは草ぼうぼうであります。

本日より引きこもり生活がスタートします。
お天気を見計らって環境整備、製作に勤しまねば……。


と、その前に片付けか……。




ん~~、桐箱のオーダーして、事務的なアレヤコレヤも……か。


アバ

2014-04-17 21:30:58 | 料理・食材


本日、某師のイノシシ解体現場にお邪魔して頂きました。ありがたや~~。
某師とはお坊様では御座いません。念の為。
昨日、展覧会の会場にお越し頂いた折に「いる?」と訊かれて、「はい!」と返事。
本日お昼過ぎには拙宅の冷蔵庫に収まっていました。

さてさて、精肉部分は冷蔵庫で寝かせるとして、新鮮なうちに頂きたい部位もあります。

心臓、腎臓、肝臓を頂きました。
心臓、腎臓は初めてです。レバーは以前、窯元時代の宴会で頂いたのが最後なので、10年ぶりぐらいでしょうか。

まぁ、「イノシシは『野生の豚』と思えば料理法は同じくであろうな」と決めて取り掛かりました。

掃除していても匂い等は感じられず扱いやすい素材でありました。
それぞれを塩胡椒ver.、醤油酒ver.にして味比べ。
レバーは、それに加えてオイスターソースと野菜で合わせ炒めにしてみました。

全体的な感想としては、どれも癖もなく非常に頂きやすいものでした。肉の味がダイレクトに濃い気がします。

一番人気は心臓の塩胡椒にレモン果汁を絞ったもの。
腎臓は、豚のものを頂いたのが遥か昔の学生時分でしたので比較にはなりませんが、モキュモキュとした食感で淡白。
レバーは、豚はいうに及ばず牛よりも……の勢いですが、恐らく新鮮度が大きいと思われます。


いやはや、珍味をご馳走様でした。m(_ _)m

家族で頂きましたが、それにしてもお腹一杯です。



ヤマザクラ

2014-04-15 10:03:07 | Weblog


朝、コーヒーを飲みつつメールをチェック。ふと窓を見遣るとヤマザクラが窓枠で額装されている。
柔らかな朝日が桜に差しかかっていて、なんとも軽やかな印象。
普段、重くて堅い素材を相手にしていると、「あぁ、いいなぁ」と素直に思う。



家の中の暖かさと程よい暗さ、外の肌寒さと明るさとの対比。
陽が昇るにつれて変化していく光を眺めていたいけれど、時折そよぐ風に「しずこころなく花の散るらん」様子を見ると「さて仕事しよ」と思わされる。
現実逃避したい先に現実を思わされる桜のマジック。

春は爽やかに、かつ足早に駆け抜けるようで、せわしくなってきた周りの状況にも対応せねば。
鬼が嗤うだろうけれど、来年の事も視野に入ってきたし。
そのもののプレッシャーはまだないけれど、そこに辿りつくまでの過程がむしろプレッシャー。


今と未来。
逃避と現実。
光と影。

春は幻。




さて本日、岡山は休廊日、坂出は開催してます。
予定は……


●かまどホール(坂出)
~4/29(火)まで。【在廊日:4/20、29】

●アンクル岩根のギャラリー(岡山市)
~4/28(月)まで。【在廊日:土日在廊(20日を除く)、平日は時々】

となっております。

是非、御高覧頂けますと幸いです。m(_ _)m




展覧会の花材

2014-04-14 20:09:08 | Weblog


ヤキモノの展覧会では何かと花が付き物でもあります。
駆け出しの頃(今も!)には、齧ったほどもやらなかったお花の稽古での先生のお言葉を思い出しつつ、おっかなびっくり活けていました。

その後、馴れに開き直りも随分加味されて、恥ずかしげはタップリありますが自前で活けます。
しかし、所謂『お花』として見られると辛いものがあるので、誤魔化し方を編み出しました。

最大のポイントは売っている花材は使わない事です。
花の珍しさで造形的不備から目を逸らす作戦。裏山から採ってきたり、野菜や果物を使ったり……。
今回は知らない花も使っています。まぁ、それも話のキッカケでもありますし。

華道の方から見ると全くダメですが、無理矢理「合っている」と思い込むことで世間からの冷たい視線に耐えています。

要は、変化球な形に変化球の花材。そして開き直りと思い込みですな。(キッパリ)


『モノを知らぬ』とは、げに恐ろしき。(恥……)

展覧会というオフィシャルな場面だからそう思うのであって、自宅で使うのには気兼ねなんて要りません。
好き勝手上等!!
格好良かったり、可愛かったりすれば良いのよ。きっと。
なので、お客様の場合はお手元で自由に素敵なヒラメキでお楽しみ下さるのが一番嬉しい事です。はい。(*^ー')b


しかし、アケビもちょっと時期がずれたしなぁ。





さぁ、今週の水曜日はラジオの収録もあって在廊しますが、何を持って行くかなぁ。

草刈する前に良く見とかないと。











最近の路上観察

2014-04-11 15:57:31 | 路上観察


桜の咲く前から今の散り際まで、この2ヶ月ウロウロする機会が多くありました。
出先では、気になったものも多く見かけました。

まぁ、性格上といいますか、アマチュア路上観察学的な観点で興味を惹かれます。

路上観察の基本対象としては、やはり建築物であります。


蔵作りの立派な土蔵ですが、見所多数でした。
瓦の上に波板で屋根などは「屋上屋を架す」の真骨頂でありましょう。瓦にも波板にも樋がつけてあるのが丁寧な造作です。
1階と2階の窓の違いも素敵です。2階の無機質なアルミサッシに対して、1階の木製の桟の多さからくる安定感と温もりもなかなか。
隣接する建物が無くなり土壁の塗り残した部分の露出をブルーシートで覆ったビビットなカラーが鮮烈です。
隠された荒壁が別の部分から想像できるので、目の前の光景と隠された光景の両方が楽しめます。俄然その素材と色のパッチワークに目が奪われます。
土台の穴から三毛猫が出てきた時には、「パッチワーク建築の魂が憑依してきたのかしら」とも思えました。


さて、小生が、『醜悪なる存在』と位置づけているものに電線があります。
問答無用に空間を分けるその静かながらも暴力的存在と、正義を振りかざす会話にならない自己中心的な雰囲気も相俟って非常に抵抗感があります。


それが、まぁ、ここまできたら……下を通り抜ける度に不整脈が出ているのかと思うぐらい抑圧された気分になりました。
密かに『蜘蛛の巣交差点』と名づけました。
数羽の鳥が留まっていましたが、ひょっとしたら本当に電線に絡め取られていたのかも知れません。


建築物以外に興味を持ったのが、完全に突っ込み待ちの表記。


店主が大阪人なのか、大阪からのお客さんもオススメするレベルなのか……判然としませんが。
生憎、小生も同じ関西人ながら大阪人ではないので、このコピーのリアリティーを述べるのは野暮でありましょう。
が、頂いた上であえて申し上げますと、神戸人からは何もお伝えする事は御座いません。
あと、偶然と思われますが、お店の方に関西弁の雰囲気は感じられませんでした。
『たこせん』は明石のものではなく、大阪の『たこ焼きをえびせんで挟む』方式だった気がします。(よく憶えていません)
無作為なコピーながら高度な突っ込み待ちに感服しました。

ちなみに、二階には『本格的な専門店』という謎表記の日本語のお店もあります。
「馬から落馬」した経験でもあって「頭痛が痛い」事があるのかも知れません。


さて、地方都市にありがちなのが、国家公務員の募集ポスターです。

以前は凛々しいものが多かったように思いますが、今は萌えキャラですね。
3人いらっしゃって、陸担当はピンク・ツインテールの「吉備桃恵」、海担当は紫ロングの「瀬戸水葡(みずほ)」、空担当は金髪ショートの「備前愛梨(あいり)」さんですね。
(調べてしまった)


個人的には、これが一等賞です。


パイプの施工は部品数を減らして直線で短く効率優先でしたいところ。
そこをあえて曲げて伸ばして、短くとも非常に立体的なクランクを表現してあります。秀逸なのがツートンカラー。オシャレです。
そして、若干、横長な白パイプ側が同系色の背景で間延びしそうな印象を2本の刻んだラインによって引き締めてあります。
最終的に、鑑賞者はその2本の線に目が行って安定感を得るという高等テクニックですね。
実に天晴れであります。


さて、他にも御座いましたが、また別の機会に。


というか、今月はまだ会期中ですので、まだまだ集まるかと。


●かまどホール(坂出) 
 ~4/29(火)まで。4/20在廊


●アンクル岩根のギャラリー(岡山市) 
 ~4/28(月)まで。土日在廊(20日を除く)平日は時々在廊です。



是非、御高覧の程。( 拙作のヤキモノの方です。念の為 )








二人展搬入前

2014-04-08 01:44:18 | 展覧会・ご案内


只今、坂出でグループ展を開催中ですが、明日搬入の二人展の御案内です。ダブルブッキング中です。

さて、この度の二人展は初めてのギャラリーでもありますが、初めての顔合わせでもあります。
そして、オーナーからは『種の一歩』という表題を頂きました。

「う~~ん」と悩みつつ、作品をチョイスしていたら1日が過ぎました。
ひとまず明日は、仮展示して出品作の最終決定する事にしました。「ギリギリまで悩む」といえば格好良いですが、要は『先延ばし戦法』です。
作品数が少ないのと個人ギャラリーだからこそ出来る事です。

さてさて、ご一緒する絵と如何に共鳴するかが楽しみですが、同じぐらいドキドキもあります。

今はステージに出たところ、明日の展示作業がチューニングの瞬間です。
高揚感ありつつも様々な感情が綯い交ぜですが、来るべき時は来ます。どこかで開き直らねばなりませんね。

でも、まだ明日も考えよう。


会期 : 4/9(水)~28(月)12:00~19:00 火曜日休廊
会場 : アンクル岩根のギャラリー




御高覧頂けると幸いです。