備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

落語会

2011-06-26 20:36:29 | Weblog
久しぶりに落語を聞きに行きました。場所は倉敷。しっかり者の後輩が企画運営した会で、小生は単なる賑やかし。

別の後輩女子がアマチュア落語家の一面もあり、「ひょっとしたら前座でも務めるか?」という思いもありつつ……。実際は、お茶子さんしていました。
お子さんや初めて聞く方も多かったので、落語入門的にうどんの食べ方や目線などの所作を初めに一通りレクチャー。手馴れた感。


小話をいくつかした後、『桃太郎』休憩挟んで『青菜』の二席。


会場が旧家を改築した落ち着きある縁側付き和室だったので、青菜がふさわしい。もっと立派な庭なら、なお良しではあるが。まぁまぁ。
見かけの華奢な感じよりも、しっかりした良い声でした。


終了後、雨上がりの路地をウロウロしつつ、お取引あるギャラリーさんへ顔を出し、ケーキをご馳走になり……。招待券を頂いていた『桃太郎からくり博物館』という若干パラダイス風味の施設にも。

ブラブラしつつ落語に感化された子供がず~~と落語口調で喋っているので、それにお付き合い。

泳いでいるコイを見ては、「やきもん屋さん、コイの洗いは召し上がるかな?」
道端のゴミ箱を見ては、「このゴミ溜めを越してくる風の……ほんに生ぬるい事!」
塀沿いを歩きつつ、「塀が立ったねぇ」「へぇ~」とか、やりながら。

道々、モーゼが海を分けたが如く人波が我々を挟んで左右に分かれていく。
不審な親子だったに違いない。


帰り道に、一応、魚屋さんを覗く。コイはいなかったけれどドジョウが。
結果、ガラエビをひと盛り買って唐揚げに。

エビを口に放り込みながら、ボケを考える夕餉。


謹製 備前焼・水キムチポット

2011-06-24 10:47:52 | 陶芸
梅雨の晴れ間は、五月晴れ。(旧暦だからね)

ちょっと「降らないな~」と思ったら急激な夏日です。35℃近くまで上昇。さて、夏の予感である。

夏! 

ここで満を持して登場するのが『謹製 備前焼・水キムチポット』。じゃ~~~~ん! 
『水キムチ』を作る為に開発したのである。「作る容器でもあり、保存も出来、食卓にも出せる」というのがコンセプトである。おぉ~。\(◎o◎)/ (オオゲサな)


でも、そもそも「水キムチって何?」という方も多いかな?

水キムチはサラダ感覚で食べる漬け物。乳酸発酵なのでシュワシュワ感が微妙に感じられる。あの真っ赤な『キムチ界』において、異色の爽やか王子なのです。(古っ) 
通常の日本で売られているキムチは、発酵食品的観点からすると独自な発展をしていて、本場のかの国の方々からすると別物である。かと言って、本格的に作ると大変。かつ、我々の口に必ずしも合いがたいし、食べごろの管理が難しい。

その奥深きキムチ界にあって、『水キムチ』は自分で作れて、きちんと発酵食品である意味では本格正統派・我が家のキムチである。しかも、お手軽簡単。

何故、日本で広まらないのかが謎。


さておき、この晴れ間を活かして今年初の『水キムチ』であるぞ~~。



【作り方】

・野菜を切って、塩をして水分を抜く。
・塩を洗い流して、米の研ぎ汁に漬ける。
・ひなたに放置。

お・わ・り

・1日経ったら食べられる。真夏なら昼に仕込んで夕方OK。冷蔵庫なら1週間ほど保存できます。





要は、野菜を米の研ぎ汁で乳酸発酵させる。発酵を促すために陽に当てて温度を上げるだけ。

あとは個人的に、お好みの味付けに変えていけば良い。塩分コントロールが重要。小生は、ショウガ、鷹の爪を入れる。
今回の野菜は、キュウリ、セロリ、ニンジン。ミョウガとかもオススメ。昆布を入れる人もいるかな。


裏技として、乳酸発酵が弱そうなら、生きてる乳酸菌を投下・糖分を投下というのもある。
(両方兼ね備えているヨーグルトとかヤ○ルト。ただしヨーグルトは味が大きく変わってしまうので量が難しいけど。)


さてさて、爽やかな『水キムチ』。
アテにするなら、お酒は、やや軽めの純米あたりが好み。水キムチで口直ししながら呑む感じで。


そして、ここがポイント。
この発酵した漬け汁は、冷麺のタレに少し混ぜると味が劇的スーパーグレードアップします。どんぐり麺なら、なお良し。
なので、水キムチを冷麺のトッピングにするのもアリです。(*^ー')b


そして、更にポイント。
作るときは、是非『謹製 備前焼・水キムチポット』をお使い下さいませ。m(_ _)m

理由は……。


小生が嬉しいから。(^。^ゞ (微妙な宣伝~~。)


未体験の方は、是非、お試し下さい。

あ~~っ、来週、めっちゃ雨! 本格的な夏を待ちましょう!






ハードボイルドな夜

2011-06-21 20:11:36 | 料理・食材
一時のホルモンブームも落ち着いた感。
牛豚に比べて、鶏のホルモンはさほど注目もなかったような気がする。いわゆるコラーゲンブームに乗らなかった所為か、焼き鳥需要か。

ホルモンといえば、年に何回か無性に高架下にありがちなオヤヂ酒場で出されるようなものが食べたくなる。『モツ煮込み』とか『ドテ焼き』とか。

若い頃から、そういうディープな酒場に憧れはあるものの、昼間っから赤ら顔の勤務体系不明不問のお客様のコップ酒から醸し出される猥雑なパワフルさに怯んでいる。今でもそれとなく危険な感じの店構えには近づかないけれど、ココは大丈夫と思える処にはようやく……。でも一番ディープなエリアには若干の憧れを持ちつつも、やはりまだ、ちょっと……。その高邁なるハードボイルドな域に達していない。とんだチキン野郎だぜ。
上野辺りは未体験ゾーン。新橋・新世界・梅田地下・中州あたりまで。岡山にはないなぁ。


拙宅にあってはモツ煮込みは自作。
細君が珍しく『豚足』を煮ていた。その時に大根と煮卵も入っていたので、煮汁と共に翌日へ持ち越し。
さて、そこに鶏の『玉ヒモ(卵管と未成熟の黄身がセットになったもの)』を投入する。黄身そのものがゴロゴロと引っ付いていて、「プリン体が……」という向きにはお勧め出来ないメニューである。濃い目の味をしっかり染み込ませる。醤油、味噌、味醂、酒、七味……思いつく限り投入。「糖尿が…」の向きにもお勧め出来ないな。

ちらっっと『不健康は健康でないと出来ない』の名言を思い出す瞬間。丈夫で良かったよママン。


これに合うお酒は、ホッピーと決まっている。次点では焼酎お湯割り。『芋』推奨。しかし、ご在宅していなかったので蕎麦でしたが。


ガード下のハードボイルドを思いながら一献。

チキンなハードボイルドだせ。 『鶏の固茹でタマゴ』の夜。







好適環境水育ちのトラフグ

2011-06-20 10:01:03 | 料理・食材
過日、『好適環境水』について学ぶ機会に恵まれました。
「何処から書けばいいのかな?」と思えるぐらい将来性ある技術でした。全世界的食料危機、国内食料自給率、過疎、安全性など様々な方面の解決が望まれます。


好適環境水は、要約すると『淡水使用で海水魚を育てる技術』です。

使う水は、淡水にナトリウムやその他ミネラルを溶かし込んだ水です。塩分濃度は海水3.5%に対して、好適環境水は1.5%です。
これで、海水魚が生きる理由は、海水魚の体内塩分濃度が1%程度という点にあります。
海水魚は摂取してしまう濃い塩分を常に体外に排出する努力をしているという。この為、塩分濃度を抑えた好適環境水なら排出に関するストレスがない。つまり魚自体の無理のない環境。しかも、その余った排出エネルギーを個体の成長に使える為に成長が早くなるのも特徴となっています。
淡水があればよいので、井戸水、河川、雨水でも作ることが出来ます。汎用性広し。


メリット
 ・成長率アップ
 ・卵から成体までの一貫養殖(通常は稚魚から)
 ・代替飼料の可能性(ブラックバス、ブルーギルなどの外来魚利用)
 ・海洋汚染がない
 ・生産性アップ(機械化による労働コストダウン)

デメリット
 ・エネルギーコスト(光熱費)


魚種別の成長段階に応じた温度管理が重要とのこと。その為のエネルギーは、温泉、焼却炉などの排熱利用の熱交換でも検討されている。
水を循環させて排水せず再利用して使える為に、人工海水に比べてもコストダウン。更には濾過した有機物やチッソ・リン・カリウムは野菜工場併設で肥料としても使えるなど展開が期待されている。有機肥料栽培が労なくして出来ます。
循環型で工業化したシステムが出来上がれば、食物自給率は格段に上がり。工業国が農業国にもなれるという切り札になりうるだろう。


デメリット解消が今後の問題。
その解決策付きで海外産油国からのオファーもあるそうですが、先生の意向としては「日本発の技術にしたい」との事。
今こそ日本の底力で実現してほしいなぁ。淡水養殖分野(マス・サケ)では、諸外国から遅れている日本。よりはるかに難しい海水魚の完全陸上養殖で世界トップになり得るチャンスですぞ。

今は、トラフグ、ヒラメなど高級魚対象に研究中。市場価格的観点。加えて生産量に対するエサの量も重要で「トラフグ1kg=エサ1.2kg。マグロ1kg=13k」でもあるとか。
個人的には、アマゴをサツキマスにとか、鮭児・サワラ・クロマグロあたりを期待したいな。品種改良により更に美味しく大きなブランド魚が作れるかも。


で、ここからが我々の大事なところ。「百聞は一食にしかず」のトラフグ実食~~。


「一般の方で好適環境水育ちのトラフグを食した人はいませんよ」とのこと。「おぉ~~、 \(◎o◎)/」
さてさて、トラフグコースのはじまり。刺身(テッサ)は柔らかくもあり、途中から鍋でシャブシャブ~っとして頂きました。あとは、鍋、雑炊。開発秘話や研究室のこぼれ話なども伺いつつ……。

肝はエサをコントロールしているので「毒はないだろう」との推測ですが、今回のフグは天然天草産のF1世代なので万全を期して出ませんでした。肝は先生が研究室で解析中。無毒となれば、いずれ肝も食べられるようになります。毒見の機会があればいつでもお伺いしま~~す。人柱候補やる気マンマン。


最後に料理長が挨拶に来られる。いきなり料理長の「水の温度は何度でしたか?」との問いから、料理人と学者の臨時対談が始まりました。非常に興味深い意見交換を目の当たりにしました。実際の市場に出れば更なるご批評もあるでしょうから、商品価値は大事なところ。

我々、ヤキモノ屋は食べて呑んで……先生の役に立ったのかは不明。


8月頃(フグシーズンの始まるちょっと前)から実際に市場に流れるそうです。皆で食べて、この技術を支えて参りましょう! 

唐揚げとか美味しいと思います。(食べてないけど)


ちなみに「好適環境水育ちトラフグのお名前募集中」だそうです。



参考:Youtube

その1 ・ その2 


蛍袋

2011-06-17 08:56:55 | 陶芸
ホタルブクロが咲き出した。
煙ぶる細雨の中、下草の一塊の中に清楚な色を見せている。
アジサイの如く陽気さを振舞うこともなくひっそりと。

儚く短いその美しい一期に手折って仕事場へ。

じっとりとした湿気を含んだ重い空気が少し和らぐような気がした。

家にあって、外を想う触媒としての花。
昼にあって、夜を想う触媒としての名。

梅雨時の小さな自然。

蛍袋には雨が似つかわしい。



熊カレー

2011-06-15 19:40:24 | 料理・食材
去年、北海道土産で子供が買ってきたカレー。
出かける前にお土産の希望を訊かれて、家人は「なんちゃらのお菓子」だの「地域限定なんちゃら」だのリクエストする中、小生は『エゾ鹿カレー』一点指名。

で、買ってきたのは『熊カレ-』。しかも北海道産ヒグマ使用。
エゾ鹿は見つけられなかったらしいが、よりによって王様級ではないか。まぁ良し。


缶詰類は作ってすぐよりもしばらく寝かせたほうが旨いという法則に則って、ずーーと置いていた。忘れないように見えるところに。そして「子供の誕生日もあるし、そろそろ開けるか」という理由としては若干意味不明なキッカケで開帳する運びとなった。

缶切りでギコギコと開けて、鍋で温める。
香りは普通にカレーである。特に何か特別なケモノ臭もしない。ちょっとクミン系が強いかな。温めながら缶の成分表示を見る。
加工食品品質表示は、『材料に占める重量の割合の多いものから順にその最も一般的な名称をもって記載すること』となっている。つまり「重量順に判りやすく書きましょう」であるが、熊肉は野菜よりも少ない。どおりで掻き回しても肉片が少ない筈。
家族各人にひと箸づつしか口に入らない。カレーなのでスプーンひと口、毒見程度。

でっかい肉がゴロンゴロンという荒ぶるビジュアルを期待してたんだけどなぁ。ちょっと肩透かし。


小さな肉片に意識を集中するも、う~~ん、なんだか出汁が出きったような……組成が粗いとしても……カスカスな感じ。「味わう、堪能する」には程遠くて、よく判らんな。
強いて言えば、『経産のメス鹿のランプに近いモモ肉』と似てる。

おそらく加工するにあたって、食品会社の研究努力によるニオイ消しや食べやすさの追求の結果なんだろう。実際、ルーに関しては、なかなかな仕上がりであったし。子供達は「鹿肉の方がエエな」とご高説。


さて、関西デフォルトではカレーの二日目は、必ず『カレーうどん』であります。ヒグマとて例外なし。
よって、本日のお昼は『熊カレーうどん(北海道産ヒグマ使用)』であります。ただし、肉は見つけにくい。




結局、これが一番良かった気がするな。


伝説の『熊の右手』には、いつ出会えるのだろうか。



ISS(国際宇宙ステーション)観測

2011-06-14 23:59:59 | Weblog
朝、いつものようにメールチェックしていると、「本日、国際宇宙ステーションのベスト観測日」ですよ。とお知らせを頂いた。参照サイト
お知らせ有難う御座居ました。m(_ _)m

「ベスト」と伺ったからには見ないとね。予定時間の少し前にアラームをセットして、その瞬間に備える。ショーは6分間しかない。こういう場合、拙宅のごとく田舎は観測にうってつけ。
日中からずーっと一面の雲を恨めしく思いながら、迎えた日没。結局、晴れることなく薄曇りのままである。
それでも「一等星よりも明るく見えるので、都会でも簡単に見つけられます」との情報に最後の期待。光が強ければ何とかなるかも。

予定時刻、予定の軌道に目を凝らすも何も見えない。

で、「そんなこともあろうかと!(真田さん風)」カメラを用意。ISO感度を上げて、シャッター開放、三脚使ってバルブ撮影すれば、肉眼で捉えられない光も拾うはず。
「じゃ~ん、デジいち~!(ネコ型ロボット風)」 普段と何も変わらないカメラであるが。


サイトに詳細な軌道が書いてあったので、それを頼りに空にレンズを向けてファインダーを覗くことなく当てずっぽうで撮影しながら仰ぎ見る。

「何も見えんなぁ~」6分経過……。


すっかり山は夜の底である。近くの小川を飛ぶ蛍だけが唯一の強さのある光。

家に入って、PCで撮影データをチェックすると、「おっ?」
流石にカメラは捉えていました。
ISO-1600、絞りf/4 露光時間8秒 広角20mm。で撮影。
ただし、後からフォトショでコントラストを弄って……。(ちょっとズル)

でもね。これ点滅してるよね。ということは、普通に考えると……飛行機?!
方角、時間、軌道はバッチシ合ってるんだけど、ちょっと自信ないなぁ。

まっ、一応「観測出来た~~」と言うことで。


晴れていれば、ゆっくりと光りながら動く様子が見れたんだけどちょっと残念。
時々「流れ星よりゆっくりな光を見た~。UFOじゃ~。」という人がいるけれど、これの可能性もあるのは夢を壊してはいけないので黙っておこう。


今、日本人クルーもあの空を巡っている。宇宙から見る日本はどうだろうか。


展覧会のハシゴ

2011-06-13 10:19:33 | 展覧会・ご案内
さて、昨日。展覧会のハシゴ。
ちょこっと知り合いのヤキモノ屋さんばかり。全員、年齢が近い。

造詣に注目が集まっている彫刻出身の『焼き締め』のヤキモノ屋さん。
伝統的陶家の『備前焼』のヤキモノ屋さん。
産地ではなく、個人として活動されている『釉薬』のヤキモノ屋さん。

それぞれの会場が近いエリアにあって効率よく廻れた。雨だったので助かる~。皆さん在廊されていましたので、しばし談義。

ひとりには、有機的フォルムと手びねり製作の必然性を感じた。見た目のデザインの危うさとは裏腹なバランス感覚。
ひとりには、重厚な家風から育まれたであろう安定感と次回への意欲。
ひとりには、アイデア、素材選び、表現に対する整理された真摯な思考。

ふむふむ。
展覧会は、展示物トータルから『場』としてのメッセージやテーマなどを発表し、また反応を享ける場所である。
場所の大小は関係なく「明確に破綻なく伝えられるか、いかに伝えるか」が、いつも作家自身の中にある。
綻びは見え始めると急速に全体をバラバラな印象にするし、それは露見しやすい。いわゆる『ブレ』は直ぐに見破られる。
あえて『幅』としてのブレを出す場合もあるけれど、これは意図的な正攻法のひとつ。

今回、共通したものは『安定感と挑戦心』。
これは常に作家には必要なもの。基本にして大事なもの。


最近の小生のとっ散らかった多動的な仕事ぶりを反省した。
割り木運び、原土運び、粘土作り、草刈り、焚き火、ロクロ、PC移設、日曜大工、植栽手入れ……。安定感の欠如が甚だしい。


で、ひとつ頂いてきたカップで焼酎を頂きつつ、今後を鑑みながら……。
土に含まれている鬼板(鉄)が粉引に吹き出している様を愛でつつ……丸っこい形を手で転がし……。

酔って寝ました。


いつも通りのダメダメちゃんで、夜は更けた。


さて、今日から、またやるぜ~。一週間のはじまり~~。(*^ー')b


ちいさいオカマちゃん

2011-06-09 11:30:26 | Weblog
プリンカップのエントリーに反響がいろいろ。皆さん結構、重宝しているというか、捨てられないというか。
そもそもメーカー名を出していないのに、皆様判っていらっしゃるのが凄い。


「他にもあるよな~」と思って仕事場を見たら、駅弁の『釜飯』の器。
仕事で使う離型材の片栗粉を入れている。この器は小学生の時には既に持っていて30年以上も手元にある。中に入れているものが、その都度変わってきたけれど。
そもそも親父のお土産だったか……由来も不明。

蓋も陶製で、益子焼か笠間焼っぽい。でも、この駅弁がどこの何であるかは不明。あの『峠の釜飯』ならロゴが入っているし、『とり釜めし』かもしれないが釉薬が違う。バージョンが変わっているのかも知れないけれど。
釜飯系駅弁は種類が多い。しかし、何故か中部地方に集中してるなぁ。かつての鉄道事情だけでない何かがあるのかも。

ちょこっと調べたところによると、釜飯系駅弁で器が陶製であるものは、直接に容器である土鍋を炊飯して、暖かいまま食べられるように器ごと売っているとか。今よくあるプラ容器製は違うとか。
面白かったのは、メーカー側の再利用の提案。「底に穴を穿って植木鉢に」とか、「蓋を微妙にピンで持ち上げてアロマポットに」とか。(ちょっと苦しいな)
そういえば、植木鉢にしているのを見かけたことがあったけれど「そういうことね」と納得。メーカー推奨。


羽釜の相棒オカマちゃんより、陶器のオカマちゃんとは更に付き合いが長かったんやなぁ~。
小さいオカマちゃんは身近過ぎて忘れてたよ。

あと個人的に捨てられない器としては、御影のケーキ屋さんの『壷入りアルテナ』の器とか、神戸牛の佃煮の蓋付き容器とかも。
そういえば、『魚型醤油入れ』のコレクションとかもあったなぁ~。結婚した時に大半を捨てられてしまったけれど、今も少しならある。


なんだか、単に『ステラレナイヒト』のような気がしてきた……。


さて、オカマちゃんと仕事しよっと。

何があってもお前は離さないぜ~~。ベイベ~。





定番プリン ……カップ

2011-06-07 11:41:57 | Weblog
神戸っ子の定番プリン。
昔から、このプリンの器は分厚いガラス製です。濃厚な味と器の重さに子供心に高級感を感じていました。甘いだけでないカラメルの美味しさを知ったのもこのプリンが最初でしたねぇ。

神戸っ子にとっては、プリンもさながら、この器自体も定番アイテムです。

食べ終わるとキレイに洗って子供用カップとして使います。分厚くて丈夫なので、どこのご家庭にもありました。特にガキンチョが集まる時には麦茶がこれで出てきます。
各ご家庭に家族の人数以上の個数があったと思います。関西人必須アイテムは『たこ焼き器』だけではないのですぞ~。

なんだろうなぁ~。高級でもないし、モッタイナイ精神でもないし。
それが当然で誰もが不審にというか「ケチやなぁ」とは思っていませんでした。昭和ですな。
まぁ、お母様方目線で考えると割れても苦にならないし。大人やお客さんにはさすがに出しませんが……。

そういう訳で、今でも麦茶を飲む時にコレを使うと妙な安心感があります。
ウチの窯焚きでは、お手伝いに来られた方々のお茶にはコレ。別にガキンチョ扱いしている訳ではなく……(悪ガキ扱いは……してるかも)


ただ、昔と比べると形が変わりました。
口の作りなどは全く別物です。昔はもっとお茶を飲みやすく作ってありましたが、今は蓋をする為の形です。はっきり言ってカップとしては改悪です。


左が以前のタイプ・右が新しいタイプ。

以前の形に戻して欲しいです。
特に飲み口の下にある胴紐状の出っ張りが手掛かりとなっていて、滑らず安心設計だったんですが……。


もっともケーキ屋さんとしては、「お茶飲む為に作っとんとちゃう~~」って言われるでしょうな。

もちろん、プリンも美味しゅう御座います。


あっ、父の日のカップはコチラへどうぞ。
あながまの備前焼 山二屋


父の日

m(_ _)m