備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

怒涛の中、待ち人来たる。

2012-10-30 00:20:30 | Weblog


怒涛の日々が続いています。
始まりは、チビ窯とはいえ窯詰め・窯焚き・窯出しの一連の作業から。
直前会議、展覧会リスト作成、備前焼まつり、ブラボーな呑み会、納品、イベント出店、来年の会議、写真ピックアップ、企画書作成。
全て自分で「出来る」と判断したものなんだけど、何か忘れてたり、ポカがあったりするのではなかろうかと……ヒヤヒヤ。

ここ最近は本当に「アイデアはあるけれど実現が大変な事」ばかりに遭遇している。ブレイクスルーせねばなぁ。
問題は時間と経費か。「誰かとする何か」が増える程、そのあたりの調整が大変です。

バタバタしているうちにドベ鉢に入れていた土がカチカチになりかけて慌ててシートに包んだものの、その後は放置状態。
で、今週は、その後片付けになりそう。

う~~ん、何屋さんだっけ?


その怒涛の最中に、フラット・スタンレー君がアメリカから来日。
これから暫くは彼と一緒に行動を共にします。このスタンレー君を楽しませるのもミッションです。
行く先々で一緒に写真を撮っています。

先日は、イベント会場でラジオ生放送にも一緒に出演しました。

局のスタジオと違って、屋外だと生放送でも緊張しませんねぇ。
写真も撮ってもらいました。有難う。


そして週末のイベント会場では、野菜料理専門店のカレーを頂きました。

トマトの酸味、タマネギの甘味、豆の歯ざわり……丁寧に作られています。そこに別店舗のコロッケをトッピング。
滅多に外食でカレーを食べる事がないけれど、久々にしみじみと美味しかった。この選択は良かったな。
コロッケ・カスタマイズも正解。


さて、そのイベントの前日は、世界的に有名なチーズ生産家の御自宅へ。
プライベートな集まりに混ぜていただきました。


試作品のチーズや絶妙な熟成カマンベールが最高。
『アルプスの少女ハイジ』のご飯シーンで出てくるチーズも印象的。そのラクレットを温め溶かして野菜やパンに乗せて……。
あまりに美味しかったので、お代わりして倍のトッピングをお願いしました。「ハイジって、幸せやなぁ」
出てくるシャンパン、ワインも良かったなぁ。
普段の馴染みある日本酒文化とは方向性が違っていて、門外漢でしたが成る程と思うひと時でした。

やはり、その道で一家言を持つ人は凄いです。
元気を頂きました。

ゲストの方々の食にまつわる話を、ひたすら聞き手専門で存分に楽しみました。
スタンレー君もバッグの中で聞いていた事でしょう。
贅沢してるぞ、お主。


さて、明日もスタンレー君はお出かけします。
およよ~~、忙しいな。

まぁ、付き合ってくれぃ。




・・・・・・・・・・・・

※ 【フラット・スタンレー (Flat Stanley)】

アメリカの絵本の登場人物。
ある日、掲示板の下敷きになって、紙のようにぺちゃんこ(Flat)なってしまったスタンレー君。
お母さんに頼んで荷物に紛れさせてもらい、世界中を旅するという物語です。

アメリカの小学校では、紙人形のスタンレー君を作って、親が海外の知人や友人へ送るプロジェクトがあります。

受け取った外国の方は、スタンレー君をあちらこちらに連れて行って一緒に写真を撮り、その写真をアメリカの子供に送ります。
そして、そのスタンレー君を別の人に送って、その先でも同じようにしていきます。
一種のチェーンメールのようなものですが、大統領や有名人まで辿りついたスタンレー君もいます。

アメリカの子供たちは、その後、地理の勉強へと繋げていくようです。
疑似体験ながら世界と接する肌感覚を身につけるのでしょう。
日本でもやれば良いのになぁ。



備前焼まつり終了しました

2012-10-22 20:06:32 | Weblog


備前焼まつりも無事終了。

全国からの遥々のお越し、有難う御座居ました。
今朝のニュースによると今年の人出は13万人とか。ずーっと店に居るとあまり判りませんでしたが。
備前焼まつりでの出会いを良き糧として仕事に励みます。また来年お会い致しましょう。

個人的には、定番のアイテムは今年も安定の評判、新作の青象嵌の反応も上々(だったはず)で良かった。
そして、遅いお昼ご飯には待望のアナゴを。初日はアナゴ飯。2日目はアナゴ棒寿司。


結果としてはアナゴ棒寿司に軍配が上がりました。
蒸したアナゴと甘いツメが血糖値上昇に貢献しました。惜しむらくはビールがなかった事ですが。

備前焼まつりでバイトをかって出た下の子は、千屋牛を使った『美星町バーガー』と『白桃スムージー』を。

旨かったらしい。ご満悦。


さて、今週末は所属している『けらもす』の岡山でのイベント。で、来月は『岡山芸術回廊』と川西への出張販売。
何かと予定続きです。明日からはその準備など。
先々の予定は置いて、本日は朝からユルユルと発送やら事務処理やら体力要らずな仕事をしていました。
先週からの窯詰め、窯焚き、窯出し、磨き、水洗い、備前焼まつりとバタバタしていましたのでちょっと骨休め的な感じです。

お昼になって「何を食べようかなぁ」と思った瞬間に電話あり。
グッドタイミングなランチのお誘いを頂いて参上すると、ヤキモノ屋さん集合でした。おまつりの総括やらその他オモシロ話を。オフレコ。

さて、その席上でワクワクするお誘いを頂きました。
ワタクシ、明日から本を読んでイロイロと勉強せねばなりません。
楽しみ~~。

明日から、また仕事ガンバロー。



備前焼まつり2012 情報

2012-10-19 08:44:03 | 陶芸


台風も無事通過して、会期中は晴天のようです。
良かった。(*^o^*)/

明日、明後日は『備前焼まつり』です。



今日は値札作りなどをして、夕方には什器搬入。ついでに、お祭り前夜のソワソワ感を味わってきます。
きっと今頃、伊部には全国の妖怪イソガシが集まっていると思うな。


場所は例によって……。
●駅を降りたら正面通りをまっすぐ。T字路にぶつかったら右。そのまま右を見ながら歩いてオレンジ色の幟がウチです。
(旧、安達酒店になります。)


……と書きつつ、オレンジの幟は何処にあるっけ?
(何か今年は忘れ物がたくさんありそうな予感)

さぁ、準備しましょう!


で、

例によって、感想を絡めてメモを。


【経験上のメモ】

■交通関係
・駐車場は伊部小学校などの近い場所は、8:00時点でほぼ満車の傾向。
・シャトルバスで閑谷学校に行くのが便利(片道200円はお得)
・JR赤穂線の臨時電車がでます。


■飲食関係
・弁当、麺類、出店などあり。(個人的には『アナゴ弁当』がオススメ)
・ビールなどアルコール飲料を売る店が少ない。(今年はサントリービールの出店あり)
・アイスクリームが悩みどころ。白桃・醤油など。行列あり。
・黒豆の枝豆、コノコ、アナゴ、デビラ、ぶどうが地元特産品。
・コンビニ・スーパー(マルナカ)は駅から東へ10分弱のところにあります。


■その他
・花材の黒米を持っている人が多い。唐辛子もある。
・紫外線ケアはしたほうが良い。
・日傘は邪魔かつ危険です。
・路地に入ると意外と面白いものがある。
・スマホ片手に歩いている人は急に立ち止まる事があるので注意。


■小生の個人的なこと
・毎年、備前焼小町を見そびれる。
・毎年、写真愛好家撮影の小生のアップ写真が駅に飾られる。
・毎年、昼ごはんが15:00過ぎ。
・ほぼ毎年、2日目の新聞朝刊に写真で登場する。
・時々見かけるワンコ達は皆、可愛く、お利口さんである。
・主催者発表の来場者数は、実際より○○いと思う。


■新しいイベントとして、
・マラソンの重友梨佐選手来場
・蛯名宇摩氏三味線ライブ
・備前焼作家のバンド演奏。
・『ハルカの陶』原画展
・備前焼なんでも相談
・備前焼まつり30周年回顧展
・岡山シーガルズ・ファジアーノ岡山・湯郷ベルの特設テント
・サントリービール出店

●個人的注目は、
 備前焼作家によるバンドの
・BIZEN BLUES BAND 〔びぜんブルースバンド〕 


ってな感じです。

ではでは、明日会場で! 忙しい~~。

お湯割り、はじめました。

2012-10-15 21:22:24 | 料理・食材


チビ窯窯焚き終わり。
窯が小さいと窯焚きは早いけど、炭入れを手伝ってもらうにしても、基本ひとりで焚くので体力的になかなか……。楽しい。

さて、明け方に火を止めてしばし仮眠の後、所用に関する事務処理をしてから伊部へ。
外出するときには用事を纏めて行くようにしているので、バタバタとアチコチを廻る。漏れが無い様にしていてもやはり忘れ物が……。
喫緊の事ではないので良しとしよう。

知り合いのヤキモノ屋さんと話をしていて近い将来の計画に花が咲いて……。あれっ? 何か引き受けてしまったような。
え~と、これも喫緊でないという事で。

夕刻。世間的に呑み始めても社会人として許される時刻。(のハズ)

冷蔵庫を開けると『サトイモのたいたん』があった。秋ですなぁ。
少々、ツマミ喰いするとして、本日は焼酎のお湯割りでスタート。お湯割りは今年初です。
冷麺だったらPOPが出るなぁ。「お湯割り、はじめました」


拙宅ではサトイモの剥き方には個人的流儀がある。
細君は六角とか八角の面取りであって、小生は湯剥きなので真ん丸に。
見れば誰が作ったものがは直ぐに判るけれど、これに関してはお互いに口を出さない。
作る人を尊重するドメスティックなルール。


さて、秋の風情に似つかわしく『阿房宮(あぼうきゅう』をあしらって。

窯焚き明けに、焼酎が染みるなぁ……。


サツマなんちゃら

2012-10-10 10:18:13 | Weblog


小学校やら近所ではサツマイモ掘りがシーズン。

拙宅にも畑っぽい一角があって、そこにサツマイモがある。朝露に濡れた葉っぱがキレイ。
そもそもは食べきれずに芽が出てしまったものを「展覧会で花材として使えるかな」という誠に邪まというか……吝嗇な考えで「植えた」もの。(といってはおこがましい所業)
その時はサツマイモだけでなく、サトイモもあった。
そろそろ掘りたいけれど、農業的には横着しているのでどれだけ収穫があるものやら。


チビ窯を焚くという雰囲気を知ってか知らずか、子供達も焼き芋の準備に取り掛かっている。窯焚き中の焼き芋は恒例行事である。
昨年の窖窯(あながま)の窯焚きでは、「何種類あるん?」というぐらい充実したラインナップが窯の前に並んでいた。
おそらく今年も目利きして買ってくるのだろうな。(知らないけど)

窯の上に置いておけば間違いなく石焼き芋が出来るし、何よりもその現場に必ず居るので見張りは万全である。
朝、窯場まで来て、下校時刻に焼き上がるようにオーダーしてから登校するツワモノもいる。(下の子)
窯焚いているんだか、芋焼いているんだか……なんだけど、子供にしたら芋だろうな。

一方、小生の年間焼き芋消費量は、多分1個か2個。


さてさて、朝、件のサツマイモ畑(?)の横でロープを使う事があって、適当なものを探していると細い紐があった。
永続的に軽トラで使う予定なので「先端を輪にしておきたいな」と思ったところ「そうか、サツマにしよう」と思いついた。
サツマイモからさつま加工を思いつくというベタな流れであったけれど、キッカケとは往々にしてそういうものである。

ロープ先端の輪は「さつま」と言います。何故かは知らないけれど。
どう見てもイモというよりドーナツでしょ。つか、チュロスだろ。あっ、チュロスも真っ直ぐと輪っかがあったな……。


さておき、


先端をテープで仮止めして……


ナンノカンノ、グリグリ、グィグィ、数分かかって出来上がりました。

久し振りだし、紐が細いし(言い訳)で、編む順番を間違えた部分もあるけれど御愛嬌としました。


朝からついつい要らぬ事をしてしまった。ロクロしよ。


(「オヤツはサツマイモのチュロスか……」という口になっております。誰か……。 ( ̄ε ̄)~♪ )








鳥獣害防止柵、完成初日

2012-10-09 08:52:24 | Weblog


ついに拙宅も昨日をもって鳥獣害防止柵に囲まれてしまった。いよいよ塀の中の人。
ただ、集落の中央には県道が通っているので、そこはオープンである。なので、動物諸君は県道を通って入ってくるのは可能。


早速、今朝、出口が判らなくなったシカの親子がいました。拙宅が一番山側なんだけれど、ガッチリと柵があって出られない。
山に帰るには一番近いようで遠い。
番犬福助くんも朝からピリピリしている。

近づくと警戒して休耕田を走り回る。足音が映画の効果音のような地響き。まともにぶつかると危ないだろうなぁ。特に子連れの母だし。
しばらくすると塀に沿って移動を始めたので、やがて広い道に出て帰れるだろう。
迷路でも外塀の内側に手をつけたまま移動すると、いつかは外に出られるのと同じ。

鳥獣害防止柵の主な目的は農作物に対する措置。
一方、やきもん屋としての被害は、原土の山に掛けているシートを踏み抜かれる事が一番多い。
そこから雨水が入り、雑草の種が入り、草が生える。そうなると根っこが厄介。

さて、これからどうなりますやら。

あと、ネムノキ、フウノキ、ツバキ……も育つかな。

修理いろいろ

2012-10-05 22:11:26 | Weblog


どべ鉢置き場の改装。
最初に勢いで無計画に作った棚が使いづらく、かつアチコチの痛みも出てきたので、この際手直しする事にしました。

10月は竹を切るには良い季節ということもあり、棚の竹竿を入れ替えます。そのついでに段数も増やします。
今までは2段だったけれど3段に。これで出来上がる粘土量がアップするかな。

あてがい大工でヒョイヒョイっと、難しい局面はなく……というか、ややこしい施工はせずに30分程で完成。

まっ、一応良し。


電動工具を出していたついでに、タープの修理もしました。
これまでのタープは使用回数の割りに買い換えることが多いので、修理することに。テント地は良いのに骨がダメになる事が多いな。ウチだけかなぁ。

今回修理するのは、チビ窯窯焚きで強風と雨に煽られて、骨が歪んで直立しなくなっていたもの。


曲がったネジを抜いて、骨の矯正、穴をヤスリで削り直したりして修理。
チェーンソーの目立て用の丸ヤスリが便利でした。

抜本的に修復不可能な部分もあって、完全な形には直らなかったけれど使用には耐えうるかな。


結局、ドベ鉢の棚の修理よりもタープの修理のほうが時間が掛かりましたが、懸案事項が減ったので良しとしましょう。

他にもイロイロと気がかりな事もありますが、見ない振りして修理ミッションは終了。


シバグリの栗きんとん

2012-10-03 18:28:46 | 料理・食材


シバグリは山にある自然の栗。実が小さいけれど味は良い。しかし、その小ささ故に加工するのが非常に面倒。

夕方、番犬福助の散歩(火ばさみとビニール袋常備)で裏山に行って、シバグリの大木の下に福助くんを繋いでおき、足で転がっているイガを踏んで実を捜す。
福助は「散歩!」と思っていたのに、クリ拾いなのでいささか不満そうではあるけれど。
山のものなので結構な確率で虫喰いがある。選別してお持ち帰り。そのまま冷凍庫に2,3日入れてから茹でる。一旦冷凍する事で甘味が増えるという作戦。
しかし、クリの皮は厚いけれど意外と痛み易かったりするのが、いつも不思議に思うなぁ。


で、クリを茹でて半分に割って中身をほじくり出す。小ささ故に丁寧に形が必要な調理はしない。
全て潰す栗きんとんは打ってつけでもある。
擂鉢へジャンジャン出して滑らかになるまで当たる。これを裏漉しして滑らかにしても良いし、少し粒々感を残しても良い。
郡上八幡やら恵那やらには名店が揃っているけれど、色々なタイプがあって、まぁ、お好みなんだけど……。
自分でする場合は、クリ100パーセントで作る事に値打ちがあるというものです。
滑らかさは気分次第。


今回は、2本立てです。
『砂糖なし滑らか』バージョンと『砂糖あり粒々』バージョン。
「自然な甘味を滑らかな舌触りで…」と「加工したスイーツとしての味わい」とで楽しむ計画。

さて、ひとりで作ると大変なので、子供達が帰宅する時間を逆算してスタート。そして帰宅早々、下請けに。
今回の最大のコツは、子供達が面白がってやってくれるぐらいの分量だけ作る事に尽きます。



まんまと作戦に嵌ってくれて思いの外、早く出来ました。
途中「水分が足りなければ生クリームか牛乳か…」とも思ったけれど、入れなくても大丈夫そう。
但し、直ぐに食べないと割れてしまう雰囲気なので、「食べる寸前に茶巾絞りにして出来上がり」というのが簡単で良いかな。


今回は簡単にやっつけたけれど、「シバグリの栗ごはん」とか「シバグリの渋皮煮」とか言われたら大変です。
逆にそれらに巡り合う事があったら、是非もので頂くべきですねぇ。


(さて、栗きんとん。寝る前にブランデーで頂くかなぁ~~。楽しみ。)