備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

子うるかと純米吟醸酒

2014-10-31 18:44:30 | 料理・食材


夏の終わり頃に頂いた『子うるか』と『日本酒』。
子うるかは頂いた時点では、粒のひとつひとつがハッキリとしていて良い香り。しかし、まだ若い気もした。甘味もやや勝っている。
「もう少し寝かそう」
冷蔵庫の一番高い段の奥に隠すように仕舞う。慎重に冷蔵庫の埋蔵物の陰に潜める様にカモフラージュを施す。
珍味を掻っ攫う悪党共(子供達)の毒牙に掛かってはいけない。用心に越したことは無い。
一方、お酒は雄町米の純米吟醸生酒。ふくよかな秋上がりに期待して抜栓せずに冷蔵庫へ。これは強奪される危険はないので安心。

かくして次の開封の儀は、柿の葉が色付く頃と定めた。特に理由は無い。けれどヅガニ(川蟹)の旬を思ったからかも知れないなぁ。


さて、秋になり朝霧が立ち込め、冷え込んだ日も続いた。紅葉の便りもチラホラと。しかし、まだウチの渋柿の葉は色付かない。他所は葉が落ちた木もあるのに。
そのうちに、魚屋さんで『川カニあります』の文字も見るようになった。

う~~ん。
しかし、柿の葉がなぁ……。しかし、ヌルデは色付き始めているし……。

しかし…しかし…の逡巡。
あれだ、「自分自身に枠を作ってはいけない」というヤツやな。自縄自縛は愚の骨頂だ。


ハイ、解禁っ!! (即決)


冷蔵庫から恭しく取り出す。

じゃーーーーん。

そして丁重にお出迎え。


神々しい輝きではないか。少し口に含んでから日本酒をチビリ。
夏よりも少しマッタリ感が増したみたい。それでいて粒粒を舌先に感じる心地良さ。おぉ、少し寝かせた方が好みだなぁ。甘味のカドも和らぎ全体の一体感が出ている。

くぅぅ~~。

これは、お酒が進むねぇ。

くぅぅ~~。


これは味を求めるものではなく香りを楽しむものだなぁ。子うるかと吟醸香がミックスされて鼻から抜ける香りこそ味わうべきものか。
「むむむっ、実体のない時にこそ真価が発揮されるのか!」(←中二病的にうかれてる)
佳肴も美酒もほんの少しづつ口に運ぶ。自然と舌上ではなく鼻腔に感覚が向くのが面白い。

しかし、調子に乗っていてはいけない。真子&白子なので尿酸値急上昇の心配もある。なのに、手が止まらない! これは実にけしからん酒肴であるな!
その後は、「けしからん」「けしからん」と独りごちて盃が重なる。

子うるかと吟醸酒は香りの楽しみ。
これが味の乗った純米酒ならどうだろうか? いやむしろ本醸造のチリッチリの熱燗なら……。そもそも酒度の違いでは……。
検証する為に次々と呑まねばならないじゃないか。実にけしからん。

明日からは満月に向かう月を見上げつつ、夜な夜な月下独酌だな。
しばらくは上弦の月と共に楽しもうか。秋草も活けて。


それにしても、嗜好品はエンゲル係数の計算に組み込んで良いものか……。関係各位の皆様に感謝しきりでございます。m(_ _)m


(え~~っ、この雨って続くん?) ……( ̄□ ̄;)!!


名残の寿司

2014-10-30 19:24:54 | 料理・食材


個人的に「本職に任せた方が良いな」思う料理として、寿司、河豚、天麩羅がある。

寿司はやはり技術。
河豚も技術だけれど、それ以前にバラせないし。
天麩羅は自分で揚げると油の匂いで頂く前に胸いっぱい。
すべからく作ってもらったのを白魚を並べたような手で「どうぞ」って差し出されるのが良いな。小粋な器と盛り付けなら更に言うことなし。(願望)


20代独身の頃、暇に任せて「自分で寿司を握ってみよう」と思い立った事がある。
出来ました。完全に『お刺身onおにぎり』が。以来すっかり自分で握り寿司を作るのは諦めた。
学生の頃に寿司屋でバイトしなかったのが悔やまれる。寿司屋の技術が少しでも身についていれば、食生活がもう少し豊かになっていただろうなぁ。
もっとも、飲食店でのバイト経験そのものがないんだけど。

義務教育の家庭科に寿司と蕎麦の実習は入れるべきだと思うな……。
この二つだけで和食の基本が随分学べる。日本人の『食のアイデンティティー』として重要だろう。ローカルにはうどん県は小麦粉も可として。


しかし、昨今は便利なものでネット検索するとすぐに『寿司の握り方』なんて動画が出てくる。
「おおぉ」「ぬぬっ」「ほほぅ」と色々と眺めて(PC前で手付きを追って)みたが、「アカンわ~~」って事でやっぱり諦めました。

「でも、ほらお気軽に食べたいよね。お寿司」って事で、自分でするのは専ら手毬寿司。
と言っても、これは『お刺身onおにぎり』が効率良く綺麗に作れるようになっただけの事であって、以前と何ら変わっていない。(←気付かないふり)

食材は名残のもので。でも大好き。
「あぁ、季節が変わるねぇ」としみじみ。侘しくは無いぞ! 否、華やかさには大いに欠けてる……。


まぁ、アレだ。
仕事をしっかりして食べに行くのが正解な気がするよ。やっぱり。


(しかし、大量に作りすぎた感あり)

カクテル葡萄

2014-10-28 11:23:17 | 料理・食材


細君が知り合いから頂いた葡萄。「お裾分けのお裾分け」という事で我が家にお越しになられました。品種も栽培者も不明。
「自称『プロではない葡萄栽培農家』の方からの頂きものです」との事。

ひとつの房に色とりどりの粒がついている。カクテルな葡萄とでも言いましょうか。こういう品種? 栽培上の何か? 農業には疎いのでよく判らないのですが……。
甘味も香りも皮の厚さもバラバラながら、どの粒も抜群に美味しい。
濃い色の粒は藤稔(ふじみのり)級の甘さ、淡いグリーンの粒は翠峰(すいほう)級の香り。

楽しい、綺麗、美味しい。 \(◎o◎)/ 

初めて見るし頂く葡萄である。「この粒はどうかな?」と次々と楽しめるのが良いなぁ。
粒のバラツキを不安定な出来とするならば欠点かもしれないけれど、全体として美味しいのって、プロで無いからこそ出来る事なのかなぁ。


プロとアマについての話で思い出した。その昔、トロンボーン吹きだった頃に師匠方に言われた事。

トロンボーンの師匠Gさん(T.Trb) 「プロより上手なアマチュアがいてもエエんやから、なんぼでも上手になればエエねんで」
トロンボーンの師匠Yさん(B.Trb) 「プロやから偉いわけでもないし、アマチュアやから技術が劣ってて良いわけでもない」
同じオケの今は亡きKさん(Tuba ) 「一番アカンのは下手なプロやけどな。ガハハ」


先日、テレビでG師匠のお姿を拝見しましたが、相変わらずの茶目っ気。

素敵でした。


「う~~む、なるほどなぁ~~」と頬張りながら感心しきり。
いやはや、久しぶりに「ヤラレタ~~~」って感じでした。しかも爽やかに。

栽培した方を存じ上げないのですが、これは「カッコイイ!!」と思いました。と同時に、来年もどうかお越し頂ける事を切にお祈り致します。 m(_ _)m


















キノコ、多数在籍中につき

2014-10-24 20:37:42 | 料理・食材


秋になって以来、頂きものが多い。ありがたや。
お蔭様でウチのエンゲル係数の低下にかなり貢献して頂いており恐悦至極で御座います。

さて、本日はヒラタケさんがお越しになられました。
栽培ものながら大きい、かつ大量。なかなかに食べ応えがあるのではないかと。
冷蔵庫を見るとこれまた栽培ものながら、シイタケさん、マイタケさん、エノキさん、シメジさんとキノコファミリーが多数御在籍。
おぉ、どうしたっ? この偶然。 \(◎o◎)/

これはキノコパーティーの幕開けか……。

さて、どうする。どうする。ワクワク。 ( ̄ε ̄)~♪


成長力のあるキノコに負けないワイルドなタンパク質が要るんじゃないか?
よし、野趣溢れる例の方を冷凍庫より召喚しよう。若干、冷凍焼けの心配がありつつも本日のメインはキノコさん達なので問題無しとする。
精肉した時に、モモの良いとこをロースの脂で巻いて丸く成型して冷凍庫に突っ込んでいた秘蔵っ子。これって成型肉になるのかなぁ。
厚めにスライスして、灰汁を掬いつつ長時間煮込む事に。煮込むほど柔らかくなるという教えを守って。



あわせてゴボウ、ダイコン、サトイモを投入。味が染みるよ。楽しみ。
締めとしては、うどんあたりをカブの葉でガサガサっと男の料理っぽく決めるか。掛け回す玉子だってハードボイルドに決めるぜ!(ゆで卵じゃないけど) 
キノコは煮過ぎないタイミングが重要だな。
はっきりと期待大。


あぁ、例の方とはイノシシ(オス・推定享年3歳)です。南無……。 (-人-;)

そう、本日は牡丹鍋ですぞ!!  違っ! 『猪肉入りキノコ鍋』です。 ( ̄ε ̄)~♪


仕込みが終了して煮込みタイムになると手持ち無沙汰なので、冷蔵庫前でお酒の吟味中。
これらに関してはエンゲル係数に算入すべきものか判りませんが、個人的に大いに助かっております。
ありがたや~~。


皆々様に感謝、多謝、厚謝、深謝。m(_ _)m


さぁ、今夜はゆっくりと酒器の猛勉強するかなぁ。

さぶかぜ講演会 鴟尾(しび)からフランスまで

2014-10-24 16:42:55 | 展覧会・ご案内


明日の予定です。

所属しております『備前焼作家集団けらもす』のトークイベントです。
縁あって寒風陶芸会館でお話をさせていただくことになりました。

小生はけらもすの活動として、『檜杉100%焼成の備前焼』についてトークします。

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■ さぶかぜ講演会 鴟尾からフランスまで ■

日時 : 10月25日(土) 10:00~11:30
会場 : 寒風陶芸開館  
    ( 岡山ブルーライン邑久ICから車で7分 TEL:0869-34-5680)
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思えば、当時、牛窓町寒風に足を踏み入れたのは、今を遡る事27年ぐらい前の学生の頃だったなぁ。
脱サラしてヤキモノ屋になった親父の友人を訪ねたのが最初。

ガタガタな山道が行き止まりになって、群生する篠笹を藪漕ぎしていくような斜面を切り開いた場所だった。
そこに大きな窖窯(手作り)と電信柱の建屋(手作り)と仕事場(手作り)があった。
「ヤキモノ屋って凄いな」って思ったなぁ。その頃は指揮棒より重いものを持ったことがなかったし。(←若干の錯誤、誇張あり)

その後、独立する為の土地を求めて牛窓はよくウロウロした。実際5年ほど住んでいた事もある。思い出深い場所。
歩き始めたばかりのウチの子が側溝に頭から落ちて、犬神家みたいに逆さまになって2本足が空中に突き出ていた現場もこの近く。

まさかここでトークイベントをする機会が出来るとは、げに不思議なり。


是非、お越し頂ければ幸いです。m(_ _)m




おまつり終了 (備前焼まつり2014)

2014-10-21 12:27:15 | Weblog


『備前焼まつり 2014』も無事終了しました。

知り合いのヤキモノ屋さんの感想を総合すると「今年はお客様の数が少なかった。アベノミクスの恩恵はあまり回ってこなかった」といったところでしょうか。
草臥れが儲かっているのは確かです。人によっては「お客さんは多かった」とも仰ってましたが。
まぁ、各地でのイベント、お祭りが重なっているので分散したのでしょうね。


さてさて、帰宅して荷物を軽トラに載せたまま一晩放置し翌日やっと下ろしました。しかし室内に入れただけ。
まさに戦いの後というべきでしょうか。これからアレコレしなければいけません。グッタリ&ゲンナリ。

今年はあまりウロウロしなかったので屋台の様子、食べ物トレンドを知ることは出来ませんでした。
当然、恒例のアナゴも無し。しかしながら、お客様から差し入れを沢山頂戴して、おまつり満足度高しでした。
ちょこちょことツマミ食いしながら、ビールも頂き……まつりじゃ~~! ありがたや~~。

お客さんの持っている黒豆の枝豆を見ると、今年は実の入り具合が良いように見えました。どれも皆ムチムチ!
「あぁ、あれが茹でてあれば」とビール片手に何度思ったことでしょうか。
茹で立てを紙コップに入れて売ったら良いんじゃないかのぉ。(個人的希望)


では、ウチの人気をズラズラっと公開。(いいのか?)

まずは看板娘ならぬ看板ぶた。

蚊取り線香を入れる定番タイプ、コーン形のお香を入れるタイプの2種類です。
アイキャッチの高いツワモノです。お客さんグループの誰かが気付いて声をあげると、それが周辺のお客様の視線誘導になる仕組み。
なので、声の高い女性か子供に気付いてもらいたい。(←う~~ん、ヤラシイ)


そして、柊鰯(ひいらぎいわし)。備前焼で魔除け・縁起物という新ジャンル(?)

これは売り方や提示方法が、まだよく判っていない。
たぶん、招き猫とかシーサーみたいな括りになるはず。しかも、小魚って瀬戸内アイテムにぴったりでしょ。
「開店祝いにプレゼントするとかなり喜ばれるアイテムです」が、決まり台詞。
皆さん、かなり食いつかれますが、ルアーのように針が無いので、うまく釣り上げられません。(←やっぱり、ヤラシイ)


次~~~。青備前白象嵌のラインナップ。
もはや定番化した大きめ蕎麦猪口は安定の人気でした。

定番ネタのトークにも磨きがかかってきたけれど、目下それしかないのが悩み。(←ヤキモノ屋として観点が間違ってる)

椰子の実ボウルも新登場。

「カワイイッ~~」というおよそ備前焼らしからぬ嬌声を頂きます。ありがたや~~~。
圧倒的に女子人気が高かったですね。


お店の中からイベントをチラホラ見ました。何故か阿波踊りとか……。
写真を撮ったのはこれだけ。マーチング。

トランペット姉さんのお疲れが目立ってたなぁ。


で、今年もやっぱり備前焼小町を見そびれた。
卒業した前の小町さんが来てくれましたが……。ありがと&頑張ってね。


そんなこんなで快晴絶好調の伊部での2日間が終了。

夕方、日が暮れてブタと帰るよ。




思い返せば、9月末に加計美術館の展覧会が終わって、まつり1週間前にチビ窯の窯焚き。窯出し、仕上げ、前日から値札シール貼り。
梱包が終わったのが初日の朝5時。1時間ほど寝て直ぐ出発。
「梱包の記憶が新しいので直ぐ探し出せる」というメリット以外は何もないというフラフラ、フワフワした状態でまつり突入でした。

I am completely exhausted! (めっちゃ疲れたわ!)

外国の方もチラホラでしたね。

久しぶりに人の波を見続けていたので、情報過多で頭が湯気立つチャンポン状態ですが、ユルユルと解きほぐしながら普段の生活に戻すこととします。

ではでは、皆様。また来年。
有難う御座居ました。


チャオ! (*^o^*)/









備前焼まつり 2014のお知らせ

2014-10-16 19:26:31 | 展覧会・ご案内


備前焼まつり前です。
画像のマップは数年前のまま……概ね変わっていないはず。スマヌ。m(_ _)m

実は先日チビ窯を焚きまして、火曜日窯出し、水曜日磨き、木曜日水洗いとしていました。
小さい窯とはいえ仕事の内容は大きい窯と一緒の事なので、手数は変わりません。なかなか進みません。やばい。

窯出し結果は、普段よりも柔らかな雰囲気になっています。いつもイケイケのコントラスト強めですが、今回は珍しくふんわりカラー……。マニアックな方どうぞ。
明日は前日(金曜日)な訳ですが、価格シール、POPなどを一気にやらねばいけませんね。例年、徹夜状態で初日を迎えますが、なんとか明日は早めに寝たいな。


さてさて、今年も出店致します。 場所は例によって例のところ。で、告知も今更ですが……よろしくお願い致します。


【出店場所】

●駅を降りたら正面通りをまっすぐ。T字路にぶつかったら右。そのまま右を見ながら歩いてオレンジ色の幟がウチです。(旧、安達酒店前になります)

●一昨年、昨年としておりました『お買い上げ頂いた方へのローリエ(月桂樹)一掴み進呈』が好評でしたので今年もやります。(忘れたらゴメンチャイ)


さてさて、これも恒例の感想を絡めたメモを。お祭り対策に御活用下さい。(昨年までの個人的な感想です)


【経験上のメモ】

■交通関係
・駐車場は伊部小学校などの近い場所は、8:00時点でほぼ満車の傾向。
・リフレセンター(伊部の西端)に駐車すると遠いようですが、旧道や路地をブラブラ歩けるので良いかも。
・今年はリフレセンターで、日生カキオコ、手打ち蕎麦屋さん実演、野の花展をやっています。
・JR赤穂線の臨時電車があります。
・シャトルバスで閑谷学校に行くのが便利。(片道200円はお得)


■飲食関係
・弁当、麺類、出店などあり。今年は日生カキオコも出ます。
・カフェ(コーヒー)の出店が増えています。(岡山は何気にコーヒー焙煎士が多いので楽しみです)
・ビールなどアルコール飲料を売る店が少ない。
・アイスクリームが悩みどころ。白桃・醤油など。晴れた日は大行列します。
・黒豆の枝豆、コノコ、アナゴ、デビラ、ぶどうが地元特産品。(黒豆の枝豆は是非ものです)
・スーパーマーケット(マルナカ)は駅から東へ10分弱のところにあります。
・歩くにはちょっと遠いですがコンビニあり。備前警察署斜め向い。


■その他
・花材の黒米を持っている人が多い。唐辛子、トウモロコシもあります。
・路地に入ると備前焼以外の面白いものがある。
・紫外線ケアはしたほうが良い。
・日傘は邪魔かつ危険です。(見ていてハラハラします)
・スマホ片手に歩いている人は急に立ち止まる事があるので注意。
・陶友会の福袋の売り切れは早い。(人間国宝作もあり)


■小生の個人的なこと
・お昼ごはんには『アナゴ飯』がオススメでしたが、一昨年から『アナゴ棒寿司』推しに変更。
・毎年、備前焼小町を見そびれる。
・毎年、写真愛好家撮影の小生のアップ写真が駅に飾られる。
・毎年、昼ごはんが15:00過ぎ。
・ほぼ毎年、2日目の新聞朝刊に写真で登場する。
・時々見かけるワンコ達は皆、可愛く、お利口さんである。
・主催者発表の来場者数は、実際より○○いと思う。


■新しいイベントとして、
・中高年から始めるらくらくピアノ。(ふ~~~ん)
・「協賛店舗・テントで、ビアマグ2000円以上のお買上げで プレミアムモルツ1缶がもらえます」というキャンペーン。ウチは対象外。


●個人的注目は、
・BIZEN BLUES BAND (備前焼作家のバンド) 
・日生カキオコ


ってな感じです。

イベント詳細は陶友会のHPでどうぞ。


さて、今晩は組み立て物でもするかな。



昼の贅沢 (台風中の白子雑炊)

2014-10-13 17:22:18 | 料理・食材


まずは昨日。
チビ窯の窯焚きが深夜に終わっって昼まで寝る。睡眠不足ながら雨の降らぬうちに台風対策として窯周りの環境整備をする。頭が痺れるような感覚で何も考えられずに目の前の事だけを淡々とこなす。
割り木を積み替えていると、お客様が御来宅。自ら栽培した黒豆の枝豆を届けて下さり、お茶を飲みながら四方山話。「睡眠不足で笑いにキレがないな」という自覚あり。
日暮れ前には「概ね良し(あきらめ)」として台風対策業務を終了する。

明らかに眠いが、このまま酒器の勉強もせずに寝るのは惜しい時間帯でもある。唯一、三日坊主にならない日課でもあるので、仕方ない。
冷蔵庫の中にめぼしい食材が御在宅でなかったので、ひとまず炭酸系飲料(出来ればアルコール入り)を求めて近所のスーパーへ行く。『失われた泡泡を求めて・第一篇スーパーの方へ』だ。
睡眠不足は感情と感覚の鈍化を招く。刺激的なPOPを見ても食指が動かずボーっと眺める。インスピレーションが来ない。フワフワしている。

「空腹ではない。コッテリでもアッサリでも可。何だろう?」
何かを求めているけれど、考えが纏まらない状態である。


「ワタクシハ、ナニヲシタイ?」


ひとまず炭酸水は確保した。今の気分に合うアルコールも判らないので炭酸水。
普段行かないスーパーである。魚いまいち、チーズいまいち、肉いらん……。
睡眠不足にとって、いささか茫洋とした店内をふらつく。片隅に鮭の白子を発見する。2腹相当で250円なり。安っ。

鮭か……。
子供達に訊くと「食べたい」と言う。(あぁ、コヤツらは前の事を覚えてるんだな)
今日は、これに豆腐と青菜で充分だな。『白子しゃぶしゃぶの湯豆腐』に決定した。決まり方が食材ドミノだ。

湯豆腐の鍋を食卓の中央に据えて、まずは豆腐から。昆布出汁・豆腐・ポン酢と日本酒のマリアージュ。しみじみ日本人凄いよ。
さて、前菜がてらの湯豆腐を頂いた後、鍋の火力アップ。俄然ヤル気にも火がつくぜよ。よし。

まずは子供達へ『白子しゃぶしゃぶ』のレクチャーをしておく。
これは親心からではない。自分の分を確保する為の経験則「敵の手が塞がればコチラに伸びてこない」という判断である。既に睡眠不足は吹き飛んでいる。戦場で睡眠不足は禁物だぜ。

小生 「出汁へひと口サイズの白子を落とす。ゆっくり鍋の中で回転するのを見て一献。酒呑を置いて引き上げるぐらいのタイミング。ポン酢を少しつけてね」
子供 「お酒は呑みませんけど」
簡単に言えば、「鍋へ、呑む、食べる、呑む」「鍋へ、呑む、食べる、呑む」以下、繰り返し。何を呑むかは自由だ。
頂くほどに旨さで目が冴える気がするなぁ。

で、堪能しすぎた夜。雑炊まで辿り着かず満腹であった。


さて、あけて本日。

台風上陸予定でもあって、朝からテレビ、ラジオのかまびすしい事。これが東京上陸なら更にだが。
昼頃に昨夜の『白子・昆布出汁』を使って雑炊にする。『白子雑炊』であるな。

白子の仕込みは2種類。フワフワとカリカリ。『湯引き』と『軽くソテーして日本酒フランベ・醤油デグラッセ』である。
雑炊が出来上がる寸前に湯引き白子を投入して玉子で閉じる。
各自茶碗によそった後、表面カリカリ中トロトロ白子をトッピング。シラフでも旨いな。
まぁ、安い贅沢ですな。


さてさて、当地は台風が思いの他、早く抜けそう。
となると、今夜はコロッケではないな。


さてどうする。


(ご飯の心配しかしていない日)












幸せの大小

2014-10-07 12:06:25 | 料理・食材


先日の事。
朝、外出した折に魚屋さんに寄ってツナシをトロ箱一杯購入しました。
帰宅して外でウロコの処理をしてから、家の中で捌いて、ザルに立て回して振り塩。


毎度の事なので、ツナシの説明は省略。過去記事はコチラ
と、これも毎度ながら単価計算すると、50尾を400円で購入したので@8円ですな。最安記録更新!
この魚は、安いけれど丁寧に下処理するほどに旨みが増す気がするなぁ。寿司ネタでは一番好き。

さてさて、午前中に振り塩まで処理していると、昼食後には酢へダイブ出来る。
……と、いうことはっ!! 
今晩の『酒器の勉強タイム』に間に合う。ビバッ。

いやぁ、楽しみ、愉しみ。「美味しくなぁ~~れ」の時間も幸せやねぇ。


それにしても、朝から実に上手く時間が使えた。
我ながら段取りの良さにも小さく感動しているところ、玄関からピンポ~~~~ン。おっ、宅配便?

大きな箱を抱えた宅配便のお兄さんの笑顔が眩しいぜ。いや単なる逆光か。「幸せは些細なものにも輝きをもたらす」(by小生 ← うかれてる)


で、大きな箱を開けてみると!! ド~~~ン。


ド~~ン。ド~~ン。ド~~ン。

「伊勢海老の玉手箱や~~~~」 喜びMAX!!
「ぬぉ~~」という歓喜の声を上げつつ、「ん、ツナシの立場は……」と脳裏をかすめる少し複雑な想い。

そうか、人は小さな幸せと大きな幸せを同時には感じにくいのか……。
幸せの大小は、錯視で反転図形が複数同時に見えないのと似ているな。いや、似ない。(無意味に二重否定 ← うかれてる)


「今は少々、幸せに対する認知が混乱しているだけだ。まだ慌てる時間じゃない」と眉間に皺を寄せつつ検討する。
ツナシはもう少し長く漬け込む方針に変更。
つまり、頂くのが今晩ではなく明日以降ということだ。半熟れ寿司を思えば少々の時間延長は問題ない。解決。(早っ)


まずは、番犬福助くんに見せびらかす。ほれっ! (← うかれてる)


「どうせ呉れないじゃん」の顔。(← うかれてない)


しかるべく夕刻。いつもより仕事が早く終わった気がしないでもないが……。
まずは冷酒をグラスに注いで捌く準備。落ち着いて伊勢海老と対面する。
この場合、冷酒は勿論ツマミ食いでお刺身を頂きつつノドを潤す為に、仕方なくだ。うん、仕方ない。
まな板の隅にワサビと醤油も準備しての本気のツマミ食い。仕方ないねぇ。

蒸すでしょ。洗いにするでしょ。


具足煮だって、ほらっ。

明日の昼は、海老出汁うどん確定ですな。


「ぬはははっ!」と海老と酒盃を両手に御満悦な夜は、更けて尚も伊勢海老三昧。そして、やはり……ツナシも投入された。
大小の幸せWAVEが繰り返し押し寄せてくる。
さてさて「こんなに海老と光モノを食べて、明日、痛風発作が出ないかしら……」とか、そんな『幸せの代償』なんてことは全く考えませんでした。

いやはや長い夜。いや、長い一日だった。


関係各位の皆様に感謝。m(_ _)m










『目の眼』 備前特集

2014-10-01 17:53:21 | 陶芸


歴史ある雑誌(骨董系)に掲載されました。11月号ですが備前特集となっております。
その中の座談会に出席させて頂く稀有な体験を致しましたので、御報告方々の御案内とさせて頂きます。



座談会のタイトルは『温故知新、変革期の備前焼に新しい波をおこすには』です。
座談会のメンバーは、編集長(白州次郎氏のお孫さん)、評論家(元・県博物館副館長)、業界の大先輩(人間国宝の御子息二名、県重文の御息女)、備前で最も長い歴史をもつ窯元の18代目プリンスに加えて、馬の骨代表の小生。
う~~ん、場違いでは……。
お話を頂いた時に「そんな場に小生が居てはイカン」と思いましたが、「当日は鱧かなぁ」の一言で出席決定。完全に釣られました。
まぁ、変な事してる人の自覚はあるからイロモノ扱いも必要かな。


さて、取材時は残暑に一雨きた夕刻。アスファルトから湯気が立つのを見ながら緊張感を覚えつつ会場の料理屋さんへ。
腹を括って恐る恐る襖を開けますと、所狭しとライティングの傘が乱立。その本格さに緊張がヒートアップします。
お姉さんに席へ案内されるや「お好みでどうぞ」と籠に盛られた酒呑が登場する。
御挨拶もそこそこに、目利きや先輩方の衆人環視のもと酒器を選ぶというミッション発生。内心「これってセンスの査定か?」とアラートが……ドキドキするじゃん。

「これは、このメンバーに関係するあの方のだな」と狙いを定め、やんわり、はんなりした緋襷のモノをチョイスする。
「GJ、俺」と密かに安堵する。


座談会は評論ベースのアカデミックな内容で始まり、「おぉ~~」と居住まいを正す。(酒に酔えぬ雰囲気)
そのうちに先輩方の父上世代の武勇伝から座が和やかになり(たぶん)、各自お酒も進み(たぶん)、小生もついつい生意気な質問を……。


酔ってしまった。


まぁ、言った事は仕方ない。(編集でうまく纏めて頂き感謝)

という事で、是非、御清覧頂けると幸いですが、さらに御購入頂けるともっと幸いに存じます、です。ハイ。(^。^ゞ


なお、販売期間中に東京ミッドタウン『THE COVER NIPPON』の一画に御座います『目の眼サロン』にて拙作を展示させて頂いております。11/30迄となっておりますので、是非、御高覧頂けると幸いです。さらに御購入頂けると…ごにょごにょ。


以上、よろしくお願い致します。m(_ _)m



それにしても髪型が60年代風になってしまって……。これは予定外だった。



__________

【追記】

目の眼サロンでの展示が延長になりました。12/15あたり迄です。
引き続き、よろしくお願い致します。

ごにょごにょ。