備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

裏山伐採

2012-05-31 11:54:39 | Weblog


裏山の藪を伐採整理しています。
「こんな時期にしなくても」と激しく思いますが、窯焚きやら何やらでスケジュール的に仕方ないタイミングです。お百姓さんなら致命的な段取りですなぁ。

そもそもは、「頂いた木を植えたい」という動機から。
→ しかし、植える予定の場所に倉庫が建っている。
→ 倉庫を移動する必要あり。
→ 倉庫移動先は『チビ窯』の屋根を増築してから決まる。
→ 屋根増築場所に裏山から木の枝が張り出している。
→ 増築後は伐採が難しくなりそうな立ち位置。
→ 裏山の藪掃除をしなければいけない。

というドミノ倒し的スケジュールが年末に判明。でも、その頃は窯焚き直前だったので延期。
製作、窯詰め、窯焚き、窯出し、展覧会、その他モロモロと続いて……伐採に一番良い冬は過ぎて、やっとこさ今になって一番始まりの部分に着手。 

時すでに遅く、葉っぱが出ているのみならず毛虫さえも。イラという名の最強なヤツもいらっしゃる。
長袖、麦藁帽子、首タオルという古典的防護ファッションで山へ。

藪とは言っても、それなりに有用な植物もあるので、それらを取捨選択しながら。ツバキ、ツツジ、コバノガマズミなど花の咲くものは残す。ヤマノイモ、フキ、アケビなど食べられるものも。
中でもお気に入りの『合歓の木(ネムノキ)』の大木は守りたい。しかしながら、伐採本命の樫の大木を切る為には非常に厄介な場所に立っていて……。
倒れる向きをロープで微妙に調整して隙間を狙って倒す事に。失敗して伐れているのに枝が引っ掛かって倒れないというのが一番困るパターン。
その為、今回の伐採では調整作業に一番時間が掛かった。少ない経験と想像力で。なんともイヤハヤのヒヤヒヤものです。

その結果、少々枝先が折れた所もあるけれど概ね大丈夫。



葉っぱも元気良し。

さて、このネムノキの花はというと……(写真は昨年のもの)



独特な美しさなんですなぁ。


博覧強記の御仁に伺うと「ネムノキはな、ゆっくり燃やすと蚊取り線香代わりになるぞ。伐り方はだな……(ry」とも。
最終手段にさせていただきましょう。

ギンギンにしてやんよ

2012-05-27 20:22:39 | 陶芸


もうね、研ぐ。ギンギンに。
樫の木を切りまくったら、全然切れなくなってしまった。やっぱり樫って字の如く堅いんだなぁ。

チェーンソーは刃がピンピンに研いであってこそ実力を発揮する。エンジンをブン回すよりも研ぐべし。「ブンブン吹かしていると笑われるぜ」とは造園バイトしてた時のベテランのお言葉。
直接、その人に習って研ぎ方を教わったので今でも役立つ。
「バイトでも技術は見て憶えろ」という人だったので、荒っぽい言葉に反応して拗ねたり怒ったりしていたバイト仲間もいたけれど、小生はこういう人に苦手意識は無い。
「どうやって教えてもらおうか」というゲーム性を感じるから。
なので、しつこくいつもくっついていた。その結果、園芸の世界で『追い回し』っていうのがあるのかしらというぐらい使われたけど。時々その技術が役に立つので感謝。

たぶん、小生のジイサマっていうのがちょっとヤカマシイ棟梁だったっていうのが影響しているのかも。孫にも容赦無い接し方してたからなぁ。
正月に挨拶に来る設計士さんが凄く緊張してたのを憶えている。
でも、いつもくっついていたお陰で五右衛門風呂も焚けたし、刃物の研ぎ方も習ったし……。惜しむらくは早く亡くなり過ぎた事か。
時々、煙管でカンナを引っ掛けてスーーッと木を削るのを見せてくれたのは、孫に対するサービスのつもりだったんだろうなぁ。判りにくいな。

刃物を研ぐたびに、ジイサマを思い出す。


チェーンソーは手入れが大事。とりあえず、コイツをギンギンにしてから次の仕事。

ところで、いつも思うんだけど。
こういう洋物(?)って道具としてのデリカシーが欠如してるよなぁ。

焼きソラマメ

2012-05-25 00:04:10 | 料理・食材


料理には『出会い』がある。それぞれの食材の出回るハシリ、最盛期の旬、終盤の名残……味わいの変化と、他の食材との組み合わせで更なる美味と季節感を感じさせるというもの。
それらは定番料理としてある。「この時期はコレ」というもの。
『ブリと大根』『棒鱈と海老芋』『イカと小芋』『鰊と茄子』『鱧と松茸』など。

拙宅の日常にあっては、裏山の筍が出会いもののベースである。筍は種類毎に出るタイミングが異なるので時期が結構長い。
春先からは孟宗竹(モウソウタケ)。その後も種類が変わりながら、夏にかけて長く楽しめる。今は淡竹(ハチク)の時期です。これが一番好きかも。苦竹(マダケ)はウチにはありません。
それぞれの出てくる時期に応じて出会いを求める。孟宗竹ならワカメとの『若竹煮』であるし、淡竹なら『タケノコと豆の炊いたん』。

日課である番犬福助の散歩がてらも山でキョロキョロと忙しい。蕗と筍を合わせても良いし、山椒も大事……。
夕方の散歩は腹減り具合も手伝って、もう不審者的な目配りで歩いています。

出会いは山に限らず畑でもある。『淡竹(ハチク)』が出る時期になると空豆(ソラマメ)。
一緒に炊いても美味だけど、単体でも好いな。


さて、本日、空豆を細君が入手。サヤの切り口に新鮮さを感じる。こういうときは策を弄せず、そのままサヤごと焼くに限る。今の時期しか出来ません。
己の水分で蒸し焼きになりながら、ふっくらとした瑞々しい焼き上がりになる。塩をつけて、手づかみで……止まりませんなぁ。

で、「何との出会いか?」と言えば……もう、この仄かな青さに出会う一等賞はビールでしょう。
出会いというよりも、むしろマリアージュですね。


ビールと豆って本当に鉄板の組み合わせです。更に暑くなれば、枝豆や冷奴も。


「食材同士の出会いもあるなら、ドリンクとの出会いも大事」とか、我田引水しながらのアペリティフ。


(「BBQでも良いかもね」と言ってみる。)



ネット個展開催中

2012-05-23 16:06:42 | 陶芸


SNSでは告知していましたが、ブログでも。


【ネット個展】をしています。
『備前焼わかくさ様』の御尽力により開催しております。

テーマは、『纏matoU』。


新しい試みの技法などの反応も楽しみですし、窖窯(あながま)の雑木焼成のものも見ていただきたく。
あとは『引き出し』とか。

ネット個展の良いところはクリック一発で御来場いただける事です。
ひとまずご覧いただければ幸いです。
では、どうぞ。

 →→→ コチラ (備前焼わかくさ個展会場へリンクしています)

http://www.bizen.biz/gallery-matou.shtml

部分日食の日

2012-05-21 09:15:38 | Weblog


東京地方が金環日食の中心食帯であったこともあって、本日は朝から全国的に各メディアがかしましい。
日食に限らず台風などでも東京で何か発生すると全国向けに放送するのって、ちょっとねぇ……。
まぁ、こういう天体イベントなら楽しいので良いのですが。

ウチは北限界線から更に北に位置するので、金環日食にはなりません。
この北限界線を正確に測定することで太陽の直径を正確に測るという試みもあるようですが、それとも関係なく……更にガッツリ離れてます。

本日は『部分日食』の日です。


先週末に小学校から「通学時間と日食発生時刻が重なるので交通事故に注意」という案内がありました。「皆さんが太陽に見とれていて危ないかもよ」という御注意。
「どうせなら早目に学校に集まって観察会でもすれば?」と思ってたけれど、岡山が部分日食ではさもありなん。

で、拙宅の子であるけれど、昨夜遅くに「日食を見たい」との事。通学バスをキャンセルして登校前に観察することに。
急に言われても日食グラスがありませんが……さてさて。

「ピンホールを通して木漏れ日を見る」「サングラスをフィルターにしてカメラを通して画像として観る」「鏡に反射させて壁に投影する」など色々とやってみることにしました。全てぶっつけ本番。
唯一役立ちそうなサングラスは既にキズだらけで、撮影には不向きなんですが……。

それでも何とか日食の雰囲気は判りました。下半分を影が横切っていきました。



シャッターは最も早く(8000分の1)・絞りは最も絞って(f25)。サングラスをフィルター代わりにレンズの前に掲げる。
「何となく判るかなぁ」という程度。
全てが終わってから、ISO感度を設定し忘れてたことに気付くというオチ。キズもさることながら、設定ミスは否めませんですな。

まぁ、今日は部分日食だからさ、チャンスはまたあるよ。( ← 負け惜しみ)


今日は様々なポイントからの美しい写真を見る事になるでしょうねぇ。
ランドマークと一緒に写すとか、水の中からとか、映りこんだ景色とか、皆さん事前に想定がしっかりあって並々ならぬものを感じます。

楽しみにしておこうっと。(他力で金環日食を楽しむ作戦)


自家製蕎麦

2012-05-20 20:33:59 | 料理・食材


自家製手打ち蕎麦です。

ご近所さんからの頂きもの。この方はウチと同様に県外からの転入組です。
環境を求めて転入してきているので「好きな事をしないとね」という想いで一致しています。
ここ数年、自宅での蕎麦打ちに余念が無くグレードアップされているようです。早速頂いた数時間後に、お昼ごはんに。

今回頂いたのは湯掻くと薄っすらと緑がかった香りの良いお蕎麦でした。
きちんと角の立った切り口に経験してきた数を感じました。詳しく聞きそびれたのが残念。


小生はお昼に麺類を頂くことが多いのですが、蕎麦は好物のひとつ。通常お取り寄せしているのは山形県寒河江(さがえ)の蕎麦です。
乾麺ながら茹で上がると「下手な生麺よりもよっぽど旨い!」というものです。その日の気分によって出汁を変えます。これがなかなかに楽しい。「今日は何にしようかなぁ」という楽しみ。
最近はうどん県でいうところの『ひやあつ』が続いています。麺は冷たくして、つけ汁は熱く。家の裏の三つ葉が薬味。加えて鶏を南蛮っぽく。


暑くなってくると、そうめんに切り替わります。これまた色々と楽しみですなぁ。現在のストックは『島の光』と『揖保の糸』。
ビーフンも良いですねぇ。

まぁ、家に居るときは地味にお昼を楽しんでおります。


我が町内には他にも多くの方々が転入してきていますが、基本的に何か作る人が多いようです。
田舎転入組で多い業種は、パン屋・蕎麦屋・営農のようです。最近はパン屋率が高し。

ちなみに、我が家のお隣も売り家(平屋リフォーム済み、藁葺きトタン囲い、納屋付き)になっておりますので、田舎暮らし希望の方は是非。
ウチとしてはパン屋希望です。

そこんとこ、よろしくぅ(*^ー')b




フィールドオブクラフト倉敷

2012-05-12 18:35:23 | Weblog


明け方まで窯焚きをして、ひとっ風呂浴びて倉敷へ所用など。
今日、明日はクラフト市『フィールドオブクラフト倉敷』が開催中でもあるので、それも目的のひとつ。こちらはお客さんとして。



このフェアは出展作家さん自身が実行委員会を作って皆で開催するというスタンスで運営されていますので、全体の纏まりや連携がスムーズなように見受けられました。


早々に到着したので地下にある駐車場へ入れる事が出来ました。まずは会場をそのまま横切って配達を済ませる。仕事をしてからゆっくり見物する予定。きちんとお仕事してからね。

所用を済ませるとお昼になったので、デパ地下でノンアルコールビール・パン・ベーコン・サラダを買って、芝生の上でユルユルとランチにします。バタールを切ってベーコンとサラダを挟んで即席サンドウィッチ。ビール風飲料と交互に。芝生の上は風が爽やか。こういう日は外で頂くのが最高ですな。くぅぅ~。
昼からは気温も上がり、ジェラード屋さんには長蛇の列。噴水ではチビッコ達が大勢遊んでいました。


食後の腹ごなしに会場をウロウロ。出展者には知った方々もいらっしゃいますから挨拶しつつ一巡り。
販売だけでなくワークショップなどの体験コーナーも盛んでした。「作ってみたい」という方々も多いのですねぇ。

知り合いの陶芸家Sさんがいらっしゃいましたので、マグカップの取っ手付け実演をリクエストしました。多忙中にゴメンナサイ。


ヨーロッパの民芸などで見る方法でなかなか素早い作業でした。有難う御座いました。見ているとガラスの方なども来られて色々とお話も伺いました。


別の知り合いの陶芸家Sさんのモノを、朝にチラッと見かけて気になっていたので、チェックしに行きましたが既に売り切れ。残念。
ですが、前から気になっていた別の釉調のものを頂きました。形もルーシー風でチャーミング。


カフェ・オ・レ・ボウルに良さそうです。(泡盛ボウルになるかも知れないのは内緒)
カレー番長と豆田部長にも御挨拶。部長は日差しを避けてゆったりと寛がれておりました。カワイイ。


事前の広報写真で気になっていたガラス作家さんのところへ伺うと、お客さんとして陶芸家Uさんが、話し込んでいらっしゃる。彼は元々この方のモノを知っていたとか。
小生は写真から「フュージョン」と思っていたものが、更に数段階も手の込んだ作である事を知って俄然興味が沸きました。一緒に色々と質問攻め。来月にグループ展をされるので、またその時に拝見致したく。

備前のヤキモノ屋が二人して「光と色があるものは良いねぇ~。普段の我々は地味やし。」という結論で一致。


もっとアレコレ気になるものもありましたが、今晩も窯焚きに行くので流石に寝ないと……心残りもありますが、まっすぐ帰宅!


明日も良い天気できっと賑わうでしょうねぇ。
お時間のある方はどうぞ。



■第7回 フィールド オブ クラフト倉敷■

2012年5月12日(土)/13日(日)の10:00~17:00 ※雨天決行
場所:倉敷市芸文館前広場

(問)フィールド オブ クラフト実行委員会 電話086-275-2802

76組の出展と9組のワークショップ、6軒の飲食ブース
ツイッター、フェイスブックあり。


通販でメガネ新調

2012-05-11 14:42:54 | Weblog


仕事用のメガネを新しくしました。
度数を運転・お出かけ用よりも緩めて手元重視で。だいたい0.8が見える程度です。

これまで仕事用にしていたのは、もうかれこれ……チタンフレームが出回り始めた頃。デザインも80年代バリバリ。
いまや塗装やコーティングが剥がれ、レンズを拭いても拭いても曇っているような満身創痍。取り柄としてはガラスレンズであることぐらいかな。あと、チタンは軽いのがウリでした。
ガラスレンズの利点は熱に強いという事です。窯焚き終盤に窯の中を見る為に焚き口に顔を近づけますが、この時に結構な輻射熱があります。その時にプラスチックレンズだと、レンズが熱で一瞬にしてシワシワになってしまいます。
そういう事と最近の細いレンズのデザインが好きになれないので、古いまま使い続けていました。
これまでのお出かけ用も今の主流デザインからするとやや大きめフレーム。視野にフレームが入るのが嫌なので。かといってアラレちゃん程でなくても良いし。

でもねぇ、大人で汚れたベトベトレンズっていうのは、それだけでダメな人に見える。洟垂れ小僧のテカテカ袖口と同列にあるような……。なので新しいのが欲しかったのですが。



さて先日、子供が高校生になったこともあってメガネを新調する事にしました。
同時に自分の仕事用の大きめフレームを探しましたが、なかなかありませんでした。一応、店舗にあるものは一通り掛けてみましたが、諦めてひとまずお出かけ用を作ったのです。

で、出来上がりに満足しましたので、帰宅後、この店のWEBサイトを見ました。
そこで、「軽くて、大きめで……」と仕事用を物色。「まぁ、これくらいなら」と思えるものがありました。ウェリントン。ただし黒は敬遠して。
メガネは実際掛けてみないと判らないものだけに、通販には不安がありましたが、一度店舗で見ているので似合うかどうかはおおよその予想はつきます。

ところが、よく見ると気に入ったものは女性用。しかもweb限定カラーなので実店舗で掛ける訳にも行かず……。
モニター前で悩みまくり。
そこで、前回作ったモノや男性用で近いデザインを探して寸法の比較をじっくりと。さほど差はなさそう。



それでも心配だったので質問メールを出す。返ってきた返事に「女性用でも比較的大きめに作ってありますので」とある。
あとは自分の顔が比較的大きいか小さいか……で掛けられるか否かが決まる。これはもう判らないので、細君と子供の主観に委ねる。

「ワタシノ、カオハ、オオキイデスカ?」

「めっちゃ大きくは無い」というお言葉にすがってポチッとな。(レンズなどの矯正データーは店舗で測定済み)
届くまでは『不安半分・楽しみ半分』。注文から5日後の本日到着しました。


さて、結論から言うと見え方OK。顔の幅も問題なし。少しテンプルのカーブが短い様なので、耳への調整の必要あり。サイズは問題なかったようです。
という事で、小生の顔は、対女性用にあっては、若干奥行きが大きい顔である事が判明しました。

そもそも女性用と男性用では何が違うんだろうか?


さて、この柄は女性限定モデルでしたが、細君に訊いたところ『leopard(レパード)』という模様だそうでして……つまり豹柄です。遂に人生初、豹柄。
豹柄も色々呼び名があるようですし、実物の豹と異なる模様でも豹柄と言ったりするようです。ややこしや。まぁ、デザイン化した結果なのでしょう。
ホゥホゥ、勉強になりました。

ついでに調べてみるとレパードは、単純にヒョウではなく『雌ライオンとヒョウ(パンサー)との子』だそうです。『léōn(lion) + párdos(panther)』であると。
象徴学的には罪やアンチキリストの象徴(残忍で邪悪な存在)とされているようですな。

あぁ、豹柄って怖いのね。 



あっ、だから女豹って言うのか。……( ̄□ ̄;)!!


(最初、シマウマかと思ってたよ)


窯焚き手伝い

2012-05-10 09:13:10 | 陶芸


窯焚き手伝いが始まりました。ウチの窯と焚きあいっこしている窖窯オーナーのところです。
今回は火入れ場面からの立会いでした。これまで何回も焚いているけれど、火入れを見るのは初めてかも。

お神酒を上げて、ちょっと神妙な顔でゴニョゴニョ言って、木っ端に火をつけて……次第に太い木へと火を移していきます。
すかさず直会。酒呑一杯の御相伴。

うん、まぁ、ウチと同じようなものか。


さてさて、窯焚き初日は小さな焚き火程度なのでユルユルと。
やっぱり焚き火は良いねぇ。いや、窯焚きか。火を眺めているだけでも良い雰囲気です。

揺らめく火の明るさが及ばない闇の中でフクロウが「ホッホゥ」と2回づつ繰り返し啼いていて……おそらくアオバズクあたり。
ところどころからカエルの小さな合唱も続いているけれど、時折ピタッと一斉に鳴き止んだり、またそろそろと鳴き始めたり。
やがて世も更けて、静謐な空気に包まれた頃の読書が至福のひとときです。

夜明け前に少し気だるさを感じると、本を置いて熱いコーヒーを片手に外気を吸いに窯場の外へ。窯の前よりも少しひんやりとした清涼な空気で気分転換。夜露に濡れた緑の香りが感じられる。
空に光が戻ってくると、ツバメ、スズメ、ウグイス、ハトなど野鳥が一日の始まりを教えてくれます。

空気にザワメキが混じると、すっかり朝。集団登校の子供たちの声も近くに遠くに。


窯焚きの担当は深夜から朝までです。普段は寝ていて判らないけれど、なかなか気持ちの良い朝を迎えられます。
朝日の有り難さを感じる窯焚きになるでしょう。

そういえば、窯焚き中に金環日食もありますねぇ。見えるかなぁ。



(追記:指摘があって気付きましたが、日食前に終わる予定でした。)



新しいトーチ

2012-05-08 18:24:33 | Weblog


ガストーチを新たに購入。カセットコンロのボンベを使う小さなもの。

このボンベは何処でも手に入るので愛用していますが、これによる事故もある代物であります。
カセットコンロに網を載せてその上で炭を熾してボンベが爆発したり、2台併用して鉄板を加熱してボンベが爆発したり、穴を空けずにゴミに出してゴミ収集車が燃えたり。爆発系は怖いねぇ。

個人的には(仮に友達の友達としておきますが)使い終わったボンベを穴を開けず焚き火をしていたドラム缶へに放り込むという悪行をして、ドラム缶が吹っ飛んだという経験も(友達の友達がね)ありましたなぁ。

かつてバーナーはオヤジの山行道具のホワイトガソリンを使うようなものでは着火する事自体が大変でしたが、今ではお手軽な道具です。クルッ、パチン、ゴォォォー。
気温がマイナスのところで使う事もありませんしね。便利になりました。


さてさて、今まで使っていたトーチは既に20年近く経っていて、アチコチに不具合が出始めていました。ボンベに斜めにしか入らなかったり、圧電素子(火花が出るとこ)部分が壊れていたり、火口も消耗していました。
それを騙しだまし使っていたけれど限界。

先日、火をつけるとバーナー全体が燃え上がるという恐ろしい現象があって……。
器具からのガス漏れに加えて、部品の隙間から丁度良い具合に空気が入ったんでしょうねぇ、火柱がっ!(あとで思うと20cm程度でしたが)
もう近年稀に見る程の大慌て。(先日の電話機水没事故なんて比べ物になりません)

しかも、真新しいボンベに装着したばかりでしたので「これが爆発すると間違いなく大事故~~~」という悲壮感と、「翌日の新聞見出しに『やきもの屋宅ガス爆発』という文字が踊るのは避けたい」という願いが急激な血圧の上昇と伴にハッキリと意識されます。
もう何が何でも外さないといけません。かつて僅かに残ったガスでもドラム缶が吹っ飛ぶのを見てるし……。(友達の友達がね)

幸いなことに綿100%の軍手が手元にあったので、速攻で手に嵌めて燃え上がるバーナーとボンベを直接掴んでもぎ取るように切り離しました。
落ち着いて考えると、火がボンベを直接加熱していないので、いきなりの爆発は無かったのかも知れませんが。しばらくドキドキが収まりませんでしたね。

しかしこれで、もう使い続ける理由は一切ありません。直ぐに新品購入。近々BBQもありますし。


新品は快調です。安心です。
ただねぇ、新しくなったのは良いのですが、いかんせん火力が強過ぎ。最小に絞っても断然強い。仕事で使う為には、もう少しトロ火が欲しいのですが……。

否、考え方を改めて「早く仕事が出来る」とするべきなのかもなぁ。
慣れるまで大変そう。


(今回は事なきを得て良かったぜぇ)