備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

【ご案内】 けらもす9.0@倉敷

2018-04-26 12:20:47 | 展覧会・ご案内


所属しております『備前焼作家集団けらもす』のグループ展のご案内です。

このGWをガッツリと倉敷・美観地区で!

今回は、喫茶をテーマに『お茶の時間を彩る器』を展示販売致します。
煎茶、抹茶、紅茶、中国茶、紅茶、珈琲……。
その他、やや強引? いや、「ホホゥ」というラインナップ!! ……もあったり、なかったり。

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タイトル : けらもす9.0 お茶時間
会期 : 4/27(金)~5/6(日)
会場 : 加計美術館(倉敷・美観地区)
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28日13:00~は、『岡山県産のお茶のテイスティング』をユルユルとする予定です。
パーティーなんて銘打ってますが、完全にユルユルやっています。
全国に先駆けて地紅茶を生産していた産地でもありますし。
宝瓶を使った珈琲抽出もお楽しみに。さて、如何なりますやら

とっ!!

ミュージアムショップ常設の『備前焼ガチャ』も特別バージョンで登場です。
展覧会恒例の「えっ、全部当たりなん?」という豪華ラインナップに。

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さてさて、斯様にバタバタ続きで御座います。

ふと、改めて家の周りを見回すとイノシシ兄弟たちの悪行三昧。おかげで、家の周りが耕されて……。
土の中のタケノコを掘り返して食べています。恐るべし、嗅覚、
冬に筍掘りに行った孟宗さんも神頼みじゃなくて、イノシシの後をストーキングしたんじゃないかなぁ。

タケノコが地上に顔を出す前に盗られては、勝ち目がありません。今年も口に入りそうにありませんなぁ。

そして、こちらも今期はまだ口に入らず。

「是非、頂きたい」という希望もありながら。

タケノコが『高嶺の花』になる日が来るとは!


一方で四国は坂出にて。
開催中の展覧会の為、ほぼ毎週出向いております。
こちらでは、しっかりと讃岐うどんを頂いておりますが、馴染みの店が2店舗なくなるというのが今回のトピックス。
『個人的ベスト・オブ・カマタマ賞』の店がなくなったのが大いに残念。

でも、製麺所うどんフルコースに今年も連れて行って頂きました。感謝。


坂出駅すぐ南での好評開催中の『展覧会@かまどホール』も会期が30日までとなっております。
是非。



アチコチとウロウロしてますが、全方位的に皆様よろしくお願い致します。m(_ _)m



イノシシのラグーソース

2018-04-12 22:26:45 | 料理・食材


「冷凍庫の片付けをしよう」という事から始まった本日のメニュー。

イノシシさん(モモ)がスタンバイしていた。パッケージの表記によると年末頃のものであった。
冷凍焼けの場合もありうるので「ここは味の濃い系統でいくべし」と。しかし、和風な気分ではない。

『ペンネ:イノシシのラグーソース』としよう。
ラグー、ボロネーゼ、ミートソース。それぞれの違いはあるものの、それはそれとして。
ジビエ云々の季節に限らない日常の段取りだな。

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肉をミンチよりも大きめにカット。まぁ、包丁で出来る限りってところか。
トッピング用には大きめサイズのスライスを準備。

オリーブオイルに、ニンニク少々投入して、香りが立ったらガーーーーーッと表面を炒める。
さもイタリアンのよう書きっぷりだけど、道具は中華鍋である。

赤ワインやらなんやらをゴニョゴニョ……。

若干、煮込む。

別鍋のパスタと合流。

ペンネの穴の中にソースを詰め込むが如く、しばし。

野菜室の掃除メンバー代表としてセロリの葉が登場。刻んであしらいにする。



完成。

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『シェフの気まぐれ』ではなくて、家庭にはありがちな『冷蔵庫リストラメンバー』によるメニュー。
必要に迫られて……のメニューであるが、いやいや、意外とシェフもそれなりの都合があったり? 仔細は知らねども美味しく頂く事が何より。
残しておいた赤ワインで頂く。


さぁ、次に出てくるメニューは何だろう? 

『やきもん屋の気まぐれ』というより、冷凍庫次第だな。










































出張先でツブ貝を

2018-04-09 11:45:36 | 料理・食材


グループ展も絶賛開催中で御座います。

瀬戸大橋を渡って、すぐのところにある坂出市。坂出駅前の『かまどホール』様にて開催中です。
お車でも電車でも便利の良い場所に御座います。物見遊山も兼ねてのご来場をお待ち申し上げております。


さて、春が旬! といえば貝類です。

個人的には、春の坂出では『マテガイ』となっております。
うどん屋さんの天麩羅コーナーに並んでいたなら100%の確率で「パイルダァ~~・オ~~~ン!!」です。これが、かなりご満悦。( ← わからない方はググって)

生のものでも坂出なら岡山の半額以下で買えます。これはウレシイ。
駅にスーパーがあった頃には、鮮魚コーナーへまっしぐら!ってなもんでした。(今は閉店)


先日、在廊当番日に港まで足を伸ばして魚市場へ行きました。お惣菜のマテガイはありましたが、生は無し。
冷えた天麩羅が寂しげに……。

手にとる事、3回。 「う~~ん」と悩みましたが、却下。

『ツブ貝』を発見。 「う~~ん」と悩みましたが、購入。

ボイル済みで殻から出してあり、キモもついている。扱いやすさが決め手でした。
大方の巻貝は、キモの色が白いのがオス、色がついたのがメスです。
多分そうであると想像して、半々ぐらいの比率で入っているものをチョイス。食べ比べですな。

帰宅後は、いそいそと『酒器の勉強』の準備。
貝類は火を通しすぎると美味しくなくなるけれど、コリコリとした身なのでアヒージョにする。(貝では未経験なので実験です)
ただし、火加減はギリギリを攻めるべし。過ぎたるは……アレですわ。( ← 最近、言葉が出ない)

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『ツブガイのアヒージョ』

身とキモに分ける。火の通し時間を変える為。

身は乱切りにする。

鍋にオリーブオイルを入れて、ニンニク、トウガラシで香りを出す。

身を投入。

火加減は泡立つ一歩手前をキープ。あくまでも『オイル煮』で。
あまり身は縮まないな。

中心まで温まったらキモを投入。破れないように注意する。キモの苦味を全体にまわしたくないし。

火が通ったら仕上げにブロッコリーを投入。30秒でOK。

全体にオイルを掛けながら、火を通す。
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オシマイ。


さてさて……。



フムフム。

オリーブオイルとニンニクの香りを纏いつつも淡白な身。
緻密な肉質の噛みごたえがコリコリとサクサクの間ぐらい。
身はカットして正解。大き過ぎると途中で香りが無くなって飽きてしまうかもなぁ。

キモ部分は、オス(白色)の方がネットリ感と少しの苦さが相まって、独特な旨味がある。
メス(暗緑色)はスパイス的に身と併せていただくべし、か。春は苦味。( ← ちょっと違う)

日本酒やワインも良いけれど、ここはガツンとウォッカで。
遠出した後の緊張感を一気に解していくよう。

「ブロッコリーが美味しい」と子供たちからは評判。

結論からすると炒め物でOKか。次回は中華仕立てにしてみよう。


しかし、まぁ、気分的には、やはり……マテガイの『酒蒸し』か揚げたての『天麩羅』かなぁ。
フワッとした春の華やかさを日本酒と共に感じるのが、この季節には相応しいか。

次回は、よくよく物色しよう。


そういえば、最近、近所の魚屋さんでツメタ貝を見かける事が増えた。
一度あれも試しておこうか。肉食の貝。楽しみではある。


春は忙しいぞ。
物見遊山、グループ展、貝類の市場調査……。



諸々、よろしくお願い致します。

































春は擂鉢

2018-04-02 15:42:47 | 陶芸


このところマイナス要素が多い日々です。

『かまどホール @坂出』でのグループ展も始まりましたが、お気に入りのうどん屋さんが閉店。出鼻を大いに挫かれました。
しかし、風景の記憶だけで山の中のうどん屋さんに再訪できたのはミラクル。(閉店時間後でしたが)

そして、春の花粉症が発症。(今までは秋だけだったのに……)
アレルゲンの特定はしておりませんが、しばらくはクイズのように推測を楽しみたいと思います。楽しくないけど。

あと、左肘のピンポイントな痛みは『テニス肘』のようです。テニスせぇへんのに!
「ストレッチで直す」方式を積極的に採用して経過観察です。
筋肉の稼動域をみると、どうやらPCのキーボードも良くないようですなぁ。


この春は、斯様にマイナス要素が目に付きますが、ポジティブに行きたいところです!


さて、最近のポジティブなお話を。

先日、お客様から「備前陶苑(かつて小生が在籍した窯元)出身者はスリ鉢が上手いよね」というお言葉を頂きました。
備前陶苑の先輩方の作行きを見ますと、古備前追求型・スッキリ派など方向性はバラバラでありますが……なるほど。


窯業地としての備前では、スリ鉢、甕、壷などが古くからのメインのアイテムでした。
擂鉢の製作で、ひとつハッキリと言える事は、ロクロを引く手順があるという事です。
この順番を間違うと形になりません。書道における書き順と同様で、挽き順が違うと形が取れません。

それに加えて、古備前スタイルの方でしたら「底をアバタ高台にして縒り土を3段重ねて、蹴ロクロで挽く」とか味わい要素の追加もあります。
また、時代による形の変遷もありますので、形やスリ目との組み合わせは重要な要素でしょう。

(参考文献:備前市教育委員会)

古備前の擂鉢を観察し、ロクロ経験から学ばないと形が出来ないのは確かです。

(参考:備前一千年の流れ展(朝日新聞社1991))
  
お客さんに言われてから、まわりを見渡すと……なるほど。

小生も褒められたと思っておきます。(レッツ ポジティブ!)


拙作は、古備前指向ではなく、現代の食卓に出せる方向性です。
道具ではなく『食器としての擂鉢』というラインです。



学術的な「形とスリ目が…うんぬん」には興味がないので、キチンと使える事がテーマです。
摺り目があろうとも無かろうとも。


備前の擂鉢は独特な造形美があると思います。
春の山菜も出始める頃。これから大いに活用したいと思います。
フードプロセッサーは便利だけど食器として出せないしね。

白和え、
酢味噌和え、
胡麻よごし……

蕗のジェノベーゼ風も良いか。


さぁ、本日の『酒器の勉強』は擂鉢だな……。


さてさて、あぁ、忙しい! ( ← ご機嫌で仕事しよう!!)