備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

冬支度

2012-11-29 16:27:58 | Weblog


巡業終わって、昨日帰宅しました。

出発前には赤のグラデーションの細やかな重なりが綺麗だった紅葉も、すっかり散っていました。残る葉もやがて散る葉。
仕事で使う外の水道も冷たい。


紅葉を眺めていると、梢の先端にカマキリの卵嚢(らんのう)を発見。


何処で見聞したかは忘れましたが、「カマキリが高い場所に産卵した年は雪が多い」という説を思い出しました。
さてさて、この冬は寒くなるのでしょうか。
それともただ単に目立ちたがりの母親だったのでしょうか。

もっともこの説は俗説…というか、科学的根拠がないトンデモ系なのですが。
ネタとしては面白いので毎年今ぐらいの卵が目立つ時期になるとしたり顔で言う御仁もチラホラ。

トンデモ系もいろいろあって、ひと頃は、水を凍らせる時に罵詈雑言や美辞麗句を聞かせるとその結晶の形が変るというのも写真集で出ていましたねぇ。(『水からの伝言』
ひいては人はそのほとんどが水分なので、心にまで影響するといっていた学校の先生もいらっしゃいました。

(うーん、いろいろと微笑ましいですな)

……と、梢を見上げつつ、ちょっと毒のある事を思ってしまいました。

(きっと都会での小さなストレスがまだ残っているんだろうな。ちょっとギスギスしてるわ。)


山の葉っぱも随分減りました。
敷地にある実生の『合歓の木(ネムノキ)』の葉っぱも……。


ありゃ?

これは鹿に食べられたようです。
やっと少し育ったと思ったらやられましたねぇ。齧った後が幹に残っています。
まぁ、葉っぱを落とす頃なので影響がなければ良いのですが。


さてさて、ジョウビタキも帰ってきて山はすっかり冬支度。
仕事がしにくくなる季節。窯焚きには良いけどね。


あっ、水が冷たい。
気持ちが萎えるなぁ。これこそが『自らの伝言』。








イベント参加のお知らせ

2012-11-18 22:53:42 | 展覧会・ご案内


突然ではありますが、イベント参加する事になりました。


■日時:平成24年11月21日(水)~11月27日(火)
    10:00~20:00
■場所:阪急百貨店(川西阪急) 1階ダイニング売り場
    兵庫県川西市栄町26-1


お世話になっている陶商さんと特選和食器の(ような?)コーナーで食器ばかりで参加します。
展覧会のような雰囲気ではなくて、カジュアルというか気楽な感じなのでしょうか。(状況がよく判っていない……)

概ね、会場に居るつもりです。(22日以外)
連休中は確実に居ます。


それにしても服装についてのオーダーが「作家さんらしい格好で!」って、どんな風?

テレビドラマでよくある作務衣……は、持ってませんし。
デパートの催事場の『浅草下町職人市』的タイトルの実演販売での見せる為の作業着? 
バンダナ? ニット帽? 
あれか、この際「へうげ」てみるか。


求められている形がよく判らないけれど、個展でもないので、まぁ、そこそこな感じにしておきます。
まぁ、関西で言う「シュ」っとした風にね。


御高覧承りますれば幸いです。


(あの……服装じゃないですよ。一応。)

秋の朝

2012-11-14 07:53:12 | Weblog


朝、布団の中で目を覚ますと、壁に差す光が長く部屋の奥まで差し込んでいるのに気がついた。
斜めに感じる朝日。冬が近いな。

起きて外を見る。窓の外の山の稜線が青空とのコントラストを作っている。
山の木は朝露で濡れた葉っぱに朝日を反射させて、侘びた風情とは裏腹な光沢感を伴って山に彩り添える。
「艶やかな侘び」というのが成立するのか、もっと他に言葉があるのか……ふと頭によぎるけれど、ひとまず言葉は脇に置いてしばし佇む。

窓を開けると、清涼な空気が一気に部屋へとなだれ込む。
空気を入れ替えつつ朝のコーヒーを飲むべく薬缶を火をかける。外から覗き込む番犬福助と朝の挨拶。
こやつは朝御飯の催促なんだけど。

この辺りはドングリ系が多いので、赤い色の紅葉は少ない。ヤマザクラやヌルデぐらいなもの。
その中で一際赤いのが、庭木にしているカエデ。
朝日を透かしているのがキレイなぁ。葉っぱの上に、葉っぱの影が出来るという構成が良いなぁ。
何かヒントを貰った感じ。


シュンシュンといい出した薬缶を火から下ろして、朝のコーヒーをドリップ。
子供達は学校へ。福助くんと朝御飯。
「落ち着いたら今日の予定をチェックして……」と漠然と思いつつ、ハムエッグを自画自賛。

PCの起動を待つ間、コーヒー片手にしばし庭先へ。福助とボールを行き来させて少し遊ぶ。
コーヒーの香りと踏んだ朝露に混じる草の香り。拡散する強さではなく穏やかに収束するmp(メゾピアノ)のトレモロみたいな感じ。
「今日は、ヴィヴァルディ/マンドリン協奏曲 ハ長調 第一楽章ではじめるか……」


ふと、季節はずれのスモモの花に気がつく。

春には感じない寂びがあるな。

やはり日陰は寒く体が冷えるので、部屋に入って今日の予定を確認。
PCのウインドウを開ける。


「ぬぉ~、( ̄□ ̄;)!! cvgbhjkl;・lkjhgfふじこghjkふじこvbンjkl!!!  \(◎o◎)/」 


メッチャ、今日は忙しいじゃん!
のんびりとコーヒー飲んでる場合じゃなかった。

コーヒー2杯目を速攻チャージ。
業務始動!



(ということで、ショスタコ革命:4楽章。一気にトップスピードで)






お酒が欲しくならないメニューとは。

2012-11-04 20:09:04 | 料理・食材


夕方、尾頭付きのマダイを頂きました。
「さてさて、これは如何するかなぁ~」思わぬ登場に悩む。
というのは、折角の鯛のお越しであるけれど、今日は諸般の事情で晩酌出来ないのである。


「お酒が欲しくならないメニューとは」が本日のテーマ。

いつになく、難しいお題だなぁ……。


しばし考えて「いきなり〆に相当するメニューなら、体が『アァ、今日はこれでオシマイなんだな』と思うに違いない」という解決策に至った。
締めに相当するものと言えば、鯛茶漬けである。

ということで、まずはバラしてアラで潮汁を作る。身は鯛茶漬け用。
先日のレンコダイの茶漬けでは某旅館風仕立てにしたけれど、本日は切り身を並べる方式。
ただし硬直が解けかかった頃なので、刺身ではなく軽く湯引きする。
いや、シャブシャブして中心近くまで火を軽く通す。刺身っぽかったら日本酒が欲しくなる危険性もあるし。


これを炊き立てご飯に、ガバッと山に積んで、海苔、ゴマ、春菊をパラパラっと。テッペンにはワサビ。

これに出汁汁を掛け回して、ワサビを溶きつつ……「いやぁ、今日のご飯は美味しかったねぇ」と食べ始めから思う事、この上なし。

という夕飯でした。


(尤もこれで終わりってな訳はなく、呑める時間になったら呑みますがね)



青備前の白象嵌

2012-11-03 07:48:35 | 陶芸


たまにはヤキモノの事も書こうか……。やきもん屋なんだし。


備前焼まつりの直前に焚いた窯から。

『青備前の白象嵌』は、この窯で3回目。
2回目の窯詰めでの問題点を解決確認する意味合いの窯焚きでもあった。リベンジ。


模様に関しては、プロトタイプは縦縞が多かった。2回目の窯ではボーダー柄がメイン。(夏だったし、これは女子受けした)
で、3回目の窯となる今回は「もうやってやんよ!」って事でグリグリ、グイグイと全面的に展開。
巷で言われた「ATフィールド柄」。

いつもの事だけど、個人的に模様のバリエーションは、作るほどにエスカレートする傾向があるなぁ。
象嵌の前にマイブームだった刻紋も「土俗的な~~」と言っているうちは良かったけれど、最終的にデコラティブさがフォルムを上回る危険性が……。
いや反省はしないから!( ̄^ ̄)

で、一回クールダウンとして後発の象嵌を始めました。「まずは落ち着け! 自分」というところですな。

ところがこれも、地の面積を象嵌が上回る危険性も。どっちがベースか危うくなってくるな。


さて、これ。
クラフトなテイストが強いけれど、粘土も焼き方も紛れもなく備前です。

ベースの粘土は伊部の隣駅付近。白は伊部のすぐ北側。焼き方は、青備前。
なので、何と言われようと備前焼。

今のところ気に入ってるので、まだチョイチョイ続けます。


え~~と、自称「褒められて伸びるタイプ」なのでクレームは受け付けませんが、御指導御鞭撻のほどよろしくお願い致します。 オホホ( ̄ε ̄)~♪


ドリンク以外にデザート、スイーツ関係も良いと思います。ハイ。 (*^ー')b