備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

ギミック好き?

2011-01-31 09:19:32 | Weblog
朝、先に起き出した細君が「ひょぇぇ~」と嘆きの声を漏らしている。その声にガバッと起きて外を見る。白い地面が広がっている。外気温-8℃は、多分ここに住んで初めての事かも?子供達もストーブに張り付きながら着替えている。
福助は……、犬小屋の外で寝ている。丸まった体に霜が降りてるような……「ちょっとおかしいんちゃうん?自分。」おうちで寝ろよ。

今日は天気は良いらしいので、夜間の放射冷却との戦いは必至。昼間にどれだけ家が暖まっているかがポイントだな。冬でも天気が良ければ屋根裏の温度は60℃ぐらいになる。これをどれだけ生かせるか。
これによって我が家のストーブ灯油代が変わる。今季は今のところ4缶(×18L)ほど消費済み。

窯焚きで温度計を使うけれど、ウチでも外気温、室温、屋根裏の温度計を見ている。PC前にもロクロ前にも洗面台にも温度計がある……よくよくみればアチコチに温度計だらけ。
自覚がなかったけれどマニア? 一体いくつあれば過剰な範囲なのかな?
体温計まで入れると温度計は10個は優に越えるな。知らず知らずにアチコチ。

まぁ、どちらかと言えばという程度のギミック好きな性向だけど、特定のモノに対するコダワリは無い方なんだが……。


さて、陽が差して暖かくなってきたら、お楽しみの裏山の藪伐採に出かけよう。
今日は海老鉈と造林鋸の出番。
うん。刃物も多いな。しかし、これは住環境的理由(のハズ)。

あぶない人ではありませんので。(念の為)







LANケーブル床下設置プロジェクト

2011-01-29 15:40:14 | Weblog
懸案事項であった『LANケーブル床下設置プロジェクト』を敢行。
『大本棚設置プロジェクト』のフェーズ2にあたる。床下にLANケーブルを這わす。

本棚の一部を切り欠いてスリットを作り、そこからケーブル各種を垂らす。そのまま一部は電源へとつながり、LANケーブルは床を貫いて床下へ。この為、床に穴を開けるのと床下に潜る必要がある。それが億劫で今まで引き伸ばしていた。で、今日なら出来るチャンス。一念発起。
窯出しすると全く空き時間が無くなるので、束の間の大工仕事。

昨年の4月に棚を作った後は、いつもネットに繋ぐたびにLANケーブルを引っ張りまわして繋いでいた。無論、無線LANにすれば簡単に問題解決するけれど、「使えるモノを取り替える必要はないな」との事で。かといって壁や天井にケーブルを打ち付けるのは嫌だし、なら「床に穴を開けてしまえ~」と。コッチの方がむしろ大胆か。

もし、床に開けた穴が不要になれば木で栓をして木節っぽく見せる予定。
安普請故、節だらけの木を使っているからこそお気軽に出来る事。ローコスト万歳!


午前中に大工仕事と床下配線が完了。埃っぽいのでひとっ風呂浴びる。
一仕事して昼からビールでも呑めば最高!だけど、それは夕方の楽しみに。
次の懸案事項は、裏山伐採プロジェクトである。刃物を扱うのでアルコールは慎む。天気が穏やかなうちにやってしまおう。

横焚き手伝いも予想通り入った。これは織り込み済みの件。
何かイロイロとする事があるなぁ~。




横焚き終了

2011-01-27 17:23:33 | 陶芸
横焚き終了。
お手伝い下さいました皆様、有難う御座居ました。

時々、窯場に入ってきていた常連のジョウビタキ。
『ふくら雀』は聞いたことがあるけれど、『ふくらジョウビタキ』。
温かな羽毛なのだろうなぁ~。

さて、小生は羽毛布団は無いけれど、温かな布団にくるまって寝たい。
これが今一番の望みです。

と言いながら、『上がり御神酒』。
これは、ヤキモノ屋の美しい伝統のひとつ。


風花舞う窯焚き

2011-01-26 12:49:25 | 陶芸
現在、窯焚き中の窯場は、風が吹き込まないようにシートを吊っている。中から外の様子はわからない。朝から曇っていたものの、気が付くとなんとなくシート越しに外が明るく感じる。
シートの隙間から雪がチラチラと舞い込んでくる。ヒラヒラと雪が窯に近づくと空中で不意に消える。見ていて面白い。窯の上には水滴の痕跡もない。

基本『晴れ男』なので、窯焚きで雪が降るのは珍しい。風花程度なので積る心配は無いな。


さて、本日24:00から横焚き予定。
助っ人のヤキモノ屋さんが来られる時に雪は無い方が良い。峠道は危ないからねぇ。
ただし、寒いのはOK。寒い時期の窯焚きは皆さん無意識のうちに一生懸命に焚いてくれるという事も期待されるので。窯そのものが暖房器具状態となる。

という訳で、「他所の窯焚きは暑くて寒い」とか「自分の窯焚きは暑くも寒くもない」という言葉が生まれる。
おまけながら「窯焚き中は風邪引かない」というのもあるな。


さて、風邪を引かないようにして……。これからが本番です。

今晩、真夜中のセッションや如何に。


校外授業 備前焼の先生

2011-01-25 16:33:27 | 陶芸
窯焚き6日目。

本日は小学校の授業の一環として臨時の先生を承る。
『備前焼について』を小学校4年生相手に色々と。地場産業についての学習で、岡山県では備前焼を扱うのだとか。各学年にヤキモノ屋の父兄が居るという土地柄、ヤキモノ屋さんとしては順送りで協力すべしです。

前日に窯を焚きながら子供の教科書を借りて予習。結構詳しく載っていてビックリした。粘土の取れる場所の地図もあって、「あまり使われていない」「よく使う」などコメントまで付いている。ウチの粘土は「あまり使われていない」場所から出ていました。窯焚きお手伝いのヤキモノ屋さんとお互いに苦笑。彼も持ってる土。
データが総じて昭和テイストではあるけれど、教育的にはまぁまぁのラインではある。流石、教科書。


本来なら学校に行って授業や陶芸体験をするのが良いのだろうけれど、窯焚き中なので授業はウチの窯の前。しかも窯焚きとの兼業スタイル。総勢27名が御来窯。
校外授業でもあるし、学習済みなので、知ってるけれど見たこと無いものを見せる事にした。作品などは後で美術館で見るとの事なので、景色の説明とかは無し。

「ヒヨセという言葉を知ってる」とのことだったので、違う種類の原土の色々とか。
歴史的には破片を色々。須恵器・古備前・備前焼土管など。
窯焚き道具も解説。色味の出したモノと置き冷ましのモノ。ゼーゲルコーンの使用前・使用後。デジタルな温度計。

子供達がゼーゲルに興味を示す。反応が面白い。

あとは窯焚きを見学。
「割り木を入れたら温度が上がります」というのを温度計で確認してもらう。この為に話しながらそのタイミングを作るのが本業の腕の見せ所。途中で、上焚き口を外して、窯詰めの雰囲気と800℃の様子も見せる。


授業の開口一番に「怪我するなよー」と言った為か、ふざけて暴れる男子もシラケタ女子もいなくて、皆、良い子でした。質問コーナーでの食い付きが悪かったのは、「何を訊けば良いか判らなかった」だけだったと思う。小生のヒゲ面に退いていた訳ではない……と思ってるんだけどなぁ。

先生からの質問で「何故、ヤキモノ屋になったんですか」が難しゅう御座居ました。


さて、小さな山場は終り。

今日は、薪割り疲れを癒す日にしてゆっくりと窯焚きでもしよう。
(とか書きつつブログをアップする小生 ← 貧乏性。)



薪割りもしつつ

2011-01-22 20:32:00 | 陶芸
連日めっちゃ寒い日が続いている中、窯焚きです。
あまりの寒さに巨大薪ストーブの態である窖窯(あながま)でも屋外では効力少なしの有様です。こういう場合「体を動かして内側から温めるべし」というのも基本のひとつ。

そこで、薪割り。
動けばすぐに汗ばむ程ながら、窯も焚かねばならないので中断を挟みながらボチボチと淡々と作業。今回は柳が多いので割り易い。
薪割りをしたものはすぐに窯焚きで使う。体を温め、窯も暖める。冬ならではの一石二鳥。もっとも見方を変えれば、夏なら……。ダイエットには良いかも。

薪ストーブ・オーナーで自分で薪を作っている人は大変だろうなぁ。一年分をストックしておくのってかなりの仕事量。まぁ、趣味ならいいけれど。


薪割りしている周りでは、ジョウビタキが付かず離れずの距離を保ってコチラを伺っている。断面から出る虫を狙っているらしい。目敏い。断面を見てもそれらしい虫はいないように見受けるけれど、ヤツラには判るのだろうか。


もう少し窯の温度が上がったら薪割りはヤメる。必要以上に暑くなるし。
それと風邪を引かず怪我をしないうちに終わるのが目下の所の大正解だろうしねぇ。

今日は、そういう日

2011-01-20 14:29:08 | 陶芸
友人宅の窯焚きが終了して数日経過。
満を持し過ぎて自分の窯焚きがスタート。

「ふぃ~、なんとか火が入った」というのが率直な感想。年末もお正月も仕事の合間に済んでしまった。正月の訪問先では「お酒に酔って寝てしまった」のではなく「単純に睡眠不足だったから寝た」という感じ。正月からしてそういう状態だったので、火入れ日に大安仏滅の関係なく……これは、いつも通りか。
この2ヶ月程の超過密スケジュールは今後もまだ続いていて、この窯焚きが終わると他所の横焚きを頼まれる可能性大。お互いに窯焚きメンバーを補完しあう『手間返し』システムなので、なにも同じ時期に焚くことないのに……重なるなぁ。いつ迄、忙しいんだろう?


さて、初日である本日は、残った素地を片付けたり、壁土を塗ったり、環境整備など色々とすることはあるものの、束の間の安心感の所為か『ちょっと小休止気分』になっていて焚火の前でユルユル~ダラダラ~としている。休憩の方が多い仕事っぷり。

窯場では、お湯も沸くし、温度が上がれば焼き芋なども抜群。お正月の名残りのお餅もまだあるし……。手焙りと称して七厘も登場させたし。
時々、番犬福助の頭も撫でて……。


仕事はキリ無く続くけれど、まぁ、今日はそういう日という事にしておこう。


(う~む、しかし、読書選定までは気が回っていなかったなぁ。最近、図書館にも本屋にも行ってなかったし……痛恨。)


窯焚き手伝い

2011-01-11 10:29:36 | 陶芸
窯焚きのお手伝い中です。明け(0:00~8:00)の担当。
明け方のシンシンとした冷えを背中に感じつつ、正面は『火』焼けしています。

外気温は氷点下ながら、窯の中は1200℃を越える世界。先人の知恵の偉大さに感服であります。

さて、この窯のオーナーとウチとは割り木屋さんが同じです。この割り木屋さんは真面目に仕事をされているのですが、まだ経験が浅く、時々面白い割り木が混じっています。
今回多いのが、『ためらいキズ』のある割り木。

備前焼の薪の規格サイズは、2尺(約60cm)の長さが標準です。割り木屋さんが仕入れる原木が概ね4mあって、それをまず2尺づつの長さに切ります。この玉切りする時に寸法を間違えるのでしょう。チェーンソーで切りかけた痕跡です。





『人間らしさ』と言えばそれまでですが、手順的、道具的に、間違わない簡単な方法は無いものなのでしょうか?
まぁ、こういうのがあると、ちょっと楽しい気分になりますが。


ヤキモノでも箆目(へらめ)を入れる時に、ためらったり迷ったりすると、焼いた後でそれが露見します。
自作の場合、『ためらいキズ』が見えると凄く恥ずかしい気分になります。他人の作品の場合は、ニヤッっとしてしまいますが……。


自信を持って高い完成度で事に当たりたいものですが、手馴れた作業と惰情とは紙一重の存在なので、そこが難しいところ。
……とか考えてると『ためらい』が出るんだよなぁ。知るほどに迷う事多し。


窯焚きでの判断も同様。しかも、窖窯(あながま)は勝負が早いのでシビアな判断力が必要。ためらって決断を先延ばしにすると「過ぎたるは…」となる。
なので窖窯オーナーには、性格の向き不向きがあるような気がするなぁ。


ん? 

小生は、『窖窯向き』と自負しておりますが?



あけましておめでとうございます

2011-01-04 20:43:45 | Weblog
あけましておめでとうございます。


今年の年越しは、無事というか……リビングに居ました。テレビの前で寝落ち。紅白歌合戦の途中までは記憶にあるものの、結果は不明。気付いた時には年が明けていました。
年明けの瞬間に寝ていたのは何年ぶりのことやら。

で、起きて仕事開始。今年の仕事始めは、元日の1:30からとなりました。
仕事熱心ではなく、完全なるドロナワってやつですな。窯詰め近しのスケジュールです。

正月は方々へのご挨拶に参り、お酒も頂き、しかしながら隙あらばロクロと仕上げをするという生活でしたので、睡眠時間が単純に無くなり新年早々グダグダ乱痴気でした。


さて、本日より、知人の窯焚きが始まります。『明け』というパートですので0:00~8:00まで窯焚きです。帰ってきたら仕上げが待っています。

さてさて、今のこのPCに向かっている時間は、実は鍋のお湯が沸く間です。超高速でキーボードを叩いています。(あ、お湯が沸きましたので、ここまでで終了です。)


本年もよろしくお願い申し上げます。


(何とか新年の挨拶をした事にしておこう。)