備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

アンモナイト@岡山

2009-08-31 17:30:02 | 路上観察
建材の中のアンモナイトは三越(東京)や阪急百貨店(梅田)などが有名。
子供の頃に初めて見た時は感動した。

岡山でも、はっきりとしたアンモナイトが見られる所があった。
天満屋、ブルガリ、クレド……などで見つかる。
壁や床ばかり見て歩いているので、変な親子だったに違いない。
または、「あぁ、夏休みの例のパターンか」と思われたか…。

美術画廊の入り口にあったのには驚いた。今まで、よく行っている場所なのに……。

しかし、今回ウロウロとしてみて、「デパートって化石の宝庫なんだなぁ」とシミジミ。沢山まとまって色々な種類の化石が見られた。

結構オススメ。


フズリナ@岡山

2009-08-30 17:00:22 | 路上観察
これまた毎年恒例ではあるけれど、子供の自由研究の付き合い。

去年は、小2で『10円玉をきれいにするもの』でアルカリや酸についてのホンの入り口をまとめてみた。


今年、小3では『街の中で見る岩石と化石について(仮題)』にした。
もちろん誘導につぐ誘導の結果。

それで昨日は、所用も兼ねて岡山市街地へ。商店街、デパート、ビルなどの外壁や内装を見ていく。とにかく歩いた。結果として、親の方が楽しんだ感じ。

一番の良かったのは、フズリナという貝の化石。
什器に使われている石に多く見られた。かなり派手な色で、お気に入り。
貝の内部に入った酸化金属などによるのだろうけれど、赤・黄・青・白……と様々な色。美しい。すっかり目を奪われてしまった。


この什器には備前焼が沢山置いてあったけれど、そちらに何が置いてあったのか記憶に定かではない。


次回は、アンモナイト編。(チビ窯に続く、シリーズ化か?)

メロンでもウリでも

2009-08-28 19:36:29 | 料理・食材
仕事場の南窓には、日除けにツル性の植物を植えるのが慣わし。
これまでに、朝顔・夕顔・ゴーヤ・風船カズラ……と植えてきた。
夏前に細君からリクエストを尋ねられる。大抵は「食べられる物」と答える。

さて、今年は問い合わせの無いままに既に植えてあった。
「頂き物のメロンの苗」と言うが、「果実は知らないし、タマゴメロンと聞いたけれど正確な名前も不明」との事。


「さて、どういう実がなるのだろうか」と気にするうちに夏が過ぎる。

生ったのは子供の握りこぶしぐらいのサイズで、見た目は『ウリ』の類。
まぁ、メロンもウリも元は同じ。洋の東西で言い方が違うだけなので気にしない。

食べてみるとシャクシャクした歯ごたえで、淡白でアッサリ。ウリの中では美味しい方。お一人様食べっきりサイズも好ましい。
美味しければ、実際メロンでもウリでも名前はどっちでも良いよ。

昔、果物屋さんの最前列にスイカと一緒に並んでいたツルツルのメロンの味と一緒だ。素朴で懐かしい。
あの頃、網目の入ったマスクメロンは「ホンモノのメロン」と呼んでいたなぁ。
果物屋さんの一番奥の高い場所に飾ってあって、いつ売れるのか不思議だったけど。時々、スイカを三日月形にカットして100円で売っていたから、完熟になるとそういう風にして売っていたのかも。


メロンで思い出したのが、神戸で言うメロンパンって永らく食べていない。
全国的なメロンパンは、サンライズというもので別物。まわりの大阪人は「知らん」と言っていたので、神戸中心のローカルなパンなんだろう。

喫茶店のチキンライスの型みたいなアーモンド形で、中に白餡が入って……、ビスケット生地と白餡のダブルの甘味が「口の中でハ~モニ~」なんだけど。

あ~~、今度、神戸に帰ったら探しに行こ……。


チビ窯 空焚き

2009-08-24 20:56:09 | 陶芸
夕暮れになるとだいぶん涼しく感じられるようになってきた。
それでもまだ窯焚きには暑いけれど、とりあえずチビ窯の空焚きをする。
長雨の影響で、レンガ目地に沿って水が上がっているので、この際やっておこう…と。

そういえば、近々窯焚き手伝いが入っていたな……。暑そう。


耐火レンガの目地は、耐火モルタルで作ってある。
耐火モルタルはヒートセットで、焼いて固まるタイプ。
ブロック塀など外溝工事出使うモルタルはエアセット。乾燥させれば硬化するタイプ。

今まで窯に火を入れていないので、耐火モルタルが焼結していない状態。水に浸けて溶かせば、また使える。(良い子は真似しないように)

(ただし、エアセットタイプの耐火モルタルもあって、今回は部分的に使用している。偶然持っていただけで、計画していた訳ではない。)


さて、空焚き。
燃料は近所の建具屋の大将から頂いた端材。


窯のスペック検証も兼ねつつ…。
火の流れ方や引き(空気の入るスピード)も見ながら。空焚きでは窯に何も入っていないので、実際に使う状態とは違うけれど、気休めみたいなもの。空焚きで温度が上がらない窯だと先行きが心配だし。

800℃以下で止めると、窯の中のススが壁一面に残っていて作業し辛いので、その温度だけはクリアしておく。3時間ほどで850℃まで上昇させてオシマイ。

障子の桟や木っ端で温度が上がるのはたいしたものだ。
(小生ではなく、窯を考えた昔の人の事ね)


さて、空焚きはうまくいっても、本番ではどうなるやら不明。

結構、難しそう……(-_-;)


風神雷神図

2009-08-22 20:45:16 | Weblog
岡山は今、風神雷神図で熱気ムンムン。
既に会期中の『建仁寺展』で、最後の一週間だけ国宝の『風神雷神図(宗達)』が来ている為。

小生、齢、不惑に至ってまだ未見。
なので朝9:00の開館に合わせて、9:00丁度に美術館に着くと既に駐車場は満杯。美術館のフロアも人が溢れかえっている。
「キョウハ、オマツリデスカ?」


一直線に風神雷神にお目にかかる。

実物を知らないのに写真等で知っている物は、勝手にサイズのイメージを持っている。その中で「良いな~」と思うものは、実物よりも大きいイメージを作りがち。その状態で実物を見ると「意外と小さいな」と思う。
でも第一印象が「小さいな」と思っても、じっと見ていて段々と実物以上に大きく感じられてくるモノがある。そうなると「やっぱりエエなぁ~」となる。

風神雷神も、次第に大きく感じられた。
この絵は面白くて、実際には無理なポージングながらも、それを超越した躍動感が特徴。細かく見ていくと、それぞれが陰影とか、線と面とか対比していて面白い。
これを写した光琳や抱一の風神雷神も揃い踏みしたら、壮観だろうなぁと思った。

その他に等伯、仙崖、穎川など有名どころ満載。元は襖絵だったものを掛け軸に表装し直したり…。なかなか。

歴史や美術の教科書でおなじみの顔もチラホラある。その所為か、お客さんのヒソヒソ声が何重にも重なって、全体的にザワザワしているのも仕方なしか……。


気がつくと、はやくも昼。3時間近くウロウロしていた事になる。
軽い疲労感に充実感が伴った独特な感覚で外に出た。

多少、人にも酔った感じあり。
「ヤハリ、オマツリデシタカ?」


冷麺屋さんへ

2009-08-18 23:22:37 | 料理・食材
夏休みもそろそろ先が見えてきた感じ。

細君とのお出かけに引っ掛けて、随分前から気になっていた盛岡冷麺専門店『ピリ子』へ行く。
冷麺は夏の暑いうちに試しておきたい。

ここの所、メディア露出が多かった所為か、店前には行列が出来ている。
普段なら行列に並ぶのは敬遠するけれど、数ヶ月越しの念願を果たすべく覚悟で家を出てきたので、おとなしく最後尾へとつく。


麺は噛むと跳ねるような独特な食感で、スープはピリ辛ながらもマイルド。全体に韓国冷麺を優しくしたような感じ。こういうの好きだなぁ。旨っ。
待っている間に、サイドメニューのギョウザ(鶏とキャベツ)も頂く。包む前に火を通した?キャベツからの甘味がいい感じ。これは早速ウチでも真似しよう。

器、椅子、机、ポーション、ニンニク抜きなど女性に配慮してあり良い感じ。
お客さんの女性率がかなり高い。そういう意味ではオヤヂ一人では浮くかも。

アチコチに知り合いの作品が飾ってあったりして、なんとなく親近感も出てくる。


子供達に黙って親だけで行ったので、しばらくはナイショ。
特に喰いっ気の強い方には。


朝夕が随分と涼しくなってきた。秋の気配が静かに広がっている。

冷麺とともに夏は去り行くのか……。


(冬でも冷麺を作って食べるタイプなので、個人的には、冷麺と夏はあまり関係ないけどね。まっ、一応……。)



チョット名の知れたブルテリア

2009-08-17 08:40:22 | Weblog
ウチでは番犬福助が来るまで、糸井重里さんチのブイヨン(ジャックラッセルテリア)が人気だった。いや、福助が来てからもブイヨン人気は続いている。細君と子供のデスクトップの壁紙はブイヨンだし。
でも、こんな凶暴そうなの飼えないよ~というのが共通意見。


昨日、岡山ではチョット名の知れたブルテリアの『つくし』に会ってきた。
写真集刊行にあわせての握手会情報があり、「こりゃ行かねば」と。
飼い主は今、新進の女性画家。

小生は、ペットショップなどに行く事がないので、ブルテリアとの握手は初めて。
大きな口にズラリと並んだキバ。そして短い毛で地肌が見える体。見た目のインパクトは大きい。いかつそうに見えるけれど、なかなか賢くて聞き分けが良い。
とりあえず齧ってみるのがご挨拶のようで、サンダルやカバンを齧ろうとして止められていた。


お伺いしたタイミングは、普段はお昼寝タイムだとかで、ほとんど寝かかっていた。
なのに無理矢理ナデナデして、遊んで……、握手会業務を果たした後は爆睡。

毛がほとんど無いので、冬は毛布にくるまったり、夏は冷たい床に出来るだけ接地しようと伸びたりと特徴的な動きがあるらしい。
糸井さんチのブイヨンが、寒いと『梱包芸術』している理由と同じ。
こういう犬なら着ぐるみ着ていても納得。

今日が誕生日らしい。
「だから、記念写真集なのか」と、これまた納得。

可愛がられてますな。


夜になって帰ってから、留守番の福助をナデナデ。
でも、御飯が遅くなったので、随分ふてくされていた。



経験上の工法

2009-08-11 23:29:10 | 陶芸
キチンとした屋根ってあった方が良いと…。

チビ窯を作るときにはタープを仮設していたけれど、やはりその下で火を使うとなると、燃えない素材でつくる必要がある。そうしないといつまで経っても焚けない。

焚かねぇ窯は、ただの窯だ。(ポルコ・ロッソ風)


キチンとしたと言いつつも、一日で作りたいのはいつもながら。
木造の予定で計画中に、細君が「単管パイプは?」と。
設計のラフを描いて、部材計算をすると単管パイプの方が安い。でも、工事現場チックな出来上がりになるなぁ…。


しばし考えた。
結局、窯と柱との距離が近い事もあるので『単管パイプ』案を採用した。決まってしまえば、一気呵成に。

これまでのノウハウから編み出した横着な作り方で。竪穴式工法とでも言うべきか。
穴を掘って割栗石と捨コンを入れる。ブロックの穴に柱を入れて立てる。柱に仮の支えを取り付けて3点で自立させつつ、水準器で振りを見て垂直に立てる。位置が決まれば、柱の基部にコンクリートを流し込んで固定する。これで基礎から立つ柱が出来る。ブロックは引き抜け防止の為。
この柱同士を梁で結束し、垂木を流して屋根をつければ終了だ。


一般的な基礎を作ってから柱を立てる方法とは違うけれど、ひとりで組み上げるにはこれが早く、それなりの仕上がりになる経験上の工法。これまでトラブルはなかったと思うから良しとしている。

ただ、竪穴式住居と変わらない工法なので、工事の途中を見られると若干の恥かしさがあるのが難点かな。


想像上の部品

2009-08-09 09:25:26 | 陶芸
便利な時代になったと実感。

ある部品が必要になった。口径が違う『ネジ込み金具のついたホース』を繋ぐ部品。「多分、世の中にはこういう物があるだろう」と想定しているだけ。

部品の名前、サイズ、価格、販売店の全てが判らない。
想像上の部品だ。

もしなければ、全体を見直す事になるので、結果として経費で数万~壱拾万円ぐらいの違いが出てくる。これは痛い。部品ならきっと、数百円程度のはずと見込んで探す。


ネットで検索をかけまくる。

名前はすぐに判明した。こんな名前は初めて。これからの人生で使う事がないかも。素晴らしい出会いをありがとう!

あとは、そのサイズだが、ホース先端の金具の口径が決まっているので、テキトーではいけない。
しかし、管のサイズの見方が判らない。1/2、1/4、3/8……。
「分数って…。 ????」


これまた検索をかけまくる。

分母は、1インチを8分割している事が判った。分母の2や4は約分の結果。全ての表記の分母を8にすれば比較は早い。

単位の読み方が判れば、あとは簡単だ。ホースにコンベックスをあてがって近似値を測定。

全てが判明した。


ズバリ!
探し物は、『1/2から1/4に変換する逆ブッシング』だ!
またの名を、メスオスソケットともいう。


信頼できそうなWebショップを探して注文。
素材は、ここはひとつ、グッと張りこんで……ステンレスとする。それでも安いが…。
近くの設備屋で取り寄せしてもらったほうが安かったかも知れないけれど、出かけずに入手出来る方が良いかと即決。


部品の代金が、612円。送料が500円。

う~ん、やはり微妙に高い買い物だったかも…。

まぁ、設備一式の見直しよりかは、早くて安いから良しとするか。


夏はこれからだ

2009-08-07 23:08:10 | Weblog
「暑っちぃ~~。」

でも、立秋。

手垢のついた言い回しだけれど、「立秋とは言いながら…」とか「今年は異常気象で…」とか。とにかく秋らしい。「夏はあったのか?」
「そろそろ日本は、四季に雨季を加えて五季になるのでは?」と、これまた陳腐な言い回しか…。


備前焼は粋筋からは、「冷え枯れた雰囲気に似つかわしい季節に用いよ」と言われる。
その為「形、格(焼き締めの立ち位置)などの作行きは、おのずと決まる」という意見には、ある程度頷ける。

でも、これが過ぎると人から自由を奪う。

もちろんルールがあるから、その中での自由が楽しいのであって、完全に自由だと面白くも何ともない事は先刻承知。あらゆるスポーツにあるルールは、それ自体が楽しみを生み出す仕組みになっているのと同じ事だから。


でもモノを見るのに、まず規制から入るのは、まだ見識に向上の余地が残っている証拠だと堅く信じている。茶道具で寸法を言うのは良いとして、意味不明な説もチラホラとお伺いする。自縄自縛。

作っている側の小生は、季節をある程度気にするけれど、通年仕様のアイテムも想定しているのが事実。
そして、「規制の中での自由を模索するのも、また愉しからずや」というスタンス。


さて、今日の立秋を境に、アチラコチラから色々な引き合いが聞こえてきた。
これは立秋だからだろうか?

…という想像の仕方自体が、まだ向上の途中の表れなんだろうな。


さぁ、仕事のペースを上げていこう!

…と、言いながらも暑さにぐったり。
菜っぱの肥やしですな。(『かけごえ』ばっかしの意。失礼)


そういえば肥料もやっていないのに、宗旦木槿(ソウタンムクゲ)が元気です。
茶花でもあり、夏の象徴でもあり…。
これから、まだまだ咲きそうです。

夏はこれからだ~~。