備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

窯出し日のお知らせ

2007-07-30 21:58:55 | 陶芸

毎日毎日、磨いております。そして水洗い。

液体を入れて使うモノは、水漏れがしない事を確認しておかなければなりません。
そこらじゅうに水を入れたモノであふれています。

さて、窯出し(売り出し)日が決定しました。

8月4日(土)・5日(日)に自宅にて致します。

何かとご多忙中とは存じますが、皆様お誘い合わせの上、お出かけ下さいます様、ご案内申し上げます。

また、売り出し日後も展示しておりますので、夏休み、お盆休み等の機会にいつでもお越し下さい。

あと、心配な事は、ウチの場所が分かるかどうか……。

小生のHPを参考にしてください。

 


ゴリゴリ… スリスリ… 

2007-07-26 11:38:42 | 陶芸
暑~!
台風も過ぎたことですし……、いよいよ、窯からモノを出しています。

備前焼は松をメインに木を燃やします。焼成後は、その灰や熾き(オキ)が付着しています。そして、表面には収縮の違いで石や砂が現れていますので、それらを滑らかにしなければなりません。
その為に、砥石やサンドペーパーで磨きます。ゴリゴリ、スリスリ、磨きながら「……!」とか「……?」とか、総じて濃厚な緋色を楽しみつつやっております。
その後、水洗いして……、水漏れ検査をして……。窯から出してきたものを一点一点仕上げていきます。手間のかかる作業です。しかも暑いし、埃っぽい!!


追い打ちをかけるように セミの鳴き声が、うだる夏を演出しております。
もう少しキレイに仕上げをして準備が出来次第、【初窯・窯出しのご案内】が出来るかと思います。 




グスターボ・ドゥダメル

2007-07-20 22:54:57 | Weblog

いやぁ~ ネットの世界は面白い。調べものをしている時に引っかかった。


かつての吹奏楽小僧ならばおなじみのバーンスタインの「マンボ」。YouTubeでノリノリな演奏を見つけた。

指揮者はグスターボ・ドゥダメル。ベネズエラ人。で、オケもベネズエラのオケ。見た感じでは、何かのユースオケかも知れない。正式な定期演奏会よりもくだけた雰囲気で演っている。よく演奏される曲なのだけれども、ここまで陽気なものは初めて見た。オケ全体が踊っている。指揮は見ない。踊っている指揮者がなんとかテンポを作っている感じ。
『のだめ』のライジングスターオーケストラのベー7(ベートーヴェン 交響曲第7番)を見た時以来の大笑い。しかもこっちはリアルなオケ。

『マンボ』も良いけれど、アンコール演奏(?)の『マランボ』も秀逸。
なんせ、パーカッションの降り番が踊る。スネアのスティックは回転する。指揮者が親指を立てる。アインザッツはバラバラ。チューバを頭上に掲げる。オーボエのベルアップ。ホルンを投げる。変拍子の表裏は不明。細かい部分で聞くべきではない。全体のノリ。明るい風土が生み出す健康的な音楽。フェスティバルなイケイケ。もはやホールでする必要があるのか、無いのか。それでもアリーナのホールがあるのが立派。どうも国の政策として音楽を奨励しているらしい。健康な魂に肉体は宿る。その逆もまた。

韓国は国を挙げて映画を作っている。世界に自国の事を理解してもらおうと考えた時に、何が有効なのか……。日本も文化的な国家プロジェクトを世界に向けて発信するべきだろうな。アニメやコミックばかりでなく、お子様文化ではない大人のもので……。


さて、ハチャメチャで大笑いしたベネズエラのオケだけれども、ブラームスのピアノコンチェルトNo.2やマーラーの3番はしっとりとした演奏をしている。


学生の時に、佐渡裕さんとウチのオケ(関西大学交響楽団)がブラームスの2番を演ったときもジャズってた。「ここはダウンビートっ!!」って佐渡さんが言うと、その方が自然に音楽が流れた。あの時に初めてクラシック音楽の楽譜を自分の内側に感じた。ノリの良いブラームス。ジャズ、ワルツ、マーチ……。細部の読み込みから全体を描き出すアナリーゼを学んだのはこの後だったけれど、ジャジーな観点は興味深かった。

踊る人といえば、佐渡さんも踊る人。自分のナチュラルなキモチを表現すると、自然とそうなるのだろうなぁ。

「細かさより全体!」
久々に忘れかけていた事を思い出したような気がした。


白地図か~っ

2007-07-13 19:41:12 | Weblog

台風が近づいている。窯自体は冷却中なので問題は無いが、窯出し予定日に台風がきそう。台風通過後に窯出しだな。

雨降りで、外作業が出来無い(…事にして)ので、日がな一日PCの前。久しぶりに【 HP 】の更新。地図が出来ていなかったのでイロイロと手直しする。グーグルマップを利用した。スタートは日本の遥か上空から。一応、世界中の人々にアピールする気持ちで。けれど、さすが山の中。目印になるものが無い。小学生の教科書の白地図か~っ。……カナシイ……。いかに田舎かは 【 コチラ 】を参照。
ちなみに、ドコモの携帯はキワドイ。

という訳で、自宅付近はお絵描きして自作。マウスだけで作ったのでイビツ。判るかな?
今まで、一度も迷わずに来られた方はゼロ。これで、多少なりとも改善されれば良いのだけれども……。

こんな場所でも、ヤキモノ屋相手の飛び込み営業は来る。流石やね~。


ゴーヤ

2007-07-11 21:52:59 | Weblog
仕事場の南側に、細君が日除けとしてゴーヤを植えた。
ひさしからネットを垂らして巻きつかせる作戦らしい。

昨年は、子供の夏休みの自由研究と称して『ヘチマ』だった。食べられないものに対して、末っ子(当時、幼稚園児)はかなり不服だった。……という事で、今年はゴーヤ。

我が家の子供たちは、幼少のみぎりからゴーヤを食べさせているので、あまり抵抗が無い。というか、むしろ好き。


小生の好みは、冷奴の上に、生のままゴーヤをおろし金で擂って、カラシを乗せたもの。みどり酢をもうちょっとサッパリさせた感じ。色合いも良く涼しげ。食べる直前に醤油をかける。かなりオススメ。しかし、これまでに多くの賛同いただけていない。小生が鈍感なのだろうか……。

ひとつポイントがある。早く採った若いゴーヤは使わない事。少し生らせたまま大きくなった頃が良い。まっ、人それぞれか……。

『亭主の好きな赤烏帽子』というが、細君は敬遠している。



窯焚き終了

2007-07-09 09:16:47 | 陶芸
8日間の窯焚きが終わりました。

大きなトラブルもなく順調に温度は上がりました。横焚きメンバーの皆様の的確な判断と動きに深謝!

今、窯は静かに徐冷しています。その過程で、『色』が決まっていきます。こればかりは薪で焚く窯では手出しできないので見守るしかありません。まさに自然の力です。うまく冷えて欲しいものです。

次回への課題や可能性、窯の特徴など得るべき点は大いにありました。
しばらくの徐冷中に頭の整理と休養をして、窯出しに望みたいと思います。



そういえば、小学校の時に先生が「遠足は家に帰るまでが遠足。」と言っていた。
それで言うと、「窯焚きは常温にかえるまでが窯焚き。」なんだろうな。

おんなじ事やなぁ~。(違うか……)


さて、やるか。

2007-07-07 12:13:30 | 陶芸
窯の温度が1050℃を超えた。

いま、ちょっとしたおセンチな多幸感な状態にいる。言い換えればハイな状態。

明日、横焚きをする。明日にかけて、火前の正面の仕上げにかかるが、最後の横焚き終了までの体力を温存しておかねばならない。
その為、いつもは昼間を自分で焚いているけれども、『助っ人』を頼んだ。その間、チョット仮眠。で、その寝酒にビール1本呑んだところで、何故かイロイロなことが頭に浮かんできた。ヤキモノを始めたきっかけ。そして、師匠、先生方、先輩……。この一週間ズーーーーッと手伝ってくれた(無償!)友人には特に!おかげで、夜は完全に熟睡。普通、初窯ではこんな事は無いと思うケド……。安心して眠れる。


本当にありがたい。


でも、これからが本番。
はっきり言うと、焼きに関する事柄は今からが一番シビアな段階。煙、引き(空気のスピード)、熾き……要素は様々。そして、横焚きメンバーのコンビネーションも……。

いつも思う。横焚きはジャズのセッションと同じ感覚。
アッチとコッチの掛け合い、バンマス(オケでいうコンマス)のやりたい方向。その人の性格、クセ……。




師匠がいつも言っていた。『横焚きのときに、その人の経験が全て出る』と。
とりあえず、落ち着きを持ってやりたいと思う。そして出来るならば、今思っている不安要素が出ないよう、ラッキーな事がおきるように願う。まぁ、強引にテクニックでねじ伏せることが多々あるのだけれども……。素直に上がってもらうのが、一番ありがたい。

良いセッションで良い結果が出る事を願っている。

でも、ちょっと寝よう。
今のハイな気分のままでは、判断を間違えそうだから……。

いい夢、見れるかな?



窯を守るもの

2007-07-06 01:10:41 | 陶芸
現在、温度計は777℃です。焚火の裸火とさほど変わらない温度。

今からいよいよ窯という構造物を介して1200度を超える温度まで達します。1500年ほど昔の最先端技術の賜物です。

さて、伊部在住の焼物屋さんから、初窯のお祝いと称して、『おふだ』を頂きました。多くの備前焼の焼物屋さんの窯にはこれが貼ってあります。おふだは、備前市伊部にある神社のもので、ヤキモノに縁のある神さまが奉ってあります。
まさに火の用心です。窯のお守りとして貼りました。


最近、窯ではイロイロな虫に出くわします。
珍しいものでは(岡山で見るのは初めて…)オオムラサキ。そういえば、山に榎(えのき)の大木があった。
明け方には、ミヤマクワガタが飛来。

ちょっとキモチワルイ系ではカマドウマ。小生ご幼少のみぎりにはベンジョコオロギと言っていた。半透明で、寸詰まりの虫。
ただ、「このカマドウマを『窯堂守』と書く。」という一節を読んだ時には、「なるほど!」とは思ったけれど……。

本当に窯を守っていただきたい。








はじめチョロチョロ

2007-07-02 01:30:50 | 陶芸
窯に火を入れました。

日ごろの神様への疎遠をお詫び申し上げつつ、お神酒をお供え。
自分の中では、それなりに厳かな気持ちで点火。

予定では8日間ほどの窯焚きです。
急激に温度を上げないようにじっくりとスタートです。

温度が低いうちに草刈りやら溝掃除やらの環境整備をしようと思う。
温度が上がってくると忙しくなるので……。

ブログの更新も出来るかなぁ?

かがみ

2007-07-01 01:25:59 | 陶芸
窯の正面、出入り口兼用部分の焚き口を作る。

久しぶりに作るので、どうだったか思い出しながら作業。
頭の中の記憶よりも「何か違う」という直感と手の記憶で作る。

さて、深夜に火が入った……。不安要素も多いが、後は上がりに向けて焚くのみ。がんばろー。