築窯予定地の斜面に生えていたカシ、クヌギ、コナラ。
伐採したあと、燃料とする為に割木にする。雑木は なかなか乾かないので、
積んで半年~一年置いて、乾燥させる。この乾燥時間も製作には欠かせない時間。
割り木の水分が、作品の『緋色』に影響するし、窯の温度の上がり具合も左右する。
一口に雑木といっても、種類によって違いがあり、カシは松に比べても かなり火力があり、クヌギは、オキを作りやすい。
灰の成分がそれぞれ違うので当然、自然釉の色も異なってくる。サクラなどは、ピンクに発色することもある。
現在は、赤松オンリーのように言われる向きもあるけれど、昔々、流通が不便な時代には、手に入りやすい木を使ったであろうから、雑木も使われていたと考えるのが自然だと思う。
ただ経験的には、赤松の炎の伸びや安定性、焚き易さはピカイチ。燃料として優れている。
ドングリがなる雑木は、伐った後に ヒコバエが出るので燃料の再生産には優れている。
これから、雑木が 見直されることもあるだろう。