備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

サワラのぺペロンチーノ叩き

2017-03-28 20:11:50 | 料理・食材


サワラを頂きました。岡山においては高級魚です。

22歳で初めて刺身で頂いた時には「っ!!」でした。
甘く、ねっとりして、淡い味、柔らかな食感、香り高く……。

頂いたのは本職の方から。その時に「必ず火を通すこと」と言われ「塩焼きが美味しいよ」ともアドバイスあり。
しかし、数日前にこのお店で塩焼きを頂いたので悩む。ピンク色なのはまだ鮮度が良い状態である。

火を通しつつ、美味しい料理。
味付けは、ギリギリまで引いて……。


う~~~む.....。 ( ˘•ω•˘ ).。oஇ


冷蔵庫の在庫メンバーと相談。酒瓶チームとも顔を見あわす。

決定。
『サワラのぺペロンチーノ叩き』にする。(例によって名前はテキトー)
塩焼きはどこへ?

まずは基本。オリーブオイルにガーリックと赤唐辛子投入。

焦げないうちに唐辛子は除去。

我が家に伝わる「鳥皮魚身」の合言葉により、焼く順番は身側から。

キンツバを焼くが如く丁寧に。

冷蔵庫の在庫メンバーに、岡山のマッシュルームさんが!

勿論、参加。


暫し後に焼き上がる。皮はパリッと。

ケッパーさんもご在籍でしたので、これまた参加。
味付けは、塩胡椒のみ。あと、追いオリーブオイル~~。
アレンジ塩焼き!・・・・・・というのは無理があるか。


ぺペロンチーノな香りに期待と食欲が高まる。
取り急ぎアペリティフ!
さぁ、『酒器の勉強』タイムだ。あぁ、なんてツライ日課……。

出所が同じビールもこの機会に参加する。新作らしい。

家で瓶ビールって久し振り過ぎるなぁ。瓶というところに贅沢感があるなぁ。昭和ならよく見かけた光景なんだけど。

あぁ、ありがたや。
あぁ、つらい。


いやはや、有難う御座居ました。 m(_ _)m






















出会いのパスタ?

2017-03-13 22:08:26 | 料理・食材


季節の変わり目。出会いの季節。
名残と走り……、うん、食材の話。

先日、「普段のイケイケドンドン料理を反省して、少し丁寧かつ小奇麗に作るかな……」と思い立つ。

子供達のリクエストにより、お題はパスタである。
食材は、鴨、蕪、菜の花など冷蔵庫にご在宅中のメンバーで。なんとなく季節の変わり目っぽいなぁ。


本日の料理名は『出会いのパスタ』だな。(既にテキトー)


蕪。
名残りの食材。よく洗って皮付きのまま鶏がらスープで火を通す。


鴨の抱き身
名残り惜しい食材。形を整えてラップに包んで完全防水でお湯の中へ。冷めたら脂側だけに胡椒をまぶしてフライパンで焼き付ける。
パストラミっぽい何かはである。(写真は忘れた)

菜の花。(チンゲンサイの菜の花)
春の走りですなぁ。パスタを茹でている鍋に引き上げ20秒前に投入してパスタと一緒にザルへ移す。
ザルに移した後は、そのまま蒸らすが如く・・・・・・放置。(写真は忘れた)


さてさて、役者は揃った。
ひとつづつ調理したものを最後にあわせていこう。煮物料理なら『焚き合わせ』ってとこだな。


フライパンの中であわせよう。フライパンに『アーリオ・オーリオ』の要領で、オリーブオイル、ニンニクを投入して香りを出す。要は『ぺペロンチーノの赤唐辛子抜き』。
ここに『ままチョビ(ままかりのアンチョビフィレ風)』も刻んで投入。

ふとタコがご在宅中なのをお見かけしたのでご一緒に。

完全にヒラメキであるが、タコが縮まないように少し温度を落とそうか……。

パスタを入れる。
むっ、油が少なかった! いや、パスタが多い……。ヤバイ! 緊急事態発生~~~~~~。

この場合、よくやる方法。但し我流。
油の追加ではなくマヨネーズを入れる。徐々に加熱されるようにパスタの上に掛けるのがポイント。鍋肌に直接触れさせるとエグさが出る。入れ過ぎ注意。
そして、このまま混ぜるとモッタリとした食感と味になるので、中和させる為にレモン汁を入れる。多目でも大丈夫。
するとマヨネーズによる油の追加と同時にコクが出て、レモンの爽やかさで味が立つ。
最後に極微量の醤油。味の奥のほうにあって気付かないぐらいで良い。醤油が入ると味を丸くするというか全体を繋ぐ感じがする。たぶん……。

決して、マヨラーではないけれど、なかなか有効な応急処置である。


ん~~~~~~? 丁寧な料理は何処に行った? 完全にエマージェンシーな料理じゃないか。

どうもタコのあたりから予定が狂ったなぁ。.....( ˘•ω•˘ ).。oஇ


ともあれ『タコと菜の花のパスタ』が出来た。蕪と鴨をトッピング。最初の料理名『出会いのナンチャラ』は忘れた事に……。

細君に「見掛けは良いね」と、多分(?)お褒めの言葉を頂く。

当初の目的『小奇麗』はクリア出来たか……。(ここで経験上「味はどないやねん?」などと口走ってはいけない。家庭平和の為、お口はチャック)


赤ワインを添えて、ハイ、自画自賛。 Ψ(`∀´)Ψ


デザートは『ベリーのタルト』を。知り合いの店のもの。

目が醒める酸っぱさ。レモンより酸っぱいけれど美味しい。

デザートに助けられて、本日は好評にて終了。


それにしてもプロの料理人って凄いなぁ。
安定しない自然の食材を相手に、日々安定させた料理に仕上げるスキルとセンス。
家の料理は、たまにホームラン打てば少々の失敗は許してもらえるけどねぇ。


いやはや。また頑張ろう! (←仕事、頑張れ! 自分)
















カモ半襟

2017-03-02 14:48:16 | Weblog


過日の事。
カモフラージュ柄の角帯を入手した。しかし、これだけを締めても面白くないので半襟をカモフラージュ柄にする事にした。
半襟は、いわば布きれである。長着(着物)の下の襟元だけに柄が見えるもので、襟の汚れ防止と色目の変化をつける。
ちなみに、これを着る日は山間の温泉地『湯郷温泉』にお出掛けであって「ジビエがお目見えするかも…」という事でチョイスしました。ミリタリー調狙いではございません。


日常的に着物を着る方にとっては、なんて事ない半襟付けであるが、田舎暮らしの男モノとなると少々ハードルは高くなる。
まず、製品として売っている半襟は圧倒的に女性物であって男物は僅か。しかも柄モノ……。それ故、半襟そのものを探す事は最初から放棄した。
となれば、いつも通り。

「売ってなければ、作ればいいじゃない」


いそいそと最寄(25km先)の手芸屋さんへ出向く。生地を探すが、薄くても透けないものとなると無い。
デニム地にプリントされたものがあった。やや薄いデニムながら縫うのは苦労しそう。しかし、まだ寒い時期なら厚みがあっても良いだろうと判断して、最小単位100cmを購入する。
半襟のサイズは襟を包み込むだけなので、概ね15cm×100cmもあれば良い。

一緒に、針と糸も購入しようとするが、あまりにも用途別になっていて、果たして何が適当なのかサッパリ判らない。

店員のお姉さんに先ほどの布を見せてお伺い。最終的に色で決定。

さて、裁断。15cm幅で布を切る。
実は、やきもん屋は布を切るのは得意。桐箱に付帯する布を切る事は、弟子の頃からやっているので裁断キャリアは長い。ただし直線に限るが。

長さ





短辺側を少し折って、ザーーーーと縫う。ほつれ防止である。

裁縫キャリアは、裁縫仕事シーンが多い最近の朝ドラを見ている程度である。うむ。久し振りだ。
我が秘技『なみ縫い』が小学校の宿題以来に炸裂するぜ。お手のもの……ではないが、なんとかなった。

あとは長襦袢と半襟の中心を合わせて縫い付けるだけ。簡単。
出来上がりを考慮して見える側を先に縫ってしまう。問題が出れば裏側で誤魔化そう。これぞ大人の知恵であるな。

長辺を折り返しつつ、マチ針を打ちまくって……。う~~む、マチ針の打つ方向もあるのだろうが……知らぬッ。
怪我をしない事が最優先。我流上等。いざっ!
なんとかなった。

まぁ、布を軽く縫い付ける程度の事であって、大騒ぎするようなことではない。
なんとかなる。いや、なんとかしたっ。 Ψ(`∀´)Ψ


さて、写真は撮り忘れたので、全体写真を。

「やきもん屋を探せ」状態で失礼をば。
この日は、着物にショートブーツだったので靴下着用。以前に見つけていたカモフラージュ柄である。


それにしても今の『男着物』って柄が楽しくない。せめて帯ぐらいはファッションとしての『遊び』が欲しい。
もっとも自分には、従来から着物業界で言われている『裏勝り(うらまさり=裏地に凝る)』の趣味は無いし、気兼ねするほどナイスな高級品も不要なので業界的にニッチな対象なのかも。
自分の想定がイレギュラーかも知れないが、普段着~お出掛け対応ぐらいで丁度良い。洋服でいえば、普段着~スーツぐらい。
一番多いのは、『チノパン、ボタンフライシャツ、ブレザー』のややカジュアル・テイストなので、それと同格ぐらいで色柄や素材に洒落っ気のある和装が希望なんだけどなぁ。

街中に住んでいれば、需要も供給もあるのだろうが、山暮らしではなかなか難しい。しかし、工夫次第で楽しむべきところか。
「たまには違うモノ作りも楽しかったぜ!」というお話。


折角、半襟をつけたので、しばらくはこれでウロウロするかもね。