備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

オヤヂの気まぐれ・飯蛸のリゾット

2013-03-29 20:43:47 | 料理・食材


春。食材のバリエーションが一気に増える時期。

新鮮なワケギを頂きました。定番料理は酢味噌和えとか白和えかな。和えるお供はアサリも良いしタコも良い。
岡山では寄島あたりの手長蛸(テナガタコ)が良い時期。足が細くて柔らかさと甘味があって優しい料理に抜群。
今夜は手長蛸で一献だな。(^。^ゞ

所用で外出したので、夕刻に(日本酒の口になりつつ)魚屋さんへ行く。
しかしながら、店先で「おぉ!」という出会いがない。しばし思案六法。 ん? 六歩か? 六方か? それ自体にも悩み出す。

品選びと関係ない悩みを伴いつつ悄然としながらも、飯蛸(イイダコ)を発見した。かろうじて息があるぞ。
典型的な男女格差のある価格表示を見ながら、同性のよしみがある方を購入する。
大きいサイズ2匹360円を半額割引で。例によって単価計算(するまでもなく)@90円です。安い!


概ね拙宅の食は、オヤヂの気まぐれコースというか『気まぐれアラカルト』です。
和食にするべく食材選びをしたものの、帰宅後に気が変わった。蛸はリゾットにしよう。

気まぐれのほとんどの理由は、その日に呑みたいものによる。
今日は急に食後にウイスキーを呑みたい気分になってしまった。良いのを頂いたし。

(差し障りがあるといけないので多くは申し添えませんが「有難う御座居ます」と一言御礼をば。 m(_ _)m )


ということで、本日の締めは、ウイスキーの方向へ持っていきたい。

もともとのスタートであったワケギは『ワケギと鶏の何チャラ・バルサミコ風味(要はテキトーに炒めた)』として、『何チャラの何チャラ』を数品経て締めへと至る構成にする。(いや、無計画だ)
飯蛸は大きかったので、1匹は最初からソースに放り込み、もう1匹はオリーブオイルで炒めてトッピングする段取り。

リゾットに至って、子供達はチーズを載せてオーブンへ。
小生は『蛸と新ジャガのオリーブオイル炒め』をツマミにする。もちろん子供達にバレないよう、こっそりとリゾットにONする小細工で。


美味しゅう御座いました。


ところで魚の数える単位は、息をしていると○【匹】、していないと○【尾】なんだけど……蛸も?
判然としないのは、酔っ払っているからか。……考える気にもならない。
で、結局ロッポかロッポウかも。


さて、良い酔い心地のうちに明日の搬入準備をしよう。
 
(明日のお昼は、うどんが良いな)



荒巻鮭あります

2013-03-25 12:35:42 | 陶芸


『柊鰯(ひいらぎいわし)』君が想像していた位の健闘ぶりを果たしたので、まぁまぁ良かったです。


ん~~と、荒巻鮭の新物って今の時期じゃない気がする。
しかも産地って……いや、そもそも焼けてるし。

過日、イワシばっかり作っていた時に気まぐれに「サケ科の魚も作ってみよう」と思って作りました。
サケ科は脂鰭(あぶらびれ)があるので見分けが付きやすい魚ですしね。

サイズ的にはアマゴの子供ぐらいですが……個人的にアマゴって好きなんですよねぇ。
綺麗し。サツキマス(アマゴの降海型)も美味しいし。
ただ、備前で赤い点々を表現すると……ちょっとグロいかも。なので銀色に近い色を狙って焼成。

まぁ、話を大きく盛り気味に、ここは馴染みのある「鮭」と言う事で御容赦。m(_ _)m

あれか…、ちょっと切り取った部分を作って『立体版・高橋由一の鮭』を狙うとか。
いや、既にあるだろうな。樹脂素材で作ったならミュージアムショップ向きアイテムだろうし。


閑話休題。


さてさて、柊鰯ですが、何だか好評な手応えもありますので製作ラインナップに加えるかちょっと考慮中です。
備前焼の魔除けアイテムって、そういえば無かったかもなぁ。

作るか……。


備前陶心会展、40パーセント終了

2013-03-24 23:54:55 | 陶芸


本日、備前陶心会展(天神山文化プラザ・明日香画廊)は終了致しました。
天満屋・高島屋・晴れの国おかやま館(敬称略)は引き続き会期が残っております。
5会場のうち2会場が終了致しました。


メイン会場であります天神山文化プラザでは、毎回アンケートを頂いております。
アンケート内容は、特に気に入った作品・感想・コメントなどです。

そして、お気に入り作品の得票数を集計し『上位10名の作家からお客様へ抽選で記念品進呈』という段取りになっております。
只今、その集計を行っております。(画像処理により御芳名、御住所は塗りつぶしております)

アンケートに御協力いただいた方のお楽しみという事で、集計結果は……ヒ・ミ・ツ。
小生が「良いなぁ」と思っていた作品も上位に入っておりました。


あっ、拙作を選んで頂いた方には特に厚く御礼申し上げます。

コメントで拙作の「何処が『角』なん?」という感想も頂きました。
次回のキャプション書きの参考にさせて頂くという反省を持ちまして、「敢えて申し上げない」という事に致しとう御座います。
また逆に、小生と違った角度から考察をされた方には敬服しきりで御座います。
「まぁ、お互いにニヤニヤ出来たかしら?」と嬉しく思います。有難う御座居ました。


さて、昨日は天満屋アートスペースに一日中居りましたが、5会場全てを廻られている方もいらっしゃいました。
「スタンプカードでも作って差し上げれば良かったかしら?」と今になって思っております。
有難う御座居ました。


重ねて申し上げますが、天満屋、高島屋、晴れの国おかやま館(敬称略)は引き続き展示中です。
是非、御高覧承りますれば幸いで御座います。m(_ _)m


来年のテーマは『空間』です。

さてさて、如何するかのぅ……。




オヤツの最中(もなか)

2013-03-22 16:13:19 | 料理・食材


春は桜。

今年は桜の開花が早いようです。
関東辺りでは1週間ほど早くて、宴会の前倒しやら急遽予約が入ったりと飲食関係はバタバタと動きがあるようです。
拙宅の周りはまだまだ。


母方の実家近辺は関西でも有数の桜並木の名所で、休日には桜を見がてら川沿いを歩いたものです。きっと今年も凄いでしょう。
一方、育った場所は海の近くで桜並木はありませんでした。
この時期はイカナゴ・ハイシーズンで、魚屋さん通いが主婦の務めという土地柄でした。

子供達は荷物持ち(イカナゴ運搬業務)に駆り出され、放課後に同級生女子と魚屋で会う面映い事もありました。
買い物待ちの間に、店の端っこでスタンバイしつつ魚を眺めていると真鯛が桜鯛と称されて、なかなか高値であったのを漠然と記憶しています。
桜並木はありませんでしたが桜鯛はしっかり並んでいました。

「同じ命でも一匹の価格差が凄いなぁ」という単純な感想をイカナゴとタイを見比べつつ毎回繰り返していました。

そして、イカナゴ満載のビニール袋を両手に提げての帰路、タイミングが良いと御座候(回転焼)などをお駄賃に頂けたりするのも楽しみでした。
両手が塞がっていて食べにくかったのが御愛嬌。

ということで、毎年、桜開花のニュースを見聞きすると、美しい桜並木とともに醤油の香りと魚屋さんの店先の光景がセットになって脳裡をかすめます。


さて、本日のオヤツは鯛の形の最中。
明石の老舗和菓子屋さんのものです。
桜鯛とは書いていませんでしたが、きっとそういうことでしょう。


梅は咲いたが桜はこれから。花は咲かずも『花より団子』。
「夜は桜鯛あたりで一献希望ですなぁ」……と思いつつ、桜色の鯛をしばし眺め……頭からガブッといきました。





明日から備前陶心会展

2013-03-18 19:06:24 | 展覧会・ご案内


本日は、備前陶心会展の搬入がありました。

今回はその他の会場もあり全部で5箇所同時開催ですので、それらも一気に集荷搬入。
朝一旦、出かけてから「傘を忘れたなぁ~」と思って呑気に家までUターンしたら、仕事場に肝心の搬入すべきモノも忘れていたし、展示用品も忘れていたし……で、最終的にベルトを忘れたけど。

とにかく、会場に着いてバタバタと仕分け。


搬入後、有識者、後援の各企業やメディアから代表をお招きして審査会。

今回の審査では、同数票が多く決戦投票が数回に渡って行われました。
審査後の講評を聞きながらの所感としては、「判りやすいテーマ(今回は『角』)をいかに表現するか、または裏切るかという作り手側の工夫を心地よく見て頂けたのかな」という点です。

無事に各賞が決定し明日の初日を迎える形となりました。


さてさて、先日からの鬼のドット絵はこういうことに……。



タイトルは『ひいらぎいわし(柊鰯)』です。

えっと……『岡山エフエム放送賞』を頂きました。
えっと……賞金がつかないのが残念です。(小声)



ドット絵の日

2013-03-16 15:14:28 | Weblog


昼から画像製作。

『角大師魔除け札(wiki)』です。
鬼の絵を柱や架梁に貼っておくと、「ここには、既に鬼が居るから入らないでおこう」という事で魔除け、厄除け効果があるという伝えです。
もとは、平安時代の天台宗の僧・慈恵大師(良源・元三大師)が描いた『厄除け』ですが、今も民家に貼ってあったりします。
良源は最澄直系ではないものの天台座主まで駆け上がり、比叡山延暦寺中興の祖といわれています。(今、知った)

もと絵は家に掛けてあった三徳山山仏寺の札で、トレースしてマウスでコチコチとドット絵で描きました。
ペンタブレットがこういう時だけ欲しいなぁ。版画的に欠けをつくったり大変じゃったわい……。
(著作権も版権もお咎めなしと思いますが、一応、非商用ですから)

指先仕事の直感だけなので椅子に胡坐を掻いて半分意識が飛びつつ。
たぶんエクトプラズマが空高く翔けていたと思う。
拡大したり全体を見たりしつつ、ひたすらコチコチ。指が攣りそう。
久しぶりに『名古屋撃ち』という単語を思い出しました。(関係ないけど)


これを板に貼って手製の垂撥(すいはつ)を作ります。
この手作り感が良いかどうかは、ちょっと賭けでありますが。

で、このお札は更に加工しますが、一時保存、一時休憩。
疲れた……。ブログ書けたから良いか。


え~~と、お気づきの向きもあるかと思いますが、今日は『かけ』縛りです。

『架、描、駆、掛、欠、掻、翔、賭、書』


(つまらんなぁ。きっと、疲れてる。というか、数字から開放されて文字の世界に浸りたいのだろうな)


【予告】 備前陶心会展

2013-03-15 18:28:59 | 展覧会・ご案内


毎年恒例の備前陶心会展です。
総勢44名の展覧です。

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タイトル : 第44回 備前陶心会展 『角』
会場 : 天神山文化プラザ 第2展示場
日時 : 3/19(火)~24(日) 9:00~17:00 (最終日15:00)
入場無料

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毎年、展示テーマを変えながら行う展覧会です。
今回は『角』。

『角』の読み方は「かく・かど・つの・すみ」などがあるので、皆さんの解釈でイロイロ出てくるかと思います。

そして、この度は『天満屋、高島屋、明日香画廊、晴れの国おかやま館(敬称略・順不同)』の各会場にても同時期に展覧会を致します。

尚、晴れの国おかやま館ではカップの展覧が先行で始まっています。(25日まで)










各会場、皆様の御来場をお待ちしております。


自分の展示方法をボチボチ決めないと。
今回の出品は、モノよりもキャプションの作文が肝心かも。
文章でテーマに結びつけるという強引さ。(割と毎回の事かも)

さてさて、如何なりますやら。



サンシュユ

2013-03-14 21:53:25 | Weblog
拙宅のサンシュユ(山茱萸)も満開。花も実も可愛らしい木で数年経っている。

花も実も可愛いという事は、その両方を花材として使えるので業界的には有難い。(う~ん、ケチ)
剪定の時期があるとは思うけれど、「大きな枝を展覧会で使いたい」という希望があったので春まで放置。
先日の個展では会場に蕾のついた枝を鋸で挽いて持っていった。まだまだ切るべき枝は沢山ある。

ひとまず花を使う予定も終わったので、ぼちぼち大胆に切ってしまおうかと考え中。
本命の椿に干渉していて差支えがあるし。

そもそもは、椿を背丈ぐらいの垣根に仕立てて、サンシュユは丈を高くして椿の上で花開くようにして……という美しい計画があったんだけど、なかなかねぇ。

後楽園にある生垣のひとつが開花季節の異なる木の混植で作ってあって好きなんだけど、アレはアレで難しいのね。
と、言う程も手を入れていないので結果は当然の事。
まぁ、自然に任せてノビノビさせてます。


さて、何処まで伸ばすかなぁ。




陶器のお茶会へ向けて

2013-03-13 15:07:31 | Weblog


来月、湯郷温泉アートプロジェクト『陶器のお茶会』に参加します。

昨日、初めての全体会議がありました。大勢の作家さんや関係者がいらっしゃいました。
その中、会議場所をグーグル先生が詳しすぎて、その会場の支所へ案内してくれるという微妙なミスから遅刻。
まぁ、仕方ないので衆人環視のもと唯一空いていた司会席に堂々と座りましたとも。ええ。
しかも目にも鮮やかなオレンジ色の服で。(心臓弱いのにさ……)


さておき。

このプロジェクトは、マップを片手に温泉街を周遊していただくというプロジェクトです。
以前から『ガラスのクリスマス』という企画を冬にしていましたが、今回は春の『陶器のお茶会』の第一回目です。

展示は温泉街に点在する店舗5箇所・旅館ホテル11箇所で、参加作家は岡山県内で製作するヤキモノ屋さんです。


■陶器のお茶会
4/6(土)~21(日)
湯郷温泉街一帯


小生は、ガラス作家の店舗を3人でお借りします。



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日時 : 同上 4/6(土)~21(日)
場所 : グラススタジオTOOS 岡本常秀さんのギャラリー
作家 : 加藤直樹さん、小峠貴美子さん、渡邊琢磨
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それぞれ特徴ある展示があると思います。
加藤さんのピーマンも小峠さんの染付豆絞り柄もとても素敵で好きなので楽しみです。

会議後、ギャラリーで何となく打ち合わせして、昭和の味わいがある湯郷の街を散策(これが一番楽しくて長時間ウロウロ)しました。



会期中に様々な企画もあります。

●『湯郷温泉和祭』
・雛流し
・舞妓体験
・楽焼き茶碗作り・焼成
・野焼き
・野点

予約の必要なものもありますので、詳細はhttp://yunogo-touki.jimdo.com/で。



今回は、3人で共通テーマの展示スペースを設ける事にしていますが、当然、備前では窯が間にありません。
ということで急遽、何と加藤さんの窯に入れて頂いて焼成します。
プチ・タイトスケジュールもさりながら、いつもよりも高火度焼成にちょっとワクワクとドキドキ。
「手持ちの一番耐火度のある土で何か楽しいものが作れないかなぁ~」と何となく考え中ですが、まだ未定。

窯が小さいと直前まで悩むことが出来るので「これって幸せなのか辛いのか……」初めての経験です。




会期終了致しました。

2013-03-11 01:54:07 | Weblog


会期終了致しました。
通勤も終了です。ふ~、ヤレヤレ。

御高覧頂いた皆様、差し入れを下さった皆様、お買い上げ頂いた皆様、誠に誠に有難う御座居ました。m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m
そして、倉敷のディープな夜も堪能致しました。会期中に3軒ハシゴは稀。有難う御座居ました。
別の日には初めて行った居酒屋さんなのに、暖簾を潜った瞬間に名前を当てられて腰を抜かすサプライズも。
何故そうなったのかを理解するまで、かなり「……(-_-)?」でした。

恐るべし倉敷の夜。


展覧会は終了時間まで多くの方々にお越し頂きました。

う~~ん、今回はよく喋った。
ここひと月の引きこもりの反動か、観光地のウキウキ具合が感染ったのか。単なる性分か。
会期が進むにつれ、話のネタも随分こなれて構成に磨きが掛かった手応えを実感。(なんか趣旨が間違っている気がする)

また、初対面ながらこのグダグダなブログを御存知の方もいらっしゃって、ハズカシイやらなんやら……え~~と、なんかスミマセン。こんな人で。

近所でグループ展をしていた関係もあって、色々なジャンルの作家さんの訪問もあり楽しいひと時を過ごしました。
色々と勉強になりました。素直に感謝です。


搬入・搬出では、バタバタして画廊スタッフの方には遅くまでご迷惑をお掛け致しました。什器持込みだったし……。
とりあえず、帰宅して荷物を降ろして終了。「片付けは後日~~」で、「まずはビール!」と相成りました。


さて、明日からは案件が山積みです。一週間留守にするとなんだか溜まるなぁ。
という事で、また明るい引きこもり生活の始まり。


番犬福助くんとの散歩も再開です。一番福助くんがヤレヤレと思っているかも。