備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

ツッパリ君登場

2006-09-26 09:09:13 | 窯作り・窖窯について

竹カゴが緻密になる前に、内側にツッパリを入れていく。

いわゆる斜交い(はすかい)です。これも例によって アテガイ大工でやっていく。

竹カゴの目の隙間から 木を差し込んで適当な長さのところでカット。
斜交いと竹をジョイントして出来上がり。

この斜交いをしっかりと入れることによってレンガが乗っても 壊れない安定した構造物となります。

この後、竹を更に緻密に編んでいってカゴが出来たら いよいよレンガの積み上げ再開。

最近、運動会やら子供会やらで忙しくて窯作りが 進んでいなかった。


ちょっと ストレスになっていたのだろう。
滅多に覚えていない夢の中でも レンガを積んでいた。
しかも 些細なところで 結構悩んでいたりして……。

夢見が悪い。目覚めが悪い。
夢そのものがストレス。朝 起きた時点で 「疲れた~」

 


彼岸花

2006-09-22 09:31:51 | Weblog

秋のお彼岸になると 必ず 彼岸花が咲く。
正確に その時を知って花を咲かせる。


もともとは、凶作のときの救荒食として植えられたもの。
その為、わざわざ場所を必要としないで畦に作られる。。
遺伝子の関係上 種子が出来ないので、繁殖するには
人間の手で 球根を移動させる必要があります。
もっとも土砂崩れで 勝手に広がる場合もありますが……。

だから、彼岸花が あまりにも多い地域は
昔から作物が豊かでない地域ということになります。

彼岸花の群生地を見ても 「キレイネ~」という前に、
どうしてもそういう目で 地形などを見てしまうのが
現場主義の癖。


救荒食といってもそのままでは食べられません。
アルカロイドという毒があるので、食べる為には、
水で晒して…ということを何回も繰り返します。

水の底に溜まった白い粉を
団子に入れたりして、増量材として使います。
トチの実団子もそういう意味では同じ事。

飢饉のときに 毒のあるものを工夫して食べる為には
何人もの犠牲があったと思う。

小生が 彼岸花に マイナスイメージを持つのは
『お彼岸=お墓参り』というお日柄だけではないと思う。


サツマイモが広く作られるようになると
救荒食としての意味がなくなり、
今は 眺めて 「キレイネ~」とか、言えてますけど……


先人への 手向けの花か……
真っ赤な色、真っ白な色の彼岸花が秋風に揺れています。


冬茹(どんこ)

2006-09-18 11:18:33 | 料理・食材

忙しさにかまけていたが、
自然の変化は 個人の都合を考慮しない。

数年前に 窯場の山の木を伐採した折に、
太いものは、窯焚きで使うとして、
細いものはキノコのホダ木としていた。

シイタケが 割と成績が良い。
春秋に出てくる。

あまり傘が開いていない丸いものを 『冬茹(ドンコ)』という。
年に2回の 春の冬茹 と 秋の冬茹。
焼いて美味しいのは秋の冬茹だと思う。
定かではないが 水分量の違いでもあるのだろうか。

ちょくちょく ホダ木を覗いては採取。
美味しく戴いています。

タイミングを 逸すると、
フライパン一枚分の
巨大なシイタケ ステーキとなってしまいます。

これから、山では、ジイタケ、マツタケ……と続いていきます。


最小のアーチ部分

2006-09-16 13:20:45 | 窯作り・窖窯について

窯の入り口部分。
アーチで作る。
窯のパーツとしては 一番小さなアーチ部分となる。

しかし、ドームとの接合、出入り口、焚き口、加重の大きさ……と、役どころが多いアーチである。

その為に、小さなノウハウが色々とあります。


今回 特に注意したのは、焚き口を作ったときの強度を増す構造。
レンガでふさぐ為に、レンガのサイズで作ること。一輪車が入れられる横幅 等々。

レンガをのせ始めると 重量が かなりかかるので丈夫に作り、かつ、動かないように設置。

インパクトドライバー使いまくりで ガチガチにしてある。とりあえず 乗っても 踏みつけても問題なし。後は カゴが編めたらレンガをドンドンとのせていけば良い。

なかなか時間がかかっていますが、安全第一。丈夫第一

自分のせっかちさと調整中。

 


ふぞろいな竹たち

2006-09-10 08:45:30 | 窯作り・窖窯について

竹割り工程。
竹カゴを編む為の竹を割る。

竹は、孟宗竹(モウソウダケ)。
肉厚で強度があり、いい具合のしなり。淡竹(ハチク)は節のスパンが長く、きれいなアールが描けない。

隣の家の荒れた竹やぶから、竹を切り出してくる。歩きにくいので 薮から棒を出すのは結構疲れる。理想を言えば、元から先にかけて太さが均一な竹。しかし、コチラの思惑通りのものは なかなかない。


太さも長さも マチマチな ふぞろいな竹たち。

『竹割り』という道具で 一気に6分割していく。

あまりに太いサイズや、肉厚すぎるものは、鉈(なた)で手割りしていく。大概、うまくいかない。 長い、短いが色々出来てくる。

もっとも 使う部分によって 長短両方必要なので失敗を失敗と思わなければ 「それで良し」 とする。


『竹割り』の教訓……、


「分割は4,5程度。または径が大きいものを選ぶべし」
「太すぎる竹は選ばない」

何事も 経験ですなぁ~。


レンガはレンガでも……

2006-09-07 21:40:50 | Weblog

最近は ずーと耐火レンガばかりさわっていますが、
よく考えたら、拙宅の玄関もレンガ造りでした。
セラミックのレンガではなく、『木(もく)レンガ』

家を建てたときに 8寸(24cm)ほど掘り下げて
玄関を作っておいた。
好きなように自分で模様替えできるようにするため。

その為、家の引渡し時には、
玄関を開けて 中に足を踏み入れると
通常あるべき高さに床がないという状態でした。

まず、やりたかったのは 『木レンガ』。
10cm角のヒノキの芯持ち材を切って、
ブロックを作り 年輪が見えるようにして並べた。
夏は木がピッタリして固定されているが、
冬は木が縮んでカタカタと音が鳴る。
足元で、季節感が感じられて 少し風情がある

そのうちに やりたいのは、
玉砂利をひいて飛び石を並べた玄関。
ガラスブロックに照明を入れた玄関。
と、いろいろとある。

次は どうしようかなぁ。

 


柱を立てる その2

2006-09-05 22:45:39 | 窯作り・窖窯について

昨日、柱を立て終わり、竹カゴを編みだしたが、一部、気に入らない部分があり、カゴ撤収。

で、やり直し。
何が大事って、設計図ではない。

竹カゴで作るライン。

この段階で狂うと修正は難しくなる。大きくするのは良いが、縮めることは不可能。
慎重な判断が要求される。


この後は、土壁の下地『竹木舞』を巻くのと同様。手間仕事になるので、仲間を呼んで一気にする事が多い。

でも もうチョット後回し。人が大勢来ると、目が行き届かないこともありうるから。


重要ポイントは 落ち着いてやるべし。


柱を立てる

2006-09-03 21:27:25 | 窯作り・窖窯について

垂直に積み上げる側壁は終了。
これから、窯のアーチを作っていく。

いきなり空中に レンガでアーチは組めないので、レンガを下から支える物が必要。
竹で窯の内径の形に『かご』を編む。この内径の『かご』に沿わしてレンガを積んでいく。

幅も高さも変化していく複雑な曲面、その曲面を表現していく為には 『竹かご』は重要。


そして、その下準備。

窯の中心に柱を立てていく。この柱に対して、アーチを組む。

ポイントは、高さ。
竹を編む度に 上に上にと足していくので、幾分、柱は竹の厚みを考慮して低めにしておく。これを失敗すると、ドンドン背の高い窯になってしまう。


アーチを積み始めてから、
『かご』が つぶれたという話を聞いた事がないので、失敗した人がいないという事だろう。


丈夫な柱を立てるに越したことはない。そして丈夫な『竹かご』も。
おおむね あてがい大工である。

間違いがない。ハズ。


道具いろいろ

2006-09-02 22:35:36 | 窯作り・窖窯について

レンガを割る道具いろいろ。

ケレンハンマー、レンガタガネ、ディスクグラインダー。
これらの物を使って、レンガを割る。

うまく出来るときもあるし、苦労するときもある。
それなりにコツがいる。


レンガタガネのことを チィスという。

なぜ 『 ドのシャープ(チィス) 』なのかが判らない。
叩いているときは、明らかに違う音程。


まっ いいか……