今年の夏は、暑くて、熱かった。
ひとつには『わくわく三津浜(完)』という滞在型アートフェスに参加したことが印象深い。
モノの出品の他、リヤカー茶席『楽茶号』で参戦した『へうげもの茶会』が抱腹絶倒な茶会であった。
戦国武将が命を掛けた『へうげイズム』の末裔の民として、真剣な笑いという戦場へ出陣する心持ちで。
茶会は4席あった。
我々のストリート系の他、織部好みの茶室での茶会(濃茶・薄茶)、四国唯一のストリップ劇場での茶会などがあり、お客さんは大いに楽しんで頂けたかと。
まぁ、茶会の当事者側は、終了してからの懇親会で初顔合わせでしたが、それぞれの様子はよく判りました。
リヤカーの陣地は、路面電車の道後温泉駅の前。
からくり時計や足湯もあって人が集まる場所であり、ここに我らが赤いヤツが際立って目立っていた。
折りしも『道後アート2016』展示中の敬愛なるアーティストの作品の前だったので、個人的にはチョー嬉しい。
もっとも人力車のオジサマ車夫は「なんだかよぅ、ありゃ葬式提灯じゃねぇか?」と言われていたが……。
夕方に時間をつくって『道後アート2016』の作品を見て廻った。ホテルや町角のあちこちに設置されている。
今後控えている道後温泉本館の修復工事が数年に渉る為、その間はアートで人を呼び込もうというプロジェクトらしい。その為に温泉施設やホテルを廻遊させるのも目的とか。
大きな絵画作品もあったが、複製でもあり、やや残念ながらもそれ故に撮影可。(タペストリーや日除け幕に作られていて個人的には欲しいアイテムだったけど)
ホテルの柱やフロント内に設置されているが、気付かない人も多い雰囲気。
定番のモチーフに萌える。
作者らしき人も描かれていた。庵で魚を焼く風情。流石に洒脱。
街頭作品には『電柱』。
小生は実物の電柱が嫌いなんだけど、この作品は初見で「やられた~~」と感じ入っていたもの。
ようやく実物を見られたので、この下をウロウロ。
中に入る人もあり。
上の方の櫓組みが格好良いねぇ。
もちろん広告募集はしていないはず。
風景に溶け込んでいる新作もあった。現代アートの潮流である「サイトスペーシフィック(その場に応じた)な表現」ということやね。
道後温泉本館の屋根と呼応して緑青の色がニクイ。
近づいてみると石庭になっている。
夕陽の空にお茶会後の充足感に浸っていたが、やおら懇親会の時間を思い出して会場へダッシュ。
まぁ、短時間だったのでキチンと深くは見れていないけれど、複製作品が大半な状態で今後、人が呼べるのかなぁ。前回は女性人気写真家だったけどねぇ。
「アートで町おこし的な動きは多いけれど、さてさて……」と勝手に前途茫洋な気持ちを抱えつつ、温泉街の坂道を急ぐ。
自分自身もイベントに関わる事はあるけれど、足元をしっかり見ないとなぁ。
センチな気分になったのは、きっと夕焼けのせいだったと思うよ。
そんな旅先の空。
まっ、その後、ビールを呑んだら忘れちゃったけどね。
そういえば、ビールもよく飲んだ夏だったなぁ。ウエスト周りが物語っている。
さぁ、食欲の秋とか……。
気にしないでいこう!( ̄ε ̄)~♪