備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

彼岸花

2008-09-25 22:12:41 | Weblog
畦を崩して土を均している場所から彼岸花が咲いた。球根が紛れていたのだろう。
種が出来ない3倍体の植物なので、球根が移動しないとその生育地は広がらない。今回のような人為的な広がり方か土砂崩れなどが多いか。

真上から見ると花のデザインは結構イケテル。鮮烈な赤もカッコイイ。
数学の本に自然界のデザインを数列や数式で表しているものがあったけれど、これも何かありそう。フィボナッチ数列の分数多角形(いわゆる星型)の角度と比べると何か発見があるかも知れない。
(一般的に、この角度(135~138ぐらい)は、葉が無限に重ならない理想的な角度となっている。螺旋を描くラインに近づいていく。)

もっとも、オシベの広がりが受粉に効率良い形になっていたところで、種が出来ないので意味が無いけどね。それでも花が咲くというのが面白い。何の為?

まぁ、花が咲けば、「お彼岸が来た!」という事は、判るけれど。

暦を知っているかのように毎年、ピッタリ咲く事も驚異だ。


運動会終了

2008-09-23 19:29:30 | Weblog
日曜日の運動会が、いきなりの豪雨で中止。もっとも降水確率はもともと高かった。「えっ、やるの?」という感じでスタート。3種目ほどで中止決定。雷には勝てん。

翌日、平日に運動会。圧倒的にギャラリーが減り、お母様方ばかり。父親は…と見ると自営業メンバー。特に、やきもん屋さん多し。
この前、横焚きしながらの雑談で、やきもん屋の軒数を数えたら、(旧)佐伯町内は20軒に上った。増えたねぇ。小生も増やした一員なのであまり言えませんが。
ふた昔前に長船・牛窓・邑久町の新規参入のやきもん屋さん(小生世代の先生方)の軒数もそんな感じだった。今の我々ぐらいの年齢、家族構成の雰囲気。あの頃もよく窯焚きしながら、軒数を数えたりしたなぁ。
でも最近は、更に北へと上がったところに築窯した話を頻繁に聞く。恐るべき備前焼。


父兄が少なかったので、PTA種目がなく、早いピッチでプログラムが進む。予定をこなしていくのに、先生方が一番走り回っていたような気がする。「PTA種目のうちに児童の出番の段取りをしていたのか」と妙なところで得心。
先生方お疲れ様です。m(_ _)m 
今までの面倒くさそうな振る舞いをお許し下さい。m(_ _)m


振り替え休日の子供たちは、ダラダラと……。近所の子供たちも来て将棋など……。まっ、子供たちにとって運動会は年中行事の山場。それが終わったのだから、ホッとしているところかな。久しぶりのオセロに一同燃える。


彼岸も来た事だし、涼しくなるだろう。日暮れが早くなった。ウチは山の形の都合上、夏の西日が短い。利点ではあるけれど、夏には綺麗な夕焼けは見えない。

最近、浅い角度で、夕日が部屋の奥まで入り込むようになった。部屋の中がフワ~ッと温かな色に染まる。
夕焼けが見えるようになった頃が、我が家の秋だ。


茶巾絞りの…

2008-09-20 23:52:41 | 陶芸
迷走台風は結局、南に進路をとり岡山をかすめず、雨も降らずに過ぎていった。
今回は、カキもクリも無事だった。次に来る台風次第でもあるけれど……。

黙々と『蓋のつまみ』作り。
日が傾き、ちょっと疲れてきて、甘い物を口に入れたい時刻。

ふと、並べている『つまみ』を見ると、何だか栗きんとんの風情。
茶巾絞りの栗きんとん。しかも、色付けしていない高級な栗きんとん。
旨そう…。

岐阜県某所のあの店の『栗きんとん』は、今年はどうだろうか?長雨もあったしなぁ。

台風対策

2008-09-17 20:10:42 | 陶芸
陶心会展、県展ともに展示終了しました。ご高覧有難う御座居ました。 m(_ _)m

次は、伊部のギャラリーでグループ展があります。また会期が近づきましたら、お知らせ致します。


さてさて、台風接近中。停滞していて、なかなか本土上陸しない。台風前の晴れ間に窯の屋根の補修をする。

煙突周りの隙間にトタン板を置いていたけれど、流石に台風では吹き飛んでいく可能性大。スレート波板のボルトを利用して固定する計画を以前から立てていた。台風接近に追われて、やっと本日着手する事に。

波板のピッチが違うのでピッタリは合わない。吹き飛ばない事を優先する。キッチリと金具の幅を測って、波板に孔を開けナットにて固定するつもり。小さな複数の孔がピッタリと合わなければならないので難しいだろうと……。

実際にスケールを持って屋根に上がってみる。トタンにマーキングしつつ穴をあけようと……。ふと気付く。適当に置いて、ガンガン殴れば孔が開くじゃん。

若干、美しさには欠けるけれど、屋根の上。見えない場所。どうせ使いまわしの中古のトタン板。惜しくない。
「ええ~い~」と殴って即座に穴あけ作業終了。キッチリと測るなんて全くせず。それでもバッチリと正確な位置に孔があいている。すぐにワッシャー、ナットを入れてお終い。あとは気休めに、重しを載せる。煙突にも蓋。

やっぱり得意の『現場合わせ』。

いや、『現場対応力』と言っておこうか。音楽で鍛えた成果。(違うな…。本当はいい加減なんだと思う。)


作業を終えて、窯の屋根の上から田んぼを見渡す。ザワザワと風に吹かれて波打つ稲。ノロノロ台風の被害が出なければいいけれど……。

今回の台風は、なかなかに気まぐれな神様(シンラコウ)だ。


岡山高島屋開店35周年記念  備前陶心会展

2008-09-10 09:15:18 | 陶芸

◆お知らせ◆

所属しております備前陶心会の展覧会が始まりました。
最終日の16日(火)に在廊予定です。

是非、ご高覧下さいますようお願い申し上げます。 m(_ _)m



■ 岡山高島屋開店35周年記念  備前陶心会展 ■

  日時 :   9/10(水)~16(火)
  場所 :   岡山高島屋 各階
  アクセス : 〒700-8520 岡山市本町6-40 (岡山駅前)


■ 備前陶心会【 徳利・ぐい呑展 】展示販売  ■
 
  7F美術画廊にて、同時開催です。 
  備前陶心会会員の徳利・ぐい呑の新作約500点の展観です。



今回は備前陶心会から48名の出品となります。

各階のテナント様、エスカレーター前など、デパート全体を会場として、あちらこちらで展示するという展覧会です。

●小生は、3Fエスカレーター近くの 『 SUIVI.(スウィヴィ) 』さんにて展示しております。


是非、ご高覧下さいますようにお願い致します。


カボチャのニョッキ

2008-09-07 20:53:26 | 料理・食材
いつの間にか集まるカボチャ。アチラにひとつ。コチラにひとつ……家の中にゴロゴロと。

実は、あまり根菜類の甘味に興味が無い。『いもたこなんきん』の例に漏れず、ウチの女性は大好き。こちとら関係ねぇ。

あまりに多いので、「さて?何にしようか?」量がはけるメニューとしてニョッキを作る。

電子レンジで火を通して、裏漉しして、小麦粉とザックリ混ぜる。チョビチョビと形作ってお湯へ投入する。あとは パスタ同様にオリーブオイルに絡ませて味付け。
今回はカボチャ風味を生かす為にシンプルに、鶏肉とインゲン豆を塩胡椒で味付けして投入。小生としては、可も無く、不可も無く。

細君いわく、「西洋の水団やね」と。
うーむ。当たってなくも無いが……。もうちょっと手間は掛かっているぞ。




丸茄子のミルフィーユ仕立て

2008-09-06 23:31:56 | 料理・食材
「今日は丸茄子のミルフィーユ仕立てだよ~」とテーブルへ。
名前は立派。でもやっていることは、茄子の素揚げのサンドイッチ。なのでミルフィーユとは言えない。でも、そこは名前のイリュージョン。美味しそうに思える名前で食卓に登場させる。


実が柔らかいのに皮が厚い茄子なので皮を剥く。剥かないと食感に違和感が出るから。しかし、全て剥くと崩れるので、デザイン的にシマシマ模様にする。皮剥きピーラーでススッーと。あとは、狐色になるまで素揚げをする。目を離した為に狸色もあるのはご愛嬌。
中身は豚肉とマイタケのオイスターソース炒め。ニンニクとショウガを効かせて。
お皿に積み上げてセッティングしたら、上から肉汁入りソースを回しかける。

和風の田楽でも美味しいけれど、今日はこういう気分。

お酒は、小鼓(西山酒造場)のリキュールで。細君所望の新登場。柚子果汁と清酒の発泡性カクテルという出来。ハチミツを加えてまろやかな甘さにしてある。こういう変化球も楽しい。大手メーカーの缶入りチュウハイとは味わいは雲泥の差。もちろん価格もそれなりに。

味の強いソースに柚子の風味が加わって箸が進む。炭酸ガスが心地よい。愉快。


丸い茄子といえば『加茂茄子』をすぐに思い浮かべる。この辺りでは形は似ているけれど、ヘタが緑色の『米茄子』が多い。

今回のはヘタが紫色。「おっ、加茂茄子?」と思って、後日、作った本人に訊くと「知らん」とのたまわれる。

畑にあるのを見ながら、「美味しかった~~」と絶賛。

また頂けるらしい。ラッキー!!





棚の加工

2008-09-06 10:36:46 | Weblog
近々、高島屋(岡山)でグループ展があります。

展示する為の棚が必要になったので、製作する。といっても、ほとんどする事は無いのだけれど。

この際、節があって、クネクネして、皮が付いて、杢が出てという木が欲しかったけれども、諸般の都合でヒノキに。展示場所との兼ね合いで、すっきりとしつつ、少し曲がりのある木にした。棚に置くものが、濃厚な緋色の備前焼なので明るい色の板で良しとする。

耳つきの板の皮を適度に残しつつ…、カンナがけ、やすり掛け、紙ペーパー磨き…と磨いていく。最後に、シリコン系の塗料を塗って終了。夏なのですぐに乾く。

後はうまく会場に設置できればOK!
もし、ダメだったら…。「大丈夫。善後策は考えてある」というか、ほとんどイメージだけなので、具体的には現場で合わせる。お得意の『現場合わせ&あてがい』だ。

久しぶりに、無垢の板を触ったけれど、気持ちがいいなぁ。


●ちなみに、グループ展とは……

『 岡山高島屋開店35周年記念 備前陶心会展 』

各階のテナント様、エスカレーター前など、デパート全体を会場として、あちらこちらで展示するという展覧会です。
小生は、婦人服のブランドで展示します。

是非、ご高覧下さいますようにお願い致します。 m(_ _)m



蓋モノ色々

2008-09-05 10:11:44 | 陶芸
最近の仕事は、『蓋モノ』続き。小さなモノから大きなモノまで色々と。

窯元の陶工の頃から、『蓋モノアイテム』は色々と展開していて、デザインの手直しやスキルアップを兼ねて作ってきた。これまで最もハイリスク・ローリターン(作るのに時間がかかって、完成品が少なかった)のは、四角い重箱。未だに技術的課題のひとつだ。


「キチンと作ろう」と意気込むと、ロクロを挽くときのストレスは高い。でも上手く出来た時の快感があって、また作る。焼く時のことを考えて、合わせ目に少しルーズさが必要なのだけれども、その加減が作るときの勘どころ。
でも、備前焼のような無釉焼き締めで作るのは、まだ楽な方だと思う。釉薬モノでは釉薬の厚みの分も考慮しないといけない。

ただ、窖窯(あながま)の焼成では、火の走る方向が一方通行なので、歪みの危険性が高い。その辺りが泣かせどころか。


気持ちが安定している時に作るようにしているので、子供が学校に行っている間か、夜中が作業時間。
という事で、2学期が始まるのを待っていた。爪の伸ばし具合の都合で、作る蓋の順番が決まっている。(うっかり8月末に爪を切ってしまったので)


ロクロ仕事をいきなり増やしたので、腰が痛い。歩かないと……。

小学校の運動会も近いし。少し走りこむか? (その方がビールも美味しいし)
急には止めとこ。太る方が先立つ気がする。食欲の秋というし…。