備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

日本酒界のリーデルを目指そう

2008-03-27 03:07:28 | 料理・食材
お昼過ぎにご近所のおばあ様が「次に植えるもんの都合で、抜いたんじゃ」と言って、ネギを大量に持ってきてくれた。
で、このネギが実に新鮮。この上なく、フレッシュ!

大量にあるので「如何しようか」と考えるに、ネギ焼にしようと考えた。クレープ状に焼いた生地にネギを巻き込むというお上品(?)なタイプではない。お好み焼きのキャベツの代わりに、どっさりとネギ。これは結構はかどる。今の時期はネギ臭さがまださほど強くないので、火を通せばシンナリとして美味しい。

さて、いざ食してみると実に軽い食感。醤油ベースのソースを即席かつ適当に作って頂く。美味い!

食べるにつけ、日本酒が呑みたくなり……。ついつい開けてしまった。


いただき物の『大山』。
贈り主の御仁は、小生の知らないお酒を、かなりの高確率でセレクトされる方。しかも、今までハズレなし。随分と小生の日本酒リテラシーの向上に影響を与えていただいている。その結果として、酒器作りにちゃんと反映させないといけませんなぁ。
これは昨年の夏に頂いていたもの。なんとなく呑みそびれていて、冷蔵庫の奥に入っていた。

呑んでみると……しっかりと鼻腔をくすぐる戻り香。落ち着きのある安定感抜群の味わい。純米酒ならではのコシの強い味が良い。生だったけど全然ヒネてなく、置いといて良かったかも。旨い!


さて、こうなると次は『酒呑(ぐい呑)』が問題になってくる。最初はマイ酒呑の吟醸酒用を使っていた。香りに対する雰囲気は良いけれど、味わいに対しては口作りに違和感があるので、純米酒用にチェンジ。断然、味が変わってくる。

お酒を頂く時には、コレという『酒呑』を持っておきたいもの。リーデルのグラス程で無くても、自分なりのラインナップで。
『辛・甘・冷・燗・香・味・戻り香……』『料理・他の器との取り合わせ・季節・状況……』その時々で組み合わせはイロイロ。大袈裟に言えば、一期一会のお酒にヒョイッと酒呑をセレクトするという環境を作りたいなぁ。
まだ全然出来ていないのだけれど…。


『酒呑』に関しては、仕事と趣味の境界は無い。
小さなアイテムなんだけど、奥が深い。

まだまだ呑まないといけませんなぁ~。(^。^ゞ



睡眠導入には使えません

2008-03-23 10:42:08 | 陶芸
カップに取り付ける前のパーツ作り。マグカップやコーヒーカップの取っ手。

干菓子屋さんの如く、同じ手順の繰り返しで作っていく。

粘土の塊からヒョイッと粘土を摘まみ出し、空中で縦縒りで紐にして、板の上で真円に成形。取っ手の形にして、しばし乾燥。以下、繰り返し。

接着の頃合いまで、ちょっと時間がかかるので、カップの底を削る前に作っておく。削っている間に乾燥が少しでも進むように。

削り終わってから箱に入れたり、新聞紙で覆ったりして乾燥の調整。他の仕事をしながら、タイミングを計る。


乾燥中の並んだパーツは、『し・し・し・し・し・し……』

「お静かに、パーツが眠っています」という事か。


製作期間は、残り一週間。
最近は24時間中の時間のやり繰りがグチャグチャになってきた。
ロクロと削りの間に睡眠という感じ。目がとっても疲れている
『独特なストレス』と『体の疲れ』が、せめぎ合い中ですな。


耳元で「し~し~し~し~……」と言われたら、眠るかも。






割り木準備

2008-03-16 01:21:03 | 陶芸
窯焚きに使う『松割り木』をズラーッと並べてある。
特に『小割』という横焚き用の細い割り木は、よく乾かして使う。

松に関しては、おおむね割り木屋さんから仕入れる。年輪の密度、脂の具合、太さ(細さ)が窯焚きに影響するので、吟味してオーダーする。信頼のおける割り木屋さんとの取引があるとそれだけで心強い。もっとも予算との相談もありますが…。ウチの場合は、よその割り木を見て「ええなぁ~」と思わず言ってしまう事が多いなぁ。ノビノビと育った年輪の間隔が広いモノが多い。


なかなか近年良い割り木に巡り会う事が少なくなってきた。材はあっても切り出せないとか、そもそも太い松が無いとか理由は様々。


とにかく良いモノがあれば、次回・次々回の窯焚き用にストックしておかねば……。


製作しながら、粘土作りながら、割り木の乾燥も見ながら……全部が同時進行中~~。



段取りが良いのか悪いのか

2008-03-11 20:28:32 | 陶芸

先日挽いた大鉢の高台を削ろうとしたら、なんと手持ちの板ではひっくり返せないサイズだった。厳密に言うと、サイズがあまりにも丁度で余裕がなさ過ぎ。いざ削る段になって気付く間の悪さ。前回はどうしたんだろう?きっと間に合っていたんだろうな。

丁度過ぎるものを使って失敗しては台無しだし…という事で、急遽、板を作る事にした。道具が無い事にはどうしようもないよなぁ。


ストックしておいた分厚いベニヤ板を引っ張り出して…。
大きなコンパスが無いので、中心点からぐる~っっと糸に結んだ鉛筆で当たりをつけて……電ノコで適当に切って…カンナでソコソコに仕上げて……木工ヤスリで整えて……サンドペーパーで仕上げ。

所要時間10分ぐらいで完了。
段取りいいじゃん。パッパと終わると気持ちよい。ちょうど気分転換にもなるし。
ちょっと自画自賛気味の小さな幸せ。


しかしながら……「そもそも用意しとけよ」ってな感じでもあるなぁ。

段取りが良いのか悪いのか…。気にせんとこ。
今日も今日とて、あえて反省せず。幸せの基本。(ホントか?)



第39回 備前陶心会展

2008-03-11 03:11:40 | 陶芸
お知らせです。

所属している『備前陶心会』の展覧会があります。
今年のテーマ『花器』にちなみ、会場一杯に綺麗な花が活けられています。
総数50点程の出品です。

是非、ご高覧下さいますようお願い致します。 m(_ _)m



■ 第39回 備前陶心会展 『花器』 ■

●日時 3/11(火)~16(日)
●場所 岡山県天神山文化プラザ(旧 岡山県文化センター)
    〒700-0814 岡山市天神町8-54

●アクセス
JR岡山駅から徒歩15分
市内電車/東山行「城下」下車徒歩3分
バス/藤原団地行「天神町」下車
県立美術館の隣りです。



●小生は12日の午後に会場に居ります。m(_ _)m

乾くのか?

2008-03-08 21:23:59 | 陶芸
ぎりぎりスケジュールにも関わらず、作らないといけないモノもあり……。
特に注文でもなく、自発的に作るモノだけれども。

カレンダーを見て、窯詰め当日から逆算して製作可能日を設定する。それがこの数日。つまり、この数日で作らないと乾燥が間に合わないサイズという事。まっ、乾かし方にもよるのだけれども。

たぶん…乾くハズ。


60cmオーバーのサイズでロクロ挽き。
乾燥・焼成を経て、出来上がり寸法は50cmちょっとぐらい。

う~~ん、一度に何枚も作ったので、腕がだるい……。


参観日にて

2008-03-06 10:27:22 | Weblog
小学校1年生のウチの子。学校の掲示板に勝手に張り紙をしている。(文責表示にて判明)

内容は、『ツグミの亡骸発見と死亡推定理由、事後対処について』
掲示板に貼る理由は不明だが、何か感じたのだろうな。


そういえば小生も小学校1年生の時に、勝手に張り紙した事を思い出した。
この親にして、この子か…。


小生の場合は…、学校の廊下に『人の嫌がることを進んでしよう!』と印刷されたポスターがあった。
で、その下に、「そんな事をしてはいけません!」という趣旨の紙を掲示した。
結果、先生に叱られた。
が、今でも自分は正しいと信じている。(小さなこだわり)


学校の趣旨:人の嫌がること = 掃除、片付けなど
小生の趣旨:人の嫌がること = いじめ、悪口など


日本語の難しさを実感したチビッコの頃の話。



ショスタコの5番で

2008-03-01 22:23:01 | Weblog
昨日は閏年につき1日オマケ。

そのオマケの日に舞い込んできたお話があって、その結果、4月下旬に窯出しする必要に迫られました。

話を受けるべきか否か迷いましたが、「チャンスの女神は前髪しか見せない」とも言いますし…。スケジュール的には一刻の予断も許されない状況。遊べん…。
まっ、タイトなスケジュールに対する精神状態は……慣れてるといえば慣れているけど、体力的にはキツイかな。

粘土のストックが心もとない状況ではありますが、やるしかありませんな。


というわけで、2月はモーツァルトなんぞ聞いていましたが、強制的にヤル気モード突入の為、今朝3月1日はいきなりショスタコーヴィッチのNo.5『革命』から。しかもムラビンスキーの。
バリバリのロシアン。途中までは花火を打ち上げるかのような派手派手なtpとtrb。野太いhrのソロ……最後は、「あぁ~!」というようなチョットお疲れ気味のハイトーンの応酬。
「がんばれー!」と言いたくなる演奏に、自分も「さ、がんばろ」と思う。

でもこの曲の趣旨を「喜べ!喜ぶ事が使命だー」という『強制的な歓喜』と考えると疲れるけどね。その辺りがベートーベンの『勝利への行進』や『全人類への歓喜』とは趣が違うところか。

何にせよアドレナリン注入にはうってつけの一枚。



明日からは、チャイコフスキーや、ワーグナーも用意しとかなくちゃ。
「ガッツだぜぃ!」