備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

展覧会 ~ けらもすver.1.0

2010-07-28 18:49:09 | 展覧会・ご案内
展覧会告知です。
所属しております『けらもす』の初展覧会です。

是非、ご高覧下さいますようお願い申し上げます。
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タイトル : けらもすver.1.0

期間 : 2010.8.4(水)~16(月) 会期中無休
       11:00~19:00

場所 : ガレリアプント http://www.galeria-punto.com/
       〒700-0822 岡山市北区表町1-4-61 2F
       TEL/FAX:086-224-0376

■JR岡山駅東口より市電 東山行き「城下」下車、徒歩2分
■天満屋バスステーションより徒歩4分

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現代アートの画廊『ガレリアプント』企画で、初めての展覧会を行います。

展覧会テーマは、『 けらもすver.1.0』です。
ヴァージョン表記の「一番最初」の意味から取っています。


さて、『けらもす』の事を少し……。

『けらもす』は、2009年、7名の備前焼陶芸家により発足した若手陶芸家集団です。(現在は8名)

『けらもす』の名前の由来は、keramos(ケラモス)というギリシャ語にあります。
「土をやいたもの」という意味で、ceramics(セラミックス)の語源です。また、『陶器・製陶業の神様keramos(ケラモス)』の御名でもあります。あやかりつつ、和風に平仮名で。

メンバーは、新人から、工芸会正会員、個展・公募展で活躍中の作家まで幅広く在籍しています。
(小生は『新人』あたりかな。2007年デヴューですし)

これまでは、作家自身によるHP運営などWEBを中心に活動を展開させてきました。
・グループブログのけらもすは毎日更新中です。

この度の初展覧会では、『けらもす』の特徴でもある『REALからWEBへ、WEBからREALへ』のスタンスに沿って、空間をまたぐ展示を計画しています。

キーワードは、virtual(バーチャル)です。



ちなみにメンバーは、下記の通り。(敬称略・50音順)

天野智也・泉裕理・内田和彦・小橋順明・澁田寿昭・竹洋子・安田龍彦・渡邊琢磨

・『けらもす』へのお問い合わせは、誰でもOKです。


さて、搬入は来週~~。
アレコレと同時進行の案件があって、完全にグルグル~と目を回しています。L(◎o◎)へ

あ~~、明日は『けらもす会議・搬入直前編』ぢゃ~~。

何か忘れてる気が……。


【予告】 備前陶心会選抜展 @ 阪神梅田

2010-07-26 12:58:12 | 展覧会・ご案内
所属しております『備前陶心会』のグループ展のご案内です。

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◆◇◆ 備前一千年 土と炎の伝承 備前陶心会選抜展 ◆◇◆

日時 : 8/4(水)~10(火)
      10:00~20:00(最終日17:00) 

会場 : 阪神美術画廊 (阪神百貨店 9F)
       〒530-8224 大阪市北区梅田1-13-13
       Tel 06-6345-1201

※会期中、作家によるギャラリートーク開催


●小生は、10日(最終日)在廊です。
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久しぶりの大阪です。

ウチの細君は「阪神」という言葉を聞くと、反射的に「イカ焼!」と答えます。
確かに、あの匂いは場所に根ざしてるもんなぁ。
しかし「岡山までお持ち帰り」という訳にもいかんし……。┐(-。ー;)┌
……という阪神です。久しぶり過ぎます。


●『カンオケ』という言葉に心当たりある方は、10日に会場でお待ちしております。
「ハイ集合~~」です。出席は団長が取って下さい。
搬出作業の為、17:00以降も会場に居りますぞ。ぢゃ! (*^o^*)/


是非、ご高覧下さいますようお願い申し上げます。 m(_ _)m


可動式棚 制作

2010-07-22 20:15:20 | Weblog
仕事場の中で、「なんだかなぁ~」という状況がイロイロな面で出てきた。
展示スペース増設希望、ロクロ場の目隠し希望、夏っぽい雰囲気希望……。

「これらを叶えるモノを作りたいなぁ」と。

多分、それは『パーテーション風 可動式展示棚』に違いない。

設置場所はロクロの横。今までは、使わなかった桐箱を積み上げて板を渡し、即席の棚を展示台に使っていた。臨時のはずが、いつの間にやら『ほぼ常設』状態。
今回は始めから『ほぼ常設』の可動式の棚にする。臨時の場合に動かせるように。棚のスタンスも変更する。

HCで買出しも含めて、制作は3時間コースで。「チョイなチョイな~」と軽い雰囲気を優先。夏だし、涼しげに。
重厚かつ長大な作りは、またの機会だな……。(って、いつなんだろう?)


経験上、こういう作業って「計画バッチリ、完成目前に失敗に気付く」事が多いけれど、今回も若干その傾向あり。


まぁ、次のお楽しみも置いとかんとね。(完全に負け惜しみ……)


チビ窯 窯出し

2010-07-20 12:21:06 | 陶芸
チビ窯をユルユルと窯出し。

いつもよりも灰が多い。これならば、「ここにアレを置いていれば良かったのに」と、結果を見てから思ったり。
温度が上がりきっていなかった場所もあるけれど、まぁ、次回ですな。これは詰め方の問題なので既にクリア。

「空焚きで却って湿気を呼んだかな?」と予感があったけれど、思った程の湿気の影響は無かった。それなりの効果はあったみたい。
今となっては、あの湿気はどこへやら。夏ですな。

窯が乾いているので、窯焚きには良いけれど……この暑さでは。
『窯焚きダイエット』には、お勧めしておこうか。


とりあえず、『3回目の焼成』は、これにてオシマイ。


チビ窯 冷却中

2010-07-13 19:13:53 | 陶芸
窯を焚き終わって2日目。窯の回りはまだ熱気が漂っている。
「イツモ、コンナニ暑カッタッケ?」
今までは3日目ぐらいには、窯出ししていたような気がするが……。

冷めない理由を色々と考えてみる。

「いままでよりも熾きの量を多く残して焚き口を閉じたし」
「風が吹いてないし」
「雨よけのシートを周りに張ってるし」
「窯焚きで『上がれ~』とは言ったが、『下がれ~』とは言っていないし」

とか。
まっ、考えたところで手は出せない。早く冷めるように焚き口を開けてしまうという事も出来るけれど、無理は禁物。

「慌てるやきもん屋は貰いが少ない」と言うしね。(←言わない)

しばし放置するのみ。


しかしながら、ひとつだけ既に手元にある。炭入の時にセンバを引っ掛けて落下させてしまい、幸い割れなかったので、窯の中から引っ張り出したモノ。
結果として『引き出し備前』。

これを色見としてみると、見込みも青くなっていて、温度上昇時に還元していた事が分かる。まずは基本課題をひとつクリア。
急冷した事で自然釉が透明感あるグリーンになっている。これが徐冷なら、いわゆる備前の黄色いゴマになるはず。

ゴマの色は冷え方で決まる。
一般的な備前焼の窯は大きいので、ゆっくりと放熱する。そして窯の中に空気が入っていくので酸化する。
黄ゴマの要点は、『松灰の鉄分』と『酸化の徐冷』にある。黄瀬戸も似ているかな。


小さい窯は、比較的早く冷めるし、熾きの影響で冷却還元が掛かるので、黄色いゴマにはなりにくい。
小さい窯で大きい窯のような焼色を目指すなら、断熱レンガで囲って放熱をゆっくりとすべき。
でも、まぁ、そっちは上手な方々にお任せして……。


「あえて黄色い自然釉を狙わずに、最初っから違う方向を目指そう」というのがウチのチビ窯のあり方。
今回の窯焚きでは、湿気・雑木・冷却還元・ロストル・その他モロモロ……ありました。

備前焼の可能性を探ってみる。

これがチビ窯の役目でもある。


チビ窯 窯焚き終了

2010-07-12 13:36:09 | 陶芸
チビ窯の窯焚きは、ほぼ一人でする。
時々細君に任せて、汗を流してみたり、寝てみたり。少し休憩すると随分と違う。

「任せている間にトラブルがあっても、あとでガンバロー」という事で、覚悟を決めて眠る時は眠る。
『眠ることも仕事のうち』だ。
今回は「窯焚き時間を長めにしよう」と決めていたので、予定線を下回っていても、気にしていない。
(というか、予定線にそもそも無理がある。自分で書いた線だけど。)

そして最終温度目前で、「いよいよ上げるぞ~」と意気込みア~~ップ。
順調に温度も上がり、あと100℃のところで「う~~上がらん~~ (-"-;) 」という事態に陥った。一時間半ほど停滞。
諦めずに状況確認して、焚き方フォーメーションを変更。


『諦めずに状況確認して、焚き方フォーメーションを変更』と書くと、上品であるけど……、実際は……。

「これで上がらんかったら、今度はアレをこうして、コレをアレして……コンニャロー」と、ほとんどチカラ技の領域。
気持ちとしては、「『窯の欲しがる薪の量を入れてあげれば、自然と温度は上がります』なんて枯れたセリフは出てこないぜ! オリャ~!」で、御座います。
こうなると意地。

ジンワ~~リと上がって(上がりすぎ?)窯焚きは終り、後は炭入作業。


炭入は家族でする。
疲れているので未経験者相手でも、丁寧な物腰で指示は出せない。
ちょっとした暴君ぶりであるが、何よりもスピード重視。それに加えて怪我をしない為でもある。
子供達は普段の料理作りで『追い回し』扱いなので、馴れたもの。


この場を借りて、家族の皆様に置かれましては「ゴメンナサイ」と「お疲れ様でした」 m(_ _)m


過去2回と窯の動きが違った原因は窯詰めにある。どうしても入れたいものがあって棚組みが高くなっていた為。
窯詰めの時に「ちょっと高いかな?」とチラッと思ったけれど、心の声を無視して「イケイケ~」

で、案の定。

結果として、いつもよりもゴマ(自然釉)が多くなるという『副産物』付き。ただし、あくまでも副産物。


ひとまず、これにて3回目の『チビ窯 窯焚き』終了。


(風呂から上がって行き倒れて、10時間寝て……、今起きたとこ)


チビ窯 空焚き

2010-07-08 19:45:25 | 陶芸
近々、チビ窯3回目の焼成をする予定。
梅雨の長雨の影響で、チビ窯の側壁に水が上がっている。
窖窯(あながま)なら全く気にしないけれど、コッチはちょっと気になる。

湿気が多い時に還元焼成すると、表面にチラチラと銀の幕が張ったみたいになったり、黒ずんだりする。
これはあまり良くない。
反面、炭サンギリの炎の痕跡が面白い模様になったり、青備前が金属的な発色になったりもする。
これは良い。

総じて言えば、湿気は少ない方が良いので、「空焚きしとこっ」と。
「ついでに窯の中に置いていた棚板もレンガ一緒にやっちまえ~~~」
カーボランダムは湿気に弱いので乾燥がてら。


家の周りをキョロキョロして、その辺の端材を使ってチャッチャと。
さてさて、夜になって涼しくなったら着火予定。「何℃まで上げよかなぁ」
中にモノが入っていないと超お気楽な窯焚きではある。


焼成の度に条件を変えている。初窯は赤松100%、2回目は雑木100%で焼成。

さて、3回目は……。やってからですな。

どうなりますやら。(内心やや不安要素あり)

思い出は……

2010-07-05 11:46:02 | 陶芸
「作って~」と言われると「ハイハイ!」とお応えするんだけど。
こういう形状のモノって真っ直ぐ平らに焼くのって難しいんだよなぁ。
上から重しでも掛けて焼こうかな~。

大きなボタで圧力を分散して、広くジンワリと抑える感じで……。
『寝押し』みたいにして。


ん? 『寝押し』って死語?

『寝押し』という言葉は、小学校の修学旅行の晩に知った記憶がある。
それを聞いていた同室のお調子者が、布団の下に服を敷いて寝てみたものの、朝になると余計に「皺くちゃ~~」になってたな。
(そもそも制服じゃないのに、する必要があったのか…)

言葉を知った翌日には、「寝相が悪いヤツは無理なんやなぁ~」と実践的な事も知った。
どんな修学旅行の思い出やら。

確か伊勢神宮行って、夫婦岩見て……、あと何だっけ?

学校に帰り着いてから、旅行前に必要数を申告していた『銘菓 赤○』を、受け取って帰ったなぁ。(合理的だと思った)
職員室に別の箱があって「キックバックちゃうのん?」って教室で話題になっていた。(←ヒネクレた小学生集団)

うーむ、どんな修学旅行の思い出やら。


せめて、美しい思い出は、きちんとフォトフレームに……。
(写真はフォトフレームのオーダー品)

草抜き放棄、2年目

2010-07-01 07:23:40 | Weblog
近隣の家は何処もが敷地内の草は殲滅させて、マサ土が綺麗に入っている。もちろん水溜りなんて出来ない。
これが田舎の標準仕様。
今まではこれに倣っていたけれど、昨年から徹底的に根っこまで抜く草取りはやめた。
上だけを草刈りする。

マサ土が露出した土地は照り返しが強くて、炎天下では見た目にも暑い。
なので、「草を生やして、少しでも温度上昇を抑えよう」と。
それと「除草剤はイヤ」だし、かといって「手で抜くのは、あまりにも狂気の沙汰」という理由もある。

家の周囲だけは、ヘビが怖いので土が見えるように草抜きをする。(=発見しやすい)
その他の部分は積極的に草を生やす。しかし、何でもOKではなくて、丈の低い草だけが生き残る環境作りで。大体2~3センチぐらいかな。


知人の窯の周りが「芝生?」というぐらいメヒシバの密生になっていて、それが美しい!
雑草onlyで美しいのは、ハイレベル。

訊けば「とにかく草刈り。そのうちに背の高い雑草の種が無くなって生えてこんよ~」との事。「多年草に関しては、抜くのが勝負が早い」とも。さすが農学部卒でいらっしゃる。


小生は、整った庭よりも下草がある明るい雑木林が好き。あと安全も大事。(田舎はイロイロあるのよ)
某『湯布院 玉○湯』みたいに、ザックリとした雑草の植生が良いけれど実際は至難の業に違いない。


当面は、メヒシバを優勢にしてマルチする予定。
今の段階では、クローバー・オオバコ・フジが群生している部分があって、そこが草刈り重点地域になっている。
草を生やすのも、殲滅させるのも、どちらもそれなりに難しさがあるなぁ。

もっとも、開拓始めの頃のススキ・笹・女竹・灌木だらけの耕作放棄地から思えば、随分進歩しているのだが。


ゆっくり自然に任せながらも、イメージに近づけるように……。
無理せず、しかし着実にやりたいところ。