備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

スキなら喰う

2007-01-26 10:32:45 | Weblog

小生は、ご幼少のみぎりから、マイノリティーの事が多く、更に、流行やハヤリとなると、お気に入りでも辞めるという生来の癖がある。流行に無関心なのではなく、横目で見ていて、流行のことに手を出さないヒネクレモノ。

さて、納豆騒動(?)に関して。
関西人ゆえ、納豆は極めて消極的摂取を旨としています。1年に10パック以下。なので、ここのところの納豆の話題(というより捏造番組)にも無縁でありました。視聴率に困ったときのダイエット番組!という法則なのでしょうが、ひとつの食材を偏食して、健康たらんとする考え方は如何なのでしょうか。自身のソウルフードとして、何かを持っているという事とは違い、誰かが言った何かを頭からに信用して、「違っていたら訴えてやる!」という姿勢では、自分自身の事をどこで肯定するのだろうか。だから、流行には注意。

食べ物は生活、文化と密接に関連していて、その文化は人が作り出すもの。食べ物をおろそかにする事は文化をおろそかにする事につながる。そして、ついには人までも。
捕鯨反対国に人種差別が多いのはなぜか。他国の食べ物、文化をおろそかにし、自国の食糧輸出の為の強引な論理、わがままさではないか。なぜ、牛は良くて、クジラは駄目なのか?食いモンの差別は、人種差別につながる。(食いモンの恨みは恐ろしいぞ!)

ただ、流行は社会全体で考えると、一部業界の一時的な経済効果はアップする。食べ物だけでなく、マイナスイオンもそう。デフレスパイラルの中で生み出された癒しブームをより積極的に商品化する為の概念として注目を浴びた。しかし、定義が無い使われ方。でもコピーとしてはなかなか優秀。また、漂白する必要が無いモヤシなのに、無漂白という文字を書いて差別化した例もあった。でも中身は同じ。物が売れない時代に、皆が何かにすがりたくて努力している例。Web2.0は?言葉の力はすごいな。でも、流行には注意。

さらに興味深いのが、一時的な経済効果が終焉しそうなときに、その反対意見がクローズアップされるというタイミング。健康番組では、1週間。家電製品は1年から数年。次に出る新しい話題、機種で、消費が自然減となるから。反対意見が出ても、既に経済効果には影響しないからね。

今回の納豆騒動は、あらかじめ小売店まで情報が行き渡った上での番組放送だった。株だったらインサイダーって言われそうだけど、皆、努力してる証拠だと思う。

で、納豆に関しての結論は、『スキなら喰う。』

流行には注意。
僕が僕であるために。(って、オザキ?懐し。)


とりあえずの時計

2007-01-21 11:21:49 | Weblog

一応、時間に縛られないような生活をしているようで、世間様との関わりには、やはり時計が必要。日中過ごす場所に時計がないということは、不便な事で……、というわけで、時計を入手すべく以前から気に掛けていたのだが、大きすぎたり、ピカピカしていたりで、なかなか買う事ができずにいた。

しかし、不便さが最高潮に達していたので、とりあえず小さな目覚まし時計を買う気で出かける。それでも、なかなかその気になれず、売り場周りをうろうろとしていると、発見! 時計の組み立てキット。
しかも、お値段200円!今の気持ちにはコレ!頭の中で、家にある端材を思い出して、加工方法を思案し、購入。今まで数ヶ月の逡巡は、たったの200円で解決しそうじゃん!
早速、まさに焼却寸前だった大工仕事の端材を拾って、諸般の加工をして……出来上がり!!
所要時間10分。こうして不便さは、実にお手軽に解消された。我ながらアゼンとする…ことの運び。

このお手軽さに味をしめて、チョットだけ儲けようと、細君に300円!(純益ほぼ100円)でお譲りする旨申し上げたが、即答にてお断り。まあいいさ。夏休みの宿題に子供たちに勧めてみよう。


平日の日曜大工

2007-01-15 21:42:21 | Weblog

子供の頃、いわゆるベットタウンの団地育ちだったので、日曜大工をするのも大変だった。
ちょっと工作しようと思ってもベランダでは狭すぎて出来ないので、材料、道具の全てを階下の共有スペースまで持って行き、事が終わろうが途中だろうが全てを撤収しなければならない。

山暮らしの良かった事のひとつは、日曜大工のしやすさ。田舎暮らし必須の軽トラックが大活躍する。材料を軽トラックで買いに行く。帰宅して、ゴミ焼場の横へ。荷台は臨時の作業台に早変わりする。材木のカット、カンナ掛けをする。全てを乗せたまま移動。工作設置して、終了後、またゴミ焼場へ。荷台の上のゴミはすぐに焼却。

団地暮らしでの不便さは無い。ある面で田舎の不便さは、思わぬときに便利さとなる事を実感。あまり共感いただけないかも知れませんが…、町の子供としては、こういう事は、かなり嬉しい事なのです。日曜大工の音が近所迷惑にならない事も、そう。

大体、ウチの子供に「近所迷惑になるから静かに!」って行った事が無いなぁ~。


美味しそうな原土

2007-01-11 21:21:45 | 陶芸

備前焼の粘土はヒヨセ、田土とも呼ばれるキメの細かい粘土です。この粘土は、流紋岩(火山岩)が風化分解し、それらが流出堆積したものです。現況では、田んぼの下の数メートルの場所に層となっています。その為、ヤキモノ屋さんは、田んぼをしていない冬季が粘土堀りのシーズンとなります。今では専門の業者が原土を掘り、その掘ったままの原土を入手するのが一般的となっています。

ひとくちに「ヒヨセ粘土」と言っても、採掘される場所によって耐火度、粒度、鉄分量など様々です。しかも、ほんの数メートル違うだけで性質が異なる事はよくあることです。その為に原土を掘っている現場で土を買うという事は、未知のものを買うわけで、結構なギャンブルです。

備前焼は釉薬を掛けない『無釉焼締め』という焼物なので、原土は重要です。それをどの様に精製するか、しないかも重要です。偶然の産物と言われる備前焼ですが、最終的なイメージに向けて組み立てていくプロセスの必然性が求められます。

写真は、小生が弟子時代にコツコツと買った原土。チョコレートみたいに美味しそうな色をしている。実際に粘土を食べて、その質をみるという方々もいらっしゃる。小生は食べても判らないので試し焼きをしますが……。鳩羽色のこの粘土は焼くと濃厚な緋色が発色する。ゴマ、サンギリの反応もすこぶる良いが、ヒダスキには不向き。使いみちを間違えると大変な事になってしまうので注意、注意。


 


元・福中水泳部

2007-01-07 22:12:53 | 料理・食材

お正月気分もそろそろ終了。
昨日は、神戸で呑み会。中学の水泳部のメンバーだが、20数年後の今、経歴はいろいろ。皆、体型も含めて変化があったけれど、話し出すとあの当時の個性が蘇る。みんないいキャラクターやなぁ。顧問の先生にも来て頂いたけれど、実感として年が近い。毎日、中学生を相手にしているからなのか…美術系の柔軟な発想なのか……。ただ単に我々がオイちゃん化したのか。この感覚は、ますます近くなるだろう。

昼から歩きまわって、疲れたところにビールが体に染み込む。旨い。でもこれは体が欲する水分ではなく、ガキンチョ時代の空気感のせいだろう。今は呼ばれない昔の渾名で呼び合うのが懐かしくも新鮮。ビール中ジョッキ×4、冷酒グラス×2、泡盛水割り×2、焼酎水割り×2。いささか呑み過ぎたな~。駅を降りた部分の記憶が無い。夜風が心地良かったので、駅から歩いて帰宅。その間にカサ1本98円也を紛失。少し反省。

反省と言いながらも、宿酔いが無かったので、今日も晩酌。明石の『魚の棚』で美味しそうなものがございましたので、つい……。でも、いつもより少し控えめで。

まだ行方不明のメンバーがいる。このネット時代の事だから、何とかつながらないかな。