モガイの煮付け。以下、調理手順。
殻を流水でよく洗って汚れを落とす。
沸騰したお湯に入れて、少し口が開いたらフォークで身を取り出す。ゴミが無いかチェックして、汚れていたらまた洗う。このひと手間で食感が随分と変わる。
ショウガ、山椒、酒、醤油、味醂をテキトーに鍋に入れて、火にかける。そして剥き身を投入。
時々、味を見ながら頃合いで火を止めてそのまま放置。冷ましながら、味を含める。
ポイントは、必ず剥き身にしてから調理する事にある。そして、剥き身を取り出すときは火を通しすぎずに、出来るだけ早く。また煮詰めすぎない事。身がちぢんで、堅くなって塩辛くなる。これらに気をつければ、美味しくいただけるハズ。要は全体の火を入れる時間の管理かな。
今回は、山椒を利かせて料理したけれども、ワケギとヌタにしても良いと思う。
買う時のポイントは、出来るだけ大きなものを買う事。その方が身がふっくらとして「オイシイ~!!」と思います。
春になると貝類が産卵の時期を迎えて美味しくなります。アサリもふっくらとした身になり、ワケギとヌタにしたり、菜の花とパスタにしても絶品です。まさに出会いのものです。
岡山では、この時期に『モガイ(藻貝)』が出回ります。
見た目は『赤貝』のような感じで、身の色もオレンジ色ですが、大きさは、アサリ程度です。味は……それなりです。
この貝を買う事は滅多にありません。けれども、この貝殻が欲しくて購入した。この貝殻を使って、窯詰めをします。すると『貝殻の目跡』が焼き付きます。今までは、赤貝、サルボウガイ、アラメと使ってきました。なぜ、これらの貝を使うかというと、貝殻にある筋状の凹凸が、目跡となった時に模様となるからです。
窯詰めにモガイを使った事が無いけれど、ぐい呑に使えるサイズとして、この度入手。果たして結果はどうなりますやら……。
何故か昔から白花が好きで、同じ花でも色変わりの『白』を愛でる傾向にある。心理的に問題があるのかと思った時期もあったが、割と白花好きの人は、世の中にいるらしい。白い花ばかり集めた写真集や図鑑もあったりするし。
数年前に植えたヒメコブシが順調に咲いている。コブシ(白花)を植えようと苗を買いに行った先で、このヒメコブシを見かけた。見た途端に、その高貴なピンク色に惹かれた。そして、花の下にあるベルベットのような繊細な質感のガク。その工芸品のようなガクに対して、華やかな花の色。あくまでもほのかで、俗気じみた感じが無い。予定変更で、珍しくピンクの花を買った。今では、桜が咲くまでに、春先にハンナリとした風景を作るお気に入り。
ただ、惜しむらくは、花の形。
花びらの一枚一枚が奔放に開いてしまって、まとまりが無い。同じ仲間のモクレンやコブシは、枝先に燭台を乗せた様に上に向いて、木の全体を彩るのだが……。まぁ、完璧でないから良いのだろう。美人は3日で飽きるというけれど、この花は毎年の楽しみをもたらしてくれるからね。
我が家のスモモ。今日、ふと見ると花が10輪ほどついていた。開花だ!
ほぼ30年物のスモモ。小生がご幼少のみぎりに親父が植えた。
神戸にあった頃は、横へ大きく張り出した枝ぶりで、花見の奥様方や、ガキンチョの木登りなどで地域の木として活躍していた。
いつもその風景を遠目で見ながら、『ウチの木』が活躍している事を、内心誇らしく感じていた。
台風でこけたり震災を体験したりと色々あったけれど、その都度いつも気に掛けてきた木。
そして事情があって、小生が現在地に移動。
ある意味、我が家のシンボルツリー。
移動させた後に病気になって、一時危ぶまれたが、伸びた一枝が幹の役割を果たして見事に復活した。
年々、実が多く小さく成るようになってきたた。そろそろ世代交代の頃かもしれない。が、出来るだけ長く我が家を見守って欲しい。この木を見ながら自分が育ち、場所が変わってもまた同じ木を見て、我が子が育つ。木登りするには忍びないが、せめて、その年その年の花をめでたい。
桜の便りが聞こえ始めた頃に、雪が降る。寒の戻りと言うべきか。三寒四温と言うべきか。
裏山のヤブツバキがそろそろ終わり。かと思うと数日後には、若々しい花がいっぱい咲いている。去年は、さほど咲かなかったので、今年はがんばっているのだろうか。そのツバキの花をお目当てにお客さんが来る。しかし花は愛でない。狙いは蜜。
1羽の時もあるし、数羽で来る事もあるヒヨドリ。
ヤブツバキの葉に隠れているけれど、動くたびに枝が揺れて、すぐにそれとわかる。ついばまれた後の花が傷ついて、見るも無残な悪行三昧。チョット悲しい。それに、メジロが来た時の、ヒヨドリのケタタマシさ。声が大きい上に、キタナイ。
「もうチョット仲良くしてやれよ」と思うけれどなぁ~。評判悪いぞ!
もっとも、虫のいない寒い季節に咲くツバキ。受粉する仕組みに鳥を使う。美味しい蜜で誘って花粉を運んでもらう『鳥媒花』。ツバキにとって、ヒヨドリは仲良しさんか。
春暖かくなると咲く花には『黄色』が多い。理由は『虫媒花』が多いから。ロウバイから始まって、マンサク、トサミズキ、サンシュユ、レンギョウ……身の回りでも黄色い花が目立ちだした。そろそろ、虫が飛び回る頃になるなぁ~。
備前焼の粘土は、一般的には、平地の地下数メートルの場所で、層になっています。これは、もともと山にあった岩が風化し、流れ出して窪地などに堆積した為です。その過程で夾雑物として小石、砂、有機物などを巻き込みます。備前焼の粘土が、「黒い」と言われるのは、巻き込まれた有機物の為です。
ところが、備前の粘土でも白いものがあります。雰囲気としては、信楽土のような感じです。流出堆積していない粘土といえます。山がちな所で採取されるので、備前の焼物屋は「山土」と呼んでいます。
大雑把に言うと、山にある粘土は『一次粘土』、流出堆積した粘土が『二次粘土』です。
一次粘土の代表は、『蛙目(ガイロメ)粘土』で、信楽や伊賀などの土です。
二次粘土の代表は、『木節(きぶし)粘土』で、瀬戸、備前、丹波などの土です。
この他に、磁器では『陶石』という石、『半磁器』という雑味のある陶石などを使います。
「粘土」と、ひとくくりに言われていますが、焼物屋は、小字(こあざ)や建物などの名前をつけて、粘土の管理をしています。
砕いた原土を水でドロドロにした後、小石や砂を篩(ふるい)で取り除きます。このドロドロから適度に水分を抜くと、粘土の完成です。そのときに使うのが、『どべ鉢』です。
『どべ鉢』の材質は、石膏、素焼き…と色々ありますが、小生愛用は、『植木鉢』。
冬場は、夜にドロドロが凍って、朝日で溶けると、一気に下から排水されます。凍った部分に出来るエッジだけが乾いてしまわないように、注意する必要がありますが、今のところ、これが一番早く水分が抜けるようです。
材質が何にせよ、乾き具合を、頭の片隅で絶えず気に掛けています。日に何回か『どべ鉢』の中を触って確認します。
空模様、気温、風を気にしながらの生活……決して風流な理由ではありません。