備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

食器洗い日和

2009-04-27 09:47:01 | 陶芸
土曜日からから自宅工房にて窯出し予定の為、鋭意、仕上げ中。

今日からしばらくは天気が良いみたい。
遊びに行く時候としては最高!時折、拙宅近くの山越えの道をバイクのツーリングチームが駆け抜けていく。気持ちいいだろうなぁ。

洗面台の窓から見える裏山のフジやツツジも花盛り。
すべて自然にあったものを都合良く残していたもの。
まったく手を入れていないので、だいぶん薮になってきた。そろそろ整理しないとなぁ…。


さてさて、山陰の松江で開催中の展覧会のご案内です。
GWに松江に行かれる方で興味がございましたら、ご高覧下さいませ。


■ 第26回田部美術館大賞「茶の湯の造形展」 ■

会期 : 平成21年4月25日(土)~6月7日(日)
場所 : 田部美術館
(松江市北堀町310-5  TEL:0852-26-2211 )

中国地方・兵庫県及び四国地方に在住で、昭和・平成生まれの陶芸作家による”茶の湯の造形”をテーマとした公募展の入賞・入選作品展。入賞8点・入選64点の72点を展観。

● 小生作の『備前茶碗(入選)』も展示されています。



さて、本日は最高の青空。
食器洗い日和だ~~。

仕上げ中

2009-04-25 09:43:36 | 陶芸
暑かったり寒かったり、晴れたり雨降りだったりの繰り返し。

窯からボチボチと出して……磨く、洗う、検品。と、同時進行中。
体はひとつしかないのに、やる事は山積み。

そういえばカズラを巻かんと…。カズラってあったっけ?
掛花入れの金具……、どこ?
やる事が次々と派生してテンヤワンヤ。


こんな忙しい時なのに、かたや裏の竹ヤブではタケノコがビュンビュン出ている。
相手をする暇もないので成長を見守り…、また雑草の茂りつつある状況を鑑賞しつつ。見ている場合ではないのだけれど。やるかたなし。

そんな状況を知ってか知らずか、あちこちからタケノコが集まってくる。まだ土が湿った掘りたて新鮮タケノコが玄関先に。とりあえず片っ端からアク抜きして冷蔵庫へ。


順次出していって、しばらくはタケノコメニューが続く。春の定番。
土佐煮・若竹煮・筍ごはん・春巻き・メンマ・味噌炒め・梅肉あえ……。

ピーマン抜きのタケノコ入りチンジャオロースだってあるし。


先日、かみさんは『クリームソースのパスタ、タケノコ入り』という複合技を繰り出していた。胡椒多目がよろしいようで…。

きっと『筍カレー』が登場する日も近いだろうな。


窯出し準備中

2009-04-17 12:51:42 | Weblog
そろそろ窯出しをしないと。
毎日いろいろ諸般の事情というものがあって、なかなか実行できない。

窯から出すと、モノに引っ付いた灰や噴出している砂分などをサンドペーパーで磨かないといけない。ひとつづつ磨るので、これがまた時間がかかる。という事で早く出したいのだが…。

お電話での窯出しのお問い合わせが、このところ多いので電話が鳴るたびにビクッとする。その度に、軽い焦りに駆られてはいるのだけれど。
なんだか判らないけど「スミマセン…」



…と言いつつも、最近の感動を少し。youtubeから。

奇跡的なデヴューを飾った歌手について。

イギリスの素人オーディションTV番組の『Britain's Got Talent』は、審査員の非情なまでの厳しいコメントが売りの番組。人格的に傷つきそうな発言がすごい。

その公開放送のステージに、冴えない風貌の中年の携帯電話セールスマンが登場する。
いじめられっ子で、いつも一人で歌を歌って自分を慰めたりしていたとか、その為自分に自信が持てなかったとか、チャットで知り合った奥さんの話などが語られる。

審査員の女優から「今日は、何をしますか?」と訊かれて、「オペラを歌います」と一言。会場全体が失笑するような雰囲気に。「無理やろ…」みたいな。

完全に独学で、耳コピーで歌う「誰も寝てはならない」
(荒川静香さんのレイバック・イナバウアーで有名になった曲ね)

しかし、最初のワンフレーズで、一気に会場全体が息を呑み引き込まれる。
あいた口がふさがらない辛口審査員たち。
水を打ったような静けさが、やがて拍手喝さいの嵐になり、フレーズごとに地響きのようなスタンディングオベーション。
終わるや否や審査員が「本当に携帯電話のセールスマン? ここまでやるとは思っていなかった」と。

勝ち抜き全3回の結果発表での優勝の後は「来週からは今までの生活には戻れないぞ」、「月曜日からレコーディングだ」とか最上級の賛辞。
でも、本人はあくまでも謙虚でシャイ。

映画のようなサクセス。これが実話。感涙ものです。


既にイギリスではCD化されて、400万枚セールスがあるとか。
アルバム名は『ワンチャンス』

CDだけ聴くとアラを感じるけれど、その声質の柔らかさはダイヤの原石。しかも大きい原石だと思う。



字幕付きでアップされたりしているので、是非、動画を。オススメ。
最近一番の感動モノでした。


彼の名前は、ポール・ポッツ。

(名前で検索すると山のように出てきます)




あ~~、この感動を胸に…… 仕事しよ!




晩酌に

2009-04-14 11:42:11 | 料理・食材
先日の醍醐桜見物の折。
桜の近所のお宅。大きなお釜を庭先に据えて、なにやらグラグラと煮ている。

タライに入った糊のようなものを手で丸くして湯に放り込んでいる。
茹でる前は白っぽい。茹で上がるにつれて桜色に色付く。

「何ですか?」
「こんにゃく」

隣りの小さめのお釜では、ザックリ切った芋を煮ている。
で、一連の作業工程を問わず語りに伺う。

コンニャク芋は、中が青と赤の二種類あるとか。
茹でてから皮を剥くとか。
桜色なのは着色料ではなく、赤い芋だからとか。
新しく放り込んだのを沈めないと扁平になってしまうとか。

醍醐桜周辺で売っていたコンニャクはこれ。勿論、購入済み。
製造過程を見られたのは良かった。
こういう事は美味しさアップにも繋がる情報。おっちゃんサンクス。


我が町内にもコンニャク製造所がある。
刺身コンニャクは直接工場で買うのが拙宅の決まり。それにパッケージ代分差し引いて分けてくれる誠実さ。
コンニャクは時間が経つにつれ独特な臭みがでる。出荷されて店頭で買うものとは経過時間が違う。フリーズドライの粉から作られているものの、刺身コンニャクは出来立てが美味しい。


その伝で行けば、これはもっと美味しいかも。
なにせ生芋。で、作りたて。

早速、その日の晩酌は刺身コンニャクで。

切ると空気が入っていた大小の穴がある。弾力はさほど無く、素材感を感じる舌触り。口に含んでも臭みは感じない。酢味噌を優しく巻き込むようなフンワリ感。
コンニャクでフンワリとはこれ如何に。

あっという間に子供達が平らげる。
「えっ?」と思う間もあらばこそ。


玉コンニャクは拳より少し大きいぐらい。おひとつ100円。安っ。
商売っ気があるなら『手作り 桜玉こんにゃく(無着色)』と銘打てば、道の駅とかでも人気が出そうな気配。事実、桜色のコンニャクってないし。

でも、おっちゃんにはその気は無さそうだった。


口にする機会がこれから先もしばらく無いと思えば、しばし記憶の中で反芻するのみ。

窯焚き終了。……で、花見

2009-04-12 00:30:37 | Weblog


窯焚きも終了したし、天気も良い日曜日。春休みが無かった子供達。
このタイミングでしか出来ない事……、

花見だな。


県下有数の巨木の桜 『醍醐桜』を見に行く。

毎年ニュースではよく見るし、今年も開花情報を耳にしていた。今が満開。
メディア露出でPRが行き届いているので、周辺はかなりの渋滞が予想される。
朝6:30に家を出て、途中で寄り道が少しあり岡山ICから北房ICまで一気に北上。
それでも山中で渋滞に30分程付き合う事になったけれど、その時間を活かして車中で朝食としたので、ストレスなし。
8:00過ぎには桜を見上げていた。

「おっきいな~」と見上げるものの、山のてっぺんの一本桜なのでちょっと離れた所から見るほうが奇麗。
朝日が斜めに差していて、より全体の立体感が感じられる。早起きの得。
雲ひとつない青空に、遠くの山並みが蒼く霞んでいる。小鳥のさえずりが遠くから聞こえている。
この桜が毎日見ている風景も味わいどころか。



地元の皆さんの管理によって、遊歩道、根の管理、枝の支え、ウロのケアなどがされている。
駐車場500円也からも捻出されるのだろうけれど、トイレ、手洗い、休憩所も完備されていて、スッキリとしている。

このスッキリ具合は、焼肉の匂いやブルーシートが目に入らないからだろうなぁ。


帰りの山道沿いにカタクリの群生地があり、北斜面はまだ奇麗に咲いていた。


桜目当ての渋滞を反対車線から横目に下山する。途中まで台数を数えていたけれど止めた。
恐るべし長さの渋滞で、行く末はいかがなものか?ご高齢の観光バス組もいたけれど大丈夫かな?
日のあるうちに見られるのかが心配。でも夜間のライトアップ目当てなら並ぶべきか?


昼は、1年半ぶりに勝山の蕎麦屋『一心庵』で。町並み保存地区を散策。
「伊部もこれぐらいせな~」といつも思う。
石畳、電線埋没、備前焼に合う街路樹など観光に耐えうる町づくりをして欲しいな。
市民じゃないケド、業界の民としては。
その為なら金なら出せぬが口なら出せるぞ。(一番迷惑なパターンか…)


久しぶりにノビノビした気分で帰宅。

しかし移動距離が長かった~。



【 醍醐桜 情報 】
醍醐桜周辺駐車場はかなり少ないです。(時間制限の無い駐車場なので入った人が出ない限りは入れません。その辺りは、お客さんの良心に任せられています)
健脚なら麓にある小さな神社近辺の臨時駐車場に車を置いて『大勢坂』を登る方が早いでしょう。この神社を越すとUターンのしづらい山道が続くので、渋滞に付き合うかどうかは神社がターニングポイント。(ただし神社近辺の駐車場も狭いです)基本的に桜のある山を一方通行のように誘導しています。
売店等は桜の周辺に若干あり。地元の方々の販売なので数に限りはあります。
アイスクリーム、飲み物、うどん、豆、生芋こんにゃく、切花、苗など。
桜を望む場所に無料休憩所(畳敷きで20畳程)があり、お茶のお接待もあります。
臨時トイレ(簡易水洗)、手洗いあり。途中の山道にも数箇所あり。(北房ICのゲートで頂いた地図には場所が記載されていました)

地元の皆様は親切丁寧な方々で、駐車場などでも細やかな気配りをされています。
酔客もいないので全体に和やかな空間です。

窯焚き中

2009-04-07 15:21:41 | 陶芸
火入れから一週間経過。もうちょっとだな。今までは序盤戦。
これからの焚き方が緋色など地色の発色に影響がでる。
焼成の雰囲気(酸化)に注意を払いつつ、温度を上げていくタイミング。

シビアな場面で判断を誤らないように、体調を整えて望まないといけない。
という訳で、まず仕事としては睡眠。

寝るのも仕事。(なんか格好いいフレーズ!)

電話が鳴ろうが訪問者があろうが、対応出来ません。
この間、窯焚きを任せている弟弟子クンもその辺りを察しているので、訪問者があっても取り次がない事になっています。
子供が学校から帰ってくるまでの静かな時間が貴重です。

陽が高いですが、おやすみなさいませ。m(_ _)m

ぢゃ!