備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

吉永の牛神さま

2009-01-05 11:21:58 | Weblog
所用にて家族でウロウロした(ついでと言っては叱られるが)近郊の神社へ初詣に行く。余りそういう信仰心が無いけれど『厄』という事で周りが気を使ってくれるので、ムゲにも出来ず…。
備前市(旧吉永町)の『田倉牛神社(たくらうしがみしゃ)』へ。初めて。
今年は丑年なので、リマインド効果か参拝者も多いのかも知れない。かくいう我々もそのうちだが。

この神社は拝殿も鈴も無い。急な階段を上がりきった所にご神体の牛の像があり、それを囲むように備前焼の小さな牛が山と積んである。神社らしい設えは、鳥居と賽銭箱ぐらい。
参拝方法が独特で、備前焼の牛を参道で買い求めてお供えし、代わりにお供えの山から『今年の一頭』を連れ帰る。翌年には、また牛を買い求めて、家にあったものと合わせてお返しするシステム。倍返しなので牛は増える一方。なので山となる。


さて、持ち帰る牛は気に入った物にしたいのが人情。鉄柵の間から手を突っ込んで、届く範囲でお気に入りを探す。形、焼けがそれぞれ違っているし、結構欠けていたりして無傷のお気に入りを探すのには一苦労する。
人によっては、買ったものをしばらく中に入れて、そのままお持ち帰りする人も。気持ちは判らなくも無いが……。

流石に備前に近いので参拝者の備前焼講釈が色々と聞こえてくる。
その熱意で是非、地場産業を更に盛り上げていただきたいものです。

「本年もよろしく」と知らない講釈師に、心の内でお願いして下山。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿