窯焚き直前の製作追い込みの頃。う~~ん、2月の中旬ぐらいだったかな。
諸々お世話になっているヤキモノ屋さんからの電話。
「牡蠣、要る?」
「有難う御座居ます」
「買いに行ったら、オマケに規格外の小さいのん貰った。取りに来れる?」
「行けません」
「じゃ、持ってくわ」
「有難う御座います」
『有難う御座います×2回』にして、当夜の食材が決定した。いぇい!
わざわざ遠方の拙宅までお届け頂きました。感謝。
しかも、高圧洗浄機で殻は洗ってある。感謝。
で、殻が綺麗なので殻付きで蒸す事に。忙しいので準備は子供たちへ下請けに出す。まぁ、ホットプレートにアルミホイルを敷き詰める程度の事なんだけどね。
一面に広げて、温度が上がったところで水を投入して蓋をする。そのまま蒸す事しばし。
蓋を開けると、ムフォォォン~~と大量の蒸気が立つ。
う~~ん、エエ感じ。料理のライブ感がある。
出荷規格より小さいとの事であったが、身入りは抜群のムチムチ、パンパンである。
貝の中のスープを落とさないようにして頂く。旨し~~~~~。サイズは規格以下ながら味は劣らずでございます。
こうなっては、日課の『酒器の勉強』も少しせねばな。あぁ、忙しいのに致しかたなし……。やはりここは、白ワインか日本酒か……。
白ワインはご不在ゆえ、いや、むしろ冬の貝出汁を味わうには日本酒が似つかわしいだろう。冷蔵庫より純米のしっかりしたボディーのものをチョイスする。
華やかな吟醸香を味に纏わせるよりは、豊かさある純米酒の旨みを乗せて味の奥行きを深めたいところである。
牡蠣の艶やかなはち切れそうな身を殻の縁からチュルリとひと口。そこへ純米酒を一杯、一杯、また一杯。
多層に重なる旨みが、ただただ口の中に広がり消えていく。一口ごとに押し引きする波のよう。
旨みの海にたゆたう。
ひょっこりとカクレガニも登場。
酔眼で観察しつつ酒盃を重ねる。
「そういえば、以前頂いた素揚げは洒落が効いていて面白かったな」ってな事も思い出しつつ。
(その時の記事)
いやはや、備前の『うめぇもん』です。
『その土地の食材』 を 『その土地の酒』 と 『その土地の器』で頂く。
これぞローカルの愉しみ。
よきかな、善き哉。
有難う御座いました。m(_ _)m
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