備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

焼きソラマメ

2012-05-25 00:04:10 | 料理・食材


料理には『出会い』がある。それぞれの食材の出回るハシリ、最盛期の旬、終盤の名残……味わいの変化と、他の食材との組み合わせで更なる美味と季節感を感じさせるというもの。
それらは定番料理としてある。「この時期はコレ」というもの。
『ブリと大根』『棒鱈と海老芋』『イカと小芋』『鰊と茄子』『鱧と松茸』など。

拙宅の日常にあっては、裏山の筍が出会いもののベースである。筍は種類毎に出るタイミングが異なるので時期が結構長い。
春先からは孟宗竹(モウソウタケ)。その後も種類が変わりながら、夏にかけて長く楽しめる。今は淡竹(ハチク)の時期です。これが一番好きかも。苦竹(マダケ)はウチにはありません。
それぞれの出てくる時期に応じて出会いを求める。孟宗竹ならワカメとの『若竹煮』であるし、淡竹なら『タケノコと豆の炊いたん』。

日課である番犬福助の散歩がてらも山でキョロキョロと忙しい。蕗と筍を合わせても良いし、山椒も大事……。
夕方の散歩は腹減り具合も手伝って、もう不審者的な目配りで歩いています。

出会いは山に限らず畑でもある。『淡竹(ハチク)』が出る時期になると空豆(ソラマメ)。
一緒に炊いても美味だけど、単体でも好いな。


さて、本日、空豆を細君が入手。サヤの切り口に新鮮さを感じる。こういうときは策を弄せず、そのままサヤごと焼くに限る。今の時期しか出来ません。
己の水分で蒸し焼きになりながら、ふっくらとした瑞々しい焼き上がりになる。塩をつけて、手づかみで……止まりませんなぁ。

で、「何との出会いか?」と言えば……もう、この仄かな青さに出会う一等賞はビールでしょう。
出会いというよりも、むしろマリアージュですね。


ビールと豆って本当に鉄板の組み合わせです。更に暑くなれば、枝豆や冷奴も。


「食材同士の出会いもあるなら、ドリンクとの出会いも大事」とか、我田引水しながらのアペリティフ。


(「BBQでも良いかもね」と言ってみる。)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿