巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

「フル・スキャップ」?

2010-03-27 23:08:41 | ガジェット/モノ
原稿を見ながらPC入力をするときには、データホルダーを使用している。自宅では大げさなアーム型を使っているが、某社のオフィスにはELECOMのSDH-001という卓上型を一つ置いている。

このSDH-001はペーパークリップの位置が50 mm上に移動するので、標準のA4よりも縦が長いサイズにもそれなりに対応するのだが、いままでそんなサイズの紙を使わなかったので、クリップの位置を大きくずらすことはなかった。

で、このデータホルダーを使いだして1年半。先週初めて、ペーパークリップの位置を上にずらす機会が訪れた。クリップを上にずらしてみると、隠れていたプラスチック部分に3種類の単語が浮き出ている。一番上には "LEGAL"、一番下には "A4"、そして真ん中の文字が "FOOL SCAP"。

A4は間違いなくA4判のこと、LEGALとは米国の紙のサイズで8.5 × 14インチ(215.9 mm × 355.6 mm)のこと。で、問題の "FOOL SCAP"。大体 "scap" って何よ。

と、眺めていたら、突然20年以上前の忘れていた記憶を思い出した。それは転職したてのころのことだ。

ある日上司から「福島さん。フルスカップの用紙を買ってきてください」と言われた。当時そのような名前のものは知らなかったが、「文房具屋へ行けば売っています」というので、文房具屋でその通りに注文すると、大判の罫線紙が出てきた。糸綴りの透かし入りノートに使われるような紙質だった。

つまり、その時言ったフルスカップは "foolscap" で、日本語でフールス紙と呼ばれる紙のことだ…ということに、データバインダーを眺めていたわたしは、20年以上たってやっと気づいたのである。(foolscapという紙には、昔々は道化の帽子(fool's cap)とベルの透かしが入っていたために、こう呼ばれるようになったらしい。)

このfoolscapの紙に使用されたれたサイズがfoolscapというサイズで、通常は17x 13.5インチ(431.8 mm × 342.9 mm)である。また、foolscap portfolioというサイズもあり、こちらは8.5 ×13.5インチ(215.9 mm × 342.9 mm)。

すなわち、データバインダーにある "FOOL SCAP" とは、foolscap判かfoolscap portfolio版かは分からないが、紙のサイズのfoolscapことだ。

このデータバインダーに関するメーカー側の説明には、A4対応としか書いていないので、おそらく米国向けに中国のメーカーなどがつくったものに、ELECOMが自社のロゴを貼って売っているものとみた。legalもfoolscapもfoolscap portfolioも、日本ではまず使わないサイズだものね。(米国系の証券会の日本支店に勤めていたときには、大量のレターサイズの用紙と一緒にこのリーガルサイズのコピー用紙が結構置いてあったのをみた。)

SDH-001は実売価格は700~800円ぐらいで、安いデータバインダーとしては機能は優秀。しかし、LとSの間よりもSとCの間で切ってくれた方が、まだわかりやすかったんだが。

Full_scap

↑ 携帯についている画素数の低いカメラで撮ったのですが、例の文字が読めるでしょうか。