Breathe & Stretch 〜マインドフルネストレーナーのメモ帳〜

縁あって辿りついたマインドフルネストレーナーの仕事。悩みは色々あれど、喜びや楽しみが増えていきますように。

去り行く人の教え

2014-11-10 21:50:28 | しごと・キャリアのこと
メンタルヘルスの悪化や退職者の増加というのは、少なからず組織の健全度の低下を示していると
多くの会社が考え、何らかの対策をするだろうと思う。

個人的な要因だから、組織としては何もしないと決めてしまえば楽だろう。
原因を特定して、自分のせいではないと自分から問題を切り離せば楽だろう。

犯人探しに希望はない。
組織内の人に関わる問題の要因なんて、複雑に絡み合っているから実際には特定できない。
せいぜいが見当がついたぐらいではないか?
それくらい、人はあいまいで不確実で感情に左右される存在だからである。

それよりも組織にこびりついた思い込みや決めつけの影響の方がはるかに大きい。
そして、誰もがその思い込みや決めつけを形作っている当事者である。

自分を組織と切り離して客観的に論じているつもりでも、自分はその組織というシステムの
一部であり、つねに影響与え、影響を受けている存在である。
そのことを理解しない限り、他責のままである。

このことに気づく人は案外少ないのかもしれない。

自分を肯定できる人には、自分に向き合う真の強さを感じる。

相手に問題を見つけるのではなく、自分の中に問題がないか探求や内省ができる。
自責の人ほど「自分にとってはあれが最善だった」と、必要以上に自分を裁かず、
次に活かすことだと思う。

「何かする」のかもしれないし「何かを止める」のかもしれない。
大きなことなのかもしれないし、小さいことかもしれないけど何か試行錯誤する。

そうしているうちに、自分たちに合う選択肢を見つける。
孤軍奮闘ではなく人を巻き込み少しづつでもいいから影響力を発揮する。

そういうリーダーを私は尊敬してきたし、
そうありたいとも思う。

葛藤や対立を恐れて、保身に囚われ、
「これでいいんです」「これが自分たちのやり方です」と言っている人には
やがて誰も助言しなくなる。

「難しいと思います」と言っている人は、
動きもしないで頭の中で、陰鬱なドラマを妄想することを選んでいる。
そんなドラマの1人の登場人物で満足している。

伸びない人とか変われない人って、そうやって取り残されていって
変われない組織の中では、そんな人が複数いるから安心して、
知らず知らずに「ゆでがえる」になっていく。

飛び出す時が来ているのに、問題たっぷりのお湯の中でじっとしている。

変われる組織は、トップが何よりも変わりたがっている。
だから抜本的な改革の推進力になる。

組織的に取り組めないと問題が起きてからその都度あたふたする。
振り返れば、問題の兆候があったのに、状況に介入していない。

なぜか?

自分が何者かがハッキリしていないから、人に対して必要な時に
必要な関わりができない。

組織に関して言えば、
同じ目的、同じ価値を大事にしているという実感がなければ
違いばかりを気にして、優しい顔をしていても心の中では相手を否定している。

だからいつまでたっても本当の「チーム」になれない。

若い頃、コールセンターで仕事の経験を積んで
痛いほど、悲哀を味わってきた。

今で言えば、ブラック企業的に2ちゃんねるで書きたたかれたこともあった。

それでも多くの企業が機械化が進むセンターオペレーションの中で、
人としての尊厳を守るために、働きやすさへの挑戦を重ねて発展してきた。

主力のアルバイトの1人1人が大事だった。
誰もが、この仕事を通して成長する可能性を持っていると信じていなければ
向き合えなかった仕事だったのかもしれない。

組織がどのような「人間観」に従っているのかは大きな問題だと思う。

安定したポジションや待遇になればなるほど、鈍感になる。
ノブレス・オブリージュであってほしい。

ものすごく個人的な準拠枠に基づいていると言われても構わない。
「私は何者か?」を問い、健全な境界の上に立って対処したい。

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