玄関を出たら目の前に、両足を踏ん張り仁王立ちするちっちゃな天狗がいた。緑色に赤の大きな丸がプリントされたTシャツ、黒のズボンを履いている。怒ったのか、泣いた後なのか顔も赤い。突然出てきたボクをじっと見つめる。微動だにしない。
我が家の門柱の影には、大きな八手の木が植わっている。そう別名を「天狗の羽団扇」というヤツデ。そのヤツデの青々とした葉を一枚、チビ天狗はしっかり握り締めていた。
「その葉っぱはどこにあった?」と尋ねるボクに、チビは黙って我が家のヤツデの木を指差すのだった。「落ちてたのかな?」というと激しく首を横に振る。「じゃあ千切ったんだ」と言うとコクンとうなずいた。「そうかー、今度からはもう折らないでね」と言うと再度コクン、チビ天狗は軽々しく振舞わず動かない。ボクはポストの郵便物を取り込んで家に入った。
家の前では五、六人の子どもたちが縄跳びをしていて、ことの一部始終をどうやら天狗のお母さんに注進したのだろう。その夜、戸締りを確認したらポストに果汁100%リンゴジュースの1リットル瓶が丁寧な手紙と一緒に入っていた。「迷惑をかけて申し訳ない云々」とある。おやおや、あんな年端もいかない子どものやったこと怒っているどころか、なかなか肝の据わった賢いチビ天狗だと感心したぐらいなのに。
翌日バースくんは、ちっちゃな天狗の大好物だろうリンゴジュースにバナナカステラをつけてお母さん天狗を訪ねた。ちゃんとボクの言うことをしっかり理解できたこと、怒ってなんかいないことを告げると、お母さんの横にやっぱり仁王立ちのチビ天狗は大きく何度もうなずくのだった。
家の前を駆け回る小学生たちは挨拶一つできないのにね。近頃に珍しいきちんとした親子天狗に、なんだかうれしくなったことだった鳥取のイベント情報サイト ジャングルズームノマップ鳥取
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家の前では五、六人の子どもたちが縄跳びをしていて、ことの一部始終をどうやら天狗のお母さんに注進したのだろう。その夜、戸締りを確認したらポストに果汁100%リンゴジュースの1リットル瓶が丁寧な手紙と一緒に入っていた。「迷惑をかけて申し訳ない云々」とある。おやおや、あんな年端もいかない子どものやったこと怒っているどころか、なかなか肝の据わった賢いチビ天狗だと感心したぐらいなのに。
翌日バースくんは、ちっちゃな天狗の大好物だろうリンゴジュースにバナナカステラをつけてお母さん天狗を訪ねた。ちゃんとボクの言うことをしっかり理解できたこと、怒ってなんかいないことを告げると、お母さんの横にやっぱり仁王立ちのチビ天狗は大きく何度もうなずくのだった。
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