玄関を出ると、昨日使った杉のまな板が濡れている。
黒鯛、チヌだね、をおろしたので、外で干していたんだけど。
あら、雨だったんだね、という第一印象の朝。
見上げた空は、表題のごとくで、好きな色だ。
駐車場の脇、いつもの御神木は、緑が鮮やかで、雨のおかげだ。
5月をメイグリーンとは言ったものだ。
これから、新緑の季節に向かい、いいね、この緑のトンネルは、なんてセリフ。
おばたちの言葉が浮かんでくるようだ。
残念ながら、この時世、どこにCOVID-19と名付けられたウイルスがいるかわかりません。
ということで、ことに高齢な彼女たちは、まさに、自宅謹慎、って具合だろう。
むしろ、免疫は下がっちゃうんだろうけど、そんなこと言っても、仕方ない。
おばたちが「感染者」の部類にくくられないように、祈るしかないか。
つい最近、NHKの番組で、バイキング形式の会場での実験、みたいなの、あって。
一人の人が、手のひらに実験液みたいなの、ウイルスに見立てて、擦り付け。
それがどんな具合に拡散していくか、っての。
蛍光塗料みたいなものか、薄い青で光っていたけれど、あんな具合に拡散していくとしたら。
そりゃもう、お手上げだよな、と、不謹慎を承知で書くと、笑っちゃったよ。
あれなら、少々の感染対策ではどうにもならないな、ってわけだ。
キリスト教の代わりの科学を信仰したとして、ほら、こんなんだからね、頼むよ、不要不急の禁外出。
なんて次第だけど、時に科学へ政治も混じり、経済も混じり、ってことで。
なかなかに真実、ってのに行きあたらない。
もっとも、人の数だけ真実ってのは、あるわけで、と書いちゃうと、自粛警察の諸君に狙い撃ち。
ってなもんだけど。
カミュの「ペスト」では、災いがどうやら過ぎ去り、街も開門され、って日。
つまり、ペスト禍が去った、と認定された日、町衆はお祭り騒ぎ、となりつつある中。
医者のリウーとともにペストと戦ってきた、畏友、タルーは、ペストによって死を賜る。
犯罪者のコタールは、自宅から発砲して、結果、警察の狙撃で、これまた、死を賜る。
なんてこと、が結末だった。
語ろうと思えば、二つの死を象徴的にも語れもする、のかも。
なんてことはともかく、わがリアルの世界で。
このパンデミックがどんな展開になるのか、まさに、未知との遭遇。
第一章、ってところだな。
果たして、第二章は如何になりますやら。